どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ

ボケ猫

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94 ・・俺専用の武器か・・・

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嫁もようやく起きてきた。

・・・・

挨拶もなしだな・・・



「ママさん・・後で優と出かけてくるね」

「・・あっそ・・」

そういうと、顔を洗いに洗面所の方へ行った。

・・・俺がいても邪魔になるだけだな・・・。



1階へ降りて行った。

優は2階でウルフたちと遊ぶそうだ。



良かった。

昨日のあのブルーな雰囲気はなくなったな。



1階に降りてくるとほっとするな・・

これではいけないだろうと、わかっているのだが・・・

2階は嫁に占領されてるからな。



あいつ、この家に1円も出資してないのに・・・。



俺が1階に来ると、いつも飲み物か食べ物を勧めてくれる。

ありがとうございます。



ばあちゃんがお茶を入れてくれた。

やっぱ、ほっとするし、おいしいなぁ・・・。

「ばあちゃん・・たった2~3日なのに、随分変わったね・・」

俺はこの世界が激変したことを思ってみた。



「・・そうさねぇ・・・わたし的にはそれほどでもないよ」

いやいや、ばあちゃんプリーストだから!!

「いや、ばあちゃん・・・」

俺がそういうと、こちらを向いてお茶を一口飲んだ。

「そりゃ、変なことができるようになったけど、生きるということでは全然変わってないよ。

食べて、寝る・・人のやることは何にも変わってないよ」

・・・

ばあちゃん・・・、確かにその通りだよ。



俺もその言葉を聞いて思った。

変わったといえば変わってるし、変わってないといえば変わってない。

モノサシをどこに置くかで全然違う。



そりゃ、身体能力や特殊能力はなかったものだ。

でも、動けば腹も減るし、疲れてくれば眠くもなる。

怪我をすれば血も流れるし、死ねば終わりだ・・・。

ただ、蒸発するけど・・・。



「・・そうだね・・ばあちゃん・・変わってないといえば変わってないな・・・」

そういいながら俺もお茶をいただいた。



ふぅと言って、俺は何かを思い出そうとしている感じがあった。

横の部屋からじいちゃんが出てきた。

あ、思い出した。

じいちゃんに頼んでいたものがあった。



そうか・・・もう帰って来てから結構時間が経過したんだものな・・・

すみません、じいちゃん。



「おお・・テツか・・とりあえずできたけど・・・」

じいちゃん、かなり疲れてるな・・・

そりゃ、トロウルのメイスとその辺りの魔石を持って行ってもらったからな。



じいちゃんが刀を引きずって来た。



え?

何それ・・そんな重いもの振り回せないと思うんですけど・・・。

俺のその反応を見てじいちゃんが即座に言った。

「・・わかるか?・・打つには問題なかったんだが、重さがなぁ・・・

重いんだ」

そういうとじいちゃんは床の上に刀を置いた。



見た目は黒光りしているといえばいいのだろうか。

漆のような光沢がある。

俺もそれを見ながらじいちゃんの方をみた。

「・・すまんなテツ・・。

重さだけはどうしょうもない。

ただ、イメージは強烈に焼きつけたと思うけどな・・・」



何やら自信満々だな。

「・・いや、じいちゃんありがとう。

いつも無理ばかり言ってごめんな・・」

じいちゃんはうなずいてくれた。



俺は、まずは刀を鑑定してみた。



!!!!



驚いた。

☆が3つも付いてるじゃないか!!

しかも俺専用みたいだぞ。

名称:未設定。

☆テツ専用武器。

☆使用者とともに成長可。

☆絶対切断。





「・・・じいちゃん・・・凄いものを作ったな・・・

しかも俺専用ってあるぞ・・・

本当にありがとう・・」

心から感謝した。

じいちゃんはにこっとして、その場で仰向けになって寝息を立て始めた。



それだけ疲れたのか・・ありがとう。

ばあちゃんがタオルケットをじいちゃんにかけていた。




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