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え? 付き合うの……? 2
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「電話、もういいの?」
先輩が私に尋ねた。私は頷くしかない。
「実家の母からでした」
私はスマホをバッグの中にしまおうとすると、その手を掴まれた。
「何スマホ片付けようとしてるの?」
掴まれた手が痛い。
先輩の顔を見ると、かなりの目力で怖いくらいだ。
目力の強いイケメンに見つめられるだけでもドキドキする。
「え、だって通話も終わったし……」
「連絡先、交換してないから貸して」
私が最後まで話をする前に、被せ気味に先輩が口にする言葉がキャパオーバーで理解できない。
「どうして……」
「彼氏が彼女の連絡先知らないなんて駄目だろ? ほら、画面のロック解除して?」
またまた私が最後まで話をする前に、言葉を被せてくる。
この人、かなり強引だ。
「私は、先輩を彼氏と認めてませんが」
「認めてなくても、里美は俺の彼女なの。てか、その先輩やめろって言ったよな? ほら、直哉って呼んでみ?」
私の言葉に被せるように口を開く先輩の瞳が、僅かに揺れているように見えた。
強引で俺さま気味な先輩。昔からこんなだったかな……
連絡先を教えない限り、この手を放してくれそうにないので、通話アプリのQRを読み込み、連絡先を交換した。
私的には、通話アプリだけで済ませようと思っていた。いざとなれば、ブロックして終了できるから。
でも、敵は一枚上手だった。
「ほら、電話番号も通話アプリで今送って」
「い、今ですか?」
「うん。だって酔ってたからって、通話アプリブロックされちゃ溜まったもんじゃないだろ。それに、電話番号も登録しておいたら、仮に通話アプリでアカウント消えても検索できるし」
そこまで言われると、拒否する理由が浮かばない。
何だか上手く言いくるめられている感も否めない。
悔しいけれど、言われるがまま通話アプリで私の電話番号を送信した。
それを見た先輩は、自分のスマホに登録し、私の通話アプリに先輩の電話番号を送信してきた。
「里美、スマホ貸せ」
先輩はそう言うと、私の手からスマホを奪い取り、勝手にアドレス帳に登録していく。
「登録完了。お前、これ消すなよ?」
うわぁ、しっかり考えがバレてる。もしかして表情に出てるのか?
私の手にスマホを戻し、先輩は自分のスマホを胸ポケットへしまった。
私はまだ認めていないけれど、なぜか先輩は乗り気で彼氏になってくれたのなら、あの話、お願いしてみようか……
今この場で話せる内容ではないので、解散した後のタイミングで。
と思っていたら、先輩が私に話しかけてきた。
「実家は何だって?」
藤岡主任は春奈ちゃんと何やら話を始めてしまい、完全に私は先輩に捕まってしまった。
「あー……、ちょっと用事があるらしくって。近々休みの時に、実家へ行かなきゃならないみたいです」
私の言葉に、先輩がピクリと反応した。
何だろう。私、何か変なこと言ったかな。
「今、ご両親はどちらに?」
先輩は、追加で注文したビールに口をつけながら会話を続ける。
私も、烏龍茶を飲みながら話を合わせた。
「高松です。でも今、祖父が松山の病院に入院しているので、多分帰省は松山の祖父母の家に行くようになるかと……」
そこまで言うと、先輩は何か考え込んだ。
「あの、先輩?」
グラスをテーブルの上に置き、先輩の様子を窺うと……
「だから、先輩はやめろって。直哉って呼んでみろよ?」
またもや俺さま発言が飛び出す。
なぜこの人は、私に名前を呼ばせたいのだろう。
そもそも、酒の場での発言は信用ができないのに、どうしたものか。
「……直哉、さん?」
やっぱり年上の人に呼び捨てで呼ぶのは、私にはハードルが高すぎる。
さん付けが、精一杯だ。
反応を窺うように、座っていても目線は高いので、先輩を見上げた。
無意識のうちに上目遣いになっているのに私は気付かない。
でも、私の声に反応した先輩は……
まさかさん付けで呼ばれると思っていなかったのか、目を真ん丸に見開き、固まった。
そして、みるみるうちに顔が赤く染まっていった。
そんな様子にいち早く気付いたのが、藤岡主任だ。
「五十嵐さん、こいつに何言ったの?」
何言ったと言われても、返事に困る。
「こいつはどんな時でも余裕のある表情を崩したことないのに、やっぱりすごいな、彼女の威力は」
何だかとんでもない発言が飛び出してきた。
というか……、先輩がなぜ照れたのかがわからない。
きっと過去の彼女たちに呼び捨てで名前を呼ばれていただろうに、やはりさん付けだから珍しかった?
