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第一章 優しい家族
21. スキルの秘密?
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お茶会を終えてから一週間後、僕は母さんと一緒に再び領主さまの屋敷に訪れた。
今回に限っては、理由がまったくわからない。僕たちは応接室で領主さまを待っている状態なのだけど、三十分は経っているのに領主さまがやってくる気配がない。忙しいのだろうか。
「すまない。待たせた」
噂をすればなんとやら。形ばかりのノックをして領主さまが入ってくる。
領主さまは、軽く息切れしていた。まるで、ギリギリまで何かをしていて、急いでここまで来たように見える。僕の予想が正しかったとして、何をしていたのだろうか。
「当主さま。お話とはなんでしょうか?」
「ああ。それは、彼のスキルのことだ」
スキル……?
まだ何か話すことがあっただろうか?スキルの種類や判明した経緯も母さんが話していた気がするし、他には思いつかない。
「未知のスキルがあるという話だっただろう。それを私なりに調べていたんだ」
僕は呼ばれた理由を理解して、うんうんとうなずく。
確か、『複合』というスキルが未知なんだっけ?僕の知っている意味は二つのものを一つにするというものだけど、何か他にあったのだろうか。
「前例があったのでしょうか?」
「いや、それは見つからなかったが、もしやと思うものは見つけられた」
領主さまはそう言って、一冊の本を取り出す。それは、表紙がボロボロで、ろくに手入れされていないように見える。
領主さまは、そっと本のページを開いた。でも、どうやら手書きで、しかも走り書きのようになっているので、整った文字でさえろくに読めないというのに、その本の文はぐちゃぐちゃしている何かにしか見えない。
「あの、これは……?」
母さんも、何が書いてあるのかはよくわからないみたいで、首をかしげている。
「これは、私の曾祖父が書いたものだ。裏に書いてあるのは名前だな」
領主さまは本をひっくり返して裏を見せてくれる。確かに隅に何か書いてあるけど、やっぱり読めない。
「ここには、魔法の『複合』というものについて書いてあった」
領主さまは、本を開きながら内容を説明してくれる。いわく、領主さまの曾祖父は、より強い魔法を使う方法を研究していたらしい。
領主さまの曾祖父は、当時の貴族としては魔力が弱いほうだったらしく、当主としてそれなりにかっこがつかなければならないので、どうにか強い魔法が使えないかいろいろと模索していたとのこと。
そして、思いついたのが魔法の『複合』である。魔法は本来、赤魔法は赤魔法、青魔法は青魔法として独立した形で使うのが通例であり、共に戦うことはあっても、力を合わせることはなかった。
領主さまは、そこに目をつけた。二つの魔法の力を合わせて一つにすることができれば、弱い魔力でも相応の強さの魔法が使えるのではないかと考えたらしい。
本には、その研究過程が書いてあるのだとか。
結論から言ってしまうと、うまくできなかったようだ。その人は赤魔法と青魔法を使えたみたいだけど、何度やろうとしてもどちらか片方しか発動しないか、どちらも発動しないかのどちらからしい。
もちろん、原因を考えた。どうして成功しないのか。自分の何が悪いのか。
魔力の運び方、発動のタイミング、いろいろと考えてみたけど、どうも納得のいく答えが見つからなかったそうだ。
手記は、成功できなかったことへの無念を書き連ねて終わっているらしい。
「これに書かれていることがすべて事実として、曾祖父の魔法の扱いに問題がなかったのなら、考えられるのはスキルの有無だと私は思った。ちょうど、彼は『複合』を持っているようだからな」
なるほど、だんだん読めてきた。つまりは、僕の『複合』スキルで魔法を『複合』できるか確かめてくれってことか。
僕個人としては、力の有用な使い道になりかねないことはあまりやりたくない。だけど、母さんがどう判断するか。
「ですが、ルイは赤魔法しか使えません」
母さんも僕と同じように判断したのか、やんわりと断りを入れる。でも、僕が赤魔法しか使えないのは多分事実だ。魔力測定のとき、赤色にしか光らなかったから。
「だが、『複製』があるだろう?伝説では、『複製』は魔法すらも作り出し、自らの力にすることができると言われている。なら、ルーシーの魔法も、私の魔法も複製ができるはずだ」
