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第二章 ユニークスキル
48. 家族のカタチ 2
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しばらくリーリアさまたちとお話ししているうちに、当主さまが再び戻ってきた。でも、今回は一人ではなく、もう一人。
開かれたドアの向こうに立っていた存在に、その場にいた人たちは目を見開く。
当主さまの傍らには、一人の美しい女性が立っていた。
その髪はこの領地を覆う雪のように美しい白銀で、瞳はアメジストのような輝きを放つ紫色だった。
いつも勝ち気なディアナさまも今回ばかりは動揺している。リーリアさまなんて呆然としたまま動かない。
父さんとレオンは状況が飲み込めておらず困惑しているけど、ただごとではないことはこの空気で読み取れているのか、入場してくる人たちを気にする素振りを見せる。
当事者である僕と、協力者の母さんは普通だけどね。
「お、かあ……さま……?」
ディアナさまがようやく口を開いた。その言葉に反応してか、その紫色の瞳がこちらを捉え、静かに歩いてくる。
一度寝ているときに会ったけど、改めて見るとすごいきれいな人だ。ダメ親の当主さまにはあまりにももったいなさすぎる。
「久しぶり……というべきかしら?」
心に染み渡るような美しい声に、僕は少しドキッとしてしまう。自分が言われたわけでもないというのに。
ディアナさまにおかあさまと呼ばれたその人は、ディアナさまの視線に合わせるようにしゃがみこみ、そっとその髪を撫でた。
もう限界だったのだろう。ディアナさまは大粒の涙を流して目の前の人物に抱きついてしまった。
僕は、まだ呆然としたままのリーリアさまの背中を軽く押す。リーリアさまはびっくりしたように僕のほうを見たけど、僕がディアナさまのほうを指差すと、そちらのほうに視線を向けた。
リーリアさまの視線に気づいたその人は、リーリアさまをそっと手招きしている。でも、リーリアさまは僕の後ろに隠れてしまった。
やっぱり、まだまだ子どもだな。
僕が先導するように歩いていくと、リーリアさまは僕の後ろに隠れながらもついてくる。
目の前まで近づくと、リーリアさまはそっと顔を覗かせた。
「大きくなったわね、リーリア」
そう呼びかけられるも、当の本人は気恥ずかしさからか再び僕の後ろに隠れる。
その様子に目の前の女性はクスクスと笑っている。
「リーリアは新しいお友だちのほうがいいみたいね?」
ちょ、その言い方は語弊がありますって。平民の僕が優先されたことに文句を言っているように聞こえますよ。
「奥さまにお会いできたのが嬉しいだけかと」
僕が弁明するように言うと、その女性ーー奥さまはふふっと朗らかに笑う。
それはなんの笑みですかね。
「別に不満に思っているわけではないのよ。ちょっと残念なだけで」
それを世間一般的には不満というんです。
「恩人であるあなたに文句をつけるほど狭量じゃないわ」
奥さまの言う恩人とは、もちろん僕のこと。魔法の特訓を重ねて、母さんの白魔法の【完全複製】に成功した僕は、奥さまにかけられていた呪いを解き、見事に目覚めさせたのだ。
普通なら屋敷中がお祝いムードになるのだけど、リーリアさまが楽しみにしていた誕生日パーティーが疎かになってしまうことや、サプライズにしたかったというのもあり、奥さまの目覚めに関しては僕と当主さま、メルゼンさん、奥さまの専属侍女、母さんの五人だけの秘密にしていた。
だから、今ごろは屋敷の使用人も大騒ぎしているころなのではないだろうか。
「ちょっとルイ!お母さまの言葉はどういうことなの?」
涙は引っ込んだのか、少し目を赤くしたディアナさまが詰め寄るように聞く。リーリアさまも気になるのか、僕のほうをチラチラと気にするように視線を向けてきた。
