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第一章 優しい家族
9. フェラグ
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サンくんとともに、僕とレオンは他のお友達と合流する。
そこには、二人の女の子と一人の男の子がいた。
「待たせたな~」
サンが声をかけると、みんなが駆け寄ってくる。
「サン!今日はやけに遅かったじゃんか」
「いや~、なかなか起きれなくってさ~」
「サンはまともに起きれたことなくない?」
「そんなことねぇよ!」
サンくんが他のみんなと楽しそうに話していて、僕とレオンは完全に蚊帳の外だった。
このままでは、また僕に気づくまで待たないといけなくなってしまう。
「サンおにーちゃん。このひとたちだーれ?」
僕がサンくんの服を引っ張りながら尋ねたことで、他の三人も僕に気づいたみたい。
「この子誰?」
「レオンの弟だってよ。ルイって言うんだ」
「えっ!レオンに弟がいたの!?」
レオンに聞いてないぞと詰め寄っているけど、レオンは「言ってないからね」とへらへらしている。
「わたしはリタって言うの!よろしくね、ルイくん」
「リタおねーちゃん?」
転生してから女の子に会うのは初めてだ。第一印象を良くしておこうと可愛らしく名前を呼ぶと、リタちゃんはぎゅーっと抱きついてきた。
「かーわいいー!レオン、わたしにこの子ちょーだい!」
「ダメに決まってるでしょ!」
リタちゃんから取り上げるようにレオンは僕を抱き締める。
リタちゃんはなぜか不満そうだ。まさか、本当に僕を欲しがる子どもがいるとは思わなかった。
「僕はトール。よろしくね、ルイくん」
「うん。トールおにーちゃん」
トールくんが差し出してきた手を握り返す。トールくんは普通の子みたいだな。
「わたしはリリーよ。レオンの弟って言うなら仲良くしてあげるわ」
嬉しいでしょう?とでも言いたげな笑みを向けてくる。最後に一番おませな子が来ちゃったよ!
「ありがとー、リリーおねーちゃん」
個人的に苦手なタイプだけど、それで差別するのはよくないので、リリーちゃんにも愛想よくしておく。
リリーちゃんは、少し動揺しているみたいだけど、つたなく僕の頭を撫でてくれる。悪い子ではなさそうで安心だな。
「自己紹介も終わったし、フェラグやるぞ!」
「ルイ、ふぇるやるー!」
遊ぶ人が揃ったので、再び同じセリフを言うと、みんながいいよーと了承してくれた。年下に優しいなぁ、みんな。
「じゃあ、僕もフェルやるよ。ルイ見てないといけないし」
僕がフェルをやることで、必然的にレオンもフェルをやることに。
一緒に逃げきろうじゃないか、お兄ちゃんよ。
「じゃあ、後は二人くらいフェルやればちょうどいいな」
「なら、わたしがやるわ!」
「僕はどっちでもいいよー」
「わたしはラグがいいな~」
その後の話し合いの結果、フェルは僕とレオン、リリーちゃん、トールくん。鬼役であるラグはサンくんとリタちゃんになった。
「じゃあ、二十秒数えるからその間に逃げてくれ」
「「はーい」」
サンくんとリタちゃんが目を隠しながら数え始めると、みんなが一斉に散り散りになる。
よし、捕まらないようにどうにか逃げきってやる!
「ルイ、僕たちも行くよ」
「あーい」
レオンと手を繋ぎながら、僕も逃げ始めた。
◇◇◇
逃げ出してから二十秒後。ラグが行動を開始する。
でも、いくら向こう側の景色が見えるからと言って、この林はそこそこの広さ。そう簡単には捕まらないと思う。
でも、周囲の警戒は怠らない。レオンも、周りをかなり警戒しているみたいだ。遊びには本気になるタイプなのか。
「にーに、がんばろーね」
「うん。でも、リタがいるから難しいかもね」
「リタおねーちゃん?なんで?」
もしかして、体力があるのかな?それとも、見つけるのが上手とか?隠れててもすぐ見つかる的な。
「リタは『疾走』っていう足が速くなるスキルを持ってるからさ。そのスキルって常に発動してるやつだから、見つかったらまず捕まるよ」
「えー!?」
何その鬼ごっこ最強スキルは!スキルって技術みたいなものかと思ってたけど、そういうパッシブみたいなものもあるの!?
でも、僕の『魔力強化』もパッシブか。となると、パッシブスキル自体は珍しくないのかも。
「レオンとルイくん、みーつけた!」
大きな声が後ろから響く。僕とレオンが後ろを振り返ると、子どもとは思えないスピードで迫ってくるリタちゃんがいた。
「にーに、にげなきゃ!」
「う、うん!」
僕とレオンは慌てて走り出す。でも、さすがは『疾走』というだけはある。ぐんぐんと距離が縮まっていく。
僕は必死で思考を張り巡らせる。リタちゃんはスキルの力で足が速くなってるだけだから、体力がつきたらスピードは落ちるはず。
でも、体力がつきる前に間違いなく追いつかれる。こちらも、『疾走』みたいなスキルがあればいいのにーーと思ったところで、ふと気づく。
(僕の『複製』って、スキルもコピーできなかったっけ?)
