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「アーティスト気質の写真家気取り(変人)」の正体
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――やば。薫、隣の女の子より可愛いじゃん。
薫の載った通販カタログを捲りながら十五歳の輔が微笑む。彼の髪は夏の間ずっと濡れていて、けれど日によって違う匂いがする。今日は海の甘い匂い。
――このワンピースなんかさ、絶対薫の方が似合うよ。
紙面で薫と寄り添っている女の子の着たレモンイエローのワンピースを指差し、輔は薫に同意を求めた。頬も耳も熱くなって、薫は輔の手からカタログを奪った。
――なんだよ、ケチ、見せろって。
カタログの端を摘まむ輔の口元は緩んでいて、彼が本気で奪い返そうとしていないことが伝わって来た。いたずらな彼に困り果てた頃、輔の母が一階から輔へ呼び掛けた。
――輔!同じクラスの女の子が来てるよ。
薫はどきりとしているのに、当の本人は「え?なに?誰?」となんでもない様子で立ち上がった。水泳で鍛え上げられた彼の身体は十五歳にして聳えるようで、見ているとどうしてか心細くなる。季節を重ねるごとに厚みを増す胸、筋肉の影の浮かぶ脚、盛り上がった肩。自分の容姿に無頓着な彼は、自分がどれだけ魅力的なのかを知らない。
――たすくー。来ちゃった。ねぇ、おすすめの果物ちょーだい。
――はぁ?なんだよそれ。……今の季節だったら……。
三人の女の子が輔を囲んではしゃいでいる。薫はカタログを胸に抱き輔の家を出て行った。
このセーラー服なんかさ、絶対薫の方が似合うよ。
輔の言葉を脳内で変換する。けれど分かっている。レモンイエローのワンピースも、彼女たちの着ていたセーラー服も、自分は一生”可愛く”着られないだろう。「いつか輔と結ばれる為に可愛くあろう」という願いが叶わないことは、もうとうに分かっていた。今の自分は五歳の自分よりも可愛くない。
――なぁ、もしさ、おれがインハイ出たら、そん時は薫も応援に来てよ。
場面が転換し、ああこれは夢だなと確信する。推薦入試の結果も出ていないのに、輔はそういう未来が約束されているかのようにそう言った。
「……いやな夢」
このところ、アラームが鳴る前に目が覚める。スマートフォンを確認すればまだ朝五時。季節の為か空は仄かに明るく、薫はその色に誘われるようにして家を出た。
スマートフォンを片手に川沿いを歩く。あの碧眼の男と遭遇してから臨海公園には足を運んでいなかった。藍色の空に赤橙の光が放射状に広がる。薄く漂った雲は灰色で、水面はその色を海へ流していく。
スマートフォンを空に翳し、手のひらサイズの画面へ収める。画面をタップしようと人差し指を伸ばせば、すぐ傍からシャッター音が聞こえてきた。
「綺麗だよね」
先日のことなどなかったかのように、碧眼の男は薫に向かって微笑んだ。薫は顔を思い切り歪め、スマートフォンをポケットにしまった。「撮らないの?」男は薫を気遣うような素振りを見せたけれど、次の瞬間にはファインダーを覗き込み夢中でシャッターを切り始めた。
気にしてる僕がバカみたいじゃないか。
何も気にしていない男にムッとして、薫はスマートフォンを取り出し画面をタップした。
「ねえ、よかったら見せてくれない?スマホだとどんなふうに撮れるの?」
影が差したかと思えば、男が意気揚々と画面を覗き込んでいた。「自分ので撮りなよ」画面を伏せて男を睨めば、彼は唇を「へ」の字にして眉を寄せた。
「いつ誰から呼び出されるかも分からない機械なんて持ち歩けない。ホテルに置きっぱなしにしてるんだ」
「その為のスマホでしょ。ホテルに帰って内装でも撮ってれば?」
「君って綺麗なのに意地悪だな」
「意地が悪くてすみませんね。あとさ、アンタ、僕のことプロのモデルだなんて信じられないって言ってたよね?それなのに綺麗とか、言ってること矛盾してない?」
男の形の良い眉が歪んでいくのを観察し尽くし、薫はこれ以上ない意地悪を思いついた。再びスマートフォンを取り出し男を画角へ収める。間抜けた男の顔を長押しすれば、スマートフォンはひとりでにシャッターを切り始めた。カシャシャシャシャシャ……。
「これで僕の気持ちが分かった?勝手に撮られるのって気持ち悪いでしょ?」
連写され気分を害したのか、男は薄い唇を歪め薫に詰め寄った。
