38 / 49
第二章 ユニークスキル
37. ルイの本音
しおりを挟む
領主さまから頼まれて、早速リーリアさまの元に会いに来た……んだけど。
「リーリアさま、部屋に入れてくださいませんか?」
「……今は一人がいいのです。お帰りください」
ずっと門前払いされています。最初はノックしても無視されたのを考えると、応じてくれるようになってくれただけましだけど、話ができない以上帰るわけにはいかない。
「お話があるだけです。時間は取らせませんので」
「……今はそのような気分ではありません」
話すらもダメか……。なら、仕方ない。
「かしこまりました。では、勝手に話しますのでお聞きください」
部屋の中からの返事はなかったけど、僕は気にせずに用件を話す。
「領主さまと話をつけてきました。リーリアさまの誕生日パーティーには、領主さまもディアナお嬢さまも僕もレオンもみんなで参加します」
部屋の中から物音が聞こえたのを確認して、僕は話を続ける。
「領主さまの用事が片づく時間である夕方ごろになるため、その間リーリアさまのお相手をするように仰せつかりました。ですので、ドアを開けてくださいませんか」
優しく呼びかけたものの、中から返事はない。手遅れってことはないと思うけど……こんな反応をされると不安になる。
……いや、不安な気持ちを持ったらダメだ。リーリアさまのために一肌脱ぐと決めたじゃないか。
「これは領主さまの命ですので、帰るわけにはいきません。どうか、僕の気持ちをお汲みくださいませんか」
部屋の中の主にそう訴えると、目の前のドアが静かに、ゆっくりと開く。
ドアの向こうには、目元を赤く腫らしたリーリアさまがいた。
「どうぞ。お父さまの命令だと言うので仕方なくですからね」
「ありがとうございます、リーリアさま」
ひとまず、第一関門突破……かな?
◇◇◇
僕が部屋に入ると、リーリアさまは僕に背を向けながらカーペットの上に座る。
僕も座りたいところだけど、部屋の主の許可がないので立ちっぱなしだ。母さんはというと、部屋の隅で小さくなって待機してる。
さて、ここからどうしよう?
こんな気まずすぎる空気のなか、どう会話を展開すればいいのかわからない。一番伝えなきゃいけないことは伝えちゃったし……でも、今の空気で世間話ができるほど僕のメンタルは鋼ではない。
「……ルイが頼んだのですか?」
「何をですか?」
「お父さまがわたくしの誕生日パーティーに出席することです。今までなかったのに」
リーリアさまの背から悲哀のオーラが漂っている。普通なら喜びそうなものなのに。
親子の溝は、僕が思っている以上に深いみたいだ。
「確かに、僕のほうから進言させていただきました。リーリアさまが一人は嫌だとおっしゃっておりましたので」
「……そう、ですか」
表情が見えなくて、どんな思いを抱いているのかわからない。
怒ってるのか、悲しんでるのか、嬉しいのか。いや、少なくとも嬉しそうではないな。そんな声のトーンではない。
リーリアさまの心を代弁するならば、なぜルイが言えば聞いてくれるのか、といったところだろう。
「リーリアさまは、レオンのことがお嫌いですか?」
リーリアさまはピクリと小さく反応を見せる。でも、質問に答えることはしない。
「先ほどは兄共々失礼いたしました。リーリアお嬢さまへの無礼な振る舞いに関して、罰をくださるのなら甘んじて受け入れます」
僕が頭を下げて謝意を示すと、すぐさまリーリアさまが大声をあげた。
「そんなことしない!」
僕がすっと顔をあげると、リーリアさまはハッとした顔で目をそらした。でも、チラチラと僕のほうを見てくる。
「わ、わたくしのほうも、少し言いすぎたかもしれないから……別にいいのです」
「では、レオンをお招きしても?」
「お父さまが決めたことですもの」
「領主さまが、ではなくリーリアさまのお言葉が聞きたいのです」
仕方なくというように言うリーリアさまの手を取り、僕は訴えかけるように言う。
リーリアさまは僕が手を掴んできたことには驚いていたようだけど、ゆっくりと口を開いた。
「……あまり、好ましくは思えません。彼が来てしまえば、ルイは彼のお祝いばかりするのでしょう?それを目の前で見たくありませんもの」
「それは当然ですよ。家族ですから」
ここでそんなことはありませんと言ったら嘘になる。リーリアさまとレオンだったら、レオンのほうをお祝いしたいのは本心なのだから、ごまかしたってしょうがない。
なら、本音をぶつけるべきだ。
「リーリアさまのお誘いに乗っていたのも、家族に迷惑をかけないためというのが大きかったです。領主さまのお嬢さまの誘いを断ってしまえば、どんな罰を受けるかわかりませんから」
「そんなことはしないって言ってるじゃない!」
「ですが、それが平民と貴族の違いなのです。リーリアさまのお誘いは、平民の僕にとっては命令に等しいですから」
