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過去のあなたも、今のあなたも(上)
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「いらっしゃいませー!」
夕闇に沈んだ繁華街。純は片っ端から焼き鳥屋に入り、店内を行き交うスタッフの容貌を確かめていた。
アルバイト先も知らないなんて。純は俯き、胸を軋ませた。これでは、「ほんとうのおれを知らないだろ」と言われても仕方ない。
純は恋の終わりを知らない。
水野先輩を失ったら、おれ、どのくらい傷つくんだろう。……分からない。ただ一つ分かるのは、この恋を屠れるのは晴臣だけなのだということ。
終わるなら、あなたの言葉で終わらせてほしい。
純は迷いを振り切るようにウーロン茶を飲み干し、席を立った。
――純、久しぶり。夜行バス、眠れた?
夏休みに入ってすぐ、晴臣がオープンキャンパスに誘ってくれた。
半年ぶりに会った晴臣は金髪になっていて、ピアスも開けていて、垢抜けていた。そんな彼が以前と変わらない笑みを浮かべていて、純は胸がキューッと切なくなるのを感じた。
ずっとずっと会いたかった。
それはあまりに鮮烈な気持ちで、誤魔化すことさえ思い付かなかった。
――オーキャンは午後の部だったよな? 大学まで送るよ。帰りも連絡して。夜は一緒にメシ食お。
その言葉に舞い上がって、正直、学長講演や在学生のトークセッションの内容は覚えていない。けれど、第一志望が決まっていたはずの純の心は揺れに揺れた。この大学に入って、遠くからでもいい、水野先輩を感じられたら……。
入試説明を終えホールを出ると、出口に晴臣を見つけた。「せんぱい!」思わず叫ぶと、晴臣は笑った。
まるで光が散るようだった。自分にとってこの人は他の誰とも違うのだと、改めて思い知らされた。
定食屋に入って、おしゃべりしながら夕食を食べて、まるで夢のような時間が過ぎていく。晴臣の隣は心地よかった。
――今年、新入部員入った?
首を振ると、晴臣は、教室でも部室でも一人だった後輩を気遣ってか、「そっか、大変だな、今年も純が部長やるんだな」と労ってくれた。
――いいんです、一人でも。おれ、一人でいるのが好きだから。
――おれがいた頃もそう思ってた?
探るような眼差しを向けられ、胸の奥から気持ちがこみ上げる。
――おれが先輩って呼べるのは、先輩だけなんです。部屋で二人きりになっても大丈夫なのも、先輩だけなんです。
いま思えば、あれは曲がりくねった告白だった。
晴臣は眉を寄せてはにかみ、「純にそんなこと言われたらくすぐったいな」と言ってくれて、けれど純には、当たり障りのないその返事が、想いの差を分からされているようでつらかった。
――ホテルまで送るよ。もう暗いし、迷子になったら大変だろ。
あなたのその完璧な優しさが、つらい。整った優しさや気遣いより、おれしか知らない綻んだあなたが欲しい。
半年も会っていなかったのに、そんな我儘が胸を焦がす。離れていた間にも想いは育って、実になれる日を待ち望んでいて……。
純は項垂れた。どうして、この人の傍にいると、我儘になってしまうんだろう……。
――じゃあな。
純をホテルのエントランスまで送り届けると、晴臣は立ち止まって手を振った。
何度振り返っても、晴臣はそこにいた。受付でルームキーを受け取り、エレベーターに乗り込む。振り返るとやっぱり、彼はそこにいて……。
――みずのせんぱい……。
エレベーターの扉が閉まると、途端に感情が溢れた。
いやだ。離れたくない。ずっと一緒にいたい。