「何枚撮った?」
「分かんない。二十枚くらい?」
「そう。じゃあ、一枚一万円として撮影料二十万円貰える?」
「はあ?何言って……、」
男は姿勢を正し、薫を見下ろした。冴え冴えとした瞳に射抜かれ、思い至る。こいつ、まさか――。男は聡い薫に笑みを深くした。
「ミラノではワンステージ四十万円くらい貰ったけど、君には特別割引してあげる。同じモデルのよしみだよ」
こいつ、ショーモデルだったのか。
見目麗しい人種に囲まれて仕事をしているせいか、はたまた業界に興味がないからか、気付けなかった。幅広の二重に切れ長の碧眼、切り立った鼻梁に薄い唇。改めて見てみれば、すらりとした長身に無機質なほど整った美貌がくっついている。季節のコレクションを身に纏いランウェイを歩く為に作られたような容貌だ。
世界で活躍するショーモデルからすれば、自分などどこにでもいる少年だろう。薫は面を上気させ、けれど視線を逸らすような真似はしなかった。
「綺麗なバラには棘がある、なんて、誰が言い始めたんだろうね……」
結局、根負けしたのは男の方だった。「謝るよ。君を勝手に撮って悪かった。この通りだ」薫は深く下げられた頭を拒否するようにそっぽを向いた。ここまで来ると可笑しみが先に立つのか、男は肩を竦めて微笑み、薫に手を差し出した。
「おれは伊月文彦。こんな見た目だけど国籍上は日本人だよ」
銀髪に碧眼の日本人などいるものか。「国籍上は、でしょ?それとも何かのコスプレ?」性懲りもなく毒を吐きつつ、薫は差し出された手を握った。
「おれはデンマークとイギリスと日本の混血。つい最近までスウェーデンとドイツを行き来してて、やっとこっちに一時帰国できたんだ。……君も……、日本人の血だけじゃないって感じだけど」
レンズの奥を覗き込まれ眉が吊り上がる。文彦は些細なことで気を立て始める薫に溜息を吐き手を離した。沈黙が訪れ、薫は伏せていた視線をそろりと上げた。海に視線を投げた文彦は所在なさそうに頬を掻いている。
「僕は、金原薫……」
ハッとこちらを向いた青色の瞳が朝焼けを取り込んで藤色に艶めく。「かおる?字は?」「草冠に、重いに、」「ああ分かった、薫風の薫だ」「くんぷう?」復唱すると、文彦は目を細めた。
「初夏の穏やかな風のことだよ。ほら、ちょうどいま、吹いているような」
さあ、と風が川の水面を撫で、さざ波が立つ。「風薫る、とも言うね」文彦の横顔はやけに無機質で、けれど口端は上がっていたから、薫は彼の隣に立ったまま水面を見つめた。
「ねえ、薫。また出会えたんだ、おれたちの間にある誤解を解きたい」
薫は文彦を疑るように見つめた。
「モデルに向いてないと言ったのは、その、モデルにしておくのはもったいないって意味だ」
「……意味が分かんないんだけど」
「モデルって、言わばマネキンだろう?名の知れたスーパーモデルでもない限り、ファッションを引き立たせる為の無機質な存在だ。……薫にこれを見て欲しい」
文彦が差し出したのは一枚の写真だった。
夕日がベンチの輪郭を溶かすように柔らかく白く伸びて、虹色の輪が薫の横顔に掛かっている。足元から伸びた影はクッキリと始まり、その先で滲んでいた。色が溶け合って、光が溶け合って、一枚の写真が一つの世界になっている。ここに写っているのは本当に自分なのだろうか。
「勝手に現像してごめん。でも、ほら、綺麗だろう。君って不思議だ、写真の君も考え事をしてる。……この時は多分、悲しくて怒ってる。その一方で、ちょっと清々しい気持ちでもある。表現しようとしているわけでもないのに、いくつもの感情が一枚の写真に滲んでる。モデルなんて勿体ないよ」
写真から視線を上げ文彦を確かめれば、彼は笑みを浮かべて頷いた。
「花がそよいだり、木漏れ日が足元で揺れたり、風が水面を揺らしたり……。君の表情はそういうものに似てる。だからつい、撮ってしまった。嫌な思いをさせてごめん。仲直りのしるしに、よかったら受け取って」
薫は無言のまま写真を受け取った。文彦の唇からホッとしたような息が漏れて、薫の背中を押した。
「僕も……、アンタの画像、消しとく。二十万円はさすがにキツいし」
意地っ張りな謝罪に、文彦はほどけるように笑った。曇り空から太陽が覗き、そこから風が吹きつけた。
「ねえ薫、よかったら、また君を撮ってもいい?」
薫が返事をしないでいると、文彦は胸に下げていたカメラをおもむろに構えた。カシャッ、ジーッ……、カシャ、ジジジッ、カシャッ……。唇を薄く開け夢中でシャッターを切る文彦。薫は大きな溜息を吐き、カメラのレンズの向こうを睨んだ。
