一途な獣は愛にこそ跪く

野中にんぎょ

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盃の儀

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 望と梢の盃の儀は、五月の大安の日に執り行われた。
 総本部の大広間に黒の紋付き袴を身に纏った梢が現れる。静を連れた慈雨に気付くと、梢は満面の笑みでこちらへ駆けて来た。
「来てくれたんですね!うれしい!これ、望さんとお揃いなんですよ!似合ってます?」
 両手を広げくるりと回って見せる梢は、いつにも増して愛らしい。
「ああ。艶のある黒の生地が、肌の白い梢によく似合っているよ。望は?」
「望さんはヤニ吸ってから行くって」
 こんな大事になろうとは、と頭を抱えている望が想像できてしまい、慈雨は肩を揺らして笑った。
「それにしても梢、よく望を説き伏せたね」
「オヤジに言われたからじゃないんですか?望さん、仕事熱心だから」
 伏せられた睫毛が梢の寂しさを覆い隠そうとする。慈雨は隣に立っている静を打見したけれど、彼は梢の様子を気にも留めず、大広間に揃った幹部たちに目を光らせていた。
「でもま!おれってラッキーだなって思ってるんです!」
 梢は寂しさを振り切るように表情を明るくし、声のトーンを上げた。
「若と静の前でこんなこと言うのはあれなんですけど……。おれ、若の護衛候補として最後の最後で選ばれなくて。お先真っ暗~ってカンジで、どん底で。でも、望さんがおれを傍に置いてくれて、おれはいま、こんな晴れやかな場にいられて……」
 熱っぽく潤んだ梢の眼差しにあてられ、慈雨の頬が火照る。これが獣の愛を一心に受けるということか。慈雨は物陰から恐ろしいものを覗く心地で梢を見つめた。
「おれが今こんなにもしあわせなのは、望さんのおかげ。おれは望さんが望むのなら、矛にでも盾にでもなるつもりです」
「梢は純粋で一生懸命だね。望がほだされたのも分かる気がする」
「……誰がこいつにほだされたって?」
 前触れもなく現れた望に、慈雨は苦く笑った。「のぞみさぁん!」梢は千切れんばかりに尻尾を振り、袴姿の望に飛びついた。「騒ぐな、後ろに控えてろ」不機嫌な望にあしらわれても、梢の笑みは崩れない。
「若は静と盃を交わさないんですか?」
「ああ。静とも話して、おれたちには必要ないという結論になって」
 信頼の意を込めて見上げれば、静はいつものように頷いた。
「へえ……、そーなんだ……」
 蜥蜴の這うような声にはたとする。梢の表情を確かめると、彼は花咲くように微笑んでいた。
「そろそろ時間なんで行ってきます!二人には一番いい席を取ってありますから、楽しんでってくださいねっ」
 窓辺から差し込む光が梢の毛並みを銀色に照らし出す。「慈雨様。それではまた、のちほど」「ああ」去って行く二人の後ろ姿が、慈雨には心なしか眩かった。
「疑似的なものだというのに、ああも嬉しいものなのか。番というのはおまえたちの間で特別な意味を持っているんだね」
「おれたちはヒトの形をした獣ですから」
 そう返した静もまた、望と梢を見つめていた。
 儀式は粛々と執り行われた。
 朱色の盃台を前に望と梢が並び、望の叔父貴にあたる清水(しみず)がそれぞれの盃へ酒を傾ける。二人は揃いの匕首で自身の指先に傷をつけ、傷から垂れた血の一滴を盃に落とし、互いの盃を交換、三度に分けて飲み干した。
 面を上げた梢の、自信に満ちた晴れ晴れしい面構え。愛する主人の隣で瞳を輝かせている梢は、この会場にいる誰よりも美しかった。慈雨の隣に座っていた雷は深く頷き、「これが血の契りを結ぶということだ」と慈雨の耳元へ囁いた。

 
「梢、綺麗だったな」
 儀式が滞りなく終わり、慈雨は席を立ちながら静に語りかけた。静は慈雨を見つめるだけで、頷かない。このイヌは真実と本心以外を口にしない。
 雷が望と梢を連れ大広間を後にすると、静寂ののち、幹部の一人が溜息を吐いた。
「こんな儀式のためにワシらを呼びつけるたぁ、オヤジもとうとうヤキが回ったか」