あのおじいさんの話では、生き物以外なら、たとえ魔法でもスキルでもコピーできちゃうって言ってた気がする。
……じゃあ、『疾走』もコピーできるんだろうか?
物は試しだ。できなかったところで、捕まるだけなんだから大丈夫だし。
僕は、母さんがスキルを使っていたときのことを思い出す。
確か、魔力を使うことでスキルが使えるはず。魔力がなんなのかは一度感じ取ったことがあるからわかる。
また倒れたりしないように、今度は『魔力強化』の存在を意識して、少なめになるように意識を集中させる。
(『疾走』を『複製』!)
すると、ガクッと力が抜ける感覚があって少しふらついてしまう。
幸いにも、力が抜けるのと倒れるまでにタイムラグがあったお陰で、手を使って受け身を取ることができた。
「ルイ、大丈夫!?」
「うん、へーき。いこ、にーに」
僕がすくっと立ち上がって、再び走り出すーーと、先ほどとは比べ物にならない速さで走り出した。
突然のことすぎて、レオンの手も離してしまい、一人で走り出してしまった。
「あわわわわ!!」
ちょちょ、速い速い速い!ストップ!ストーップ!
僕が強く念じると、僕の足はピタッと止まった。そして、その反動でバタンと倒れてしまう。
はぁ……怖かった。
「ル、ルイ、大丈夫?」
「痛くない?」
すぐさま駆けつけてくれたレオンとリタちゃんによって起こされる。
「うん、ビックリしただけ」
ちょっと顔がじんじんと痛むくらいで、目立った外傷はないように見える。
いやぁ~、『疾走』があそこまでのスピードを出すとは思わなかった。リタちゃんは慣れてそうだったけど、あれが普通だったからなんだろうな。
「それよりもルイ。どうして急に足が速くなったの」
「うんうん。わたしの『疾走』みたいだった!」
うん、やっぱり気になるよね。僕も、まさか成功してあんなにスピードが出るとは思わなかったんだ。
「つかまりたくなくてがんばったの!」
僕、子どもなんでわかりませ~ん。えっへんと誇らしげに言ってみれば、リタちゃんは「すごーい」と褒めてくれる。
でも、レオンは訝しく思っているようだ。母さんから何か聞いてるのかな。
「とりあえず、ルイのケガとか見ないといけないから、僕たちはもう帰るね」
「う、うん。みんなには言っておくよ」
「おねーちゃん、バイバーイ」
僕が元気よく手を振ると、リタちゃんも元気よく手を振ってくれる。
その後、家に帰った僕が母さんに大説教されたのは別の話である。
そこには、二人の女の子と一人の男の子がいた。
「待たせたな~」
サンが声をかけると、みんなが駆け寄ってくる。
「サン!今日はやけに遅かったじゃんか」
「いや~、なかなか起きれなくってさ~」
「サンはまともに起きれたことなくない?」
「そんなことねぇよ!」
サンくんが他のみんなと楽しそうに話していて、僕とレオンは完全に蚊帳の外だった。
このままでは、また僕に気づくまで待たないといけなくなってしまう。
「サンおにーちゃん。このひとたちだーれ?」
僕がサンくんの服を引っ張りながら尋ねたことで、他の三人も僕に気づいたみたい。
「この子誰?」
「レオンの弟だってよ。ルイって言うんだ」
「えっ!レオンに弟がいたの!?」
レオンに聞いてないぞと詰め寄っているけど、レオンは「言ってないからね」とへらへらしている。
「わたしはリタって言うの!よろしくね、ルイくん」
「リタおねーちゃん?」
転生してから女の子に会うのは初めてだ。第一印象を良くしておこうと可愛らしく名前を呼ぶと、リタちゃんはぎゅーっと抱きついてきた。
「かーわいいー!レオン、わたしにこの子ちょーだい!」
「ダメに決まってるでしょ!」
リタちゃんから取り上げるようにレオンは僕を抱き締める。
リタちゃんはなぜか不満そうだ。まさか、本当に僕を欲しがる子どもがいるとは思わなかった。
「僕はトール。よろしくね、ルイくん」
「うん。トールおにーちゃん」
トールくんが差し出してきた手を握り返す。トールくんは普通の子みたいだな。
「わたしはリリーよ。レオンの弟って言うなら仲良くしてあげるわ」
嬉しいでしょう?とでも言いたげな笑みを向けてくる。最後に一番おませな子が来ちゃったよ!