薫の載った通販カタログを捲りながら十五歳の輔が微笑む。彼の髪は夏の間ずっと濡れていて、けれど日によって違う匂いがする。今日は海の甘い匂い。
――このワンピースなんかさ、絶対薫の方が似合うよ。
紙面で薫と寄り添っている女の子の着たレモンイエローのワンピースを指差し、輔は薫に同意を求めた。頬も耳も熱くなって、薫は輔の手からカタログを奪った。
――なんだよ、ケチ、見せろって。
カタログの端を摘まむ輔の口元は緩んでいて、彼が本気で奪い返そうとしていないことが伝わって来た。いたずらな彼に困り果てた頃、輔の母が一階から輔へ呼び掛けた。
――輔!同じクラスの女の子が来てるよ。
薫はどきりとしているのに、当の本人は「え?なに?誰?」となんでもない様子で立ち上がった。水泳で鍛え上げられた彼の身体は十五歳にして聳えるようで、見ているとどうしてか心細くなる。季節を重ねるごとに厚みを増す胸、筋肉の影の浮かぶ脚、盛り上がった肩。自分の容姿に無頓着な彼は、自分がどれだけ魅力的なのかを知らない。
――たすくー。来ちゃった。ねぇ、おすすめの果物ちょーだい。
――はぁ?なんだよそれ。……今の季節だったら……。
三人の女の子が輔を囲んではしゃいでいる。薫はカタログを胸に抱き輔の家を出て行った。
このセーラー服なんかさ、絶対薫の方が似合うよ。
輔の言葉を脳内で変換する。けれど分かっている。レモンイエローのワンピースも、彼女たちの着ていたセーラー服も、自分は一生”可愛く”着られないだろう。「いつか輔と結ばれる為に可愛くあろう」という願いが叶わないことは、もうとうに分かっていた。今の自分は五歳の自分よりも可愛くない。
――なぁ、もしさ、おれがインハイ出たら、そん時は薫も応援に来てよ。
場面が転換し、ああこれは夢だなと確信する。推薦入試の結果も出ていないのに、輔はそういう未来が約束されているかのようにそう言った。
「……いやな夢」
このところ、アラームが鳴る前に目が覚める。スマートフォンを確認すればまだ朝五時。季節の為か空は仄かに明るく、薫はその色に誘われるようにして家を出た。
スマートフォンを片手に川沿いを歩く。あの碧眼の男と遭遇してから臨海公園には足を運んでいなかった。藍色の空に赤橙の光が放射状に広がる。薄く漂った雲は灰色で、水面はその色を海へ流していく。
スマートフォンを空に翳し、手のひらサイズの画面へ収める。画面をタップしようと人差し指を伸ばせば、すぐ傍からシャッター音が聞こえてきた。
「綺麗だよね」
先日のことなどなかったかのように、碧眼の男は薫に向かって微笑んだ。薫は顔を思い切り歪め、スマートフォンをポケットにしまった。「撮らないの?」男は薫を気遣うような素振りを見せたけれど、次の瞬間にはファインダーを覗き込み夢中でシャッターを切り始めた。
気にしてる僕がバカみたいじゃないか。
何も気にしていない男にムッとして、薫はスマートフォンを取り出し画面をタップした。
「ねえ、よかったら見せてくれない?スマホだとどんなふうに撮れるの?」
影が差したかと思えば、男が意気揚々と画面を覗き込んでいた。「自分ので撮りなよ」画面を伏せて男を睨めば、彼は唇を「へ」の字にして眉を寄せた。
「いつ誰から呼び出されるかも分からない機械なんて持ち歩けない。ホテルに置きっぱなしにしてるんだ」
「その為のスマホでしょ。ホテルに帰って内装でも撮ってれば?」
「君って綺麗なのに意地悪だな」
「意地が悪くてすみませんね。あとさ、アンタ、僕のことプロのモデルだなんて信じられないって言ってたよね?それなのに綺麗とか、言ってること矛盾してない?」
男の形の良い眉が歪んでいくのを観察し尽くし、薫はこれ以上ない意地悪を思いついた。再びスマートフォンを取り出し男を画角へ収める。間抜けた男の顔を長押しすれば、スマートフォンはひとりでにシャッターを切り始めた。カシャシャシャシャシャ……。
「これで僕の気持ちが分かった?勝手に撮られるのって気持ち悪いでしょ?」
連写され気分を害したのか、男は薄い唇を歪め薫に詰め寄った。
「何枚撮った?」
「分かんない。二十枚くらい?」
「そう。じゃあ、一枚一万円として撮影料二十万円貰える?」
「はあ?何言って……、」
男は姿勢を正し、薫を見下ろした。冴え冴えとした瞳に射抜かれ、思い至る。こいつ、まさか――。男は聡い薫に笑みを深くした。
