どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ

ボケ猫

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72 ノアの洪水とか伝説って、もしかして異世界人の影響?

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アニム王が言ってたように、人口密集地ではヤバいな。



確か、人が1日で歩ける範囲くらいの広さが10万人の目安と言ってたような・・・。

・・・

やっぱり、日本の都市部はダメだな。

・・・

俺って、ヤバい状況だと、余計なことを考えてしまう・・

変な癖だな・・。



とにかく気づかれないように移動しないと。

テツはあたりをよく見ながら移動した。

魔物のレベルの高さに、汗は流れないまでも、見つかったらどうなるんだろうと、やってはいけないことをやってみたい、そんな気持ちもどこかにある。

だが、子供じゃないんだからと、自分に言い聞かせながら静かに行動した。

人の気配はまるでしない。



たった1日で・・・ひどいものだな。

・・・?

・・いや、遠くで砲撃のような音が聞こえる。



・・・なるほど・・・

この魔物たちはその方向へ移動していたのか。



なんだろう・・?

少し見てみたいな・・。

そんな気持ちが沸き起こった。



移動しながら、アニム王に念話を送ってみる。

『やぁ、テツ。

どうしたんだい?』

『アニム王・・いつも突然話しかけてすみません』

『構わないよ。人はいつも突然だからね』

・・・もしかして、ギャグなのか?

『実は、私は今、アニム王のところへ向かっているのです』



アニム王は少し間をおいて、

『・・・大丈夫かい?

結構レベルの高い魔物がいるだろうに・・・』

『はい・・・ですが、どうしてもお会いしたくなりまして・・・』

『あはは・・うれしいこと言ってくれるね、テツ。

私の今いるところでは、未だにレベル40前後の魔物が出現するんだ。

それくらい高いレベルの魔物だと、1度倒れてからは普通、長い時間現れないんだ。

だが、4~5時間くらいで現れてくるんだ。

魔素の集まりが異常だよ・・・

ほんとにどうにかしないと、この星の住人・・いや、都市部かな・・・いなくなるんじゃないか。

・・原因を作ってしまった私が言うのもなんだが・・・』



アニム王は複雑な心境だろう。

ただ、俺もそれは感じていた。

そして、感じたまま言ってみた。

『・・アニム王・・言葉は悪いのですが、この星の人という種族は、間引かれても仕方ないのかもしれません・・・』



そういえば、ノアの洪水なんかも、もしかしたらこのような不思議な力が働いたのかもしれないな・・・。

俺は、そんなことを考えた。



『テツ・・君は過激だね。

だが、住むべき環境を変えないと、魔素の流れは変わらないからね。

人という単一魔素が、ある程度薄まるまでは、この状況は続くだろうと思われるよ・・・すまない・・』



!!!



『いえ、アニム王が気になさることではありません。

人という種族が傲慢過ぎたのです。

私は、この今のシステムが好きですからお気にされませんよう・・・』

俺は必死でアニム王に言った。



『・・テツ、ありがとう』

『とんでもありません・・あ、アニム王、私の方も話せない状態になりそうです。

失礼します』

『そうかい。残念だよ。

では、またいつでも念話を飛ばしてくれよ』

そういうとアニム王との念話は途絶えた。



俺は、魔物の動きに合わせながら、ゆっくりと一緒に移動していた。



砲撃の音は、戦車だった。

自衛隊が出動していたようだが、数が少なすぎる。

航空部隊は・・・無理だろうな。

ガーゴイルなどに勝てるはずもない。



見ていると、戦車の砲撃は至近距離ではダメージを与えられるようだ。

だが量で完全に負けてるな。

3体ほどのガーゴイルやオークが行けば、戦車はおもちゃのようだ。





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