一途な獣は愛にこそ跪く

野中にんぎょ

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真昼の襲撃

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 喜重との会食からしばらくして、図書館に行くだけでも護衛がつくようになった。ハンドルを握る望の隣には、当たり前のように静が座っている。慈雨は憮然とし、声を荒げた。
「ハンドルは一つだ。望だけで構わないよ。図書館に行くだけじゃないか」
 襟に光る桜のバッチを見るところ、静は北山の姓を与えられたようだった。なんだ、おれに選ばせるというようなことを言っておいて……。慈雨はいつもより粗暴な仕種で後部座席へ乗り込んだ。
 助手席を睨めば、身体の大きな静は折り畳まれるようにしてシートに押し込まれていた。ふさふさの長い尻尾はシートからはみ出し、シフトレバーの辺りをうろうろしている。
「こんなの大げさだよ。桂さん、それほど悪そうな人には見えなかったけど……」
「そうですか」
 望はそう言ったきり口を噤んだ。沈黙もスモークガラスの車窓も居心地が悪い。静寂に耐えかね慈雨が膝の上に本を広げた、その時だった。
 ……ドンッ!
 重く鈍い音が弾けた瞬間、車体が大きくぶれた。タイヤと地面の擦れる音が続き、慈雨は激しく揺れる車内で咄嗟に身を屈めた。フロントガラスの向こうを確かめれば、バイクに乗った何者かが前触れもなく前方に現れ、持っていた鉄パイプを振り上げた。
 バン!バン!バン!ガシャン!……バララララ……、
 鉄パイプがとうとうフロントガラスを貫通し、望は車のギアを切り替えた。続けて何食わぬ顔でハンドルを深く切り、車体をバイクに打ち付ける。バイクは蛇行し、フルフェイスヘルメットを被った何者かはバイクを捨て車のボンネットへ飛び移った。そいつの背後でたなびく白の尻尾を見て、慈雨は目を見張った。こいつも獣人――!
 望はカーブを曲がり切ったところで車を斜面へ擦りつけた。ギャギャギャギャ……!車体がどれだけ揺れても、獣人はボンネットにしがみついている。
「慈雨様」
 轟音の響く車内に静の声が際立つ。
「伏せてください」
 静がそう言ったのと、自身の長い脚を振り上げたのは同時で、慈雨は静がフロントガラスごと獣人を蹴り飛ばしたのをはっきりと見た。
 車は横滑りしながら失速し、停止。望は内ポケットからスマートフォンを取り出した。「国道XXX号線沿いで襲撃を受けた。慈雨様が同乗している。発信した場所まで応援を頼む」通話を切った望は慈雨を振り返り、「ご無事で」と短く尋ねた。
 跳ね上がったボンネットの向こう、静は獣人と対峙していた。獣人は鉄パイプを放ると短刀を取り出し、静はジャケットの下、ショルダーホルスターに忍ばせた銃に手を伸ばした。
 ……ドパン!
 一般道に銃声が鳴り響き、対向車が二匹を避けていく。慈雨の肝は縮み上がった。これだけ派手に車をやっているのだ、一般道で銃声が聞こえたとなれば事件に発展してしまう。かと言って、ここを動くのは得策ではない。望も慈雨も固唾を飲んで二匹の攻防を注視した。
「慈雨様、おれの傍を離れないように」
 望は静と獣人に注意を向けつつ、慈雨を車から降ろした。車の後方に回った望の背広から銃が現れる。鈍色に光る銃身を見て、慈雨は息を飲んだ。極道の世界で育ったにも関わらず、慈雨が銃を見たことは数えるほどしかない。
 獣人は静の放った銃弾から軽やかに身を躱した。その四肢は弾むように、あるいは吸い付くようにアスファルトの地面を駆け、獣人は見る間に静の眼前まで躍り出てしまった。
「……!」
 静の瞳が驚きに見開かれると同時に、獣人が銃を蹴り上げた。が、静は動揺を微塵も引きずらず、次々と繰り出される短刀を躱した。……躱すだけではない。静は動きの先を読み、相手の動作のピークで蹴りを繰り出した。その一撃の、重いこと。獣人は攻めあぐね、戦闘のイニシアチブは静の手中に握られた。
 半ばやけっぱちに短刀が振り上げられると、静は獣人の手首を掴み自身へ引き付け、それとは反対の手で獣人の首を取った。ぐるんっ。静の手元で獣人が一回転する。弧を描くように宙を舞った獣人が地面に背をついた次の瞬間には、静は獣人を腕十字の体勢にまで持ち込んでいた。
「はあっ、はぁっ、はあっ、」
 ヘルメットから漏れる荒い息が慈雨にまで伝わって来る。静が獣人の手首を捻るようにすれば、短刀は呆気なく地面へ転がった。しかし、静が短刀を奪った、次の瞬間には――、
「っは!」
 掴まれている方とは反対の腕で静の脚を掴み、獣人は静の身体の下から抜け出てしまった。静はすかさず短刀を構えたが、獣人の手にはすでに銃が握られていた。相手一点に絞られていた静の視線が背後の車へ逸れる。その刹那、獣人は引き金を引いた。
 まるで、時が止まったかのようだった。
 静は獣人の前に立ちふさがるようにして銃弾を肩で受け、発砲の反動が抜けきらないうちに獣人の首を掴み、両脚で胴へ飛びついた。
 パアン!