う~ん……僕としては話してもかまわないんだけど、さすがに一度しか会ったことのない親戚の人にまで知れ渡るのは遠慮願いたい。
ディアナさまやリーリアさまは頼めば内緒にしてくれると思えるくらいには信頼関係が置けているけど、親戚連中は面白おかしく話を広げる可能性があるんじゃないかと疑うくらいには信用していない。
だけど、そんなときの魔法の一言がある。
「当主さまにお尋ねください」
こういえば、ディアナさまは遠慮なしに当主さまに尋ねるだろうし、リーリアさまもディアナさまや奥さまに尋ねて知ることができるだろう。
当主さまも話す相手は選ぶだろうから、厄介な相手に僕の力が知られることはない。
僕の力のことに関しては当主さまに押しつけることができたので、最後はリーリアさまだ。
「奥さまとお話しされないのですか?」
「は、話します、けど……」
やはり、まだ勇気が出ないらしい。う~ん、困った。僕はリーリアさまに喜んでほしかったのに、なんか成功した感じがない。
「なら、お母さまに新しいお友だちのことを教えてほしいわ。一体何をお話ししたのかしら?」
「ちょ、奥さま!?」
それは聞いたらダメだって!結構無礼な振る舞いしてきてるから、ここで暴露されたらそこにいる親戚連中には確実に睨まれる。
「ルイとは一緒にお茶会したり、ぬいぐるみをプレゼントしてもらったりしました。誕生日もずっとお祝いしてもらって」
リーリアさまが当たり障りない回答してくれたことに、僕はほっとする。よし、これで後は親子水入らずでーー
「あっ、でも、今年は一度断られちゃって」
リーリアさまあああ!?それは一番言っちゃいけないやつだって!!
「まぁ、そうなの」
奥さまはそう言って、僕のほうにニコニコと笑みを向けてくる。
怖い。怖すぎて奥さまの顔が見られない。
「はい。レオンのことをお祝いしたいからと」
リーリアさまやめて!これ以上傷口に塩を塗るようなことしないで!
それじゃあ、領主のお嬢さまのお誘いを無視して兄を優先した不敬な子どもにしか聞こえないから!いや、実際そうなんだけど。
「それで、ちょっとレオンと喧嘩してしまって」
レオンにまで飛び火した!いや、本当のことだし、レオンも悪くないわけではないけど、言い方をもう少しマイルドにしてくれませんかね!?
さっきから回りの目が怖くて顔を上げられないよ。
「でも、今は一緒にお祝いしているのです。先ほどお祝いの言葉も贈りました」
リーリアさまが終始楽しそうに話すため、僕は口を挟むことができなかった。でも、奥さまは「そう」と優しく微笑みながらリーリアさまの頭を撫でるだけ。
ひとしきり撫でると、奥さまは僕のほうに向かって歩いてくる。
怒られるかと身構えると、奥さまは僕の頭も優しく撫でてくれる。
「リーリアが楽しそうなのは、きっとあなたのお陰ね。ありがとう」
「いえ、こちらこそリーリアさまにはよくしていただいているので」
普通の貴族なら僕がずっと友達でいられるわけないしね。
「そのことに免じて、あなたがリーリアの誘いを断ったことと、レオンくんが喧嘩したことに関しては許してあげるわ」
「……寛大なお心に感謝いたします」
次はないと言外に脅してくる奥さまに、僕は体を硬直させながらも感謝の意を述べる。
やっぱり、貴族の奥さまだなということを深く実感する。だけど、厳しいだけの人ではないのもディアナさまとリーリアさまの様子を見ていればわかる。
釘を刺して満足したのか、奥さまはディアナさまやリーリアさまと楽しく談笑している様子だ。当主さまが少し仲間外れ気味になっているのは、今まで家族を放置していたことに対しての因果応報としか思えないけど。
やっぱり、家族というのはいいものだ。お互いを信じ思い合っているからこそ、誰かのために涙を流したり怒ったりすることができる。
