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黒猫ツバキと復活のドラゴン(イラストあり)
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その日、ボロノナーレ王国は震撼した。王国の北西部、コベオ火山にドラゴンが出現したとの報告が王宮へともたらされたのである。
国王は苦悩する。
「うぬぬ。余の治世に『ドラゴン復活の年』が含まれることは分かっておったが、よもや本当に現れおるとは……」
ドラゴンは、モンスターの頂点に位置する恐るべき生物。高い知性と強靱な肉体、そして圧倒的な魔力を有している。その猛威の前に、人類はただひれ伏すしかない。
もし対抗できる者が居るとすれば、〝勇者〟や〝英雄〟と呼ばれる存在だけだろう。
しかし、今のボロノナーレ王国には勇者も英雄も居ない。……少し前に勇者と呼ばれる少年がポッと出したが、どっかの魔女の勧めで魔王の少女と即行で結婚してしまい、現在は実質引退状態なのある。
なので、彼へドラゴン退治を依頼しようと考える者は皆無であった。
新婚家庭で新妻とイチャイチャ中のリア充なぞ、誰も見たくはないし。
そんなこんなで。
まさに、王国は破滅の危機に瀕していた。
絶望的状況の中、第8王女のミミッカが国王を励ます。
「お父様、諦めてはいけません! 我が王国には、勇者や英雄以上に頼りになる方が居られるではありませんか!」
「おお、あの方か!」
「ええ、あの方ですわ!」
「よし、丸投げしよう」
♢
「何で、私がこんな所にまで出向かなくてはならないんだ?」
「ご主人様。今更ぶつぶつ言っても仕方ないニャ。『ドラゴンなど、所詮はでっかいトカゲです。私に万事、任せてください』とか、王様や王女様へ安請け合いしちゃったご主人様が悪いのニャン」
魔女コンデッサ(20代。赤毛の美人さん。王国きっての有能魔女)と黒猫のツバキ(コンデッサの使い魔)は、コベオ火山へとやって来た。
「それにしても、麓の温泉街は寂れてたニャ。街の皆さんも、元気が無かったし」
「ああ、イオエラの街ね。2~30年前までは栄えていたそうだが……。今回のドラゴン騒動で、過疎化に拍車が掛かるだろうなぁ」
火口近くにたどり着く、魔女と使い魔。
「ご主人様、ドラゴンにゃ! からだ中が、真っ赤ニャン」
ドラゴンの巨大な体躯に、ツバキは驚愕した。
長い首と恐ろしげな顔、2枚の翼。全身を覆う、赤い鱗。〝威風堂々〟とは、まさにこの生物のためにある表現としか考えられない。
(ご主人様、大丈夫かにゃ?)
ツバキはコンデッサを慕っているし、彼女の魔女としての能力に絶対的な信頼を寄せている。けれど、そんなツバキでも不安を覚えてしまうほど、眼前のドラゴンは強そうだった。
コンデッサが落ち着いた声で、ドラゴンへ語りかける。
「貴様が〝復活のドラゴン〟か?」
『如何にも』
記録によると――――ここ千年ほどの間、コベオ火山のドラゴンは必ず100年に1回の周期で姿を現し、その度に勇者や英雄と死闘を繰り返している。
ドラゴンが倒されると王国は歓喜の声に包まれ、国を挙げてのお祭り騒ぎになると言う。ところが、100年経つと成敗されたはずのドラゴンが何事も無かったかのように再び火口付近に登場するのだ。
そのため、王国の人々は畏怖の念を込めて『復活のドラゴン』と呼んでいるのである。
「わわ! ドラゴンさん。人間の言葉を喋れるのにゃ!?」
『人間語を話す猫のほうが、珍しいと思うのだが』
コンデッサが、ドラゴンを力強い眼差しで見据える。
「何度倒されても蘇ってくるとは、想像を絶する生命力…………」
『怯えて逃げ帰っても構わんぞ、魔女よ。我は残忍で冷酷、極悪非道なモンスターなのだ』
