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第一章 優しい家族
5. 発熱
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寝込んでいる僕を囲うように、母さんと父さんが僕を覗き込んでいる。
兄はというと、何か用事でもあるのか、席を外している。
「ルイ……大丈夫?」
「風邪か?前に出かけたときに、病気をもらってきたのかもな」
父さんが、僕のおでこに手を置いた。父さんの手、冷たくて気持ちいいなぁ……
「かなり熱が高そうだ。レオンはまだか……?」
父さんは、ドアのほうを見てそわそわしている。母さんは、父さんをなだめるように言う。
「ここから医者のいる治療院までは、それなりに距離があるもの。少し時間はかかるわよ」
どうやら、兄は僕のために医者を呼んでくれているらしい。なんか、申し訳ないな。
「母さん、父さん、遅れてごめん!」
両親の会話から数分くらいして、兄が入ってきた。
そして、僕のほうに駆け寄って、手を握ってくれる。
「ルイ、大丈夫……?」
「へーき……だよ」
少し朦朧とする意識を奮い立たせながら、僕は兄ににこりと笑いかける。
でも、兄は苦虫を噛み潰したような顔をした。
「話していたのはこの子ですか?」
そう言って、白い外套を纏ったおじいさんが入ってくる。
この人が医者なのかな。
「はい。レオンが言うには、三十分ほど前から急な高熱が出たようで……下がる気配がないんです」
「なるほど……」
母さんの説明を聞きながら、おじいさんは兄から僕の手をさりげなく取り上げ、手首に指を当てる。
脈でも測ってるのかな?この世界の医療の常識がわからないから、何しているかもわからない。
「これは……」
おじいさんは、何かに気づいたようにはっとなる。そして、険しい顔で父さんたちのほうを見た。
「失礼ですが……彼に魔法などを教えたりはしていませんよね?」
「そ、そんなまさか!教えたりなんてしていません!」
「そんな危険なことをさせるわけがないでしょう!」
母さんと父さんが、慌てて否定する。
危険……何が?確かに、魔法は人を傷つけるかもしれないから、子どもに教えるのは危険かもしれない。でも、九歳の兄は六歳から三年間問題なく使っている。
六歳と三歳で、そんなに危険度が違うものなのかな……?
「レオン。あなたも教えたりなんてしてないわよね?」
レオンからは教わってない。だからこそ、独学でなんとかしようとしたわけだし。
「う、うん。見せたことはあるけど、教えてないよ!」
レオンがキッパリと言いきったので、父さんたちも信じたらしく、全員でおじいさんのほうを睨み付ける。
それは、疑われたことに対する不満ではなく、僕のことに対する心配や不安から来ている睨み付けだった。
おじいさんは、三人の睨み付けに怯えたり憤る様子もなく、ただ考え込んでいる。
「だとすると、かなりの厄介ごとになりますね……」
一人だけ納得したようにぶつぶつ言うけど、説明がほしい。
一体、僕はどうなってるの?
「あの、ルイはどうなんですか?なんで魔法のことを尋ねたのでしょう」
母さんが至極当然の疑問を投げかけるも、おじいさんは質問には答えない。
「ひとまず、対処を終わらせましょう。少し痛いでしょうが、我慢してもらうしかない」
そう言って、おじいさんは僕の手首を指で強く押して圧迫してくる。
それ自体はそんなに痛くなかったんだけど、その後に何か手首に変なものを感じたと思ったら、直後に激痛が走った。
「いたい!あつい!はなして!」
それは、チクチクなんて生易しいものでなく、まるでナイフで刺されてるようにグサグサしてる。
少しどころじゃないんですけど!今すぐにも逃げ出したいくらいに痛いんですけど!
それに、さっきの高熱なんて比べ物にならないくらいに体が熱い。まるで燃やされてるみたいだ。
「ル、ルイ!」
レオンの心配する声が聞こえるけど、それを気にする余裕がない。
いつになったら終わるの……!
