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まさかの再会 2
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グラスに口を付けて、とりあえず少しだけビールを飲んだ。
「とりあえず、少し食べてから話をしようか」
藤岡主任の言葉に春奈ちゃんが頷いて、甲斐甲斐しくお世話を焼いてくれる。
さっきから気になるのが、藤岡主任の席の隣。空席なのに、突き出しの小鉢がセットしてある。
私の視線の先を見た主任が、徐に口を開いた。
「……後から一人、来るから」
……こんな事一言も聞いてませんが。ならご飯を食べたら帰ろう。
私の思考を読んだのか、主任は再び口を開く。
「実は五十嵐さんに紹介したい奴がいるんだ」
その言葉を聞いて、私はもちろんだけど、隣に座る春奈ちゃんも驚いた。
「何を勝手にそんな事するのよ。里美さんに彼氏がいたらどうするのよ!」
春奈ちゃんの言葉に、主任はしれっと一言。
「いや、きっと五十嵐さんって彼氏いない歴イコール年齢だから」
……確かにそうですが、あなたに言われたくありません。
俯きながらもついつい睨んでしまう。
「いや、だってさ、やっぱり彼氏いるといないとではやっぱり違うだろう?
回りもうるさく言わなくなるだろうと思うし。丁度彼女募集してる奴がいるんだ」
ビールを飲みながら、主任が私と春奈ちゃんに話をする。
「そいつ、初恋を拗らせて、高校時代に好きだった子に告白する前にその子に逃げられちゃったらしくて。
それ以降、ちょっと荒れてたみたいなんだけどさ。
基本、性格は凄く真面目な奴だから、五十嵐さんも真面目な子だし多分合うんじゃないかな」
主任の言葉に春奈ちゃんは難色を示す。
「私はその人の事、知らないよね?
何となく、里美さんが苦労しそうだからやめて欲しいんだけど」
「いや、知ってる奴だよ。俺の大学時代の友達だから。
ほら、前に一度映画館の前で会ったアイツ、覚えてる?」
……何だか会話が私を置き去りにして勝手に進んでいる。
私は、目の前に置いてある出汁巻に箸を伸ばした。
「あぁ、あの人……。
でも、大丈夫かな。
里美さん、今まで彼氏いなかったんなら、あの人はかなりハードル高そうじゃ……」
「案外、ああいう奴の方がいいって。俺の直感、当たるから、まあ見てなって」
当事者になるであろう私を置き去りに、まだまだ話は続くのだろうか。
でも、もしその人さえ了承してくれるなら、お願いするだけお願いしてみようか、あの話を……。
「……あの、その方は、今日私がいる事を……」
私の言葉に、主任は力強く頷いて応えた。
「ああ、紹介したいコがいるって言ってるから」
春奈ちゃんは、ちょっとこれは強引じゃないかと隣でブツブツ言っている。
どんな人が来るんだろう。
どうにも不安で仕方ない。
「今日の事、黙っててくれるってのは十分わかったけど、でもどうしても、五十嵐さんに何かしらしたくて。
……勝手にこんな場を設けて悪いとは思ってる。
仮にその気がないにしても、そいつ、五十嵐さんと同郷だから、話は合うと思うんだ。
気が合えば付き合えばいいし、同郷の知り合いが増えると思って気楽に構えといて」
同郷と言う言葉に、私は顔を上げた。
私の出身は四国だ。藤岡主任は確か私の二つ上だった筈。
ならば、あの人と同い年……。
まさか、ね……。
「その方は、ご出身は高松、ですか?」
現在の私の実家は香川県の高松市にある。
父が転勤族で四国内を転々としていたが、祖父母の住む愛媛県松山市に一時期お世話になっていた。
松山出身なら……。
「あれ? 五十嵐さん高松だったっけ? あいつは松山出身だよ」
松山出身との言葉に、胸が高鳴る。
もしかしたら……。
いや、期待はしちゃいけない。
世間は広いんだから、ここに来るのはあの人だとは限らない。
「えっと……、親が転勤族なので、今両親が住んでるのは高松なんです。
松山も、一時期住んでました」
「へえ、お父さん、転勤族だったんだ。異動は四国内? 他にもあった?」
主任の言葉に、春奈ちゃんも私に視線を向ける。
「いえ、本社が高松にある会社なので、基本的に四国内の異動でした。
今は本社勤務なので高松が実家になりますが、両親が愛媛出身なので、定年を迎えたらいずれ愛媛に帰るんじゃないかと思います」
私の言葉に、春奈ちゃんが食いついた。
「なら小さい頃は転校が多かったんですか?