前世ではそんな思いを得ることができなかったけど、今の僕は、家族のためならなんでもできる予感がした。
転生チートは家族のために、僕は今後も生きていく。
開かれたドアの向こうに立っていた存在に、その場にいた人たちは目を見開く。
当主さまの傍らには、一人の美しい女性が立っていた。
その髪はこの領地を覆う雪のように美しい白銀で、瞳はアメジストのような輝きを放つ紫色だった。
いつも勝ち気なディアナさまも今回ばかりは動揺している。リーリアさまなんて呆然としたまま動かない。
父さんとレオンは状況が飲み込めておらず困惑しているけど、ただごとではないことはこの空気で読み取れているのか、入場してくる人たちを気にする素振りを見せる。
当事者である僕と、協力者の母さんは普通だけどね。
「お、かあ……さま……?」
ディアナさまがようやく口を開いた。その言葉に反応してか、その紫色の瞳がこちらを捉え、静かに歩いてくる。
一度寝ているときに会ったけど、改めて見るとすごいきれいな人だ。ダメ親の当主さまにはあまりにももったいなさすぎる。
「久しぶり……というべきかしら?」
心に染み渡るような美しい声に、僕は少しドキッとしてしまう。自分が言われたわけでもないというのに。
ディアナさまにおかあさまと呼ばれたその人は、ディアナさまの視線に合わせるようにしゃがみこみ、そっとその髪を撫でた。
もう限界だったのだろう。ディアナさまは大粒の涙を流して目の前の人物に抱きついてしまった。
僕は、まだ呆然としたままのリーリアさまの背中を軽く押す。リーリアさまはびっくりしたように僕のほうを見たけど、僕がディアナさまのほうを指差すと、そちらのほうに視線を向けた。
リーリアさまの視線に気づいたその人は、リーリアさまをそっと手招きしている。でも、リーリアさまは僕の後ろに隠れてしまった。
やっぱり、まだまだ子どもだな。
僕が先導するように歩いていくと、リーリアさまは僕の後ろに隠れながらもついてくる。
目の前まで近づくと、リーリアさまはそっと顔を覗かせた。
「大きくなったわね、リーリア」
そう呼びかけられるも、当の本人は気恥ずかしさからか再び僕の後ろに隠れる。
その様子に目の前の女性はクスクスと笑っている。
「リーリアは新しいお友だちのほうがいいみたいね?」
ちょ、その言い方は語弊がありますって。平民の僕が優先されたことに文句を言っているように聞こえますよ。
「奥さまにお会いできたのが嬉しいだけかと」
僕が弁明するように言うと、その女性ーー奥さまはふふっと朗らかに笑う。
それはなんの笑みですかね。
「別に不満に思っているわけではないのよ。ちょっと残念なだけで」
それを世間一般的には不満というんです。
「恩人であるあなたに文句をつけるほど狭量じゃないわ」
奥さまの言う恩人とは、もちろん僕のこと。魔法の特訓を重ねて、母さんの白魔法の【完全複製】に成功した僕は、奥さまにかけられていた呪いを解き、見事に目覚めさせたのだ。
普通なら屋敷中がお祝いムードになるのだけど、リーリアさまが楽しみにしていた誕生日パーティーが疎かになってしまうことや、サプライズにしたかったというのもあり、奥さまの目覚めに関しては僕と当主さま、メルゼンさん、奥さまの専属侍女、母さんの五人だけの秘密にしていた。
だから、今ごろは屋敷の使用人も大騒ぎしているころなのではないだろうか。
「ちょっとルイ!お母さまの言葉はどういうことなの?」
涙は引っ込んだのか、少し目を赤くしたディアナさまが詰め寄るように聞く。リーリアさまも気になるのか、僕のほうをチラチラと気にするように視線を向けてきた。
う~ん……僕としては話してもかまわないんだけど、さすがに一度しか会ったことのない親戚の人にまで知れ渡るのは遠慮願いたい。