僕が静かに告げると、リーリアさまは口を噤む。今までのことを後悔でもしているのだろうか?でも、そんな必要はない。
僕は、後悔してほしくて話しているわけではないから。
「ですが、リーリアさまは断りの余地を作ってくださいました。僕が本気で嫌がることを強要したりはなさらなかったでしょう」
「……ルイはわたくしの友人ですもの」
「ありがとうございます。ですが、僕はその言葉に甘えていたのかもしれません」
「……どういう、意味ですか?」
リーリアさまは顔だけをこちらに向ける。その顔は、本気でわからないと言っているような顔だ。
「リーリアさまは友人だから、自分の気持ちを汲み取って遠慮してくださるだろうと驕っていたのです。僕自身は、リーリアさまのお気持ちなど欠片も理解していなかったというのに」
領主さまと話してわかった。リーリアさまの家族関係は、自分が想像している以上に希薄だった。
そんななかで、最も交流している友人に依存するのは無理もないことだし、自分の生まれた日をお祝いして欲しいというのもわかる。
それに、僕に非がないわけでもないのだ。約束は去年から言われていたのだから、来年は参加できないことを伝えるチャンスはいくらでもあった。
リーリアさまも、事前に伝えられていたのなら心の整理ができていたことだろう。その上で話し合いを重ねて、お互いに納得のいく結論を出せたかもしれない。
結局は、リーリアさまの思いを軽視し、甘えていた僕が悪いのだ。
「大変申し訳ございませんでした、リーリアさま」
僕は、改めて深く頭を下げる。これが僕の本音だ。これでリーリアさまにどう思われようと、後悔はない。
「……頭を、上げてください」
リーリアさまの言葉に従い顔を上げると、リーリアさまの瞳には涙が滲んでいた。
「そのようなことを言わせたいのではありません。ですので、頭を下げる必要はありません」
リーリアさまはそう言うと、涙を拭う。泣いている自覚はあったようだ。
「わたくしのほうこそ、浅はかな行いでした。ずっとわたくしのほうをお祝いしてもらっていたというのに、欲張りだったかもしれません」
リーリアさまは目だけで謝罪をする。いくら友人関係とはいえ、平民に貴族が頭を下げるのはよろしくない。
そのため、リーリアさまは直接的な謝罪の言葉は口にしていない。でも、態度や言葉の節々から謝意は充分に伝わってくる。
「今年は、彼ーーレオンも屋敷に招きましょう。主役が二人いるパーティーも楽しそうですもの」
「ありがとうございます、リーリアさま!」
これで今年はレオンをお祝いすることができる!
僕が嬉しさのあまり手を握ると、リーリアさまは頬を紅潮させる。おっと、レディにこれは失礼だったか。
僕がパッと手を離した瞬間、ドアを乱暴にノックする音が響く。
「リーリア、ルーシー、ルイくん。私だ。急遽、伝えたいことがある!」
バンと開けると同時に、早口で捲し立てる。入ってきたのは領主さまだ。
「どうかしましたか、お父さま」
無許可の入室については何も言わずに、リーリアさまは静かに用件だけを尋ねた。
「先ほど君たちの家に使いを送ったのだがーーレオンくんの姿が見えないそうだ」
「リーリアさま、部屋に入れてくださいませんか?」
「……今は一人がいいのです。お帰りください」
ずっと門前払いされています。最初はノックしても無視されたのを考えると、応じてくれるようになってくれただけましだけど、話ができない以上帰るわけにはいかない。
「お話があるだけです。時間は取らせませんので」
「……今はそのような気分ではありません」
話すらもダメか……。なら、仕方ない。
「かしこまりました。では、勝手に話しますのでお聞きください」
部屋の中からの返事はなかったけど、僕は気にせずに用件を話す。
「領主さまと話をつけてきました。リーリアさまの誕生日パーティーには、領主さまもディアナお嬢さまも僕もレオンもみんなで参加します」
部屋の中から物音が聞こえたのを確認して、僕は話を続ける。
「領主さまの用事が片づく時間である夕方ごろになるため、その間リーリアさまのお相手をするように仰せつかりました。ですので、ドアを開けてくださいませんか」
優しく呼びかけたものの、中から返事はない。手遅れってことはないと思うけど……こんな反応をされると不安になる。
……いや、不安な気持ちを持ったらダメだ。リーリアさまのために一肌脱ぐと決めたじゃないか。
「これは領主さまの命ですので、帰るわけにはいきません。どうか、僕の気持ちをお汲みくださいませんか」
部屋の中の主にそう訴えると、目の前のドアが静かに、ゆっくりと開く。
ドアの向こうには、目元を赤く腫らしたリーリアさまがいた。
「どうぞ。お父さまの命令だと言うので仕方なくですからね」
「ありがとうございます、リーリアさま」
ひとまず、第一関門突破……かな?