「ミラノではワンステージ四十万円くらい貰ったけど、君には特別割引してあげる。同じモデルのよしみだよ」
こいつ、ショーモデルだったのか。
見目麗しい人種に囲まれて仕事をしているせいか、はたまた業界に興味がないからか、気付けなかった。幅広の二重に切れ長の碧眼、切り立った鼻梁に薄い唇。改めて見てみれば、すらりとした長身に無機質なほど整った美貌がくっついている。季節のコレクションを身に纏いランウェイを歩く為に作られたような容貌だ。
世界で活躍するショーモデルからすれば、自分などどこにでもいる少年だろう。薫は面を上気させ、けれど視線を逸らすような真似はしなかった。
「綺麗なバラには棘がある、なんて、誰が言い始めたんだろうね……」
結局、根負けしたのは男の方だった。「謝るよ。君を勝手に撮って悪かった。この通りだ」薫は深く下げられた頭を拒否するようにそっぽを向いた。ここまで来ると可笑しみが先に立つのか、男は肩を竦めて微笑み、薫に手を差し出した。
「おれは伊月文彦。こんな見た目だけど国籍上は日本人だよ」
銀髪に碧眼の日本人などいるものか。「国籍上は、でしょ?それとも何かのコスプレ?」性懲りもなく毒を吐きつつ、薫は差し出された手を握った。
「おれはデンマークとイギリスと日本の混血。つい最近までスウェーデンとドイツを行き来してて、やっとこっちに一時帰国できたんだ。……君も……、日本人の血だけじゃないって感じだけど」
レンズの奥を覗き込まれ眉が吊り上がる。文彦は些細なことで気を立て始める薫に溜息を吐き手を離した。沈黙が訪れ、薫は伏せていた視線をそろりと上げた。海に視線を投げた文彦は所在なさそうに頬を掻いている。
「僕は、金原薫……」
ハッとこちらを向いた青色の瞳が朝焼けを取り込んで藤色に艶めく。「かおる?字は?」「草冠に、重いに、」「ああ分かった、薫風の薫だ」「くんぷう?」復唱すると、文彦は目を細めた。
「初夏の穏やかな風のことだよ。ほら、ちょうどいま、吹いているような」
さあ、と風が川の水面を撫で、さざ波が立つ。「風薫る、とも言うね」文彦の横顔はやけに無機質で、けれど口端は上がっていたから、薫は彼の隣に立ったまま水面を見つめた。
「ねえ、薫。また出会えたんだ、おれたちの間にある誤解を解きたい」
薫は文彦を疑るように見つめた。
「モデルに向いてないと言ったのは、その、モデルにしておくのはもったいないって意味だ」
「……意味が分かんないんだけど」
「モデルって、言わばマネキンだろう?名の知れたスーパーモデルでもない限り、ファッションを引き立たせる為の無機質な存在だ。……薫にこれを見て欲しい」
文彦が差し出したのは一枚の写真だった。
夕日がベンチの輪郭を溶かすように柔らかく白く伸びて、虹色の輪が薫の横顔に掛かっている。足元から伸びた影はクッキリと始まり、その先で滲んでいた。色が溶け合って、光が溶け合って、一枚の写真が一つの世界になっている。ここに写っているのは本当に自分なのだろうか。
「勝手に現像してごめん。でも、ほら、綺麗だろう。君って不思議だ、写真の君も考え事をしてる。……この時は多分、悲しくて怒ってる。その一方で、ちょっと清々しい気持ちでもある。表現しようとしているわけでもないのに、いくつもの感情が一枚の写真に滲んでる。モデルなんて勿体ないよ」
写真から視線を上げ文彦を確かめれば、彼は笑みを浮かべて頷いた。
「花がそよいだり、木漏れ日が足元で揺れたり、風が水面を揺らしたり……。君の表情はそういうものに似てる。だからつい、撮ってしまった。嫌な思いをさせてごめん。仲直りのしるしに、よかったら受け取って」
薫は無言のまま写真を受け取った。文彦の唇からホッとしたような息が漏れて、薫の背中を押した。
「僕も……、アンタの画像、消しとく。二十万円はさすがにキツいし」
意地っ張りな謝罪に、文彦はほどけるように笑った。曇り空から太陽が覗き、そこから風が吹きつけた。
「ねえ薫、よかったら、また君を撮ってもいい?」
薫が返事をしないでいると、文彦は胸に下げていたカメラをおもむろに構えた。カシャッ、ジーッ……、カシャ、ジジジッ、カシャッ……。唇を薄く開け夢中でシャッターを切る文彦。薫は大きな溜息を吐き、カメラのレンズの向こうを睨んだ。
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