どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ

ボケ猫

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151 ばぁちゃん、本気で帝都に引っ越しするみたいだな・・

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「わかりました~!

では、テツ様。

これからもよろしくお願いします」

「いえ、こちらこそよろしくお願いします・・えっと・・・」

「ア・リ・アです!お忘れなく!」

「すみません、アリアさん・・・俺って、人の名前覚えるの苦手で・・・」

苦しい言い訳をしてみた。

「いえ、構いませんよ~」

・・・絶対嫌な気分になっただろ、それって・・・。

俺がそんなことを思っていると、ギルドの扉が開いて、ばあちゃんたちが帰って来た。



「あ、エレンさん、お世話になりました」

俺は立ち上がってお礼を言った。

「・・なるほど・・テツ様はきれいな方の名前はすぐに憶えられるのですね」

・・・アリアさん・・絶対根に持ってるよね。



「・・いえ、アリアさん・・そういうわけでは・・・」

「じゃあ、どういうわけですか?」

この子・・絡んでくるよなぁ・・・。

「あ、テツ様・・ちなみにエレンさんはダメですよ。

ギルドマスターの奥さんですから」



!!!!!



え?

マジで?

マジかよ~!!!



こんな美人が、あのおっさんの嫁さんなのか?

まぁ、ギルマスもそれなりにいい男ではあるけど・・

しかし、エレンさんみたいな美人の嫁さんか・・・

毎日、帰るのが楽しいだろうな・・・。





エレンさんが近寄ってくる。

「テツ様、いくつか場所をご紹介してみましたら、とても喜んでくれまして・・・。

もし、居住されるようでしたら、いつでも声をかけてくださいね」

「ありがとうございます、エレンさん」

「では、私はこれで失礼します」

エレンはそういうと、ばあちゃんたちに一礼をして奥の方へ移動して行った。



「ばあちゃん、どうだった?」

俺は聞いてみた。

「テツ、いやぁ凄いね魔法ってのは・・。

家が一瞬でできるんだもの。

それに、場所はとてもいい場所ばかりで・・・

いつでも引っ越していいよ」

「そんなに良かったのか?」

俺も驚いてしまった。



あのばあちゃんがこれほど気に入るとは・・・。

家には、かなりうるさい人なのに。

じいちゃんはソファに座ってくつろいでいた。



俺とばあちゃんもじいちゃんのところに行ってソファに座った。

「じいちゃんも気に入ったかい?」

「テツ、凄いな魔法というのは・・」

・・・ばあちゃんと同じ反応だな。



「ばあちゃんの思い通りの家が建ちそうかな?」

「そりゃ建つだろうね。

それもすぐにだよ。

気に入らなければ、これまたすぐに手直しできるしね。

いやぁ、こんな便利なものはないねぇ・・・」

ばあちゃん、余程感動したんだな。



エレンさんが建築できる魔法使いでも連れて行ってくれたのかな?

・・エレンさん自身がそういった魔法でも使えるのかな?

まぁ、どちらでもいい。

とにかく、もしここで住むのなら問題なさそうだな。



「じゃあさぁ、本当に引っ越ししてもいいのか?」

俺はいまいち信じられない感じだった。



「もちろんだよ。

食べるものもそれほど変わらないらしいし、お店もいろいろあるみたいだしね」

ばあちゃんはノリノリな感じだ。

じいちゃんはどっちでもいいと言っている。

「そっか。

俺も嫁さんたちに聞いてみるよ。

子どもたちも、学校なんてもうないだろうしね。

それにこの帝都の方が安全だと思うから・・」



俺は安全性という点に関しては、地上よりもここの方が段違いに良いだろうと思った。

人もきちんと教育されてるようだし、そりゃどこの国でも犯罪者はいるだろう。

でも、この国のシステムなら日本よりも、地球のどの国よりもしっかりしていると思う。

魔法を使えると、もしかして偽証なんて不可能なんじゃないかと思う。

犯罪者になるのは、余程のバカか特殊な事情でもない限り、起こらないんじゃないかとも思える。



とりあえず、いったん地上の家に戻って準備だな。

その前に、嫁たちの泊っているところへ行ってみようと考えていた。

ばあちゃんたちは街を散策するのかとも思ったが、引っ越して来たらいつでもできると言われ、先に地上へ戻るという。

なるほど・・・やっぱり本気で引っ越してくる気なんだな。



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