◇◇◇
僕が部屋に入ると、リーリアさまは僕に背を向けながらカーペットの上に座る。
僕も座りたいところだけど、部屋の主の許可がないので立ちっぱなしだ。母さんはというと、部屋の隅で小さくなって待機してる。
さて、ここからどうしよう?
こんな気まずすぎる空気のなか、どう会話を展開すればいいのかわからない。一番伝えなきゃいけないことは伝えちゃったし……でも、今の空気で世間話ができるほど僕のメンタルは鋼ではない。
「……ルイが頼んだのですか?」
「何をですか?」
「お父さまがわたくしの誕生日パーティーに出席することです。今までなかったのに」
リーリアさまの背から悲哀のオーラが漂っている。普通なら喜びそうなものなのに。
親子の溝は、僕が思っている以上に深いみたいだ。
「確かに、僕のほうから進言させていただきました。リーリアさまが一人は嫌だとおっしゃっておりましたので」
「……そう、ですか」
表情が見えなくて、どんな思いを抱いているのかわからない。
怒ってるのか、悲しんでるのか、嬉しいのか。いや、少なくとも嬉しそうではないな。そんな声のトーンではない。
リーリアさまの心を代弁するならば、なぜルイが言えば聞いてくれるのか、といったところだろう。
「リーリアさまは、レオンのことがお嫌いですか?」
リーリアさまはピクリと小さく反応を見せる。でも、質問に答えることはしない。
「先ほどは兄共々失礼いたしました。リーリアお嬢さまへの無礼な振る舞いに関して、罰をくださるのなら甘んじて受け入れます」
僕が頭を下げて謝意を示すと、すぐさまリーリアさまが大声をあげた。
「そんなことしない!」
僕がすっと顔をあげると、リーリアさまはハッとした顔で目をそらした。でも、チラチラと僕のほうを見てくる。
「わ、わたくしのほうも、少し言いすぎたかもしれないから……別にいいのです」
「では、レオンをお招きしても?」
「お父さまが決めたことですもの」
「領主さまが、ではなくリーリアさまのお言葉が聞きたいのです」
仕方なくというように言うリーリアさまの手を取り、僕は訴えかけるように言う。
リーリアさまは僕が手を掴んできたことには驚いていたようだけど、ゆっくりと口を開いた。
「……あまり、好ましくは思えません。彼が来てしまえば、ルイは彼のお祝いばかりするのでしょう?それを目の前で見たくありませんもの」
「それは当然ですよ。家族ですから」
ここでそんなことはありませんと言ったら嘘になる。リーリアさまとレオンだったら、レオンのほうをお祝いしたいのは本心なのだから、ごまかしたってしょうがない。
なら、本音をぶつけるべきだ。
「リーリアさまのお誘いに乗っていたのも、家族に迷惑をかけないためというのが大きかったです。領主さまのお嬢さまの誘いを断ってしまえば、どんな罰を受けるかわかりませんから」
「そんなことはしないって言ってるじゃない!」
「ですが、それが平民と貴族の違いなのです。リーリアさまのお誘いは、平民の僕にとっては命令に等しいですから」
僕が静かに告げると、リーリアさまは口を噤む。今までのことを後悔でもしているのだろうか?でも、そんな必要はない。
僕は、後悔してほしくて話しているわけではないから。
「ですが、リーリアさまは断りの余地を作ってくださいました。僕が本気で嫌がることを強要したりはなさらなかったでしょう」
「……ルイはわたくしの友人ですもの」
「ありがとうございます。ですが、僕はその言葉に甘えていたのかもしれません」
「……どういう、意味ですか?」
リーリアさまは顔だけをこちらに向ける。その顔は、本気でわからないと言っているような顔だ。
「リーリアさまは友人だから、自分の気持ちを汲み取って遠慮してくださるだろうと驕っていたのです。僕自身は、リーリアさまのお気持ちなど欠片も理解していなかったというのに」
領主さまと話してわかった。リーリアさまの家族関係は、自分が想像している以上に希薄だった。
そんななかで、最も交流している友人に依存するのは無理もないことだし、自分の生まれた日をお祝いして欲しいというのもわかる。
それに、僕に非がないわけでもないのだ。約束は去年から言われていたのだから、来年は参加できないことを伝えるチャンスはいくらでもあった。
リーリアさまも、事前に伝えられていたのなら心の整理ができていたことだろう。その上で話し合いを重ねて、お互いに納得のいく結論を出せたかもしれない。
結局は、リーリアさまの思いを軽視し、甘えていた僕が悪いのだ。
「大変申し訳ございませんでした、リーリアさま」
僕は、改めて深く頭を下げる。これが僕の本音だ。これでリーリアさまにどう思われようと、後悔はない。
