わたしの青春クロニクル

しずな

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お見舞い

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「當真っ・・・!」
「っ・・・・!」 
「待ってよ!ねえ!當真!」
當真は私の前から走って消えていった。
當真は震えていて。
耳が赤くて。
私はようやく気がつく。
「當真が・・・泣いてた?」
『なんで俺じゃダメなの?』
『俺のこと、嫌い?』
あの質問にちゃんと答えていれば・・・!
〝ガラガラ〟
そんなとき、ドアが開く。
「とうっ!」
「みなさん、席について。」
それは先生だった。
「當真さんは早退そうたいするそうです。」
當真が・・・・?
早退・・・?
そのあとも先生が何か言っていたが、私には聞こえていなかった。
授業も全く頭に入ってこなくて。
全然集中できなくて。
ー放課後ー
私は先生に頼まれて當真に宿題を届けることにした。
まあ、お見舞いもかねて。
私は一旦家に帰り、コンビニによってから行くことにした。
「わあ、このアイス、當真好きだったな~・・・買っていってあげよ。私の分も~♡♡」
飲み物、アイスなどを買って、私は當真の家に行った。
〝ピンポーン〟
「はーい!」
〝ガチャ〟
「あの~・・・私、當真のお見舞いに・・・」
「あら~♡♡そらちゃんじゃない♡♡ささ!どうぞ!當真もきっと喜ぶわ♡♡」
「そうだったらいいんですけど・・・」
「ここが、當真の部屋よ♡♡じゃ、ごゆっくり~」
〝コンコン〟
「當真、入るよ」
「うん。」
〝ガチャ…〟
「そら・・・わざわざ来なくてもいいのに。」
「え、だって、先生に頼まれて・・・」 
「そうなんだ」
〝ガサガサ〟
私は宿題を探す。
そして、當真に手渡す。
「はい!これ、今日の宿題!」
「ゲーッ!!早退した人に宿題なんて!先生鬼だな!」
「ゲー、じゃない!アイスも買ってきてあげたのに」
「え!え!アイスアイス♡♡♡アイス欲しい♡♡」
かわいい・・・♡
「はい!」
「・・・」
「ん?なに?」
「僕、今日は病人なんだけど。」
「うん。」
「食べさせてくれたり・・・」
「はー。分かった。」
「やったー♡♡」 
「はい!あーん」
「あーん♡ふふーん♡おいひぃー!ふえ、冷たい」
「ふふっ」
これは、少し時間がかかりそうだな。




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