確かに、理屈は通っているし、『疾走』を複製することができたから、同じ要領でやれば魔法もできると思う。
でも、またあっさりとやってしまったらどうしよう。母さんには真似をしたでごまかすことができたけど、領主さまも同じようにうまく行くとは限らない。むしろ、母さんよりも疑ってかかるだろう。
ここは、変にリアクションせずに、何もわかってない子どもを演じておくべきだ。
「たとえ魔法の複製ができたとしても、ルイに魔法を使わせるのは危険です。一度、魔力暴走で倒れたこともありますし」
ああ、そんなこともありましたね。間にいろいろとありすぎて忘れかけてた。『複製』も成功させることができたし、そろそろ魔法も再チャレンジしてみたいけど、あのおじいちゃん先生いわく、『魔力強化』の影響があるみたいだから、よくわからないままやることは危険だ。
だから、あの先生のお許しが出たら、本格的に使ってやろうと企んでいる。どうせなら、見るよりも実際に使うほうが楽しそうだし。
赤魔法なら父さんにいろいろと聞いてみるのがいいかもしれない。
「だが、未知のスキルの力は把握しておく必要がある。人々にとって益となるか否か。それだけでもな」
今回は、領地にとってとは言わなかった。
初めて会ったときには、我が領地にとってと言っていたのに、どういう心境の変化だろう?それとも、特に深い理由はない?でも、領主が適当な答えを返すとは思えない。
「できることなら、無理強いはしたくない。君たち夫婦には、この領地も世話になっているからな。特に白魔法を使える君には、領地に多大な繁栄を与えていると言っても過言ではない」
「……買い被りすぎです。領地の繁栄は、領主であらせられる当主さまの手腕によるものでしょう」
母さんが無表情で静かになる。こんな母さんは初めて見た。
僕の魔法知識では、白魔法はかなり希少な存在だ。適性があるだけで食うのに困らない。そんな白魔法を使える者が領地に生まれたら、領地は一気に繁栄することだろう。
なにせ、本来なら貴重な薬草を何種類も用いなければ治せないような病気も、白魔法なら魔力を消費するだけで治療できるのだ。魔力は、消費しても時間が経てば回復するので、半永久的に使える。
母さんの白魔法の宿った衣服を身につけていれば、病気にかかりにくいし、怪我もしにくいので、医者の世話になる回数は極端に減ることだろう。その分のお金は他のことに使うことができる。
ほんの些細な金額だとしても、それが経営には大きなものとなることもあるのだ。
母さんがこんなに重用されるのは家族として誇らしい思いはあるものの、母さんがいいように使われてるのかもしれないと思うと、少し複雑だ。
それはそうと、夫婦ってことは父さんと母さんの両方ってことだろうけど、母さんはわかるけど、父さんは何か領地の役に立つことしてるのかな?
僕のなかの父さんのイメージは、料理人と親バカしかない。どちらも領地に恩恵をもたらしているとは思えない。
「ルーシー、これは私からの警告と受け取ってほしい。スキルというのは、使い方を誤れば人に害を与えることにもなる。特に、彼の『複合』は未知のスキルだからな。本来の効果を誰も知らないんだ」
つまり、僕が間違った使い方をしてしまったら、周りにはそれが正しい使い方として認識されてしまう。
そう思われたら、『複合』は危険なスキルとして扱われ、そのスキルを持つ僕も危険な子どもとして扱われると言いたいのだろう。
家族との平穏を望む僕としては、それは避けたい未来である。そのためなら、力なんていくらでも隠す。
父さんも、レオンも、もちろん母さんも、僕のスキルのことを不用意に広めたりはしないだろう。
「肝に命じます」
「では、話はこれで終わりだ。帰ってもらってかまわない」
「かしこまりました」
母さんは領主さまにに静かに頭を下げて、僕の手を引く。
「では、失礼いたします」
「しつれーいたします」
母さんと一緒に領主さまに挨拶をして、僕たちは屋敷を後にした。
今回に限っては、理由がまったくわからない。僕たちは応接室で領主さまを待っている状態なのだけど、三十分は経っているのに領主さまがやってくる気配がない。忙しいのだろうか。
「すまない。待たせた」
噂をすればなんとやら。形ばかりのノックをして領主さまが入ってくる。
領主さまは、軽く息切れしていた。まるで、ギリギリまで何かをしていて、急いでここまで来たように見える。僕の予想が正しかったとして、何をしていたのだろうか。
「当主さま。お話とはなんでしょうか?」
「ああ。それは、彼のスキルのことだ」
スキル……?
