どうやら異世界ではないらしいが、魔法やレベルがある世界になったようだ

32 変電所へ行ってみよう！

余裕だな。



道理でみんな静かなわけだ。

「おっさん。

食べ終わったら、レベル上げに行くんだろ？

また、新しい魔物が出てくる時間じゃないか」



さすがだな、優。

午前１１時前だものな。

俺はあまり食事が欲しくない。

精神的に、少し疲れた感じがする。



魔物についても考えたが、少しレベルの高い魔物が欲しい。

でも、どこへ行けばいいものやら・・・。

家からあまり離れたくないし・・・。



！！！



そうだ。

電話もつながらない停電。

これって、電力会社の供給システムがダウンしたってことだろ？

ということは、とりあえず電力の管理してるところ・・

発電所はかなりどころか、車でも３時間くらいかかるところにある。

だが、嫁の実家近くには変電所の建物があったな。



この近くでは方位磁石が乱れるなんて言ってたような気がする。

電気が集まると磁場が発生するんだ・・なんて、言いながら普通に無視してたよな。

そういえば、家を建てるとき、電力会社に電磁波の検査してもらったことがあった。

送電線よりも電柱が集中してる方が電磁波が強いって言ってたような・・。

・・関係ないな・・余計なことを思いだした。



さて、変電所に行ってみようと考えた。

一気に停電したんだ。

何かわかるかもしれないし、わからないかもしれない。



距離的には３キロもない。

山のふもと近くに建っている。

近くには嫁の母親の家があるので、様子見がてら行って来よう。

そういうと、嫁も付いてくると来るといった。

う～ん・・

俺と優、それに嫁の組み合わせか・・。

家の防御が心配だな。



でも、また時間的には魔物のリポップの時間辺りだが・・・

ほんとにゲームみたいだな。

もしこれで本当にリポップなら、定期的に発生ってことで間違いないだろう。

ワーウルフがいなければ、優と嫁を残して俺一人で変電所へ行っても大丈夫だが、どうしたものか。



・・待てよ・・・

俺が先にワーウルフを倒しておけば、後は優と嫁で何とかなるんじゃないか？

任せても大丈夫だろう。

レベルが一定して出現してくればの話だが・・・。

今のところは問題ない。





そう思ったら、その内容をみんなに話してみた。

・・・・・

・・・

・・

俺がワーウルフだけを倒して、そのまま変電所まで行ってくる。

嫁のお義母さんの様子も確認してくる。



魔物対処は、優を基準に嫁とじいちゃんで対処してもらおう思っている。

凛は魔法使いだが、戦闘に参加できるものなのかな？

颯はテイマーだから、戦闘なんて無理だろう。

ばあちゃんは回復、戦闘には不向きだ。

総員集合だな。

ただ、安心していられるのは、みんなレベルが５以上だってことだ。

今までのところ、ワーウルフ以外、レベルは５を超えていない。

何とかなるだろうという楽観的な見方だ。

そして、実際できるだろう。





午前１１時５分過ぎ。

索敵にやっぱり引っかかってきた。

ロンリーウルフLv３。



これなら大丈夫そうだ。

凛は魔法を使い過ぎたらしく、熟睡中です。

ばあちゃんと一緒に家で留守番だな。

颯は家でみんなを頼む。

男の子だからな。



パーティ編成を若干変更しておいた。

俺は単独。

優のパーティに嫁と颯と凛。

じいちゃんのパーティにばあちゃん。

お義母さんのところには、嫁のレベルがまだ５だし、何があるかわからないからということで納得してもらった。



優の武器は刀で問題ない。

アーチャー用の弓はない。

じいちゃんが俺と優が買い物に行ってる間に作っていたものがあった。

颯と凛の武器以外に刀を1本、作っていた。

だからフラフラだったのか・・・でも、同じものばかりだな。



疲労して回復、その間に作れるのはせいぜい２つか３つほどらしい。

スキルレベルが上がっても同じようだ。

ただ、優のと同じで鉄を切るイメージを付与したみたいだ。

そういえば、鍛冶職のレベルが５になったって言ってたな。

それこそチートだろ！







索敵に現れたロンリーウルフの個体を基準にしてみると、

左側に２単位、右側に２単位。

全体で５単位か。

真正面のロンリーウルフを俺が倒して、そのまま左へと移動しのロンリーウルフだけを叩く。

そして、一番左端のゴブリンを倒して、そのままワーウルフへ向かうと説明。



つまり、俺がロンリーウルフ３体と、左端のゴブリン１単位、最後にワーウルフを倒すということになる。

残りを優たちに任せるが、大丈夫かと聞いた。

マップを持ってるのは俺と優だけだ。



優はニヤッとして

「おっさん、任せろ！」

と言ってくれた。

嫁たちは優について行ってもらうだけだ。



よし、行くぞ！！





そういうと俺は一気に駆け出した。

その移動速度に、嫁たちは驚いたようだ。

見えなかったんじゃないか？

優は平気な感じでいた。

「母さん、こっちも行こう」

「・・え、ええ・・・」

嫁はそういうと優について行った。

じいちゃんは相変わらず無言のままついて行った。

装備的には嫁は颯のハンマーを借りている。

じいちゃんは刀だ。