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第二章 学園生活の始まり
103.
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ハーステッドお兄さまはただ一直線に進んでいく。普段ならお兄さまを取り囲む貴族たちも、お兄さまの異様な雰囲気を感じ取っているのか、顔を青くして道を開けているくらいだ。
「ハーステッド王子、機嫌が悪くないか……?」
「どうせ、アナスタシア王女関連だろう?あの方が不機嫌になるのなんてそれくらいしかないし」
周りのひそひそ話がいつもよりも大きく聞こえていた。
というか、やっぱり知ってる人は知ってるんだね、私に対しての家族の扱い。
それなら、どうしてルージアはあんな感じだったんだろう?ルーメン派閥でしかも重役のような立場のフォークマー伯爵家の令嬢なんだから、私がどういう立場なのかくらいは知ってそうなものなのに。
それとも、そんなことも気にしないくらいに素直な子なのかな?
「兄上!姉上!」
私が思考を飛ばしているうちに他の兄姉の元に着いたらしく、ハーステッドお兄さまの呼びかける声が聞こえる。
でも、大勢の人に囲まれていて、肝心の兄姉たちの姿が見えない。
「あら、ハーステッド。どうしたの?」
ルナティーラお姉さまが反応して、人混みを掻き分けて出てくる。でも、他の兄姉たちもこちらに意識は向けているようで、貴族たちがチラチラとこちらを見ている。
すると、兄姉たちを取り囲んでいた貴族は方々に散り、あっという間に私たちだけの空間になった。
こういうときは行動が早いよね、貴族って。
「カイエンを連れてきたのはなぜだ?」
エルクトお兄さまがカイエンのほうに視線を向けながら言う。
あれ?私を連れてきてる理由は気にならないんですか?
「それがさぁ……」
ハーステッドお兄さまは、先ほどの出来事を説明する。
途中までふむふむと聞いていた兄姉たちだけど、私が名呼びされたという辺りから顔が険しくなってくる。変わってないのはヴィオレーヌお姉さまとエルクトお兄さまだけだ。
「たかが伯爵家なのに、ずいぶんと生意気だな」
「そうね。あなたのところでは一体どんな教育がされてるのですか?」
ルナティーラお姉さまがカイエンに尋ねたことで、兄姉たちの視線が一斉にカイエンのほうを向く。
ハーステッドお兄さまがカイエンを連れてきた理由はこれか。
「伯爵夫人が元はカルフィリア派閥の令嬢だったので、その思想を強く受け継いでいるのかと思われます」
カイエンの言葉に私は引っ掛かりを覚えた。
なぜ母上ではなく伯爵夫人と呼ぶのだろう?
カイエンは伯爵のことは父と呼んでいたし、ルージアのことも姉と呼んでいたはずなのに。
たったそれだけのことだけど、カイエンと知り合ってからそれなりに時間が経つのに、私はカイエンのことをほとんど知らないことに気づいた。
カイエンはあまり伯爵家でのことは話したがらないから仕方ないかもしれないけど、もうただのクラスメイトじゃなくて側近のわけだし、もう少し踏み込んでもいいかもしれない。
「あぁ……どこの家だっけ?」
「ヒッツェ子爵家です」
ヒッツェ子爵家……聞いたことないな。子爵家の令嬢だったなら、違う派閥、それも格上の伯爵家に嫁入りするなんてそれなりに事情がありそう。
カイエンから伯爵の人物像を聞く限りは、恋愛結婚をするようなタイプではなさそうだし。
「あの家ですか」
ヴィオレーヌお姉さまが腑に落ちたかのように呟く。
「面倒な奴が近くにいたものだ」
エルクトお兄さまがめんどくさそうにため息をつく。
「まぁ、それならあの態度もわからなくはない……のかなぁ?」
ハーステッドお兄さまが納得しかけるような微妙な反応を見せる。
兄姉たちの反応を見る限り、ヒッツェ子爵家のことをそれなりに知っているようだった。
もしかして、知らないの私だけですか?