二度目の別れは、一度目の別れよりも、ずっとつらかった。もう二度と、この人と離れたくない。そんなことを思うのは生まれて初めてだった。
おれ、やっぱり、水野先輩が好き。
純は部屋に飛び込み、声を上げて泣いた。昨日よりずっと近くにいるはずなのに、これ以上なく彼が恋しかった。
「いらっしゃいませ!」
耳に飛び込んで来た声に、純はもう何軒目かも分からない焼き鳥屋の前で立ち止まった。
「いらっしゃいませ、一名様ですか?」
スタッフに頷きを返し、店内を見渡す。純は厨房に入って行ったスタッフに目を止めた。
コの字のカウンターの向こうから、煙と炭火の匂いが漂ってくる。席に着いてすぐ、純は「注文いいですか」と言った。
「生ビール一つと、ねぎま一本、お願いします」
「生一つとねぎま一本ですね。タレと塩、どちらにされますか?」
塩、と答えそうになったその時、カウンター越しに別のスタッフと目が合った。彼は、晴臣は、純を見て瞳を見開いた。
「塩でお願いします」
「かしこまりました! 生一つ、ねぎま一本、塩でお願いしまーす!」
女性スタッフの声が厨房へと響く。晴臣は背後を振り返り、それから再び純を見やった。純は黙ったまま晴臣を見つめ、これまで築いてきた関係を打ち崩す覚悟をした。
ビールの注がれたグラスが手元にやってくる。立ち上ってはほろほろと崩れる泡を睨み、純はグラスを掴んだ。……次の瞬間、カウンターの向こうから、パッと手が伸びてきた。
「なにしてんだよ」
腕を掴まれ、固い声を投げかけられ、純は淡く微笑んだ。周囲の視線を感じグラスを置くと、晴臣は「どういうつもり」と言い放った。
「……どうしても、水野先輩と話したくて」
「おまえ、未成年だろ。こんなところに来ていいのかよ」
「こうでもしないと、おれと話してくれないんじゃないかって思ったんです。あなたはずっと、おれを避けてたから」
ちがう? 視線で尋ねると、晴臣は押し黙った。
純は、お通しとねぎまを食べて席を立った。
「水野先輩。おれ、外で待ってます」
「……バイト上がれるのは早くて一時だよ」
「おれ、待つの得意なんです。明るいところに入って時間潰して、一時頃、このお店の近くまで出て来ます」
晴臣は鼻根を抑え、それから、「先に帰ってて」と純の目を見て言った。
「ちゃんと話聞くよ。逃げたりしない。だから家で待ってて」
やっぱり、あなたはそう言うんだ。純は、切なくも嬉しくもなって、眉根を寄せた。
「じゃあ、そうします。家で待ってます」
純はそう言い残し、店を出た。
空の部屋に帰ると、純は暗いリビングで膝を抱えた。深夜の十二時を過ぎて、一時を過ぎて、二時を目前にした頃、玄関扉の開く音が聞こえた。
「おかえりなさい」
純は膝から顔を上げ、微笑んだ。「ただいま」晴臣は固い表情で応え、リビングに入った。玄関にだけついた明かりが、あの夜を思い起こさせた。
「どうした? 新しい部屋、もう決まっちゃったの?」
晴臣は穏やかに尋ねた。けれど、その穏やかさが予防線であることは純にだって分かって、純は首を振った。「じゃあ、なに?」晴臣の喉の強張りが、純の喉元に届いた。
「おれは、あなたと暮らし始めてから、あなたにもひげが生えるんだって、少し驚きました。そんなこと、当たり前なのにね」
薄闇の中で見つめ合う。なぜだか、明るい場所にいる時より、彼を近くに感じた。
「“ほんとうのおれ”を知らないだろう、ってあなたは言ったけど、そう思われるのも仕方ないって思います。だって、あなたの言う通り、おれはあなたのことをほんの少ししか知らないし、無精ひげみたいな小さなことにもいちいち反応しているんだから」
認めるよ。おれはあなたのことを知らない。いや、どれだけ知ったって、「ほんとうのおれ」を知り尽くすことなどできないのかもしれない。そうだったとしても……。