ディアナさまやリーリアさまは頼めば内緒にしてくれると思えるくらいには信頼関係が置けているけど、親戚連中は面白おかしく話を広げる可能性があるんじゃないかと疑うくらいには信用していない。
だけど、そんなときの魔法の一言がある。
「当主さまにお尋ねください」
こういえば、ディアナさまは遠慮なしに当主さまに尋ねるだろうし、リーリアさまもディアナさまや奥さまに尋ねて知ることができるだろう。
当主さまも話す相手は選ぶだろうから、厄介な相手に僕の力が知られることはない。
僕の力のことに関しては当主さまに押しつけることができたので、最後はリーリアさまだ。
「奥さまとお話しされないのですか?」
「は、話します、けど……」
やはり、まだ勇気が出ないらしい。う~ん、困った。僕はリーリアさまに喜んでほしかったのに、なんか成功した感じがない。
「なら、お母さまに新しいお友だちのことを教えてほしいわ。一体何をお話ししたのかしら?」
「ちょ、奥さま!?」
それは聞いたらダメだって!結構無礼な振る舞いしてきてるから、ここで暴露されたらそこにいる親戚連中には確実に睨まれる。
「ルイとは一緒にお茶会したり、ぬいぐるみをプレゼントしてもらったりしました。誕生日もずっとお祝いしてもらって」
リーリアさまが当たり障りない回答してくれたことに、僕はほっとする。よし、これで後は親子水入らずでーー
「あっ、でも、今年は一度断られちゃって」
リーリアさまあああ!?それは一番言っちゃいけないやつだって!!
「まぁ、そうなの」
奥さまはそう言って、僕のほうにニコニコと笑みを向けてくる。
怖い。怖すぎて奥さまの顔が見られない。
「はい。レオンのことをお祝いしたいからと」
リーリアさまやめて!これ以上傷口に塩を塗るようなことしないで!
それじゃあ、領主のお嬢さまのお誘いを無視して兄を優先した不敬な子どもにしか聞こえないから!いや、実際そうなんだけど。
「それで、ちょっとレオンと喧嘩してしまって」
レオンにまで飛び火した!いや、本当のことだし、レオンも悪くないわけではないけど、言い方をもう少しマイルドにしてくれませんかね!?
さっきから回りの目が怖くて顔を上げられないよ。
「でも、今は一緒にお祝いしているのです。先ほどお祝いの言葉も贈りました」
リーリアさまが終始楽しそうに話すため、僕は口を挟むことができなかった。でも、奥さまは「そう」と優しく微笑みながらリーリアさまの頭を撫でるだけ。
ひとしきり撫でると、奥さまは僕のほうに向かって歩いてくる。
怒られるかと身構えると、奥さまは僕の頭も優しく撫でてくれる。
「リーリアが楽しそうなのは、きっとあなたのお陰ね。ありがとう」
「いえ、こちらこそリーリアさまにはよくしていただいているので」
普通の貴族なら僕がずっと友達でいられるわけないしね。
「そのことに免じて、あなたがリーリアの誘いを断ったことと、レオンくんが喧嘩したことに関しては許してあげるわ」
「……寛大なお心に感謝いたします」
次はないと言外に脅してくる奥さまに、僕は体を硬直させながらも感謝の意を述べる。
やっぱり、貴族の奥さまだなということを深く実感する。だけど、厳しいだけの人ではないのもディアナさまとリーリアさまの様子を見ていればわかる。
釘を刺して満足したのか、奥さまはディアナさまやリーリアさまと楽しく談笑している様子だ。当主さまが少し仲間外れ気味になっているのは、今まで家族を放置していたことに対しての因果応報としか思えないけど。
やっぱり、家族というのはいいものだ。お互いを信じ思い合っているからこそ、誰かのために涙を流したり怒ったりすることができる。
前世ではそんな思いを得ることができなかったけど、今の僕は、家族のためならなんでもできる予感がした。
転生チートは家族のために、僕は今後も生きていく。
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