まだ何か話すことがあっただろうか?スキルの種類や判明した経緯も母さんが話していた気がするし、他には思いつかない。
「未知のスキルがあるという話だっただろう。それを私なりに調べていたんだ」
僕は呼ばれた理由を理解して、うんうんとうなずく。
確か、『複合』というスキルが未知なんだっけ?僕の知っている意味は二つのものを一つにするというものだけど、何か他にあったのだろうか。
「前例があったのでしょうか?」
「いや、それは見つからなかったが、もしやと思うものは見つけられた」
領主さまはそう言って、一冊の本を取り出す。それは、表紙がボロボロで、ろくに手入れされていないように見える。
領主さまは、そっと本のページを開いた。でも、どうやら手書きで、しかも走り書きのようになっているので、整った文字でさえろくに読めないというのに、その本の文はぐちゃぐちゃしている何かにしか見えない。
「あの、これは……?」
母さんも、何が書いてあるのかはよくわからないみたいで、首をかしげている。
「これは、私の曾祖父が書いたものだ。裏に書いてあるのは名前だな」
領主さまは本をひっくり返して裏を見せてくれる。確かに隅に何か書いてあるけど、やっぱり読めない。
「ここには、魔法の『複合』というものについて書いてあった」
領主さまは、本を開きながら内容を説明してくれる。いわく、領主さまの曾祖父は、より強い魔法を使う方法を研究していたらしい。
領主さまの曾祖父は、当時の貴族としては魔力が弱いほうだったらしく、当主としてそれなりにかっこがつかなければならないので、どうにか強い魔法が使えないかいろいろと模索していたとのこと。
そして、思いついたのが魔法の『複合』である。魔法は本来、赤魔法は赤魔法、青魔法は青魔法として独立した形で使うのが通例であり、共に戦うことはあっても、力を合わせることはなかった。
領主さまは、そこに目をつけた。二つの魔法の力を合わせて一つにすることができれば、弱い魔力でも相応の強さの魔法が使えるのではないかと考えたらしい。
本には、その研究過程が書いてあるのだとか。
結論から言ってしまうと、うまくできなかったようだ。その人は赤魔法と青魔法を使えたみたいだけど、何度やろうとしてもどちらか片方しか発動しないか、どちらも発動しないかのどちらからしい。
もちろん、原因を考えた。どうして成功しないのか。自分の何が悪いのか。
魔力の運び方、発動のタイミング、いろいろと考えてみたけど、どうも納得のいく答えが見つからなかったそうだ。
手記は、成功できなかったことへの無念を書き連ねて終わっているらしい。
「これに書かれていることがすべて事実として、曾祖父の魔法の扱いに問題がなかったのなら、考えられるのはスキルの有無だと私は思った。ちょうど、彼は『複合』を持っているようだからな」
なるほど、だんだん読めてきた。つまりは、僕の『複合』スキルで魔法を『複合』できるか確かめてくれってことか。
僕個人としては、力の有用な使い道になりかねないことはあまりやりたくない。だけど、母さんがどう判断するか。
「ですが、ルイは赤魔法しか使えません」
母さんも僕と同じように判断したのか、やんわりと断りを入れる。でも、僕が赤魔法しか使えないのは多分事実だ。魔力測定のとき、赤色にしか光らなかったから。
「だが、『複製』があるだろう?伝説では、『複製』は魔法すらも作り出し、自らの力にすることができると言われている。なら、ルーシーの魔法も、私の魔法も複製ができるはずだ」
確かに、理屈は通っているし、『疾走』を複製することができたから、同じ要領でやれば魔法もできると思う。
