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357 武装ロイド
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<連合国side>
残り16隻、まともに動けるのは12隻程度だ。
指揮艦艇の横には空母が両側に配置してある。
各艦艇ごとの距離も余裕を持って展開してあった。
指揮艦艇から見て左翼の中央より後方の部隊が動いていない。
連絡を入れても聞こえないという。
先程の衝撃派の影響か? とも思ったが、どうやら違うような感じもある。
即席の連合国軍だ。 難しい。
指揮艦長はそんなことも考えていた。
ただ、今生き残っている兵士だけでも無事後方へ運ばなければと、あの爆発を見て思うようになっていた。
◇
地上へ送られた武装ロイド。
纏う人というか、搭乗している人。
レベルは25前後の兵士ばかりだ。
武装ロイドもレベル25辺りの魔核を利用している。
その攻撃力も移動力も、地球人なら狂喜しただろう。
自分の意識の反応感覚速度で動く。 攻撃力も普通じゃない。
戦艦にも単独で向かって行ける。
防御力も銃弾などは受け付けないし、戦闘機のバルカンでも傷もつかない。
魔法攻撃を受けてもビクともしない。
まさに無敵になった疑似感覚を受ける。
「レッドリーダーから各班へ」
「こちらレッドワン。 感度良好」
・・・・
各部隊、5機編成で組まれていた。
5機編成を1個小隊とし、3個小隊を1個中隊。
3個中隊を1個大隊と編成していた。
大隊の数は45~50機程度になっていた。
それが3個部隊あった。
レッドリーダーは中隊長の一人だ。
他にブルーリーダー、イエローリーダーと設定されている。
・・・・
「各班、油断するなよ。 このまま前進し、地上部隊と合流。 適宜状況に対処せよ」
「「「了解!」」」
◇◇
アニムside
武装ロイドが編隊を組み、速くはないがそれなりの速度でテツの前面に向かってきていた。
「ん、何だ?」
俺は索敵をしてみる。
ピピピ・・
その数に驚いた。
レベル25辺りの魔物のような反応がかなりある。
密になって迫って来る。
・・だが、おかしい。
1つの点が重なって2重に感じる・・なんだ?
「フレイア、前方から魔物のような反応が近づいてくるのだが・・変なんだ」
俺はフレイアに聞く。
フレイアも感じていたようだ。
「えぇ、わかるわ。 これって、魔核を利用した乗り物に人が乗っているのよ。 こんなものまだ使っていたのね」
「え? 何それ・・」
俺は遠目に見える機影にロボアニメを思い出した。
それって、最強じゃね? そんなことを考えた。
でも、フレイアの言葉が気になる。
「フレイア、こんなものって・・どういうこと」
俺は聞いてみた。
「えぇ、人の狂気の産物よ。 それに魔核を超えるものは作れないのよ。 成長することもない。 また、その魔核が暴走したりと・・・」
フレイアがそこまで話してくれたら、前方のその部隊が迫って来る。
「テツ、とにかく魔物に対処する感じで大丈夫だから!」
フレイアの言葉を聞きつつ、俺たちは前を向いて集中する。
◇◇
連合国side
「ブルーワンより、ブルーリーダー!」
「こちらブルーリーダー。 何か?」
「前方に人、2名発見」
「こちらも確認した」
「ブルーリーダー、敵でしょうか?」
「この戦場に、こちらは人を配置していない」
「こちらイエローリーダー。 こちらも確認」
「こちらレッドワン。 敵が弓を構えています」
その通信が戦闘の合図になったようだ。
部隊全員に緊張が走る。
イエロー部隊の隊員の一人がつぶやいていた。
「あの金髪の弓を持ったやつ・・女か? バカか! 弓でこの武装ロイドに何ができるっていうんだ?」
「「攻撃します!」」
それぞれの先頭にいた武装ロイドから通信が入る。
武装ロイドに装着されているバルカン砲、戦闘機のバルカンと同等のものだ。
フレイアに照準を合わせて発砲!
ドガガガガ・・・・・!!!
魔法も込められているらしく、かなりの威力のようだ。
フレイアのいるところにかなり大きな爆発が起こっている。
爆発とともに埃も巻き上げていた。
「撃ち方やめ!」
そう声がかけられ様子を見ている。
爆発の煙と土埃の部分がボワッと盛り上がったかと思うと、白い軌跡を描く光の矢が飛んできた。
バルカンを放っていた武装ロイドに向かって飛んで行き、1体に当たるとそのまま突き抜けてその後ろの武装ロイドに刺さり、爆発。
フレイアの放った矢で、2体の武装ロイドが消滅。
!!
「おい、何が起こっているんだ?」
「こちらレッドリーダー。 状況知らせ」
「こちらレッドフォー、イエローワンの周辺2体の武装ロイドが爆発!」
レッドリーダーはその報告を聞きながら、武装ロイドが撃ったところ、白い矢が飛んできたところを見ていた。
埃もかなり落ち着いてきて、状況が判明する。
フレイアが悠々と次の弓を構えていた。
!!!
「て、敵は無傷だぞ!」
誰かが叫んでいた。
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