どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ

ボケ猫

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いい匂いがする。



俺は服を着ると、リビングへ行った。



フレイアが卵を焼いている。

・・・昨日と同じだ。



「フレイア、おはよう」

「あ、テツ、おはよう」

フレイアはいつも通りだな。



軽く鼻歌を歌っているようだ。

皿に焼いた卵を移してくれる。



・・・・やはり、料理スキルを上げた方がいいぞ。

いや、料理をするたびに上がっているのかもしれない。



そんなことを考えつつ、フレイアと一緒に食べる。



「「いただきます」」



!!

やっぱりおいしいな、この卵。



「フレイア、おいしいな」

俺はそう言うと、フレイアもうなずいていた。



「朝ごはん終わったら、早速ダンジョンに行ってみてもいい?」

俺はフレイアに聞いてみた。

「そうね、行ってみましょう」

フレイアも即答だ。



俺たちは食事を済ませると、食器類を魔法できれいにして家を出た。



まだ優たちも起きていないようだ。

嫁たちの家は言うまでもない。



ばあちゃんの家は、明かりがついてるな。



ま、挨拶しなくてもいっか。

そう思いつつ、俺とフレイアはダンジョンへ向かった。



ダンジョンの入口に到着すると、フレイアが近くのショップへ立ち寄りたいという。



俺も言われるままに一緒にショップに入っていった。

時間とか関係なく運営しているみたいだ。



「いらっしゃい」



おっさんの声が聞こえる。

まだ、午前6時にもなっていないが、店の中に人が少しいた。

フレイアは店員に話しかけている。



俺も何があるか見て回った。

それほど広い店ではない。

ちょうどコンビニくらいの広さだろう。



並んでいるものには、回復のポーションやアクセサリー、手軽な武器や消耗品が並んでいた。

それを見ていると、黒髪の女の人がこちらに近寄ってくる。



「あら、あなた・・・」

!!

・・・確か、プローメスさんだっけ?

「あ、おはようございます」

俺は挨拶をした。



「おはよう。

えっと・・・テツさんだったわね」

「はい」

「ここにいるってことは、ダンジョンに挑戦するのね?」

俺はどう答えようか迷ったが、とりあえずダンジョンに行くことを伝えた。



「はい、ダンジョンに挑戦します」

「そう、まさかソロで行くんじゃないわよね?」

プローメスは心配してくれているのだろうか?

「いえ、相棒がいますので・・」

俺はそういいながら、フレイアの方をみた。



プローメスも俺の目線を追って、フレイアを見る。

「なるほど・・あのエルフと一緒に組んでるわけね」

「はい、だからプローメスさんとは・・・申し訳ありません」

俺は頭を下げた。



「ううん、気にすることないのよ。

私が勝手に引き込もうとしただけだから・・・。

じゃ、気を付けてね」

プローメスはそういうと、仲間とともに店を出て行った。

・・・歩く後ろ姿・・・色っぽいな・・



少しして、フレイアが来た。

「テツ、さっきの人、誰?」



・・・もしかして、フレイアって、縛る女なのか?

そんなことがフッと頭の中をよぎったが、振り払う。



「あぁ、あの人。

ギルドとかで、一緒にダンジョンにいかないかって、誘ってくれた人だよ。

俺は、相棒がいるから無理だって断ったけど・・・」

俺がそういうと、フレイアはニヤニヤしながら、

「・・そう、相棒・・だものね」

そうつぶやくと、クルッと一回転をした。



「テツ、これ見て」

フレイアが手にポーションのようなものを持っていた。



「あ、回復薬・・・かな?」

「そう、魔力回復薬よ」

「!!

売ってたのか?」



俺は、なんでそんな簡単なことを思いつかなったのだろう。

ゲームとかなら常識だっただろう。

即座に反省した。



急いで俺も購入しに行こうとした。

すると、フレイアが俺を止める。

「大丈夫よ、テツ。

一応20個くらい買ってあるし、作ればいいんだから」

フレイアがニコニコしながら言う。



「一応、これ・・テツのアイテムボックスに入れて置いて」

そう言われると、小さなビンに入った魔力回復薬を受け取った。



フレイアは、とりあえず店を出ようといい、店を出る。



ゆっくりとダンジョンに向かって歩きながら、話してくれた。

・・・・

・・

昨日作ったのは応急的なものだが、中級くらいの回復薬なんかも作れるという。

欠損部位を回復させるのは無理みたいだが、結構なレベルのものならアリだとか。

魔力回復薬もなかなかのものが作れるみたいだ。



もしもの時のために買ったのだそうだ。



昨日、ダンジョンで移動しているときに、そういった素材がかなりあるのに気づいたらしい。

でも、まずは40階層から進むから、そのための予備みたいだ。



・・・昨日の、俺の例があるからな・・・。



そんな話を聞きながら、ダンジョンの入口に来た。



パネルにライセンスカードをかざして、そのまま通過する。



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