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36 やっぱスライムは、かわいいな。
しおりを挟むえ?
これでテイムしたことになるのか?
って、どうやってテイムしたんだ?
わからん。
「・・颯~!」
そういって、颯に近寄って行った。
「スライム・・テイムっていうか、仲間にできたのか?」
颯は迷わず答える。
「うん!」
うれしそうだな。
スライムか・・レベル1だし・・大丈夫だろう。
会話できるのかな?
「で、名前はあるのか?そのスライム」
嫁の実家に向かって、歩きながら聞いてみた。
「スラちゃん」
スライムを手に乗せてじっと見ながら歩いている。
「ス・・スラちゃん?」
「うん。スライムだからスラちゃん」
・・・そうですか・・
はい、わかりました。
もうすぐ、嫁のお義母さんの家に到着するところだ。
その時に、頭の中に天の声と違う声が聞こえたような気がした。
『・・・か、いないか返事をしてくれ・・・』
立ち止まって、辺りを見渡した。
誰もいない。
颯はゆっくり歩いて、嫁のお義母さんの家の玄関に到着していた。
声というか、音はすぐに消えた。
何だったんだ?
天の声とも違うし・・
「颯・・何か声聞こえなかったか?」
「・・・・」
スライムに夢中か・・・
聞こえてないだろうな・・・。
手で、なでなでしまくってる。
・・確かにかわいいな、スライム。
お義母さんの家のチャイムを鳴らした。
返事はないが、鍵が開くことが聞こえ、扉が少し開いた。
おい、不用心だろう!
「あ、お帰りなさい。
颯ちゃんもいらっしゃい」
嫁のお義母さんがそう言って、中へ入れてくれた。
少しスライムに引いてるな・・・。
午前11時50分頃になっていた。
お義母さんは嫁から、状況を聞いたみたいだ。
異世界というものすら知らなかったらしい。
まぁ、70歳・・いや、69歳か・・
それくらいの年齢だったはずだ。
ゲームのことはかろうじて知っていたが、それでもよくわからなかったらしい。
今、無事でいられたことはよかったにしても、これからこのままここでというわけにはいかないだろう。
それは嫁もそう思っていた。
俺の家の方へ移動してはどうか、と嫁も提案していたようで、俺の返事待ちのような感じになっていた。
お義母さんはどっちもいい感じだった。
危機感がわからないのだろう。
俺も迷うことなく移動を勧めた。
「本当にいいんですか?
お父さんやお母さんに迷惑じゃないですか?」
お義母さんはそういう。
まぁ、俺としては放っておくわけにもいかず、
「お義母さん、一人でいると危ないですから、遠慮なくどうぞ」
そういった。
お義母さんはうれしそうだった。
やっぱ、娘と一緒にいるというのはいいものだろうな。
まぁ、俺のところは2世帯だし、2階の俺らの場所で過ごせば、それほど気を使うこともないだろう。
それよりも、そろそろ帰らなきゃ、優たちが心配だ。
颯のテイムしたスライム。
はじめはびっくりしたようだが、レベルが1というのと、その姿がやっぱりかわいいらしく、すぐに受け入れらた。
凛はツンツンとつついていた。
颯は怒って注意する。
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