愛しいヒューマノイドの心臓は動いている。

野中にんぎょ

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マスターは人気俳優(美広視点)

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「パーフェクト!さすがはオレの篁!」
「見た目は遜色ないですね。まあ、当然といえば当然でしょう」
 白のブロードシャツに白のスラックス。美広は棺のような真っ白の箱の中、あのヒューマノイドの頭部のようにベロアの生地の上に横たえられていた。
「あ、あの」
 美広はケースの窪みに従い仰向けになって箱の傍に立った二人を見上げた。「ミヒロ~!マスターに呼びかけられるまで瞼を上げちゃ駄目だってば!」すでに美広のヒューマノイド生活は始まっているらしい。
「君には感謝してる。手始めに僕のポケットからいくらか君の口座に送金してあるからね。モチロン、小切手の分とは別だよ。残りは全て終わったらその場で君に渡そう」
 杉崎はそう囁き、美広の額へキスを落とした。「篁、閉めて。時間に遅れちゃう」美広の全身に覆い被さってくる影。しゅう、と空気の抜けていく音。
「君に神の御加護があらんことを」
 光が遮断される直前、杉崎の呟きと微笑みが落ちて来た。美広は杉崎に言われたように、ヒューマノイドらしく瞼を閉じた。
 一か月、知らない他人の家でヒューマノイドとして生活する。
 持ち物は今身に着けているシャツとスラックス、別添えになった革靴のみ。文緒には地方で一か月ほど映画のロケに参加すると言ってある。「お兄ちゃんの実力がやっと認められたんだね!」飛び上がって喜んだ妹の純心を思うと、胸が痛い……。
 この一カ月を乗り切れば、俳優として何か掴めるかもしれない。美広は腹の上に重ねた手を握り合わせて長い息を吐いた。
 程なくして開けられるトラックのリヤドア。美広の周りで無数の足音が雨のように降り注いだ。
「ゆーっくり頼むよ?生身のニンゲンが入ってると思って運んでねー?」
 箱越しに平面を感じるとすぐに静寂が訪れた。その中に、カツン、と杉崎の革靴の音が響いた。
「いい?聞いて、ミヒロ。君は生まれる前から望まれ、愛された子。オレ達の愛の結晶なんだ。君は白い箱の中で生まれた。そして、そこから外に出る。愛されるため、愛するため、ただそのためだけに。……分かる?君はもうすでに愛されているんだよ」
「愛……」
「そう。君こそが愛の芸術。君の心の中はオレ達の愛で満たされている。だからその愛を、今度はマスターのココロへと注ぐんだ」
 愛。なんて抽象的なんだろうか。それでも美広は杉崎の言葉を受け止めた。
「生まれたてのココロは純真無垢。だからこそ、君の愛はマスターに届くはず。……ミヒロ。君の俳優魂、見せてもらうね」
 うるさい程の静寂。その中に別の足音が迫って来る。
「ちょっと待って下さい、それは話が違う」
「安心してくれ佳澄、社長にも話は通してある」
「間宮さんには感謝してます、けれどいくらなんでも……」
「私はお前が心配なんだよ」
「何が心配なんです、俺は――」
 リズムの違う足音と共にドアの開く音。
「この度は弊社にフルオーダーヒューマノイドの御注文、ありがとうございます。完成品をお届けに上がりました。榊アーキテクトの杉崎と申します」
 声色の変わった杉崎の傍へ一つの足音が歩み寄る。
「今日は技術チーフ直々に?杉崎君、今回は世話になったね」
「またお会いできて光栄です、間宮様」
「佳澄、こちらに。……この子が私の可愛がっている後輩だよ。周防佳澄という芸名は本名でね。今回はこの子の為にオーダーさせて頂いたと言う訳だ」
「俺はヒューマノイドなんか望んでない。こいつをさっさと持ち帰ってくれ」
 押し込めた怒りで震える声。箱の中の美広は瞼を震わせた。この声どこかで……。
「我儘を言わないで。本来ならこんなにすぐ手に入る代物ではないんだよ。社長と私からのプレゼントだ。受け取って」
「プレゼントなら受け取るかどうかは俺の勝手ですよね?それとも強制ですか?」
「全く。気が強いのも困りものだ。杉崎君、この子のお顔を拝見しても?」
「承知しました。……篁」
 美広の閉じた瞼へ淡い光が落ちてくる。行きの際には上に被せられただけの蓋だったそれが、輪郭を無くして周囲の様子を露わにした。美広は薄目になりかけた瞼をきつく閉じた。
