どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ

ボケ猫

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207 図書館

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俺はまだ神殿の中いた。

出入口付近だ。

フレイアが静かにそばでいてくれる。



俺はフレイアの方をみながら、聞いてみた。



「フレイア、転職して初級職を選んでみたんだが、いきなりその職の上位職へ転職できるみたいなんだ・・」

「・・・呆れた・・。

テツ、普通ね・・・上位職への転職をするものよ。

それをわざわざ初級職なんて・・・」

フレイアはため息をついていた。



「・・・まぁ、テツらしいといえば、それまでだけど・・ね。

職レベルだけど、テツの経験値が溜まっているから、初級職くらいならすぐにその上位職になれたんじゃない?

ただ、そこからまた積み重ねるがの大変だから、みんなそんなことしないけどね」

フレイアは呆れながらも、きちんと答えてくれる。



・・・なるほど。

俺はフレイアに、とりあえず礼を言って、また職のところをタッチしてみた。



確かに上位職が表示される。

「魔導士」「魔術士」「魔法戦士」

う~ん・・・魔法戦士は、とりあえず、なしだな。

魔導士と魔術士・・・どう違うんだ?

・・・・

わからないときは聞く。



「私の知ってるところでは、魔導士は好きな魔法を追求する人。

魔術士はいろんな魔法を操っている感じかな・・・

で、テツは魔法職を選ぶの?」

フレイアが答えつつ、聞いてきた。



「いや、わからない。

ただ、職が表示されてるから聞いてみたんだ・・・ありがとう」

俺は、広く浅いタイプじゃない。

ヲタだ。





・・・魔導士を選択した。



ステータス数値は変化がなく、職レベルは3となった。

・・・・

なんか、転職したら少しモヤモヤした気分になる。



転職するまでは、ワクワク感があるが、実際してみると、本当にしてよかったのかという感じになってくる。

しかも、全く違う職を選んでるからな。

・・・妙な不安感がある・・・

・・・そりゃ、他の人から見ればアホだろう。



だが、人の目線など気にしたらダメだと、常々自分に言い聞かせてきたはずだ。



でもなぁ・・というのがある。



その感覚を持ちつつ、今から始めるしかない。

もう、転職してしまったのだから・・・。

一気に切り替えれないが、徐々に慣れていくだろう。



そう考えて、俺たちはギルドに向かった。



ギルドに向かったのは、図書館の場所を知りたかったからだ。

それよりもあるのかな、図書館・・・。

時間は午前9時前になっている。



フレイアは何も言わずについて来てくれている。

なんか、俺の都合で引っ張りまわしてる感じだな。

申し訳なく思ってしまう。



「フレイア・・・なんか俺の都合で移動ばかりして、申し訳ないな」

「え?

テツ、そんなこと気にしてたの?

私だって、嫌だったら嫌ってはっきり言うから、気にしないでいいわよ」



・・・フレイアさん、あっさりしてるね。

「そうか・・ありがとう」

俺はホッとした。





ギルドの前に到着して、中に入ってみた。

中は結構人が来ている。



中の人を見ながら思った。

ギルドに来なくても、王宮で聞けばよかったんじゃないかと・・・。



でもまぁ、アニム王ばかりに迷惑もかけられないしな・・・。

そんなことを考えつつ、受付で順番をもらった。

2番目みたいだ。



今回は変に絡まれることもなく、受付に行くことができた。



「テツ様、どのようなご用件でしょうか?」



確か、この子・・名前が思い出せない。

ま、いっか。



「えっと、帝都に図書館とかありますか?

あれば場所を教えてもらいたいのですが・・・」

受付の子は、ポーネだったが、すぐに回答してくれた。

「はい、ございます。

王宮の横、神殿の前にあります」



え?

じゃあ、さっき目の前にあったんじゃないか!



俺はポーネにお礼を言って、フレイアとギルドを出てすぐに図書館に向かった。

・・・・・

・・

なるほど、神殿の方ばかり向いていたから、図書館の建物を見落としたわけだ。



神殿が目立つものな・・・。



図書館の前に来た。

入り口が、結構広く作られている。

入り口に向かっての通路の両脇に、木が植えられていた。

パッと見た感じでは、図書館とはわからない。

神殿の付属物のような感じを受ける。



図書館の中に入ってみた。

当然、静かな雰囲気だ。



入り口の奥、真正面に受付の人がいる。

俺たちを見ると、軽くそのまま会釈をしてくれた。

俺達も会釈を返す。



受付に近づいて行って、俺は魔法の書物などがあるところはどこかを尋ねた。



2階にあるという。



ライセンスカードの提示を求められたので、見せるとパネルボードに軽く触れさせて確認していた。

その後、2階への通路を案内してくれた。



2階につくと、ここにも受付がある。

やはりライセンスカードの提示を求められ、1階と同じようにした。



本を読む許可をくれたので、早速、俺は魔法書を探してみた。



言語変換の機能は備わってるはずなので、読めるはずだ。

フレイアも風魔法の書物を探すそうだ。



俺は、とりあえず魔法書の入門編らしきものを見つけた。



パラパラとめくって読んでみる。

字は読める。

・・・・・

・・・・

・・

どうやら魔法は、イメージが大事らしい。



そのイメージを固定化するのに、言葉を使うようだ。

まずは、魔法の定番、火の魔法書を読んでみた。

パラパラとめくる。

・・・・

・・

書いてる内容は大したことはない。

例えば、ファイアストームなら炎の嵐をイメージして、詠唱してもしなくてもいい。

それが明確にイメージが固定化されるまで練習すればいいだけだ。

詠唱するのは、イメージを作るのに集中できるからみたいだ。



後は魔力勝負みたいなところがある。

それで、俺はいろんな種類の魔法書を見てみた。

見るだけだ。

・・・・・

・・・・

・・・

・・

どれくらいの本を読んだだろう。

かなり読んだと思う。





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