 その呟きは、この会場のどこかにあった膿の袋を破いてしまった。
「獣人を組の一員として認めるってのは、俺ァどうも受け付けねえ」
「オヤジがムショ帰りの桂と会食したって話もある」
「次期組長の指名さえしてくれりゃ、こっちも心づもりができるのに」
「足抜けした人間のためにどうして悟を差し出す必要があった?」
「“お客さま”はいつまでオヤジの屋敷にいるつもりなんだ。十八になっても腹の決まらねえガキに今更、獣人の護衛までつけて組の儀式に参加させて……。オヤジは何を考えてんのか……」
 この場に居合わせた全ての眼差しが慈雨を串刺しにする。慈雨は涼しく微笑み静の拳を一瞥した。
「静。おれがいいと言うまでその拳を動かすな。一人でも殴ったら、おまえを古巣へ返すことになってしまうぞ」
 突き放すように囁いても、静の眼光は衰えなかった。それどころかごうごうと火の粉を散らして燃え盛っている。
「あぁ?なにガンくれとんじゃ」
 古参の中で最も血の気の多い鏑木(かぶらぎ)が静へにじり寄る。静のこめかみに青筋が走ったのを見て、慈雨は静の拳に手を添えた。
「躾のなっとらんイヌやのぉ。イヌならイヌらしく、行儀よぉせんかい」
 暗に慈雨を揶揄した鏑木に、静は眉を歪ませた。鋭い眼光がぶつかり合い火花が散る。慌てた慈雨が割って入ろうとすると、縁側で煙草をくゆらせていた清水が笑みを湛えて鏑木へ歩み寄った。
「鏑木、飲み過ぎじゃないの?」
「清水さん、俺ァ、」
「分かってる。みなまで言うな。実際にシノギを回してんのは組の手足になってくれてるお前らだよ。下のモンがどれだけ忙しいのか、オヤジは忘れちまったんだ。……加えて、タイミングが悪かった。ちょっと緊張感がねぇわな、最近のオヤジは……」
 幹部たちは清水の気遣いに険しい面を伏せた。桂の屋敷に銃弾が撃ち込まれたことは、幹部たちの間でも共有されているようだ。
「ここはガキの遊び場じゃねぇんだよ。血を見てべそかく前にてめぇの身の上をよく考えてみな」
慈雨を睨み捨て台詞を吐くと、鏑木は大広間を出て行った。
「若」
 清水は慈雨の前へ出て頭を下げた。清水は物腰こそ柔らかいが、元は十六歳で北山組の門を叩いた荒くれ者で、額に走った傷は若い頃に刑務所で負ったものだという。
「望から聞いているでしょうが、桂の屋敷の一件で、幹部たちはいま気が張ってるんです。どうか堪えてやってください」
「いや、こちらが悪かったんです。清水さん、頭を上げて下さい」
 深く下がった頭はなかなか上がらず、そのうちに静の拳も緩くほどけた。
「綺麗な子じゃないですか」
 清水は静を見て朗らかに言った。
「けれど、人前に連れて出るには、もう少し慣れが必要かもしれませんね」
「慣れ……」
「普通のイヌだってそうですよ。イヌの社会からヒトの社会に出たばかりなんです、すぐに適応しろだなんて土台無理な話です」
 慈雨の頷きに笑みを返し、清水は静の肩を親しげに抱いた。
「お前はケンカが強そうだ。獣の世界では腕一本でお前の意地が突き通せただろう。けれどここはヒトの世界。それも極道の世界だ。作法や物腰も立派な武器の一つ。ともすれば銃よりも使える。この武器に関しちゃデコスケのお咎めもなしだ」
 静は視線を下げ、「はい」といやに素直な返事をした。「物分かりのいい子じゃないですか」清水に褒められても、静の表情は変わらなかった。
「若、オヤジや望から再三言われているとは思いますが、身辺には十二分にお気を付けください。なにとぞ……、」
 きっぷのいい笑みを浮かべ背広を翻した清水を見送り、慈雨と静も大広間を後にした。
「すまないね」
 慈雨の謝罪に静の耳がそばだつ。後方にあったはずの気配が遠のき、慈雨は静を振り返った。
「組員数で言えば小規模だが、修羅場を潜り抜けて来た男たちの集まりだ。みんな組の行く末を本気で案じているんだよ。……桂さんの屋敷にヒットマンが現れたらしい。その姿を見た者がヒットマンはイヌの獣人だと言い出したものだから、幹部たちはうちに火の粉が降りかかるんじゃないかと肝を冷やしてる」
「イヌの獣人など、巷に掃いて捨てるほどいます」