高校時代のバレー部の後輩たちは、直さんと呼んでいた。
当時の私は、何と呼んでいた……?
たしか直先輩、だったな。たった、数か月だったけど。
あの日、あの言葉を聞いてからは呼べなくなってしまったけれど。
それからしばらくの間、みんなで歓談していたけれど、みんな翌日も仕事なので、まあまあ早い時間に解散となった。
小料理屋の前で、藤岡主任と春奈ちゃんと別れて、私は駅の方へ向かおうとすると、背後から呼び止められた。
「里美、まだ時間、いいか?」
先輩の目は、私を射抜くように見つめている。
この目で見つめられると、身動きが取れなくなってしまう。
「いえ、今日はもう帰ります。やりかけていることがありますので」
電車の時間も確認していなかったので、駅方面へと向かう私の隣に並んで歩き始めた。
「じゃあ、駅まで送る。最寄駅はどこ?」
歩きながらも会話は続く。
私が駅名を告げると、先輩も偶然同じ駅が最寄りの駅だそうで、お互いが驚いた。
「通勤も今まで気付かなかっただけで、もしかしたら一緒の電車だったのか……。何だか惜しいことをした」
嘘ばっかり。そんなこと、思ってもいないくせに。
私の心の中に、どす黒い感情が渦巻いている。
騙されちゃダメ。
信用しちゃダメ。
また、好きになっちゃダメ。
あの頃のようにまた泣くことになるなら、これ以上は踏み込まない。
あの日、あの時に心に鍵をかけて、恋心は封印した。
私はあふれ出てくる過去の感情に蓋をするのに必死だった。
駅に着くと、タイミングよく電車が入ってきたので一緒に乗り込んだ。
帰宅ラッシュの時間帯を外れているおかげで、車両は空いている。
先輩は私をシートに座らせて、私の前に立った。
身長が高いだけに、目の前に立たれると、かなりの威圧感がある。
何となく、流れで先輩の彼女になってしまったけれど、これでいいのだろうか。
今回も『今日から彼女』と言われたけれど、『好き』とは言われてない。
これって、付き合う意味があるのだろうか。
それこそ私は都合のいい女ではないだろうか。
そもそも私、彼女扱いする意図がわからない。
なぜ、私なんだろう。
また、あの頃の繰り返しなのだろうか。
私は電車に揺られながら、過去に思いを馳せた。
先輩が私に尋ねた。私は頷くしかない。
「実家の母からでした」
私はスマホをバッグの中にしまおうとすると、その手を掴まれた。
「何スマホ片付けようとしてるの?」
掴まれた手が痛い。
先輩の顔を見ると、かなりの目力で怖いくらいだ。
目力の強いイケメンに見つめられるだけでもドキドキする。
「え、だって通話も終わったし……」
「連絡先、交換してないから貸して」
私が最後まで話をする前に、被せ気味に先輩が口にする言葉がキャパオーバーで理解できない。
「どうして……」
「彼氏が彼女の連絡先知らないなんて駄目だろ? ほら、画面のロック解除して?」
またまた私が最後まで話をする前に、言葉を被せてくる。
この人、かなり強引だ。
「私は、先輩を彼氏と認めてませんが」
「認めてなくても、里美は俺の彼女なの。てか、その先輩やめろって言ったよな? ほら、直哉って呼んでみ?」
私の言葉に被せるように口を開く先輩の瞳が、僅かに揺れているように見えた。
強引で俺さま気味な先輩。昔からこんなだったかな……
連絡先を教えない限り、この手を放してくれそうにないので、通話アプリのQRを読み込み、連絡先を交換した。
私的には、通話アプリだけで済ませようと思っていた。いざとなれば、ブロックして終了できるから。
でも、敵は一枚上手だった。
「ほら、電話番号も通話アプリで今送って」
「い、今ですか?」
「うん。だって酔ってたからって、通話アプリブロックされちゃ溜まったもんじゃないだろ。それに、電話番号も登録しておいたら、仮に通話アプリでアカウント消えても検索できるし」
そこまで言われると、拒否する理由が浮かばない。
何だか上手く言いくるめられている感も否めない。
悔しいけれど、言われるがまま通話アプリで私の電話番号を送信した。
それを見た先輩は、自分のスマホに登録し、私の通話アプリに先輩の電話番号を送信してきた。
「里美、スマホ貸せ」
先輩はそう言うと、私の手からスマホを奪い取り、勝手にアドレス帳に登録していく。
「登録完了。お前、これ消すなよ?」
うわぁ、しっかり考えがバレてる。もしかして表情に出てるのか?