「自分で『極悪非道』とか言っちゃうにゃんて、イキりすぎニャ」
『失礼な猫め』
睨み合う、猫と龍。
コンデッサはツバキを庇うように、1歩前へと進み出る。
「どうやら、貴様は類い希な再生能力を持っているようだな。そのしぶとさは、まさに……まさに……」
『まさに……何だ?』
「まさに、ゴ」
『ゴ?』
「まさに、ゴ◯ブリ」
『ふざけんな――!!!』
魔女とドラゴンの壮絶な一騎打ちが始まった。
激突。血戦。ガチンコ・バトル。
『我のドラゴンブレスを喰らえ!』
「く!」
炎のドラゴンブレスを素早い動きで躱す、コンデッサ。
「鱗の色より察するに、貴様は赤龍。火系統の魔法は効果が薄いに違いない。よし、《風魔法》!」
コンデッサが、風の刃を放つ。
『ふははは! そのようなカマイタチでは我の鱗1枚、傷つけられんぞ』
「《氷魔法》!」
『ふむ、氷の槍か? 大したことは無いな』
多彩な魔法攻撃を繰り出す、コンデッサ。
しかしドラゴンは、いささかのダメージも感じていないらしい。
魔女の顔に、疲労と焦りの色が見え始める。
「はぁはぁ」
『もう、終わりか? 魔女よ。ならば、そろそろ覚悟せよ』
コンデッサのピンチに、ツバキは堪らず叫んだ。
「ご主人様、頑張るニャ~!」
己が使い魔の声が、魔女の耳の届く。
「――っ! こうなったら、《究極魔法》」
『ふはははは。どのような魔法だろうと、我には効かぬ――』
「《メガトン・パーンチ》!!!」
空中に、ドラゴンの巨体に匹敵するほど大きな拳骨が現れる。
そして、パンチ。
『え? ちょっと、待て――――!』
ドデカい拳に吹っ飛ばされた赤龍は『ヤ・ラ・レ・タ~』と喚きつつ、火口のマグマ溜まりへと墜落していった。
「ご主人様、やったニャン!」
「ツバキの応援のおかげだよ。ありがとう」
「そんなこと無いにゃ。ご主人様の実力ニャン!」
「もっと褒めろ」
「ドラゴンさん、お亡くなりになっちゃったのかニャ?」
「それなんだが……気になることがある」
コンデッサとツバキは、火口の縁でしばらく待機することにした。
火山の熱気より身を守るため、コンデッサが魔法で自身とツバキの周辺に水の膜を張る。
待つこと、数時間。
火口の奥。マグマの中より、ドラゴンがひょっこり顔を出した。
『ヤレヤレ、酷い目に遭った。なんて凶暴な魔女なんだ。ふむ、今回もそれなりに上手くいったか? 我ながら、見事な演技だったはず。しかし毎度毎度マグマに落ちるのは、さすがに芸が無いような……だがラスボスに相応しい倒され方として、これ以上の構図は考え付かぬし……』
グダグダと呟くドラゴンは首を上に向け――――火口の縁に潜んでいたコンデッサたちと、目が合う。
『…………』
「…………」
「……にゃ~」
♢
火口から、少し離れた地点。コンデッサとツバキの前で、ドラゴンは身を縮こまらせていた。
「つまり貴様は赤龍の中でも特別な溶岩龍なので、マグマの中でも平気で生きていけると」
「ドラゴンさんは毎回やられたふりをしてたんニャ」
「どうして貴様はこんな面倒くさいことをしてるんだ? 100年ごとに、世間を騒がせて……愉快犯というヤツか?」
『それは、違う!』
ドラゴンは大声を出す。
「おい! ドラゴンブレスが漏れてるぞ!」
『ス、スマン。だが聞いてくれ、魔女と使い魔よ。ドラゴンの寿命は、数万年もある。我は悠久の時を生きており……ぶっちゃけ、やることが無く、ヒマなのだ。あまりにも退屈なので、我は考えた。「己が龍生(←龍の人生)を、もっと有意義なモノにしたい!」と。そこで思い付いたのが、〝ラスボスになること〟だったのだ』
「意味が分からないニャン」
猫へ、持論を披露する龍。
『英雄や勇者が戦う強敵――ラスボスとして、ドラゴンほどピッタリな存在はないであろう?』