私は地元がここだし、転校した事がないから、転校生って興味あります」
揚げ出し豆腐を食べながら、話は続く。
「そうだね、大体が三年周期だったかな。しかも異動が二月と八月でね。
八月の異動の時は、お友達にさよならも言えずに転校したりして、淋しかったよ」
……そう、あの時もそうだった。
でも、あの人は私の事なんて何とも思っていないと分かっていたから……。
「里美さん、大学は何処だったんですか?」
酎ハイを飲み干した春奈ちゃんは、お代わりを主任に頼んでいる。
私はまだグラスの中のビールが残っているので、お代わりは遠慮した。
「父が松山出身で、祖父母の家が松山にあるから、松山」
あの人が地元を離れた事を幼馴染から聞いていた私は、迷わず松山の大学を志願し、無事に合格した。
グラスに半分残っているビールの気泡を眺めながら、過去に想いを馳せている と、主任の携帯が鳴った。
短い音だったから、ライン通知かメールだろうか。
「もうすぐ来るって」
スマホの通知画面をチェックした主任は、返信するために画面を開いている。
ついでにメールチェックもしている様で、しばらくスマホを触っていた。
「グラス、もう空きますか? お代わりどうします?」
春奈ちゃんはよく気がつく。藤岡主任にはもったいない彼女だ。
「んー、そうだね……。お酒はもういいや。烏龍茶貰おうかな」
お酒に弱い私は、多分既に顔が赤くなっているだろう。
顔が、身体が何となく熱を帯びている。
春奈ちゃんはそんな私を見て、無理にアルコールを勧める事なく烏龍茶を頼んでくれた。
そして、食べ終えて空いた器をまとめて出入口付近に寄せてくれる。
藤岡主任が適当に頼んでくれていた食べ物は、どれも美味しくて、量もちょうど良くて食べ過ぎる事もなく、いい感じでお腹を満たしてくれる。
女将さんが烏龍茶を持って来た時に、『その人』は現れた。
あの日から十二年も経った今、何故……。
「悪い、遅くなった」
女将さんの背後から現れた彼は、私の記憶の中の、その人だった。
「おお、お疲れ。先にやってるぞ。まあ座れよ」
藤岡主任は、自分の隣の席を示し、彼を誘導した。
がしかし……。
「男の隣なんて嫌に決まってるだろーが。藤岡の彼女、こいつの横、行ってくれる?」
彼は、春奈ちゃんを無理矢理藤岡主任の横に追いやり、私の隣に座り込んだ。
「お前なあ、初対面の人の隣に強引に座るなよ」
藤岡主任が彼を咎めるも、当の本人はしれっとしている。
「いや、初対面じゃないよ。五十嵐里美さん。……俺の事、覚えてる?」
私の顔を覗き込む。
……ああ、やはりそうだ。
力強い彼の瞳に吸い込まれそうだ。またこの人のペースに巻き込まれてしまう。
「……越智直哉先輩、ご無沙汰してます」
震えそうな声を、無理矢理抑えて、応えた。
「とりあえず、少し食べてから話をしようか」
藤岡主任の言葉に春奈ちゃんが頷いて、甲斐甲斐しくお世話を焼いてくれる。
さっきから気になるのが、藤岡主任の席の隣。空席なのに、突き出しの小鉢がセットしてある。
私の視線の先を見た主任が、徐に口を開いた。
「……後から一人、来るから」
……こんな事一言も聞いてませんが。ならご飯を食べたら帰ろう。
私の思考を読んだのか、主任は再び口を開く。
「実は五十嵐さんに紹介したい奴がいるんだ」
その言葉を聞いて、私はもちろんだけど、隣に座る春奈ちゃんも驚いた。
「何を勝手にそんな事するのよ。里美さんに彼氏がいたらどうするのよ!」
春奈ちゃんの言葉に、主任はしれっと一言。
「いや、きっと五十嵐さんって彼氏いない歴イコール年齢だから」
……確かにそうですが、あなたに言われたくありません。
俯きながらもついつい睨んでしまう。
「いや、だってさ、やっぱり彼氏いるといないとではやっぱり違うだろう?
回りもうるさく言わなくなるだろうと思うし。丁度彼女募集してる奴がいるんだ」
ビールを飲みながら、主任が私と春奈ちゃんに話をする。
「そいつ、初恋を拗らせて、高校時代に好きだった子に告白する前にその子に逃げられちゃったらしくて。
それ以降、ちょっと荒れてたみたいなんだけどさ。
基本、性格は凄く真面目な奴だから、五十嵐さんも真面目な子だし多分合うんじゃないかな」
主任の言葉に春奈ちゃんは難色を示す。
「私はその人の事、知らないよね?
