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第二章 ユニークスキル
46. パーティーの準備
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当主さまが帰ってきて、僕は当然のように呼び出しを受けたので、当主さまの執務室へと出向いた。
母さんはレオンの側にいることを選んだので、当主さまと二人きりである。
「結論から言うが、犯人は不明だ」
「やはりそうですか」
証拠なんて残っていなさそうだったし、誰かを見かけたりもしなかったしなぁ……
結局、僕は一度も黒いフードの集団を見なかったわけだけど、もう街から出ていったのだろうか?
「そして、今回の件の後始末には時間を要する」
「約束は守ってくださいよ?」
事件があったからなんて関係ない。リーリアさまにとっては家族で一緒に過ごす誕生日だったのだ。それを中止にさせるわけにはいかない。
「……わかっているが……納得させられるか……」
「させられるではなく、してもらうんですよ」
まだ自分のほうが上だと思ってるのか?いや、そんなわけがない。ヴァレンの領主でこの屋敷の当主だから口にはしないけど、土下座でもすればいいとわりと本気で思ってる。
僕にとって一番大切なのは家族だけど、その次はリーリアさまだ。当主さまの尊厳よりもリーリアさまの思いを優先させたい。
「君も言うようになったな」
「僕はずっと自分に正直ですよ」
精神が子どもの体に引っ張られているというのもあるんだろうけど、僕は昔から自分に正直なところがある。
嘘がつけないわけではないけど、本音が半分くらいは混じっている。
嘘をつくのは好きじゃないし、今まで嘘をつく必要がなかったから。本当を隠したりはするけどね。
「ひとまず、パーティーは一週間後にしておく。レオンくんに伝えておいてくれるか」
「わかりました」
今は事件の後でいろいろとバタバタしてるけど、本当ならレオンも誕生日で十三歳になるからね。
家に置いてあるプレゼントを取りに行く時間も欲しかったところだし、僕もパーティーを後日にすることは都合がーーあっ。
僕はあることに気づいて、頭を抱える。
「……どうした?」
「リーリアさまの分のプレゼントを用意していません……」
今年はレオンのことをお祝いするつもりだったから、リーリアさまの分を用意していなかったのだ。
といっても、僕のプレゼントは母さんに教わった刺繍を施したハンカチとか、クッキーなどのお菓子でそんなに高価なものでもないし、用意しようと思えばできる。
でも、それはあらかじめ準備をしていればであって、冬支度を終えてしまっている今は、そんなに余裕がない。去年までは余分に糸をもらったりしてたんだけど。
当然お菓子に使えるような果物や砂糖などもないわけで……
「確か、今までは菓子などを渡していたのだろう?屋敷の厨房なら使ってもかまわないが」
「僕が厨房に入れるわけないでしょう」
子どもだから危ないとか、そんな理由ではない。厨房は毒殺の危険があるため、人の出入りが制限される。
いくら僕がお嬢さまたちのお抱えの針子だからといって、はいどうぞと簡単に入れる場所ではないのだ。
それに、もしリーリアさまに見つかってしまったら、いい言い訳が思いつかない。
ちゃんと説明すれば、僕が元々参加する予定ではないのを知っているため、許してはくれるだろう。でも、少なからずショックを受けるはずだ。
レオンに対しての複雑な思いを抱きつつもレオンとの合同でのお祝いを許してくれたリーリアさまを悲しませたくはない。
事の発端は僕の説明不足でもあるから、罪悪感のようなものもあるし、リーリアさまにはパーティーを楽しんでいてもらいたい。
まぁ、こんな理想を並べたところで、リーリアさまを喜ばせるプレゼントが思いつけるわけでもないんだけど。
「……ルイ、君さえよければなんだが、今から魔法の練習をしてみないか」
「魔法の練習……ですか」
どうして当主さまが突然こんなことを言い出したのかわからず、僕は当主さまの言葉を繰り返しつつ言葉から推測する。
まず、当主さまには魔法を学んでみないかと提案されたことがあったのを思い出す。
少年式のときに魔法の使い方は教わったけど、あくまでもイロハ程度であり、本格的な指導を受けたわけではない。
僕は母さんの指示のもと、一番下の『ワール』の魔法だけを使っていた。理由は『魔力強化』による暴走を防ぐため。
だけど、奥さまの病気……もとい呪いのことが発覚し、奥さまの呪いを解くために僕に強い魔法が使いこなせるようになってほしくて、魔法を学ぶことを提案してきた。
と、いうことはだ。当主さまの言葉の意味は、そういうことだろう。
「わかりました。今からお伺いしますか?」
何の準備もなく当主さまがこのような提案をするはずがない。もう教師は屋敷、もしくは屋敷にすぐに来られる場所にはいるのだろう。
「いや、こちらに呼ぶ。リーリアに知られたくはないのだろう?」
「そうですね」
やっぱり僕が厨房に行きたくない本当の理由は気づかれていたか。
そして、こちらに呼べばリーリアさまに気づかれないということは、執務室に出入りしてもおかしくない人材ということだろう。
当主さまは、テーブルに置いてあるベルをチリンチリンと鳴らす。
ま、まさか……?