「そうだね。けれど仁楼会と北山組の間には十五年前の遺恨が残っているから。……火の粉を最初に被るのはいつだって下の者たちだ。古株は若い衆を守ろうと必死なんだよ」
「だからと言って、」
「透明人間が急に目の前へ姿を現したら、おまえはどう思う?」
 慈雨から唐突に問われ、静は眉頭を沈ませた。案外柔軟な表情筋に、慈雨はくすりと微笑んだ。
「おれが透明人間でいればこそ、北山組の皆は戸惑いを胸にしまっていてくれた。だって……その、かわいそうだろう。父と母を失った三歳の子どもに罪はない。おれが屋敷で寝食を済ませているだけの透明人間だったからこそ、みんなおれの存在を内々で認めてくれていたんだ。そんなおれが、十八になって高校を卒業した途端、彼らの世界へ姿を現した。何か思惑があってのことと勘繰る者が出るのは当然だ」
 鹿威しの音が庭に響き渡る。慈雨は初夏の風に乱れた髪をそのままに自嘲気味に笑った。
「おれの身体にはじいちゃんと同じ、極道の血のようなものが流れているんだろうけど……。みんなが意識しているほどにはピンときていないんだ。だから、鏑木さんが言ったことは間違ってない」
 強烈に焼き付いた十五年前の記憶とは対照的に、この家で過ごした年月はやけにぼやけている。すぐそこにあったはずの銃や刀を目にしたのは片手で数える程で、日常的にコミュニケーションをとる北山組の人間は祖父と望だけ。慈雨にとってこの屋敷は長らく、「家」ではなく、寝食を賄うための避難場所だった。
「透明人間だったはずなのに、おれはどうしてこんな場所にいるんだろう」
 祖父と同じ道を行くつもりがないのなら、父のようにこの場所から去らねばならないのに。どうしておれは今もここにいるのだろう。おれは、何をしたいのだろう。
 沈黙が過ぎ、その分だけ慈雨の頬が熱くなった。トレーナーによれば、静の代のイヌたちは慈雨の護衛につくために育て上げられたのだと言う。競争を勝ち抜いて得られた役目がこんな人間のお守だと知れたら、静はどう思うだろう。
「あいつらの言っていることは、間違っていないかもしれないが、正しくもない」
 静はぴしゃりと言い、慈雨は頬を叩かれたような心地になった。
「貴方は透明人間じゃない。隠され、隠れていただけ。その証拠に、皆が貴方の名を知っている。貴方の存在を、あの大広間にいた誰もが感じていたはず」
 静は抑揚なく語った。慈雨はただ圧倒されるばかりで、面を熱くしたままイヌを見つめた。
「おれは貴方を守るために育てられ、選ばれ、ここにいる。おれは貴方を値踏みするような愚かな真似はしない。その人物の価値など時勢や主観によっていくらでも変わる。そんなものを気にするのは貴方たちヒトだけです。獣のおれには関係ない」
 おまえは自身を獣だと言うが、こんなにも理性的な獣がいるのだろうか。
 慈雨は頑なな目をしたイヌに戸惑い、けれど次の瞬間には「静」と呼びかけていた。
 静はその呼びかけ一つで自分が何を求められているのかを理解し、その場に膝をついた。木漏れ日が黒い耳と髪を舐めていく。慈雨は静の頭をそっと撫でた。
「静という名は誰がつけたのだろう。おまえは時々、ものすごく雄弁になる」
 砂利の上で尻尾がはたはたと揺れているのを見て、慈雨は目尻を緩ませた。
「おまえは本当にいい子だね。本当に、おれには勿体ない……」
 雷の傍にあれば、望のような有能な幹部の傍にあれば、どれほど役に立つか分からない。そう言って労ってやりたかったけれど、静がそんな言葉を歓迎するとは思えず、慈雨は口を噤み、代わりに、静の頭から眉間、頬や顎の下を撫でてやった。くすぐったいのか、静は口元をむずむずさせ下瞼を膨らませた。嫌なのだろうかと手を引っ込めると、静の鼻先が慈雨の手に押し付けられた。
「あれ。静は存外甘えただね……」
 もう一度同じように撫でてやれば、静は瞼を下ろして慈雨の手に全てを委ねた。
 イヌは鼻が利く。透明人間も静には見つかってしまったかもしれないと、慈雨はこっそり微笑んだ。
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