「……頭を、上げてください」
リーリアさまの言葉に従い顔を上げると、リーリアさまの瞳には涙が滲んでいた。
「そのようなことを言わせたいのではありません。ですので、頭を下げる必要はありません」
リーリアさまはそう言うと、涙を拭う。泣いている自覚はあったようだ。
「わたくしのほうこそ、浅はかな行いでした。ずっとわたくしのほうをお祝いしてもらっていたというのに、欲張りだったかもしれません」
リーリアさまは目だけで謝罪をする。いくら友人関係とはいえ、平民に貴族が頭を下げるのはよろしくない。
そのため、リーリアさまは直接的な謝罪の言葉は口にしていない。でも、態度や言葉の節々から謝意は充分に伝わってくる。
「今年は、彼ーーレオンも屋敷に招きましょう。主役が二人いるパーティーも楽しそうですもの」
「ありがとうございます、リーリアさま!」
これで今年はレオンをお祝いすることができる!
僕が嬉しさのあまり手を握ると、リーリアさまは頬を紅潮させる。おっと、レディにこれは失礼だったか。
僕がパッと手を離した瞬間、ドアを乱暴にノックする音が響く。
「リーリア、ルーシー、ルイくん。私だ。急遽、伝えたいことがある!」
バンと開けると同時に、早口で捲し立てる。入ってきたのは領主さまだ。
「どうかしましたか、お父さま」
無許可の入室については何も言わずに、リーリアさまは静かに用件だけを尋ねた。
「先ほど君たちの家に使いを送ったのだがーーレオンくんの姿が見えないそうだ」
922
お気に入りに追加
3,434
あなたにおすすめの小説

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~
イノナかノかワズ
ファンタジー
助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。
*話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。
*他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。
*頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。
*無断転載、無断翻訳を禁止します。
小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。
カクヨムにても公開しています。
更新は不定期です。

アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活
ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。
「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。
現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。
ゆっくり更新です。はじめての投稿です。
誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。 準備し過ぎて第二の人生はイージーモードです!
小川悟
ファンタジー
いじめやパワハラなどの理不尽な人生から、現実逃避するように寝る間を惜しんでゲーム三昧に明け暮れた33歳の男がある日死んでしまう。
しかし異世界転生の候補に選ばれたが、チートはくれないと転生の案内女性に言われる。
チートの代わりに異世界転生の為の研修施設で3ヶ月の研修が受けられるという。
研修施設はスキルの取得が比較的簡単に取得できると言われるが、3ヶ月という短期間で何が出来るのか……。
ボーナススキルで鑑定とアイテムボックスを貰い、適性の設定を始めると時間がないと、研修施設に放り込まれてしまう。
新たな人生を生き残るため、3ヶ月必死に研修施設で訓練に明け暮れる。
しかし3ヶ月を過ぎても、1年が過ぎても、10年過ぎても転生されない。
もしかしてゲームやりすぎで死んだ為の無間地獄かもと不安になりながらも、必死に訓練に励んでいた。
実は案内女性の手違いで、転生手続きがされていないとは思いもしなかった。
結局、研修が15年過ぎた頃、不意に転生の案内が来る。
すでにエンシェントドラゴンを倒すほどのチート野郎になっていた男は、異世界を普通に楽しむことに全力を尽くす。
主人公は優柔不断で出て来るキャラは問題児が多いです。

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる