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111 颯・・良かったな。
しおりを挟む「テツといったか・・・私もフレイアに会いに、連れて行ってもらってもいいだろうか・・・」
「それは別に構わないが・・・」
って、シルビアさん・・かなり近すぎますが・・・。
それにそんなに胸を強調しなくても、見えてます!
・・・それが自然体なのか・・・
こりゃ・・・・荒れるな・・・。
さて、移動について来れるだろうかと思ったが、杞憂きゆうだった。
フレイアと同じように、ポーン、ポーンと跳ねるように移動する。
「・・シルビアさん・・羽のように移動しますね。
フレイアもそうやって移動してましたよ・・・
エルフってそんなものなんですか?」
走りながら聞いてみた。
「・・・テツ・・シルビアでいいぞ!
・・・エルフの移動か・・・そんなこと考えもしなかったな。
誰も指摘しないしな・・・」
「・・そうですか・・なんかすみません・・・」
シルビアは俺の方を見て笑っていた。
「テツは気が小さいなぁ・・そんなことでイチイチ謝っていたら、身が持たないぞ」
・・・
これって、気を使われたのか?
ダークエルフのイメージって、エロっぽいイメージだったが、違うようだ。
単に加護を受けている精霊が違うだけみたいだな。
なるほど・・・
しかし、シルビア・・・あなたの移動はとても目の保養になる!
男として、戦闘力が削がれるのは間違いない!
ごっつぁんです!!
時間は午後17時くらいだろう。
家に到着した。
「ただいま~」
あれ、いい匂いがするな。
夕ご飯だな・・・。
シルビアも鼻をクンクンさせていた。
「テツ・・いい匂いがするな」
肉食ですか?シルビアさん。
「あ、シルビア・・靴は脱いで家に上がってくれ。
俺の国のマナーだ」
「わかった」
シルビアは嫌がるでもなく、サッと脱いでくれた。
靴をそろえて、シルビアが廊下に立ったところで、生活魔法でシルビアをきれいにした。
シルビアは少々驚いていたようだ。
「あ、ありがとう・・テツ」
モジモジと身体をしてるな・・。
妙に色っぽいぞ。
さて、颯がどうなったか・・・
結構レベル上がったと思うけど・・・。
そう思って、2階へ上がって行った。
シルビアもついてくる。
「ただいま~」
リビングでみんなが集まっていた。
俺の声などどうでもいい感じだった。
チラっとみんながこちらをみた程度だ。
俺も近寄っていくと、どうやらワイバーンの赤ちゃんが生まれるらしい。
卵がひび割れていた。
颯が集中して見ている。
シルビアが上がってきた。
優がチラっと見たが、すぐにもう1度見直した!!
「おっさん・・その人誰?」
「あぁ、ダークエルフのシルビアだ。
フレイアに会いに来たそうだ。
おっと、それよりも卵が割れ始めたぞ」
普通の鳥の孵化うかと同じだな。
卵の殻に隙間ができて、くちばしが見える。
くちばしを動かしながら、殻の隙間を広げていく。
コンコン、カリカリ・・
上半身が出てきたようだ。
お尻の方に殻がくっついているが、無事、孵化うかできたな。
ここで鳥などなら、最初に見たものを親と認識するはずだが・・・。
って、颯がすでに手に持ってるな。
お互いが向かっている。
・・・
あの・・一応赤ちゃん?だよな・・・。
意思疎通できるのか?
・・・
颯は集中して見ている・・凝視だ。
ワイバーンの赤ちゃんもジッと颯を見ている。
目が開いてるぞ、赤ちゃん・・・。
颯がにこっと笑った。
そして、こちらを向いた。
俺を見て、
「テツ!この子、僕と友達になってくれるって・・・」
そうか・・テイムできたんだな。
テイムって・・言葉じゃないようだ。
気持ちが通じ合えばいいのか?
「そうか・・颯・・良かったな」
本気でそう思った。
ウルフがいなくなった時には、どうなるかと思ったが・・・。
シルビアが俺の後ろに来て、おそるおそる俺に話しかける。
「・・・テツ・・・あれって、ワイバーンの子供だよな・・・
大丈夫なのか?
かなり高レベルな魔物だぞ・・・」
「・・そうなのか?
卵を見つけてな・・・
それで持って帰ってきたんだ。
・・・それに、テイムできたみたいだし、大丈夫じゃないか?」
俺はそう言ってみた。
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