「ラスボスなら、魔王さんとかでも良いはずにゃ」
魔王は新婚中。
『ラスボスが魔王だと、いろいろと下準備が大変だぞ。配下の四天王とか、魔界の軍勢とか、魔王の城とか用意しなくちゃならんし、倒すまでに、様々な手順も踏まなくてはならん』
「確かに、そうだ」
コンデッサが頷く。
ドラゴンは、熱弁を振るう。
『その点、ドラゴンなら段取りは簡単。いきなり出てきて「自分がラスボスだ」と名乗っても、誰も疑問には思わん。何と言っても〝ドラゴン〟だからな!』
「気持ちは理解するが、ボロノナーレ王国からしてみれば迷惑きわまりない。もう止めろ」
『それでは、我の存在意義が……』
未練たらしいドラゴンを見て、コンデッサは溜息を吐いた。
「貴様には、新しい活躍の場を紹介してやる」
「ご主人様は、親切にゃ」
魔女の赤龍への提案。
それは、イオエラの街の〝街おこしキャラクター〟になることだった。
♢
後日。
「あのドラゴン。今では、イオエラで大人気らしいぞ」
「街の人や観光客さんと仲良くにゃって、楽しい毎日を過ごしているそうニャンね」
イオエラの街ではドラゴン饅頭やドラゴンぬいぐるみが販売され、《赤龍の湯》と名付けられた温泉は観光客で賑わうようになった。
街復活の起爆剤――赤龍は、真の意味で〝復活のドラゴン〟になれたのである。
――――――――――
※余談
そしてイオエラの街のアイドルとなった赤龍は、『アイドラゴン・レッド』と呼ばれるように……。
コンデッサのイラストは、ファル様よりいただきました。ありがとうございます!
国王は苦悩する。
「うぬぬ。余の治世に『ドラゴン復活の年』が含まれることは分かっておったが、よもや本当に現れおるとは……」
ドラゴンは、モンスターの頂点に位置する恐るべき生物。高い知性と強靱な肉体、そして圧倒的な魔力を有している。その猛威の前に、人類はただひれ伏すしかない。
もし対抗できる者が居るとすれば、〝勇者〟や〝英雄〟と呼ばれる存在だけだろう。
しかし、今のボロノナーレ王国には勇者も英雄も居ない。……少し前に勇者と呼ばれる少年がポッと出したが、どっかの魔女の勧めで魔王の少女と即行で結婚してしまい、現在は実質引退状態なのある。
なので、彼へドラゴン退治を依頼しようと考える者は皆無であった。
新婚家庭で新妻とイチャイチャ中のリア充なぞ、誰も見たくはないし。
そんなこんなで。
まさに、王国は破滅の危機に瀕していた。
絶望的状況の中、第8王女のミミッカが国王を励ます。
「お父様、諦めてはいけません! 我が王国には、勇者や英雄以上に頼りになる方が居られるではありませんか!」
「おお、あの方か!」
「ええ、あの方ですわ!」
「よし、丸投げしよう」
♢
「何で、私がこんな所にまで出向かなくてはならないんだ?」
「ご主人様。今更ぶつぶつ言っても仕方ないニャ。『ドラゴンなど、所詮はでっかいトカゲです。私に万事、任せてください』とか、王様や王女様へ安請け合いしちゃったご主人様が悪いのニャン」
魔女コンデッサ(20代。赤毛の美人さん。王国きっての有能魔女)と黒猫のツバキ(コンデッサの使い魔)は、コベオ火山へとやって来た。
「それにしても、麓の温泉街は寂れてたニャ。街の皆さんも、元気が無かったし」
「ああ、イオエラの街ね。2~30年前までは栄えていたそうだが……。今回のドラゴン騒動で、過疎化に拍車が掛かるだろうなぁ」
火口近くにたどり着く、魔女と使い魔。
「ご主人様、ドラゴンにゃ! からだ中が、真っ赤ニャン」
ドラゴンの巨大な体躯に、ツバキは驚愕した。
長い首と恐ろしげな顔、2枚の翼。全身を覆う、赤い鱗。〝威風堂々〟とは、まさにこの生物のためにある表現としか考えられない。
(ご主人様、大丈夫かにゃ?)