でも、またあっさりとやってしまったらどうしよう。母さんには真似をしたでごまかすことができたけど、領主さまも同じようにうまく行くとは限らない。むしろ、母さんよりも疑ってかかるだろう。
ここは、変にリアクションせずに、何もわかってない子どもを演じておくべきだ。
「たとえ魔法の複製ができたとしても、ルイに魔法を使わせるのは危険です。一度、魔力暴走で倒れたこともありますし」
ああ、そんなこともありましたね。間にいろいろとありすぎて忘れかけてた。『複製』も成功させることができたし、そろそろ魔法も再チャレンジしてみたいけど、あのおじいちゃん先生いわく、『魔力強化』の影響があるみたいだから、よくわからないままやることは危険だ。
だから、あの先生のお許しが出たら、本格的に使ってやろうと企んでいる。どうせなら、見るよりも実際に使うほうが楽しそうだし。
赤魔法なら父さんにいろいろと聞いてみるのがいいかもしれない。
「だが、未知のスキルの力は把握しておく必要がある。人々にとって益となるか否か。それだけでもな」
今回は、領地にとってとは言わなかった。
初めて会ったときには、我が領地にとってと言っていたのに、どういう心境の変化だろう?それとも、特に深い理由はない?でも、領主が適当な答えを返すとは思えない。
「できることなら、無理強いはしたくない。君たち夫婦には、この領地も世話になっているからな。特に白魔法を使える君には、領地に多大な繁栄を与えていると言っても過言ではない」
「……買い被りすぎです。領地の繁栄は、領主であらせられる当主さまの手腕によるものでしょう」
母さんが無表情で静かになる。こんな母さんは初めて見た。
僕の魔法知識では、白魔法はかなり希少な存在だ。適性があるだけで食うのに困らない。そんな白魔法を使える者が領地に生まれたら、領地は一気に繁栄することだろう。
なにせ、本来なら貴重な薬草を何種類も用いなければ治せないような病気も、白魔法なら魔力を消費するだけで治療できるのだ。魔力は、消費しても時間が経てば回復するので、半永久的に使える。
母さんの白魔法の宿った衣服を身につけていれば、病気にかかりにくいし、怪我もしにくいので、医者の世話になる回数は極端に減ることだろう。その分のお金は他のことに使うことができる。
ほんの些細な金額だとしても、それが経営には大きなものとなることもあるのだ。
母さんがこんなに重用されるのは家族として誇らしい思いはあるものの、母さんがいいように使われてるのかもしれないと思うと、少し複雑だ。
それはそうと、夫婦ってことは父さんと母さんの両方ってことだろうけど、母さんはわかるけど、父さんは何か領地の役に立つことしてるのかな?
僕のなかの父さんのイメージは、料理人と親バカしかない。どちらも領地に恩恵をもたらしているとは思えない。
「ルーシー、これは私からの警告と受け取ってほしい。スキルというのは、使い方を誤れば人に害を与えることにもなる。特に、彼の『複合』は未知のスキルだからな。本来の効果を誰も知らないんだ」
つまり、僕が間違った使い方をしてしまったら、周りにはそれが正しい使い方として認識されてしまう。
そう思われたら、『複合』は危険なスキルとして扱われ、そのスキルを持つ僕も危険な子どもとして扱われると言いたいのだろう。
家族との平穏を望む僕としては、それは避けたい未来である。そのためなら、力なんていくらでも隠す。
父さんも、レオンも、もちろん母さんも、僕のスキルのことを不用意に広めたりはしないだろう。
「肝に命じます」
「では、話はこれで終わりだ。帰ってもらってかまわない」
「かしこまりました」
母さんは領主さまにに静かに頭を下げて、僕の手を引く。
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