僕の脳裏にある人物がよぎった瞬間、コンコンとドアをノックする音が部屋に響いた。
「当主さま、お呼びでしょうか」
「ああ、入ってくれ」
当主さまが入室の許可を出すと、ドアがゆっくりと開かれる。ドアの向こうには、メルゼンさんが立っていた。
「……メルゼン先生と呼ぶべきでしょうか?」
「呼び捨てでもかまわんぞ」
いや、それはダメでしょ!僕はこの屋敷のお坊っちゃまでもないし、そもそも貴族でもないんだから!
それに、前世の記憶が年上を呼び捨てにすることにはかなり抵抗を持っている。
「こちらで行えば?」
僕たちの会話で呼ばれた理由を理解したのか、メルゼンさんは何とは言わずに尋ねる。当主さまはこくりと頷いた。
「ああ。私は仕事をしているから、適当な場所でやるといい」
いやいや、強い魔法の練習を執務室でやったらダメでしょ!それとも、ここから移動するとか?いや、それだとメルゼンさんをここに呼んだ意味がない。
「では、ルイさま。早速始めましょうか」
やっぱりここでやるんですね!
チラリと当主さまのほうを見ると、我関せずといった様子で書類と向き合っている。
じーっと見ていると、僕の視線に気づいたのか、当主さまは頭を上げる。そして、メルゼンさんを見据えて言った。
「メルゼン、ルイは子どもではないからな」
「かしこまりました」
メルゼンさんは理解しているような口ぶりだけど、今回ばかりは僕は当主さまの意図を読みきれずに首をかしげる。
でも、その後に続いたメルゼンさんの言葉ですべてを理解した。
「厳しく指導いたします」
子どもではないってそういう意味!?子どもだからって優しくするなってことかよ!甘やかせとは言わないけど、優しさを混ぜてくれてもいいじゃないか。
「当主さま」
「他意はない。今までの言動を踏まえた結果に過ぎん」
本当かなぁ……?そのニヤリとした顔を見る限り、そうは思えないんだけど。
「では、ルイさま。お話はそこまでにして始めますよ」
「はーい」
僕は子どもらしく気の抜けた返事をする。
もう以前ほど子どもらしく振る舞うつもりはないけど、必要以上に殻を破り捨てる必要もない。
僕は、緊張感のない返事とは裏腹に、僕は小さな決意を宿した。
母さんはレオンの側にいることを選んだので、当主さまと二人きりである。
「結論から言うが、犯人は不明だ」
「やはりそうですか」
証拠なんて残っていなさそうだったし、誰かを見かけたりもしなかったしなぁ……
結局、僕は一度も黒いフードの集団を見なかったわけだけど、もう街から出ていったのだろうか?
「そして、今回の件の後始末には時間を要する」
「約束は守ってくださいよ?」
事件があったからなんて関係ない。リーリアさまにとっては家族で一緒に過ごす誕生日だったのだ。それを中止にさせるわけにはいかない。
「……わかっているが……納得させられるか……」
「させられるではなく、してもらうんですよ」
まだ自分のほうが上だと思ってるのか?いや、そんなわけがない。ヴァレンの領主でこの屋敷の当主だから口にはしないけど、土下座でもすればいいとわりと本気で思ってる。
僕にとって一番大切なのは家族だけど、その次はリーリアさまだ。当主さまの尊厳よりもリーリアさまの思いを優先させたい。
「君も言うようになったな」
「僕はずっと自分に正直ですよ」
精神が子どもの体に引っ張られているというのもあるんだろうけど、僕は昔から自分に正直なところがある。
嘘がつけないわけではないけど、本音が半分くらいは混じっている。
嘘をつくのは好きじゃないし、今まで嘘をつく必要がなかったから。本当を隠したりはするけどね。
「ひとまず、パーティーは一週間後にしておく。レオンくんに伝えておいてくれるか」
「わかりました」
今は事件の後でいろいろとバタバタしてるけど、本当ならレオンも誕生日で十三歳になるからね。
家に置いてあるプレゼントを取りに行く時間も欲しかったところだし、僕もパーティーを後日にすることは都合がーーあっ。
僕はあることに気づいて、頭を抱える。
「……どうした?」
「リーリアさまの分のプレゼントを用意していません……」
今年はレオンのことをお祝いするつもりだったから、リーリアさまの分を用意していなかったのだ。
といっても、僕のプレゼントは母さんに教わった刺繍を施したハンカチとか、クッキーなどのお菓子でそんなに高価なものでもないし、用意しようと思えばできる。
でも、それはあらかじめ準備をしていればであって、冬支度を終えてしまっている今は、そんなに余裕がない。去年までは余分に糸をもらったりしてたんだけど。
当然お菓子に使えるような果物や砂糖などもないわけで……