私の手にスマホを戻し、先輩は自分のスマホを胸ポケットへしまった。
私はまだ認めていないけれど、なぜか先輩は乗り気で彼氏になってくれたのなら、あの話、お願いしてみようか……
今この場で話せる内容ではないので、解散した後のタイミングで。
と思っていたら、先輩が私に話しかけてきた。
「実家は何だって?」
藤岡主任は春奈ちゃんと何やら話を始めてしまい、完全に私は先輩に捕まってしまった。
「あー……、ちょっと用事があるらしくって。近々休みの時に、実家へ行かなきゃならないみたいです」
私の言葉に、先輩がピクリと反応した。
何だろう。私、何か変なこと言ったかな。
「今、ご両親はどちらに?」
先輩は、追加で注文したビールに口をつけながら会話を続ける。
私も、烏龍茶を飲みながら話を合わせた。
「高松です。でも今、祖父が松山の病院に入院しているので、多分帰省は松山の祖父母の家に行くようになるかと……」
そこまで言うと、先輩は何か考え込んだ。
「あの、先輩?」
グラスをテーブルの上に置き、先輩の様子を窺うと……
「だから、先輩はやめろって。直哉って呼んでみろよ?」
またもや俺さま発言が飛び出す。
なぜこの人は、私に名前を呼ばせたいのだろう。
そもそも、酒の場での発言は信用ができないのに、どうしたものか。
「……直哉、さん?」
やっぱり年上の人に呼び捨てで呼ぶのは、私にはハードルが高すぎる。
さん付けが、精一杯だ。
反応を窺うように、座っていても目線は高いので、先輩を見上げた。
無意識のうちに上目遣いになっているのに私は気付かない。
でも、私の声に反応した先輩は……
まさかさん付けで呼ばれると思っていなかったのか、目を真ん丸に見開き、固まった。
そして、みるみるうちに顔が赤く染まっていった。
そんな様子にいち早く気付いたのが、藤岡主任だ。
「五十嵐さん、こいつに何言ったの?」
何言ったと言われても、返事に困る。
「こいつはどんな時でも余裕のある表情を崩したことないのに、やっぱりすごいな、彼女の威力は」
何だかとんでもない発言が飛び出してきた。
というか……、先輩がなぜ照れたのかがわからない。
きっと過去の彼女たちに呼び捨てで名前を呼ばれていただろうに、やはりさん付けだから珍しかった?
高校時代のバレー部の後輩たちは、直さんと呼んでいた。
当時の私は、何と呼んでいた……?
たしか直先輩、だったな。たった、数か月だったけど。
あの日、あの言葉を聞いてからは呼べなくなってしまったけれど。
それからしばらくの間、みんなで歓談していたけれど、みんな翌日も仕事なので、まあまあ早い時間に解散となった。
小料理屋の前で、藤岡主任と春奈ちゃんと別れて、私は駅の方へ向かおうとすると、背後から呼び止められた。
「里美、まだ時間、いいか?」
先輩の目は、私を射抜くように見つめている。
この目で見つめられると、身動きが取れなくなってしまう。
「いえ、今日はもう帰ります。やりかけていることがありますので」
電車の時間も確認していなかったので、駅方面へと向かう私の隣に並んで歩き始めた。
「じゃあ、駅まで送る。最寄駅はどこ?」
歩きながらも会話は続く。
私が駅名を告げると、先輩も偶然同じ駅が最寄りの駅だそうで、お互いが驚いた。
「通勤も今まで気付かなかっただけで、もしかしたら一緒の電車だったのか……。何だか惜しいことをした」
嘘ばっかり。そんなこと、思ってもいないくせに。
私の心の中に、どす黒い感情が渦巻いている。
騙されちゃダメ。
信用しちゃダメ。
また、好きになっちゃダメ。
あの頃のようにまた泣くことになるなら、これ以上は踏み込まない。
あの日、あの時に心に鍵をかけて、恋心は封印した。
私はあふれ出てくる過去の感情に蓋をするのに必死だった。
駅に着くと、タイミングよく電車が入ってきたので一緒に乗り込んだ。
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先輩は私をシートに座らせて、私の前に立った。
身長が高いだけに、目の前に立たれると、かなりの威圧感がある。
何となく、流れで先輩の彼女になってしまったけれど、これでいいのだろうか。
今回も『今日から彼女』と言われたけれど、『好き』とは言われてない。
これって、付き合う意味があるのだろうか。
それこそ私は都合のいい女ではないだろうか。
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