どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ

ボケ猫

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419 ばあちゃんたちのところへ

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他にも今まで全く知られていなかったような連中が大活躍したという。

魔族の領域では魔王が指揮を執り、圧倒的な戦いだったみたいだ。

精霊族の方はどうも意思疎通が邪神教団と出来ず、アサシンたちもスルーしたようだ。

だからこそ、俺たちの邪神王の場所では邪魔が入らず戦えたというわけだ。

見えないところの支援というのは、わからないだけでどれほどありがたいのかがわかるな。

あの嫁はわかることがないだろうが。

俺は確信する。



◇◇



俺たちは家に帰った。

俺はまずばあちゃんに挨拶したいと思った。

優たちも一緒にばあちゃんの家に向かう。

無論、フレイアもついてくる。

ばあちゃんの家の前に到着。

・・なんか緊張するな。

俺は戸惑いつつも、呼び鈴を鳴らす。

「はーい」

ばあちゃんの声だ。

ドアが開く。



ばあちゃんの目が大きく見開かれて、即座に一発殴られた。

な、なんで?

俺は頭を押さえながら驚いた。

「おかえり、みんな。 無事でなにより」

ばあちゃんはそう言ってみんなを中へ入れてくれた。

リビングへ向かう。

何で殴られたのかと聞くと、何となくだそうだ。

なるほど。

・・リビングが立派になってる。

また模様替えをしたな。



俺はそう思いながら、椅子に座らせてもらう。

フレイアは丁寧にばあちゃんに挨拶をしている。

二人でハグし合っていた。

俺が席につくと、テーブルを囲んで優とレイア、フレイアとじいちゃんで座った。

ばあちゃんがお茶を淹れてくれる。

フレイアは大喜びでお茶を飲んでいた。

俺もいただく。

ふぅ・・落ち着くな。



俺がお茶を飲んでいる間、ばあちゃんもお茶を飲みながら俺をジッと見ていた。

「ば、ばあちゃん、緊張するんですけど・・」

俺はつぶやいてみた。

「あんたねぇ、ほんとに勝手にウロウロして・・ま、無事に帰ってきたから良かったようなものの・・」

ばあちゃんが言う。

「すみません」

俺にはその言葉しか出せない。

・・・・

・・

しばらく無言の時間が流れる。

ばあちゃんが口を開く。

「これで日常が戻るんだね」

そういうと、みんな顔を見合わせてうなずいた。



それからはやはり俺のネタで盛り上がった。

一番盛り上がったといっていいのか、フレイアのことだ。

まさか拉致されていたとは誰も思わなかったらしい。

邪神教団に拉致され、邪神王の依り代にされていたと報告した時には、みんな固まっていた。

まさかそんなことになっているとは思ってもみなかったようだ。

ばあちゃんが泣きながら、無事でよかったねぇと、フレイアをギュッと抱きしめていた。

フレイアはとてもうれしそうだった。

そんな中、優がステータス画面を見てつぶやく。

「おっさん、それにレイアにも聞きたいんだが、スキルのところに祝福αってあるんだが、なんだろ?」



え?

でも、人のステータス画面は見えないし、俺も急いでステータス画面を見る。



テツ(ランクA)

レベル:53

種族 :人?

HP :1010/1030 

MP :950/950 

力  :1050     

防御 :998     

敏捷 :1210     

技能 :889    

運  :77    

職業 :超人9



固有スキル 

神威かむい

祝福☆+Δデルタ

神光気しんこうき

調理4



なるほど・・確かに祝福が1カウント増えている。

それにしてもΔデルタってなぁ。

ただ、レベルも上がっている。

う~ん、いいのかな?

また、種族の人に『?』のマークが入っているのが気になる。

俺がステータス画面に見入っていると優が声をかけてくる。

「おっさんもあるのか、祝福ってスキル」

「あぁ、あるよ。 これは前にアニム王から聞いたのだが、その字の通り神の祝福らしい。 何でも生き残る確率が上がるのだそうだ。 偶然が増えるというか、そんなものらしい」

俺は記憶にある言葉で説明した。

まさか、4つも祝福があるなんて言えないからな。



後でわかったことだが、邪神王の現場にいたものには全員に祝福のスキルが付与されていたそうだ。



さて、ばあちゃんたちのおかげで日常に戻ることができた。

本当にありがとう。

俺はばあちゃんたちにお礼を言って、嫁の家に向かう。

フレイアはばあちゃんのところでまだまだお茶を飲むそうだ。

じいちゃんはニコニコうなずいている。

優とレイアは一緒についてくるという。

う~ん、嫁のところへ行くのが一番緊張するような気がする。



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