「確か、今までは菓子などを渡していたのだろう?屋敷の厨房なら使ってもかまわないが」
「僕が厨房に入れるわけないでしょう」
子どもだから危ないとか、そんな理由ではない。厨房は毒殺の危険があるため、人の出入りが制限される。
いくら僕がお嬢さまたちのお抱えの針子だからといって、はいどうぞと簡単に入れる場所ではないのだ。
それに、もしリーリアさまに見つかってしまったら、いい言い訳が思いつかない。
ちゃんと説明すれば、僕が元々参加する予定ではないのを知っているため、許してはくれるだろう。でも、少なからずショックを受けるはずだ。
レオンに対しての複雑な思いを抱きつつもレオンとの合同でのお祝いを許してくれたリーリアさまを悲しませたくはない。
事の発端は僕の説明不足でもあるから、罪悪感のようなものもあるし、リーリアさまにはパーティーを楽しんでいてもらいたい。
まぁ、こんな理想を並べたところで、リーリアさまを喜ばせるプレゼントが思いつけるわけでもないんだけど。
「……ルイ、君さえよければなんだが、今から魔法の練習をしてみないか」
「魔法の練習……ですか」
どうして当主さまが突然こんなことを言い出したのかわからず、僕は当主さまの言葉を繰り返しつつ言葉から推測する。
まず、当主さまには魔法を学んでみないかと提案されたことがあったのを思い出す。
少年式のときに魔法の使い方は教わったけど、あくまでもイロハ程度であり、本格的な指導を受けたわけではない。
僕は母さんの指示のもと、一番下の『ワール』の魔法だけを使っていた。理由は『魔力強化』による暴走を防ぐため。
だけど、奥さまの病気……もとい呪いのことが発覚し、奥さまの呪いを解くために僕に強い魔法が使いこなせるようになってほしくて、魔法を学ぶことを提案してきた。
と、いうことはだ。当主さまの言葉の意味は、そういうことだろう。
「わかりました。今からお伺いしますか?」
何の準備もなく当主さまがこのような提案をするはずがない。もう教師は屋敷、もしくは屋敷にすぐに来られる場所にはいるのだろう。
「いや、こちらに呼ぶ。リーリアに知られたくはないのだろう?」
「そうですね」
やっぱり僕が厨房に行きたくない本当の理由は気づかれていたか。
そして、こちらに呼べばリーリアさまに気づかれないということは、執務室に出入りしてもおかしくない人材ということだろう。
当主さまは、テーブルに置いてあるベルをチリンチリンと鳴らす。
ま、まさか……?
僕の脳裏にある人物がよぎった瞬間、コンコンとドアをノックする音が部屋に響いた。
「当主さま、お呼びでしょうか」
「ああ、入ってくれ」
当主さまが入室の許可を出すと、ドアがゆっくりと開かれる。ドアの向こうには、メルゼンさんが立っていた。
「……メルゼン先生と呼ぶべきでしょうか?」
「呼び捨てでもかまわんぞ」
いや、それはダメでしょ!僕はこの屋敷のお坊っちゃまでもないし、そもそも貴族でもないんだから!
それに、前世の記憶が年上を呼び捨てにすることにはかなり抵抗を持っている。
「こちらで行えば?」
僕たちの会話で呼ばれた理由を理解したのか、メルゼンさんは何とは言わずに尋ねる。当主さまはこくりと頷いた。
「ああ。私は仕事をしているから、適当な場所でやるといい」
いやいや、強い魔法の練習を執務室でやったらダメでしょ!それとも、ここから移動するとか?いや、それだとメルゼンさんをここに呼んだ意味がない。
「では、ルイさま。早速始めましょうか」
やっぱりここでやるんですね!
チラリと当主さまのほうを見ると、我関せずといった様子で書類と向き合っている。
じーっと見ていると、僕の視線に気づいたのか、当主さまは頭を上げる。そして、メルゼンさんを見据えて言った。
「メルゼン、ルイは子どもではないからな」
「かしこまりました」
メルゼンさんは理解しているような口ぶりだけど、今回ばかりは僕は当主さまの意図を読みきれずに首をかしげる。
でも、その後に続いたメルゼンさんの言葉ですべてを理解した。
「厳しく指導いたします」
子どもではないってそういう意味!?子どもだからって優しくするなってことかよ!甘やかせとは言わないけど、優しさを混ぜてくれてもいいじゃないか。
「当主さま」
「他意はない。今までの言動を踏まえた結果に過ぎん」
本当かなぁ……?そのニヤリとした顔を見る限り、そうは思えないんだけど。
「では、ルイさま。お話はそこまでにして始めますよ」
「はーい」
僕は子どもらしく気の抜けた返事をする。
もう以前ほど子どもらしく振る舞うつもりはないけど、必要以上に殻を破り捨てる必要もない。
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