 銃声が虚空で空しく響き、膝に十字を決められた獣人は地面から天を仰ぎ四肢を投げ出した。
 慈雨は辺りを見回す望を睨み、「望」と低く呼びかけた。
「これはおまえの仕業か、それともじいちゃんの差し金か」
 望は横顔のまま、視線だけを慈雨へ寄越した。「いくらなんでも、やりすぎだ」慈雨は望の背後から飛び出し、静に駆け寄った。
「慈雨様」
 静もまた締め上げていた獲物を離し、慈雨へ駆け寄った。
「肩を撃たれてるんだよ。動かないで」
 言うが早いか、静の身体がぴきりと硬直した。健気とも阿呆とも取れるその様子に慈雨は溜息を漏らした。望を問い詰めようと彼を振り返ると、ヘルメットを脱いだ獣人が寡黙な望の代わりに「望さんを責めないであげてください、若」と慈雨へ投げかけた。
こずえ
 静に「梢」と呼ばれ、獣人の彼は無邪気に笑った。
「あ~あ。こんだけ火薬の匂い擦り付けて来たのに、向き合ってすぐにおれだってばれちゃうんだもんなぁ……」
 灰みのある白の毛並みに、ビー玉のような碧眼、杏子色のぽってりとした唇。アグレッシブな戦闘スタイルとは裏腹に可憐な美貌を持つそのイヌは、どうやら静と旧知の仲にあるらしかった。
「匂いで分からなくとも、やり合えばおまえと分かる。北山組のイヌのおまえがこの車を襲った理由までは分からなかったが……」
 一人と二匹の視線が望へと集中する。望は冷めた面持ちのまま「慈雨様」と改まった。
「静は勤めを果たしました。どうか褒めてあげてください」
「おれを守った褒美を、ということか?」
 慈雨が不服そうに問えば、望はこっくりと頷いた。
「望がこれほどの役者だとは思わなかったよ」
「お褒めに与り光栄です。……慈雨様、さあ、」
 自分より八つ年上のはずのイヌが、膝をつき上目遣いでこちらを窺っている。どうしようもないじゃないか、こんなふうに見つめられたら……。立ち上る火薬の香に背を押され、慈雨は静の頭へ手を伸ばした。
 思うより薄く柔い耳。乾いて見えた毛並みは触れれば手に馴染むように柔らかい。ふと視線を落とせば、尻の付け根から伸びている尻尾が左右に振れていた。
「ありがとう、静」
 慈雨は戸惑いを繕うように言葉を付け足し、頭を撫でていた手を引っ込めた。静は下ろしていた瞼を上げ、食い入るように慈雨を見つめた。


「ふふ。そんなことがあったのか」
 抗議しようと夕餉の席で雷を問い詰めた慈雨だったが、雷は眉根を寄せて笑い始めてしまった。
「あんなことのために車とバイクを駄目にするなんて、どうかしてる」
「あんなこと、ではないんだよ。組織が動けばあれ以上の暴力がおまえに降りかかる。おまえを命がけで守ってくれる傭兵が必要なんだ」
「おれにそんなことを分からせるために?静と梢は怪我をしたんだよ!?」
 声を荒げれば、雷はますます笑みを深め、「でも、元通りだろう」と得意げに言った。
「獣人の生命力は並外れている。治癒力が高いことがいい例だ。静はニホンオオカミと狼犬を掛け合わせた雑種だが、血は純血に近い。あれくらいであれば一晩熱を持つくらいで済んだだろう?」
 何を言ってるんだ、このひとは……。慈雨は顔を顰め、雷は妖しく微笑んだ。
 獣人を戦闘要員として使役している組織は多い。身体能力、生命力、五感の鋭さ……。どれをとってもヒトを凌ぐ生き物だ。とりわけ、生命力の強さは祖先である獣をも凌駕している。雷の言った通り、銃弾を抜いた次の日には、静の肩の傷は完全に閉じていた。
「けれど、望の話では痕が残っているようだな。やはり完全な純血には劣るか」
「いい加減にしてよ!」
 慈雨を守るために身を挺した静を思い起こし、慈雨は床を蹴って立ち上がった。