ハーステッドお兄さまの反応を見る限りは、私に無礼な態度を取ってもおかしくないような言い方だけど、そんな子爵家なんてこの国に存在していているのだろうか。
「あのーー」
私が子爵家のことについて尋ねようとすると、会場がざわつき始める。それは、私たちが会場入りした時と匹敵するほどだった。
でも、そのざわつきはすぐに収まり、貴族たちは礼を取っている。
お兄さまたち以外で貴族たちが恭しくする対象なんてあの人たちしかいない。
「想定よりはお早いですわね」
「理由なんて決まりきっているでしょう」
ヴィオレーヌお姉さまとエルクトお兄さまがパーティー会場に現れた人物たちを見ながら何やら話している。
その人物たちとは、国王陛下であるお父さま、正妃であるシュリルカお母さま、第二妃のアリリシアさまに第三妃のルルエンウィーラさまだ。
このタイミングでお父さまとお母さまたちが来るとはなぁ……もう少し遅れてくれればヒッツェ子爵家のことが聞けたかもしれないのに、そんな空気じゃなくなったじゃないか。
少しばかりの抗議の視線を向けていると、お父さまたちがまっすぐこちらに向かってくる。
考えていたことが考えていたことなので、その行動に少しドキリとしてしまう。
お父さまたちが立ち止まると、兄姉たちも礼を取った。まずいと私も礼を取る。
実の親子とはいえ、相手は国王と妃。公の場では、それ相応の振る舞いが求められる。
許可があるまでは頭を上げたらいけないし、親子としての呼び方は基本的には禁止で、陛下や妃殿下と呼ばなければならない。
「楽にせよ」
お父さまからお許しの言葉が出たので、頭を上げる。
でも、兄姉たちは胸に手を添えたままなので、私も真似して手はそのままにしておく。
「パーティーは順調か?」
「今のところは」
お父さまの問いにはシルヴェルスお兄さまが答えた。
国王の質疑には、国王から指名されるようなことがなければ、基本的にはその場で最も身分が高い人ーーつまり、私たちの中ではシルヴェルスお兄さまが応答することになる。
でも、そんなシルヴェルスお兄さまがなぜか私に視線を向ける。
ちょ、こっち向かないで!私のことは蚊帳の外でお願いします!
「何があった、アナスタシア」
そこは何も聞かないでお父さま!お父さまなら空気を読んで聞かないふりくらいできたでしょ!?
どう答えればいい?国王からの質問に無言でいるわけにはいかないし、だからといって正直に話せばフォークマー伯爵家は無傷では済まない。
初対面でバカにされたことには腹が立ってるから、ルージアに関しては、カイエンが暴力を振るわれていたというのもあるから、ちょっと痛い目見ればいいと思ってるけど、カイエンにまで飛び火しかねないのはさすがに……
「フォークマー令嬢と先日の試験について少しお話ししていただけです」
ここで名前や内容をぼかしたところで深掘りされるだろうし、お父さまには後ろ暗いことがあるということに勘づかれる。
でも、嘘は言ってない。お互いに喧嘩を吹っ掛けてはいたけど、話の内容は試験のことだけなのだから。
だから兄姉たちよ、空気を読んでなにも言わないでくれ!
そんな願いが通じたのか、お父さまが目を合わせても、誰も何も言わない。
「……そうか」
お父さまはそう呟くと、私から視線をそらした。
と、とりあえずは乗りきった……?
心臓をバクバクさせながらお父さまの後ろ姿を見る。
お父さまは振り返ることなく、そのままどこかに向かってしまった。
「ハーステッド王子、機嫌が悪くないか……?」
「どうせ、アナスタシア王女関連だろう?あの方が不機嫌になるのなんてそれくらいしかないし」
周りのひそひそ話がいつもよりも大きく聞こえていた。
というか、やっぱり知ってる人は知ってるんだね、私に対しての家族の扱い。
それなら、どうしてルージアはあんな感じだったんだろう?ルーメン派閥でしかも重役のような立場のフォークマー伯爵家の令嬢なんだから、私がどういう立場なのかくらいは知ってそうなものなのに。
それとも、そんなことも気にしないくらいに素直な子なのかな?
「兄上!姉上!」
私が思考を飛ばしているうちに他の兄姉の元に着いたらしく、ハーステッドお兄さまの呼びかける声が聞こえる。
でも、大勢の人に囲まれていて、肝心の兄姉たちの姿が見えない。
「あら、ハーステッド。どうしたの?」
ルナティーラお姉さまが反応して、人混みを掻き分けて出てくる。でも、他の兄姉たちもこちらに意識は向けているようで、貴族たちがチラチラとこちらを見ている。
すると、兄姉たちを取り囲んでいた貴族は方々に散り、あっという間に私たちだけの空間になった。
こういうときは行動が早いよね、貴族って。
「カイエンを連れてきたのはなぜだ?」
エルクトお兄さまがカイエンのほうに視線を向けながら言う。
あれ?私を連れてきてる理由は気にならないんですか?
「それがさぁ……」
ハーステッドお兄さまは、先ほどの出来事を説明する。
途中までふむふむと聞いていた兄姉たちだけど、私が名呼びされたという辺りから顔が険しくなってくる。変わってないのはヴィオレーヌお姉さまとエルクトお兄さまだけだ。
「たかが伯爵家なのに、ずいぶんと生意気だな」
「そうね。あなたのところでは一体どんな教育がされてるのですか?」
ルナティーラお姉さまがカイエンに尋ねたことで、兄姉たちの視線が一斉にカイエンのほうを向く。
ハーステッドお兄さまがカイエンを連れてきた理由はこれか。
「伯爵夫人が元はカルフィリア派閥の令嬢だったので、その思想を強く受け継いでいるのかと思われます」
カイエンの言葉に私は引っ掛かりを覚えた。
なぜ母上ではなく伯爵夫人と呼ぶのだろう?