ツバキはコンデッサを慕っているし、彼女の魔女としての能力に絶対的な信頼を寄せている。けれど、そんなツバキでも不安を覚えてしまうほど、眼前のドラゴンは強そうだった。
コンデッサが落ち着いた声で、ドラゴンへ語りかける。
「貴様が〝復活のドラゴン〟か?」
『如何にも』
記録によると――――ここ千年ほどの間、コベオ火山のドラゴンは必ず100年に1回の周期で姿を現し、その度に勇者や英雄と死闘を繰り返している。
ドラゴンが倒されると王国は歓喜の声に包まれ、国を挙げてのお祭り騒ぎになると言う。ところが、100年経つと成敗されたはずのドラゴンが何事も無かったかのように再び火口付近に登場するのだ。
そのため、王国の人々は畏怖の念を込めて『復活のドラゴン』と呼んでいるのである。
「わわ! ドラゴンさん。人間の言葉を喋れるのにゃ!?」
『人間語を話す猫のほうが、珍しいと思うのだが』
コンデッサが、ドラゴンを力強い眼差しで見据える。
「何度倒されても蘇ってくるとは、想像を絶する生命力…………」
『怯えて逃げ帰っても構わんぞ、魔女よ。我は残忍で冷酷、極悪非道なモンスターなのだ』
「自分で『極悪非道』とか言っちゃうにゃんて、イキりすぎニャ」
『失礼な猫め』
睨み合う、猫と龍。
コンデッサはツバキを庇うように、1歩前へと進み出る。
「どうやら、貴様は類い希な再生能力を持っているようだな。そのしぶとさは、まさに……まさに……」
『まさに……何だ?』
「まさに、ゴ」
『ゴ?』
「まさに、ゴ◯ブリ」
『ふざけんな――!!!』
魔女とドラゴンの壮絶な一騎打ちが始まった。
激突。血戦。ガチンコ・バトル。
『我のドラゴンブレスを喰らえ!』
「く!」
炎のドラゴンブレスを素早い動きで躱す、コンデッサ。
「鱗の色より察するに、貴様は赤龍。火系統の魔法は効果が薄いに違いない。よし、《風魔法》!」
コンデッサが、風の刃を放つ。
『ふははは! そのようなカマイタチでは我の鱗1枚、傷つけられんぞ』
「《氷魔法》!」
『ふむ、氷の槍か? 大したことは無いな』
多彩な魔法攻撃を繰り出す、コンデッサ。
しかしドラゴンは、いささかのダメージも感じていないらしい。
魔女の顔に、疲労と焦りの色が見え始める。
「はぁはぁ」
『もう、終わりか? 魔女よ。ならば、そろそろ覚悟せよ』
コンデッサのピンチに、ツバキは堪らず叫んだ。
「ご主人様、頑張るニャ~!」
己が使い魔の声が、魔女の耳の届く。
「――っ! こうなったら、《究極魔法》」
『ふはははは。どのような魔法だろうと、我には効かぬ――』
「《メガトン・パーンチ》!!!」
空中に、ドラゴンの巨体に匹敵するほど大きな拳骨が現れる。
そして、パンチ。
『え? ちょっと、待て――――!』
ドデカい拳に吹っ飛ばされた赤龍は『ヤ・ラ・レ・タ~』と喚きつつ、火口のマグマ溜まりへと墜落していった。
「ご主人様、やったニャン!」
「ツバキの応援のおかげだよ。ありがとう」
「そんなこと無いにゃ。ご主人様の実力ニャン!」
「もっと褒めろ」
「ドラゴンさん、お亡くなりになっちゃったのかニャ?」
「それなんだが……気になることがある」
コンデッサとツバキは、火口の縁でしばらく待機することにした。
火山の熱気より身を守るため、コンデッサが魔法で自身とツバキの周辺に水の膜を張る。