そう思っていると、ようやく痛みと熱が収まってくる。そんなに時間は経ってないだろうけど、僕は十分くらいはあったように感じた。
痛みと熱に耐えていたからか、どっと疲れが襲ってくるけど、まだ全身にズキズキとした痛みと、軽く熱が残っていて、なかなか眠りにはつけない。
「これで今は大丈夫のはずです」
ぼんやりとした意識のなかで、おじいさんの声が聞こえる。
おじいさんのほうに顔を向けようと、ゆっくりと頭を傾けようとすると、おじいさんが完全に視界に入る前に、何かが視界を覆う。それが誰かの手だと気づくのに、そう時間はかからなかった。
「ちょっと!ルイに何したの!」
レオンが怒鳴る声が耳に響く。どうやら、僕が痛がっていたから、おじいさんから庇ってくれているらしい。
全部終わった後にやっても意味ないと思うけど。
「魔力を沈静化させただけですよ。ルイくんは、魔力暴走の状態にありましたから。軽めではありますが」
「魔力暴走……?でも、それはーー」
母さんが信じられないとばかりに目を見開く。
魔法がある世界だから、この世界特有の病気のようなものはあると思ってた。だけど、母さんのリアクションからして、僕のは珍しいか、危険なものなのだろうか。
「ええ。本来なら、魔力の多い貴族によく現れます。魔法を使おうと魔力を動かすときに、膨大な量を一気に動かすことによって、魔力が行き場を失うことによって現れる症状ですから」
丁寧に症状の説明をしてくれるお陰で、僕の今の現状を理解できた。
どうやら、魔法を使おうとあちらこちらに魔力を動かしていたことで、発熱してしまったらしい。そして、僕は貴族と同等以上の魔力量らしい。
いわゆる、転生チートというやつだろうか。
母さんが信じられなさそうにしていたのは、大抵は貴族だけが起こす症状だからだろう。
「で、ですが、魔法の練習をしないと暴走しないのでは?」
父さんが慌てたように尋ねるけど、おじいさんは「いえ」と否定した。
「あまりにも膨大な魔力を持つと、ごく稀に、感情の起伏によっても魔力が暴走するケースがあります。ルイくんはまだ幼いですから、こちらの可能性がありますね」
感情に釣られることもあるのか……。僕は多分、魔法を使おうとしたのが原因だと思うけど、一応気をつけておこう。
そして、魔法の特訓はしばらくやめておこう。特訓のたびに倒れてたら、話にならない。
「対処としては、魔力を抑制する魔法具を身につけるのが一般的ですが……」
「魔法具は高価ですから、私たちでは買えませんよ」
「ええ。ですので、もう一つの方法を取ります」
そう言って、おじいさんは再び僕の手を取る。
また痛いのが来るのかと身構えると、痛みはなく、体の熱が少しずつ抜けていく感覚があった。
「ひとまず、魔力を少し放出させておきました。これでしばらくは暴走しないはずです。といっても、一時しのぎにしかなりませんが」
この熱は魔力なのか……。確かに、熱が抜けたお陰で、だいぶ楽になった。
体の負荷が減ってきたからか、疲れきっていた僕は、そのまま気を失うように眠りについた。
兄はというと、何か用事でもあるのか、席を外している。
「ルイ……大丈夫?」
「風邪か?前に出かけたときに、病気をもらってきたのかもな」
父さんが、僕のおでこに手を置いた。父さんの手、冷たくて気持ちいいなぁ……
「かなり熱が高そうだ。レオンはまだか……?」
父さんは、ドアのほうを見てそわそわしている。母さんは、父さんをなだめるように言う。
「ここから医者のいる治療院までは、それなりに距離があるもの。少し時間はかかるわよ」
どうやら、兄は僕のために医者を呼んでくれているらしい。なんか、申し訳ないな。
「母さん、父さん、遅れてごめん!」
両親の会話から数分くらいして、兄が入ってきた。
そして、僕のほうに駆け寄って、手を握ってくれる。
「ルイ、大丈夫……?」
「へーき……だよ」
少し朦朧とする意識を奮い立たせながら、僕は兄ににこりと笑いかける。
でも、兄は苦虫を噛み潰したような顔をした。
「話していたのはこの子ですか?」
そう言って、白い外套を纏ったおじいさんが入ってくる。
この人が医者なのかな。
「はい。レオンが言うには、三十分ほど前から急な高熱が出たようで……下がる気配がないんです」
「なるほど……」
母さんの説明を聞きながら、おじいさんは兄から僕の手をさりげなく取り上げ、手首に指を当てる。
脈でも測ってるのかな?この世界の医療の常識がわからないから、何しているかもわからない。
「これは……」
おじいさんは、何かに気づいたようにはっとなる。そして、険しい顔で父さんたちのほうを見た。
「失礼ですが……彼に魔法などを教えたりはしていませんよね?」
「そ、そんなまさか!教えたりなんてしていません!」
「そんな危険なことをさせるわけがないでしょう!」
母さんと父さんが、慌てて否定する。
危険……何が?確かに、魔法は人を傷つけるかもしれないから、子どもに教えるのは危険かもしれない。でも、九歳の兄は六歳から三年間問題なく使っている。
六歳と三歳で、そんなに危険度が違うものなのかな……?
