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70 都市部はやっぱりひどいな・・・
しおりを挟む明石大橋がグングン遠ざかる。
ヒロキ達を倒して何か変化があったか・・・。
・・別に何も考えないようにしようと思ったわけではない。
変な感傷に浸ることもなかった。
いつも思っていたことだ。
アラフォーまで生きてきて、つくづく痛感している。
この社会システムは、正しいものが不利になる。
だが、その中で巻き込まれながら生きなければならない。
犯罪者に対しては、人権、人権と叫ぶ。
被害者にはその人権を略奪されたのに、誰も癒してくれるものもない。
刑罰も罪を償って・・などというが、どう償うというのだ。
はっきり言って処分してくれた方がいい。
弁護士も言葉遊びじゃないか。
法の解釈の仕方でどうとでもなる。
悪・即・滅だろう。
昨日までは、それを実行できないようなシステムだった。
・・・・
余計なことを考えていたら、関西大学キャンパスが見えてきた。
かなりひどく壊れているな・・
垂水JCTから布施畑方面を見ると、ガーゴイルが飛んでいた。
・・やめだな。
須磨方面、海の近くを通って来た。
吹田辺りだろうか・・
壊滅と呼べるくらいに壊れていた。
高速を降り、淀川方向へゆっくりと向かってみた。
そういえば、ここは救命会病院があったな。
健(テツの弟)が入院した時にお世話になった病院だったが・・
あいつも家族を持ってから、めったに帰ってくることなくなったからな。
大丈夫だろうか・・・
ん?
あれは・・
ピ!
オーク:レベル16
索敵を意識してみる。
周りには・・・いないな・・
病院の屋上で何やら叫んでいる。
建物に隠れながら近づいていく。
病院もめちゃめちゃだな・・。
オークは・・まだ屋上だ。
レベルが1つ上だが・・・見に行ってみよう。
少し寄り道だ。
ササッと屋上まで上がる。
オークは何やら探しているみたいだ。
何やってるんだ?
しかし、こんな時に優のハンターなら、オークの弱点とか見えるんだろうな・・
そう思いつつも、刀を抜く。
オークの他には、敵は近くにはいない。
オークの後ろから近づき、突きを入れてみた。
ズブ!
・・刺さるな。
連続で突きを繰り出した。
ドドドドド!!!!
オークはゆっくりと振り向いた。
!!
まだ動けるのか・・マジかよ!
テツはそう思うと、刀を下から切り上げた。
オークの右手が飛ぶ。
そのまま正面で構えて、また突きを繰り出した。
ドドドドド・・・!!!
オークの身体正面は、刀の穴だらけだ。
ドーーーン!
そのまま前に倒れた。
「経験値を獲得しました」
「レベルが上がりました」
お、やったな。
テツ
レベル:16
種族 :人
HP :180/200 +10
MP :110/150 +10
力 :173 +15
防御 :145 +10
敏捷 :232 +15
技能 :138 +10
運 :66 +1
職業 :忍者8
固有スキル
気配察知10
罠解除1
自動回復9
軽歩行7
忍術3
鑑定2
オークの後には、赤い石が残っていた。
ステータス画面に吸い込ませた。
持っていてもよかったが、移動に邪魔になるだろう。
・・・寄り道したな。
でも、レベルが上がって良かった。
行くか!
屋上から飛び降りようとしたら、空調の室外機のところで何かが動いた気がした。
テツは即座に戦えるように身構えた。
注意してその方向を見てみる。
ピ!
レベル8。
・・魔物じゃないな。
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