「どうです。完璧でしょう。間宮様から頂いた資料を参考に作製させました。もしお気に召されたのであれば、動かすことも可能ですが……いかがしましょうか」
「是非!動かしてみてくれ。お前も知っているだろう、私の家にいる三体は皆良い子だ。お前もきっと気に入る」
「周防様。こちらに来て、この子の手に触れてみてください。すぐにロックが解除されます。是非、この子の目覚めをご覧ください」
 美広ははじめ、自身の手に雫が落ちたのかと瞼を震わせた。それが主人の指先だと気が付いたのは触れた指先からほのかに熱の気配が伝わってきてから。上げた瞼の隙間から光が差し込む。が、帳の上がった瞳は、主人を捉えてはいなかった。
「ん?……あれ?私、見られちゃってるな?気分はどう?ヒューマノイド君」
 ヒューマノイドに扮する美広の瞳は目の前の男に釘づけになった。
『そのまま飲む?それとも……君のお気の召すまま?』
 炭酸水のCMが美広の脳内モニターに再生される。間宮倫太郎。憧れの、間宮倫太郎が、今、目の前に居て、自分に手を振っている……!美広はおもむろに上半身を上げ、瞬きを繰り返した。
「あれっ。あれあれぇ?スリープモード解除出来てるぅ?おーいっ。君のマスターはこっちですよーっと!」
 グキリ!と、杉崎に顔の向きを変えられてしまう美広。
 視線が絡む、という表現があるが、主人との出会いはまさにそれだった。
 主人は見開いた瞳の全てで美広を見つめ、美広の視線は彷徨いながらもそこにストンと抱かれた。真っ直ぐな視線に絡まれて、美広の視線は自分に相応しい居場所を知る。二人はしばし見つめ合った。
 柔らかなウェーブを描いたヘーゼル色の髪。肩まで落ちた襟足が空調の風に揺れている。太い眉、垂れた眦を描く幅の太い二重。その中にまん丸の大きな瞳が埋まっている。高い鼻、厚みのある唇。強い線を描いた輪郭。
 美広は固まった。この人……!クレーンに吊り上げられながら美広を睨んでいた特撮ドラマの主演俳優。美広の頭の中で今、その容貌と芸名が一本の線で繋がった。
 周防佳澄すおうかすみ……今まさにブレイクを控えている若手俳優だ。
「……!……!……っつ!」
 間宮倫太郎に周防佳澄に……。めくるめくワンダーランドに一人迷い込んだ心地になって両手を震わせる美広。「杉崎君、この子、本当に大丈夫?不具合とかじゃないよね?」「問題ないですね!ちょっとシャイな設定にし過ぎちゃったかな?一か月点検もありますので、環境に慣れてからデータを反映し直しますねえ~!」杉崎を振り返れば、視線一つで「仕事しろ」の意がガンガン伝わってきた。美広は慌てて表情を整えた。
 普段の生活では文緒以外に心の機微を悟られたことはない。けれど相手は一流の俳優。少しの変化が命取りになる。
「どうだ佳澄?気に入ったろう」
 言葉を失っていた主人は丸めこまれる寸前で杉崎に詰め寄った。
「俺には必要ない。持って帰ってくれ」
 眼差しをちろりと上げて、杉崎は後ろ手を組んだ。
「では、廃棄ということで?」
「……は?」
 背後に回った杉崎の手が背中越しに美広の両頬へ伸びてくる。
「原則フルオーダーの商品はプライバシー保護の観点からお気に召さなかった場合は即刻廃棄という流れになっています。……ああ!安心してください。機械的強度を高める為に我が社独自の炭素繊維を用いていますが、酸素の無い空間で千度以上の温度で焼くことになりますので……後には塵一つ残りません」
 顰められていた佳澄の眉が戦慄く。「篁。周防様は廃棄を望まれているようだ、重要事項についてのサインを……」篁がタブレットに手をかけたその時だった。
「待ってくれ」
 もう一度、主人と美広の視線が交差する。二本のリボンが絡まって、今一度結ばれるかのように。
「廃棄はしない。……俺が連れて帰る」
「よろしいので?勿論プレミアムオーナーである周防様が望めばいつでもこの子を回収に上がります。七日内でしたら返金も可能ですので、なんなりと。ですがまだ目覚めの段階。多少の粗相もあろうかと。その際には是非コンシェルジュシステムをご利用ください。二十四時間三百六十五日、技術者のサポートを受けられるようになっています」
「……」
「説明よりも実際に生活を共にすることでこの子の良さをご理解頂けるかと。マスターとしての契を結ぶのであればどうぞ、この子の手をお取り下さい」
