どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ

ボケ猫

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220 ・・・こいつは、ダメだな・・

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「フレイア・・魔物の反応がある。

・・・ただ、タイタンって魔物がいるが、知ってる?」

フレイアは首を横に振り、

「知らないわ・・・聞いたこともない」

「そうか・・・」



フレイアが知らないということは、今まで地上などでは接触する類の魔物ではなかったのだろう。



だが、俺の頭にはイメージがある。

それに、このダンジョン・・・ルナさんが作ったものだからな・・・。

それが常に頭にある。

いや、甘い環境というのではない。

当然、命の危険は常にある。



何ていうのか・・・俺が放ったような魔法を使うような、無茶な魔物はいないのでは?という、楽観的な感覚が、俺のどこかにある。

油断はできないが・・・。



そんなことを頭で思いながら、フレイアに話してみる。



「フレイア・・・このタイタンって魔物・・・

俺の知識というか、地球の空想上の魔物では、あるんだよ」

「え?

テツ、知ってるの?」

「・・・知ってるという表現は正確じゃない。

見たことは当然ない。

ただ、物語なんかであるだけだ・・・」

「そう・・で、どんな魔物なの?」

フレイアは特に気にすることもなく、聞いてくる。



「うん、ジャイアントの強いタイプというか、岩の山が動いているイメージというか・・とにかく岩の塊の魔物だったような気がする」

俺の説明を聞いて、フレイアも考えているようだ。

・・・・・

「・・そうなんだ・・・」

フレイアはそう答えると、

「ま、わからなくても、戦ってみればわかるわね」

軽く言ってくれた。



・・・フレイアさん、ポジティブだな。



「・・・そりゃ、そうだが・・レベル41だぞ。

かなり気を引き締めてかからないと・・・」

俺がそういうと、フレイアが微笑みながら俺を見た。

「だから、テツがいるんでしょ。

私が危なくなったらよろしくね」

「・・・・・・」



そりゃ、フレイアが危なくならないようにするし、俺も全力で戦うけど・・・。

これって、信頼されてるのか?

・・・わからないな。



さて、まずはタイタンに向かう前に、邪魔になりそうなゴーレムやジャイアントだが・・・。

すべてを片づけるというわけにはいかないようだ。



タイタンを中心にして、左右に広がっている。

タイタンの右側にゴーレム2体。

左側にジャイアント1体。

もし、これらがパーティを組んでるのなら、面倒なことになる。



でも、頭の中のマップで把握すると、どうもうまくできている。

タイタンからの魔物の距離、一定でゆっくりと移動している。



最悪の想定として、連携を取って移動していると思った方がいいだろう。



俺はフレイアに、いつもどうやって戦うか、何か作戦を考えているのかを尋ねた。

「う~ん・・・特にないわね。

単に近い魔物から狩っていくかしら・・・」

フレイアが指を顎に当てて答える。



・・・・ダメだな、こいつは・・・。

俺はそう思った。



「フレイア、俺がまずゴーレムを倒してみる。

それで、その反応を見つつ、ジャイアントに向かう」

まずはそう言ってみた。

「どうして?

ゴーレムとジャイアントの間に、タイタンがいるでしょ?

タイタンが気づくじゃない。

それを横切ってジャイアントに近づくの?」

フレイアが当たり前のことを聞いてくる。



「まぁ、そうなるけど、俺が移動している間にタイタンの動きや攻撃の仕方がわかるだろう。

それに俺とタイタンはレベル的には同じだ。

何とかなると思う。

後は、フレイアがそれほど近づかずに援護してくれたら、大丈夫じゃないかと思うんだ」



作戦というものではないが、行き当たりばったりでは困るだろう。

「そっか・・・」

フレイアもうなずく。





「・・・それに、最悪の場合、俺が魔法を放つ。

仕留めれないまでも、かなりの足止めにはなるだろう」

俺が魔法の発言をすると、フレイアがビクッとなった。



「え?

テツ・・まさか、またあの魔法を使うの?」

「いや・・あくまで保険だよ、保険。

使わないのに越したことはないよ」

「・・・ほんとに~・・・」



フレイアが疑いの目を向けつつ、このやり方で行こうとなった。



魔物は、タイタンを中心にV字型で移動してくる。

俺たちは、ゴーレムの方に寄っている感じだ。



フレイアにはこの場所に待機してもらって、俺が移動してゴーレムに接近する。

ジャイアントはゴーレムよりも大きいが、岩などを投げつけてくるだけの攻撃が主体だ。

再生もないし、何とかなるだろう。

問題はタイタンだな・・・。





俺たちのスキルで、相手には認識されにくくなってるはずだが、高レベルの魔物になってくると、どうにも怪しい。

いや、確かに見えにくいとは思うけど、何となくわかるようだ。



行くか!



一気のゴーレムのところまで接近して、頭部めがけて刀を繰り出す。

ゴーレムの動きは速くはないし、俺とのレベル差がかなりある。

ゴーレムの頭部を突きまくる。

カチッと音と手ごたえを感じると、それがゴーレムの核のようだ。



何の問題もなく、ゴーレム2体を倒した。



すると、ゆっくりとだが、タイタンが俺の方へ移動する感じで方向を変えたようだ。

ジャイアントも連動して、俺の方へと向かってくる。



ジャイアントの移動速度は、タイタンよりも速い。



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