「おれは、いらないって言った!」
「いるいらないの問題ではないんだよ。お前に何かあってからでは遅い」
「誰かを道具みたいに扱うのはやめて。じいちゃんはおれのことも道具の一つみたいに扱う時がある」
「私が?私がいつ、おまえにそう思わせてしまったんだろう」
 慈雨はナフキンをテーブルに叩きつけ、雷を睨みつけた。
「どうしておれを桂さんとの会食に連れて行ったの」
「おまえの気に障ったのなら謝るよ。申し訳なかった」
「見せつけるためでしょう」
 おまえと私の息子は死んだ、けれど私にはこの子がいる、と――。
 言葉にならなかった憤りを瞳の中に追うように、雷は慈雨を見つめ返した。
「失ってばかりの、世界だよ」
 雷の呟きは、一滴の雨のようだった。
「私は多くのものを手にしたけれど、それ以上のものを失った。いまこの手の中に残っているのは、一握の砂だけだ。手に入れては失って、失っては手に入れて、そうして残ったのがおまえだ。いまの私には一粒の砂でさえ輝いて見える。そしてその輝きがどんなに儚いものなのか、私は知っている。……おまえにこの気持ちは分からないだろうね」
 先に席を立ったのはこちらなのに、雷はカトラリーを置くと部屋を出てしまった。
 招き入れた一人一人に温情を尽くし、家無き者には北山の姓を与え、存在を肯定する。居場所を見つけた彼らは、忠義のために働き忠義のために死ぬ。北山組は夥しい犠牲の上に成り立っている。雷が獣人の育成に力を入れているのは、組のために犠牲になるヒトの組員を一人でも減らすためだ。
 すぐそこにあるにも関わらずフィルターを通したように霞んでいた世界が、目の前まで迫って来る。おれもいつか選ばなくてはならない。この世界で生きるか、あるいは、父のように別の道を選ぶか……。
「慈雨様」
 背後から呼びかけられ、慈雨は横顔で静を振り返った。
「おれは貴方を傷つけたりしない」
 いつかと同じ言葉をいつかと同じ温度で紡ぐイヌに苦笑が漏れる。慈雨は静かに微笑みかけた。
「分かっているよ。おまえはおれを傷つけたりしないだろう」
「おれは貴方の傍を離れない。決して貴方を誰かに傷つけさせたりしない」
「そうすればおまえが傷つくんだよ」
「そのためのおれです」
 静ははっきりと言い切った。面食らった慈雨の前に回り込み、静は刺すように慈雨を見つめた。
「おれは絶対に貴方を守り抜く」
 大人しい子だと思っていたイヌが切なく吠え立てるものだから、慈雨は初めて静をかわいそうに思った。
「しずか」
 名を呼べば、静の瞳に光が弾けた。「来て」次の瞬間にはすでに、静は慈雨の足元に膝をついていた。
「なるべく怪我しないで。死ぬなんてもっての他だよ。自分を守りながらおれを守れる?」
 自身に課されたものの重さを理解しているのだろうか。静は即座に何度も頷き、きらめく瞳で慈雨を見つめ続けた。
「おまえ、ちゃんと分かっているの?」
「おれは貴方より先に死んではならない」
 言い放った静は頬を上気させフンフンと鼻を鳴らした。
「おれにならそれができる。おれは貴方が死ぬまで傍にいる」
 おれが死ぬまで――。慈雨の胸の中で散っていた熱が、ぐっと中央に集まって行く。「ずいぶん可愛いことを言ってくれるね」静の頬を撫でてやると、形のいい鼻梁からふーっと溜息が漏れてきた。
「怪我が続くようであればおれの護衛から外れてもらうよ。いいね、静」
 静は深く頷き、慈雨は淡い溜息を吐いた。瞳を輝かせているイヌの旋毛が、いつもより熱くなっている気がした。
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