 目と目を合わせて、手と手で触れて、「マスター」と呼べば、佳澄はどこか苦しそうに瞳を歪めた。美広は主人に手を引かれ、立ち上がった。そこには今まさに生まれたての世界が広がっていた。


 送迎の車が高層マンションの地下駐車場へ滑り込んでいく。
「送迎ありがとう」
 停車するなりバンを出て行ってしまう佳澄。一番後ろのシートに押し込められた美広は視線を彷徨わせた。
「早く来て」
 開いたドアから佳澄が顔を出す。美広もその呼びかけに応え慌ててバンを出た。
 キーをかざし自動ドアをすり抜けて行く佳澄と、彼に取り残されまいと後を追う美広。マスターとヒューマノイドというよりも、主人とその飼い犬というような二人の構図。
 エレベーターの中も美広にとっては異次元の空間だった。美広のアパートの寝室部分と大差ない大きさの箱が音も立てずに高層マンションを駆け上っている。建物内の全てが蜂蜜色の光を纏っていてやけに眩しい……。
 エレベーターから出るとそこには高級ホテルのような光景が広がっていた。共有部分とは違いモノトーンで統一された部屋までの通路は完全な内廊下になっている。
「ヒューマノイドって、スリッパ要んの?」
 玄関の広さに面食らっていると主人がこちらを振り向いた。…尋ねられている。美広は慌てて「かまいません」と応えた。
「あ、そ」
 尋ねた本人は靴を脱ぎスリッパも履かずに廊下の奥へと消えて行った。美広はデフォルトの衣装である白のウイングチップを脱いで廊下に上がった。
 廊下を抜けてドアをいくつか通り過ぎ、L字に曲がった先のリビングに辿りつく。アイランドキッチンの向うに広がる解放感のあるリビングとレースカーテン越しの夜景。ちょうど、佳澄がカーテンを閉めようとしている所だった。
 人気俳優・周防佳澄の私生活へ一歩踏み込んだことに実感が湧き、美広は気が遠くなった。ヒューマノイドとしてここで?二十四時間を一か月も?トイレは?ご飯は?お風呂は?そもそもヒューマノイドはどんな生活をしていれば変じゃないのだろう。
 佳澄がこちらに背を向けているのを確認して、美広は深呼吸した。
 ――君こそが愛の芸術。君の心の中はオレ達からの愛で満たされている。だからその愛を、今度はマスターのココロへと注ぐんだ。
 その言葉を何度も胸の中で復唱する。台詞を覚えるのだけは得意だ。台本など、オーディションでフラれても手元に残して繰り返し読んでいるほどで……。
 白い箱から出てきた生まれたての命。身体は化学素材で出来ていて、けれど発熱装置のお陰で温もりはある。……そういうものが欲しい人の為に、僕は出来ている。温もりや愛を与える為に僕はここに居る。
「マスター」
 美広は裸足で佳澄の傍へと駆け寄った。片側だけカーテンを閉め終わった佳澄が美広を一瞥した。
「お手伝いします。こちらを閉めればよろしいですか?」
 尋ねればなぜか、美広の口元からは自然に笑みがこぼれた。
「ん、じゃあ、頼むわ……」
「はい、マスター」
 もう片方のカーテンに走り寄ってプリーツを引く。対になったマグネットランナーがカチリと音を立ててくっつくと、佳澄と美広もまた腕が触れそうなほど近くで隣合った。……わずかに瞳を動かして美広を見下ろしている佳澄。向き合った時には思わなかったのに、二人には頭一つ分の身長差があった。近くで視線を通わせる為に美広が顎を反らしてようやく、佳澄の瞳の色が見て取れる。藍色の虹彩。その為か黒目がちの瞳に見える。
「……俺の顔。なんか着いてんの?」
 やや低めの声で呟かれて美広は目を逸らした。
「い……いいえ……」
 途端に、リビングの静寂が自分一人に迫って来るような感覚に陥ってしまい、視線を彷徨わせる美広。「ねえ」呼びかけられ面を上げる。「着いて来て」美広の主人は尋ねる割に返事を待ってくれない。
「ここ。俺の部屋」
 L字の廊下の曲がり角。佳澄は黒いドアをコンコンと叩いて「絶対入んないでね」と美広に言い含めた。美広が頷いたのを見送って、今度はリビングに戻り三枚引戸の部屋の前に。
「ここがお前の部屋。お前は基本、ここから出ないで」
 突き放すような言い様に、美広はきゅっと唇を結んだ。
「聞いてる?お前はここから俺の許可無く出るな。……分かったらほら、早く入って」
 引かれた戸の向う、暗闇の中へと背を押される美広。思わず明かりの点いたリビングに居る佳澄を振り返ると、彼は眉一つ動かさずに「いいって言うまで出て来るなよ」と冷たい一言を残して戸を閉めてしまった。
「……」
 美広は冷たい部屋に一人取り残された。