「ありがとー、リリーおねーちゃん」
個人的に苦手なタイプだけど、それで差別するのはよくないので、リリーちゃんにも愛想よくしておく。
リリーちゃんは、少し動揺しているみたいだけど、つたなく僕の頭を撫でてくれる。悪い子ではなさそうで安心だな。
「自己紹介も終わったし、フェラグやるぞ!」
「ルイ、ふぇるやるー!」
遊ぶ人が揃ったので、再び同じセリフを言うと、みんながいいよーと了承してくれた。年下に優しいなぁ、みんな。
「じゃあ、僕もフェルやるよ。ルイ見てないといけないし」
僕がフェルをやることで、必然的にレオンもフェルをやることに。
一緒に逃げきろうじゃないか、お兄ちゃんよ。
「じゃあ、後は二人くらいフェルやればちょうどいいな」
「なら、わたしがやるわ!」
「僕はどっちでもいいよー」
「わたしはラグがいいな~」
その後の話し合いの結果、フェルは僕とレオン、リリーちゃん、トールくん。鬼役であるラグはサンくんとリタちゃんになった。
「じゃあ、二十秒数えるからその間に逃げてくれ」
「「はーい」」
サンくんとリタちゃんが目を隠しながら数え始めると、みんなが一斉に散り散りになる。
よし、捕まらないようにどうにか逃げきってやる!
「ルイ、僕たちも行くよ」
「あーい」
レオンと手を繋ぎながら、僕も逃げ始めた。
◇◇◇
逃げ出してから二十秒後。ラグが行動を開始する。
でも、いくら向こう側の景色が見えるからと言って、この林はそこそこの広さ。そう簡単には捕まらないと思う。
でも、周囲の警戒は怠らない。レオンも、周りをかなり警戒しているみたいだ。遊びには本気になるタイプなのか。
「にーに、がんばろーね」
「うん。でも、リタがいるから難しいかもね」
「リタおねーちゃん?なんで?」
もしかして、体力があるのかな?それとも、見つけるのが上手とか?隠れててもすぐ見つかる的な。
「リタは『疾走』っていう足が速くなるスキルを持ってるからさ。そのスキルって常に発動してるやつだから、見つかったらまず捕まるよ」
「えー!?」
何その鬼ごっこ最強スキルは!スキルって技術みたいなものかと思ってたけど、そういうパッシブみたいなものもあるの!?
でも、僕の『魔力強化』もパッシブか。となると、パッシブスキル自体は珍しくないのかも。
「レオンとルイくん、みーつけた!」
大きな声が後ろから響く。僕とレオンが後ろを振り返ると、子どもとは思えないスピードで迫ってくるリタちゃんがいた。
「にーに、にげなきゃ!」
「う、うん!」
僕とレオンは慌てて走り出す。でも、さすがは『疾走』というだけはある。ぐんぐんと距離が縮まっていく。
僕は必死で思考を張り巡らせる。リタちゃんはスキルの力で足が速くなってるだけだから、体力がつきたらスピードは落ちるはず。
でも、体力がつきる前に間違いなく追いつかれる。こちらも、『疾走』みたいなスキルがあればいいのにーーと思ったところで、ふと気づく。
(僕の『複製』って、スキルもコピーできなかったっけ?)
あのおじいさんの話では、生き物以外なら、たとえ魔法でもスキルでもコピーできちゃうって言ってた気がする。
……じゃあ、『疾走』もコピーできるんだろうか?
物は試しだ。できなかったところで、捕まるだけなんだから大丈夫だし。
僕は、母さんがスキルを使っていたときのことを思い出す。
確か、魔力を使うことでスキルが使えるはず。魔力がなんなのかは一度感じ取ったことがあるからわかる。
また倒れたりしないように、今度は『魔力強化』の存在を意識して、少なめになるように意識を集中させる。
(『疾走』を『複製』!)
すると、ガクッと力が抜ける感覚があって少しふらついてしまう。
幸いにも、力が抜けるのと倒れるまでにタイムラグがあったお陰で、手を使って受け身を取ることができた。
「ルイ、大丈夫!?」
「うん、へーき。いこ、にーに」
僕がすくっと立ち上がって、再び走り出すーーと、先ほどとは比べ物にならない速さで走り出した。
突然のことすぎて、レオンの手も離してしまい、一人で走り出してしまった。
「あわわわわ!!」
ちょちょ、速い速い速い!ストップ!ストーップ!
僕が強く念じると、僕の足はピタッと止まった。そして、その反動でバタンと倒れてしまう。
はぁ……怖かった。
「ル、ルイ、大丈夫?」
「痛くない?」
すぐさま駆けつけてくれたレオンとリタちゃんによって起こされる。
「うん、ビックリしただけ」
ちょっと顔がじんじんと痛むくらいで、目立った外傷はないように見える。
いやぁ~、『疾走』があそこまでのスピードを出すとは思わなかった。リタちゃんは慣れてそうだったけど、あれが普通だったからなんだろうな。
「それよりもルイ。どうして急に足が速くなったの」
「うんうん。わたしの『疾走』みたいだった!」
うん、やっぱり気になるよね。僕も、まさか成功してあんなにスピードが出るとは思わなかったんだ。
「つかまりたくなくてがんばったの!」
僕、子どもなんでわかりませ~ん。えっへんと誇らしげに言ってみれば、リタちゃんは「すごーい」と褒めてくれる。
でも、レオンは訝しく思っているようだ。母さんから何か聞いてるのかな。
「とりあえず、ルイのケガとか見ないといけないから、僕たちはもう帰るね」
「う、うん。みんなには言っておくよ」
「おねーちゃん、バイバーイ」
僕が元気よく手を振ると、リタちゃんも元気よく手を振ってくれる。
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