「レオン。あなたも教えたりなんてしてないわよね?」
レオンからは教わってない。だからこそ、独学でなんとかしようとしたわけだし。
「う、うん。見せたことはあるけど、教えてないよ!」
レオンがキッパリと言いきったので、父さんたちも信じたらしく、全員でおじいさんのほうを睨み付ける。
それは、疑われたことに対する不満ではなく、僕のことに対する心配や不安から来ている睨み付けだった。
おじいさんは、三人の睨み付けに怯えたり憤る様子もなく、ただ考え込んでいる。
「だとすると、かなりの厄介ごとになりますね……」
一人だけ納得したようにぶつぶつ言うけど、説明がほしい。
一体、僕はどうなってるの?
「あの、ルイはどうなんですか?なんで魔法のことを尋ねたのでしょう」
母さんが至極当然の疑問を投げかけるも、おじいさんは質問には答えない。
「ひとまず、対処を終わらせましょう。少し痛いでしょうが、我慢してもらうしかない」
そう言って、おじいさんは僕の手首を指で強く押して圧迫してくる。
それ自体はそんなに痛くなかったんだけど、その後に何か手首に変なものを感じたと思ったら、直後に激痛が走った。
「いたい!あつい!はなして!」
それは、チクチクなんて生易しいものでなく、まるでナイフで刺されてるようにグサグサしてる。
少しどころじゃないんですけど!今すぐにも逃げ出したいくらいに痛いんですけど!
それに、さっきの高熱なんて比べ物にならないくらいに体が熱い。まるで燃やされてるみたいだ。
「ル、ルイ!」
レオンの心配する声が聞こえるけど、それを気にする余裕がない。
いつになったら終わるの……!
そう思っていると、ようやく痛みと熱が収まってくる。そんなに時間は経ってないだろうけど、僕は十分くらいはあったように感じた。
痛みと熱に耐えていたからか、どっと疲れが襲ってくるけど、まだ全身にズキズキとした痛みと、軽く熱が残っていて、なかなか眠りにはつけない。
「これで今は大丈夫のはずです」
ぼんやりとした意識のなかで、おじいさんの声が聞こえる。
おじいさんのほうに顔を向けようと、ゆっくりと頭を傾けようとすると、おじいさんが完全に視界に入る前に、何かが視界を覆う。それが誰かの手だと気づくのに、そう時間はかからなかった。
「ちょっと!ルイに何したの!」
レオンが怒鳴る声が耳に響く。どうやら、僕が痛がっていたから、おじいさんから庇ってくれているらしい。
全部終わった後にやっても意味ないと思うけど。
「魔力を沈静化させただけですよ。ルイくんは、魔力暴走の状態にありましたから。軽めではありますが」
「魔力暴走……?でも、それはーー」
母さんが信じられないとばかりに目を見開く。
魔法がある世界だから、この世界特有の病気のようなものはあると思ってた。だけど、母さんのリアクションからして、僕のは珍しいか、危険なものなのだろうか。
「ええ。本来なら、魔力の多い貴族によく現れます。魔法を使おうと魔力を動かすときに、膨大な量を一気に動かすことによって、魔力が行き場を失うことによって現れる症状ですから」
丁寧に症状の説明をしてくれるお陰で、僕の今の現状を理解できた。
どうやら、魔法を使おうとあちらこちらに魔力を動かしていたことで、発熱してしまったらしい。そして、僕は貴族と同等以上の魔力量らしい。
いわゆる、転生チートというやつだろうか。
母さんが信じられなさそうにしていたのは、大抵は貴族だけが起こす症状だからだろう。
「で、ですが、魔法の練習をしないと暴走しないのでは?」
父さんが慌てたように尋ねるけど、おじいさんは「いえ」と否定した。
「あまりにも膨大な魔力を持つと、ごく稀に、感情の起伏によっても魔力が暴走するケースがあります。ルイくんはまだ幼いですから、こちらの可能性がありますね」
感情に釣られることもあるのか……。僕は多分、魔法を使おうとしたのが原因だと思うけど、一応気をつけておこう。
そして、魔法の特訓はしばらくやめておこう。特訓のたびに倒れてたら、話にならない。
「対処としては、魔力を抑制する魔法具を身につけるのが一般的ですが……」
「魔法具は高価ですから、私たちでは買えませんよ」
「ええ。ですので、もう一つの方法を取ります」
そう言って、おじいさんは再び僕の手を取る。
また痛いのが来るのかと身構えると、痛みはなく、体の熱が少しずつ抜けていく感覚があった。
「ひとまず、魔力を少し放出させておきました。これでしばらくは暴走しないはずです。といっても、一時しのぎにしかなりませんが」
この熱は魔力なのか……。確かに、熱が抜けたお陰で、だいぶ楽になった。
体の負荷が減ってきたからか、疲れきっていた僕は、そのまま気を失うように眠りについた。
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