 目が暗闇に慣れると部屋にある家具が月明かりで浮かび上がってくる。ベッド、チェスト、カーペット、クローゼット……。眠れる場所があることに一先ず安堵して、美広は戸の向うに居るであろう主人を少なからず憎く思った。
 ヒューマノイド相手にしたって、あんまりじゃないか……。
 湧き上がる不安と戸惑い。けれどそれをも後回しにしてしまえるほどの肌寒さ。真冬に薄手のシャツ一枚、スラックス一枚、それに裸足ではあまりにも……。鼻孔の奥がむず痒くなって、美広は傍にあったベッドの中へと潜り込んだ。
 僕、どうなっちゃうんだろう。
 美広は球体の照明が下がった天井を見つめた。文緒はご飯を食べられているだろうか。そう考えると相反するように鳴ってしまう腹の虫。美広は腹を抱いて布団の中で丸くなった。
 佳澄が出勤している合間を狙って身支度を済まさなくては……。瞼を閉じて、けれど頭の中では忙しく考え事を巡らせる。その内に、美広は布団の中で眠りこけてしまった。


『ミヒロ~。いつまで寝てんの~?』
 ぽかぽかとした布団の中で目覚める。はたとして身体を擡げると、カーテンの隙間からはもうすでに朝日が漏れていた。
『やほやほ~ミヒロ~。やっと起きた?お寝坊さんめ~』
 やけに明るい声音が部屋に響き渡る。美広は背中を堅くして周りを見渡した。
『チガーウ!右の!手首!見て!……ポチっとな~。インビジブル機能解除!』
 右手首を目線の位置まで上げれば、ジリジリと電子音を立てながら現れるスマートウォッチ。『勿論、普段はマスターから見えなくしといてあげるからね。名付けて、インビジブル・ウデドケー!』にゃははは!と笑い声を立てる杉崎。美広は冷や汗を浮かべた。
「す、杉崎さん。もう少し小さな声でお願い出来ますか……」
『君のマスターはとっくにCM撮影に入ってるよ。昨日で特撮ドラマもクランクアップしたしね?』
 休む暇も無く次から次へ……。仕事の絶えない人気俳優と、一か月も拘束される仕事を易々と請け負ってしまえる自分を思わず比べてしまう。が、落ち込んでもいられない。家主が居ないと分かれば部屋を出て、まず……。
『うんうん、分かる。トイレ、行きたいよねえ』
「言わないで頂けますか……」
『君の位置情報やバイタルサイン諸々は、このウデドケーで管理させてもらうよ。メンドーなことになると困るのはオレ達だからねえ。……おっ。おしっこ終わったあ?』
 このスマートウォッチ一つで自分のあらゆる変化が数値化され丸裸になっていることだろう。美広は喉元に首輪を絞められた気になって鎖骨をさすった。
『さあ、君のお話を聞かせて。自宅に戻ってからマスターに変化は?』
「変化と言うほどの変化は。部屋を与えられて、そこから出るなとは言われましたけど。受け渡しでの会話からして彼は僕を望んでいなかったんじゃ……?」
『マスターもはじめは誰だってシャイなんだよ。……忘れないで。オレ達が君を愛してるってこと。愛されて生まれ落ちた存在はマスターにどんな声をかけるかな?その部屋にいるミヒロは佐藤美広じゃない。ただのヒューマノイドなんだ。君はマスターのことだけを考えていればいい』
 そう言われて思い浮かぶのは文緒のことだった。美広はふと考え込んでしまう。
『ねえ。ミヒロのココロは何角形?』
「……心ですか?」
『そう。人のココロは多面的。面が多いほどキャッチできる情報が細分化されていく。オレの作るヒューマノイドには五百以上のセンサーが埋め込まれてる。それはほとんど、まんまるのココロを持ってると言ってもいい』
「人よりも人らしいですね。機械じゃないみたいだ」
『ふふ。でもね、まだ、キカイなんだよ。全身のセンサーでマスターを感じて。アイコンタクトは重要だよ。オレはヒトの瞳の様子を再現するのに五年かかった。まんまるのココロで彼を愛してあげて。いいね』
 通信は途切れスマートウォッチは透明に。美広は部屋に戻ってカーテンを開け放ち伸びをした。
 主人に望まれた容姿と、まんまるの心でこの世界に生まれた存在は、何を思って過ごすのだろうか。ヒューマノイドは間違いなく主人を気にしていて、近づきたいと、愛して欲しいと願っている。主人にとっては有象無象の内の一体でも、ヒューマノイドからすれば世界にたった一人の主人だ。
 美広は引戸の隙間からリビングを見渡して、一歩踏み出した。
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