カイエンは伯爵のことは父と呼んでいたし、ルージアのことも姉と呼んでいたはずなのに。
たったそれだけのことだけど、カイエンと知り合ってからそれなりに時間が経つのに、私はカイエンのことをほとんど知らないことに気づいた。
カイエンはあまり伯爵家でのことは話したがらないから仕方ないかもしれないけど、もうただのクラスメイトじゃなくて側近のわけだし、もう少し踏み込んでもいいかもしれない。
「あぁ……どこの家だっけ?」
「ヒッツェ子爵家です」
ヒッツェ子爵家……聞いたことないな。子爵家の令嬢だったなら、違う派閥、それも格上の伯爵家に嫁入りするなんてそれなりに事情がありそう。
カイエンから伯爵の人物像を聞く限りは、恋愛結婚をするようなタイプではなさそうだし。
「あの家ですか」
ヴィオレーヌお姉さまが腑に落ちたかのように呟く。
「面倒な奴が近くにいたものだ」
エルクトお兄さまがめんどくさそうにため息をつく。
「まぁ、それならあの態度もわからなくはない……のかなぁ?」
ハーステッドお兄さまが納得しかけるような微妙な反応を見せる。
兄姉たちの反応を見る限り、ヒッツェ子爵家のことをそれなりに知っているようだった。
もしかして、知らないの私だけですか?
ハーステッドお兄さまの反応を見る限りは、私に無礼な態度を取ってもおかしくないような言い方だけど、そんな子爵家なんてこの国に存在していているのだろうか。
「あのーー」
私が子爵家のことについて尋ねようとすると、会場がざわつき始める。それは、私たちが会場入りした時と匹敵するほどだった。
でも、そのざわつきはすぐに収まり、貴族たちは礼を取っている。
お兄さまたち以外で貴族たちが恭しくする対象なんてあの人たちしかいない。
「想定よりはお早いですわね」
「理由なんて決まりきっているでしょう」
ヴィオレーヌお姉さまとエルクトお兄さまがパーティー会場に現れた人物たちを見ながら何やら話している。
その人物たちとは、国王陛下であるお父さま、正妃であるシュリルカお母さま、第二妃のアリリシアさまに第三妃のルルエンウィーラさまだ。
このタイミングでお父さまとお母さまたちが来るとはなぁ……もう少し遅れてくれればヒッツェ子爵家のことが聞けたかもしれないのに、そんな空気じゃなくなったじゃないか。
少しばかりの抗議の視線を向けていると、お父さまたちがまっすぐこちらに向かってくる。
考えていたことが考えていたことなので、その行動に少しドキリとしてしまう。
お父さまたちが立ち止まると、兄姉たちも礼を取った。まずいと私も礼を取る。
実の親子とはいえ、相手は国王と妃。公の場では、それ相応の振る舞いが求められる。
許可があるまでは頭を上げたらいけないし、親子としての呼び方は基本的には禁止で、陛下や妃殿下と呼ばなければならない。
「楽にせよ」
お父さまからお許しの言葉が出たので、頭を上げる。
でも、兄姉たちは胸に手を添えたままなので、私も真似して手はそのままにしておく。
「パーティーは順調か?」
「今のところは」
お父さまの問いにはシルヴェルスお兄さまが答えた。
国王の質疑には、国王から指名されるようなことがなければ、基本的にはその場で最も身分が高い人ーーつまり、私たちの中ではシルヴェルスお兄さまが応答することになる。
でも、そんなシルヴェルスお兄さまがなぜか私に視線を向ける。
ちょ、こっち向かないで!私のことは蚊帳の外でお願いします!
「何があった、アナスタシア」
そこは何も聞かないでお父さま!お父さまなら空気を読んで聞かないふりくらいできたでしょ!?
どう答えればいい?国王からの質問に無言でいるわけにはいかないし、だからといって正直に話せばフォークマー伯爵家は無傷では済まない。
初対面でバカにされたことには腹が立ってるから、ルージアに関しては、カイエンが暴力を振るわれていたというのもあるから、ちょっと痛い目見ればいいと思ってるけど、カイエンにまで飛び火しかねないのはさすがに……
「フォークマー令嬢と先日の試験について少しお話ししていただけです」
ここで名前や内容をぼかしたところで深掘りされるだろうし、お父さまには後ろ暗いことがあるということに勘づかれる。
でも、嘘は言ってない。お互いに喧嘩を吹っ掛けてはいたけど、話の内容は試験のことだけなのだから。
だから兄姉たちよ、空気を読んでなにも言わないでくれ!
そんな願いが通じたのか、お父さまが目を合わせても、誰も何も言わない。
「……そうか」
お父さまはそう呟くと、私から視線をそらした。
と、とりあえずは乗りきった……?
心臓をバクバクさせながらお父さまの後ろ姿を見る。
お父さまは振り返ることなく、そのままどこかに向かってしまった。
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