待つこと、数時間。
火口の奥。マグマの中より、ドラゴンがひょっこり顔を出した。
『ヤレヤレ、酷い目に遭った。なんて凶暴な魔女なんだ。ふむ、今回もそれなりに上手くいったか? 我ながら、見事な演技だったはず。しかし毎度毎度マグマに落ちるのは、さすがに芸が無いような……だがラスボスに相応しい倒され方として、これ以上の構図は考え付かぬし……』
グダグダと呟くドラゴンは首を上に向け――――火口の縁に潜んでいたコンデッサたちと、目が合う。
『…………』
「…………」
「……にゃ~」
♢
火口から、少し離れた地点。コンデッサとツバキの前で、ドラゴンは身を縮こまらせていた。
「つまり貴様は赤龍の中でも特別な溶岩龍なので、マグマの中でも平気で生きていけると」
「ドラゴンさんは毎回やられたふりをしてたんニャ」
「どうして貴様はこんな面倒くさいことをしてるんだ? 100年ごとに、世間を騒がせて……愉快犯というヤツか?」
『それは、違う!』
ドラゴンは大声を出す。
「おい! ドラゴンブレスが漏れてるぞ!」
『ス、スマン。だが聞いてくれ、魔女と使い魔よ。ドラゴンの寿命は、数万年もある。我は悠久の時を生きており……ぶっちゃけ、やることが無く、ヒマなのだ。あまりにも退屈なので、我は考えた。「己が龍生(←龍の人生)を、もっと有意義なモノにしたい!」と。そこで思い付いたのが、〝ラスボスになること〟だったのだ』
「意味が分からないニャン」
猫へ、持論を披露する龍。
『英雄や勇者が戦う強敵――ラスボスとして、ドラゴンほどピッタリな存在はないであろう?』
「ラスボスなら、魔王さんとかでも良いはずにゃ」
魔王は新婚中。
『ラスボスが魔王だと、いろいろと下準備が大変だぞ。配下の四天王とか、魔界の軍勢とか、魔王の城とか用意しなくちゃならんし、倒すまでに、様々な手順も踏まなくてはならん』
「確かに、そうだ」
コンデッサが頷く。
ドラゴンは、熱弁を振るう。
『その点、ドラゴンなら段取りは簡単。いきなり出てきて「自分がラスボスだ」と名乗っても、誰も疑問には思わん。何と言っても〝ドラゴン〟だからな!』
「気持ちは理解するが、ボロノナーレ王国からしてみれば迷惑きわまりない。もう止めろ」
『それでは、我の存在意義が……』
未練たらしいドラゴンを見て、コンデッサは溜息を吐いた。
「貴様には、新しい活躍の場を紹介してやる」
「ご主人様は、親切にゃ」
魔女の赤龍への提案。
それは、イオエラの街の〝街おこしキャラクター〟になることだった。
♢
後日。
「あのドラゴン。今では、イオエラで大人気らしいぞ」
「街の人や観光客さんと仲良くにゃって、楽しい毎日を過ごしているそうニャンね」
イオエラの街ではドラゴン饅頭やドラゴンぬいぐるみが販売され、《赤龍の湯》と名付けられた温泉は観光客で賑わうようになった。
街復活の起爆剤――赤龍は、真の意味で〝復活のドラゴン〟になれたのである。
――――――――――
※余談
そしてイオエラの街のアイドルとなった赤龍は、『アイドラゴン・レッド』と呼ばれるように……。
コンデッサのイラストは、ファル様よりいただきました。ありがとうございます!
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