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「で?一体どこから来たわけ?」

「えっと…」

言葉に詰まる。
転生してきたとは言いにくいし、旅の途中と言っても今の自分は軽装すぎる。

「記憶がないんです。目が覚めるとこの森にいて…」

「記憶が無い?」

我ながら重苦しい言い訳だ。
しかし、記憶が無いと言うのはこの世界について知るには都合が良いかもしれない。

「そう……。ならちょっと見させてもらうわね」

そう言うと片手を俺に向けた。

「……」

「……」

俺には何をやっているかさっぱり分からなかった。

「農民……。普通ね」

「農民?」

「そっか…記憶が無いのね。これは職業みたいなものよ。農民なら…そうね。種を無限に作り出せるとかそんな感じのものよ」

……思ったよりしょぼい職業のようだ。

「あの、1つ聞いていいですか?」

「なに?」

「ここにつく前に森の中で誰もいない村を見つけました。何があったんですかね?」

「………」

「………」

また、沈黙が流れる。

「それを知るには……」

ルーが口を開く。

「それを知るには、この世界に何があったか知る必要があるわね…」


※#5少し修正しました。
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