何となく、里美さんが苦労しそうだからやめて欲しいんだけど」
「いや、知ってる奴だよ。俺の大学時代の友達だから。
ほら、前に一度映画館の前で会ったアイツ、覚えてる?」
……何だか会話が私を置き去りにして勝手に進んでいる。
私は、目の前に置いてある出汁巻に箸を伸ばした。
「あぁ、あの人……。
でも、大丈夫かな。
里美さん、今まで彼氏いなかったんなら、あの人はかなりハードル高そうじゃ……」
「案外、ああいう奴の方がいいって。俺の直感、当たるから、まあ見てなって」
当事者になるであろう私を置き去りに、まだまだ話は続くのだろうか。
でも、もしその人さえ了承してくれるなら、お願いするだけお願いしてみようか、あの話を……。
「……あの、その方は、今日私がいる事を……」
私の言葉に、主任は力強く頷いて応えた。
「ああ、紹介したいコがいるって言ってるから」
春奈ちゃんは、ちょっとこれは強引じゃないかと隣でブツブツ言っている。
どんな人が来るんだろう。
どうにも不安で仕方ない。
「今日の事、黙っててくれるってのは十分わかったけど、でもどうしても、五十嵐さんに何かしらしたくて。
……勝手にこんな場を設けて悪いとは思ってる。
仮にその気がないにしても、そいつ、五十嵐さんと同郷だから、話は合うと思うんだ。
気が合えば付き合えばいいし、同郷の知り合いが増えると思って気楽に構えといて」
同郷と言う言葉に、私は顔を上げた。
私の出身は四国だ。藤岡主任は確か私の二つ上だった筈。
ならば、あの人と同い年……。
まさか、ね……。
「その方は、ご出身は高松、ですか?」
現在の私の実家は香川県の高松市にある。
父が転勤族で四国内を転々としていたが、祖父母の住む愛媛県松山市に一時期お世話になっていた。
松山出身なら……。
「あれ? 五十嵐さん高松だったっけ? あいつは松山出身だよ」
松山出身との言葉に、胸が高鳴る。
もしかしたら……。
いや、期待はしちゃいけない。
世間は広いんだから、ここに来るのはあの人だとは限らない。
「えっと……、親が転勤族なので、今両親が住んでるのは高松なんです。
松山も、一時期住んでました」
「へえ、お父さん、転勤族だったんだ。異動は四国内? 他にもあった?」
主任の言葉に、春奈ちゃんも私に視線を向ける。
「いえ、本社が高松にある会社なので、基本的に四国内の異動でした。
今は本社勤務なので高松が実家になりますが、両親が愛媛出身なので、定年を迎えたらいずれ愛媛に帰るんじゃないかと思います」
私の言葉に、春奈ちゃんが食いついた。
「なら小さい頃は転校が多かったんですか?
私は地元がここだし、転校した事がないから、転校生って興味あります」
揚げ出し豆腐を食べながら、話は続く。
「そうだね、大体が三年周期だったかな。しかも異動が二月と八月でね。
八月の異動の時は、お友達にさよならも言えずに転校したりして、淋しかったよ」
……そう、あの時もそうだった。
でも、あの人は私の事なんて何とも思っていないと分かっていたから……。
「里美さん、大学は何処だったんですか?」
酎ハイを飲み干した春奈ちゃんは、お代わりを主任に頼んでいる。
私はまだグラスの中のビールが残っているので、お代わりは遠慮した。
「父が松山出身で、祖父母の家が松山にあるから、松山」
あの人が地元を離れた事を幼馴染から聞いていた私は、迷わず松山の大学を志願し、無事に合格した。
グラスに半分残っているビールの気泡を眺めながら、過去に想いを馳せている と、主任の携帯が鳴った。
短い音だったから、ライン通知かメールだろうか。
「もうすぐ来るって」
スマホの通知画面をチェックした主任は、返信するために画面を開いている。
ついでにメールチェックもしている様で、しばらくスマホを触っていた。
「グラス、もう空きますか? お代わりどうします?」
春奈ちゃんはよく気がつく。藤岡主任にはもったいない彼女だ。
「んー、そうだね……。お酒はもういいや。烏龍茶貰おうかな」
お酒に弱い私は、多分既に顔が赤くなっているだろう。
顔が、身体が何となく熱を帯びている。
春奈ちゃんはそんな私を見て、無理にアルコールを勧める事なく烏龍茶を頼んでくれた。
そして、食べ終えて空いた器をまとめて出入口付近に寄せてくれる。
藤岡主任が適当に頼んでくれていた食べ物は、どれも美味しくて、量もちょうど良くて食べ過ぎる事もなく、いい感じでお腹を満たしてくれる。
女将さんが烏龍茶を持って来た時に、『その人』は現れた。
あの日から十二年も経った今、何故……。
「悪い、遅くなった」
女将さんの背後から現れた彼は、私の記憶の中の、その人だった。
「おお、お疲れ。先にやってるぞ。まあ座れよ」
藤岡主任は、自分の隣の席を示し、彼を誘導した。
がしかし……。
「男の隣なんて嫌に決まってるだろーが。藤岡の彼女、こいつの横、行ってくれる?」
彼は、春奈ちゃんを無理矢理藤岡主任の横に追いやり、私の隣に座り込んだ。
「お前なあ、初対面の人の隣に強引に座るなよ」
藤岡主任が彼を咎めるも、当の本人はしれっとしている。
「いや、初対面じゃないよ。五十嵐里美さん。……俺の事、覚えてる?」
私の顔を覗き込む。
……ああ、やはりそうだ。
力強い彼の瞳に吸い込まれそうだ。またこの人のペースに巻き込まれてしまう。
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