「あなたを知りたいと思うのは、迷惑ですか」
震えそうだ、と思った声は、震えなかった。この気持ちは、自分でもいやになるくらい真っ直ぐにこの人へ向かっていて、迷うことさえできない。
「少しずつ知るのでは、間に合いませんか。おれではあなたの抱えた閉塞感を和らげることはできませんか。おれはあなたを知りたい。それから、できれば、おれのことも知って欲しい」
晴臣の瞳に浮かんだ光が揺れる。彼の心にやっと触れられた気がして、純は淡く微笑んだ。
「あなたが好き」
純はあの日のように床に手をつき、跪いて言った。
おれは、あなたを傷付けるようなものは何も持ってない。そう信じて欲しかった。
夕闇に沈んだ繁華街。純は片っ端から焼き鳥屋に入り、店内を行き交うスタッフの容貌を確かめていた。
アルバイト先も知らないなんて。純は俯き、胸を軋ませた。これでは、「ほんとうのおれを知らないだろ」と言われても仕方ない。
純は恋の終わりを知らない。
水野先輩を失ったら、おれ、どのくらい傷つくんだろう。……分からない。ただ一つ分かるのは、この恋を屠れるのは晴臣だけなのだということ。
終わるなら、あなたの言葉で終わらせてほしい。
純は迷いを振り切るようにウーロン茶を飲み干し、席を立った。
――純、久しぶり。夜行バス、眠れた?
夏休みに入ってすぐ、晴臣がオープンキャンパスに誘ってくれた。
半年ぶりに会った晴臣は金髪になっていて、ピアスも開けていて、垢抜けていた。そんな彼が以前と変わらない笑みを浮かべていて、純は胸がキューッと切なくなるのを感じた。
ずっとずっと会いたかった。
それはあまりに鮮烈な気持ちで、誤魔化すことさえ思い付かなかった。
――オーキャンは午後の部だったよな? 大学まで送るよ。帰りも連絡して。夜は一緒にメシ食お。
その言葉に舞い上がって、正直、学長講演や在学生のトークセッションの内容は覚えていない。けれど、第一志望が決まっていたはずの純の心は揺れに揺れた。この大学に入って、遠くからでもいい、水野先輩を感じられたら……。
入試説明を終えホールを出ると、出口に晴臣を見つけた。「せんぱい!」思わず叫ぶと、晴臣は笑った。
まるで光が散るようだった。自分にとってこの人は他の誰とも違うのだと、改めて思い知らされた。
定食屋に入って、おしゃべりしながら夕食を食べて、まるで夢のような時間が過ぎていく。晴臣の隣は心地よかった。
――今年、新入部員入った?
首を振ると、晴臣は、教室でも部室でも一人だった後輩を気遣ってか、「そっか、大変だな、今年も純が部長やるんだな」と労ってくれた。
――いいんです、一人でも。おれ、一人でいるのが好きだから。
――おれがいた頃もそう思ってた?
探るような眼差しを向けられ、胸の奥から気持ちがこみ上げる。
――おれが先輩って呼べるのは、先輩だけなんです。部屋で二人きりになっても大丈夫なのも、先輩だけなんです。
いま思えば、あれは曲がりくねった告白だった。
晴臣は眉を寄せてはにかみ、「純にそんなこと言われたらくすぐったいな」と言ってくれて、けれど純には、当たり障りのないその返事が、想いの差を分からされているようでつらかった。
――ホテルまで送るよ。もう暗いし、迷子になったら大変だろ。
あなたのその完璧な優しさが、つらい。整った優しさや気遣いより、おれしか知らない綻んだあなたが欲しい。
半年も会っていなかったのに、そんな我儘が胸を焦がす。離れていた間にも想いは育って、実になれる日を待ち望んでいて……。
純は項垂れた。どうして、この人の傍にいると、我儘になってしまうんだろう……。
――じゃあな。
純をホテルのエントランスまで送り届けると、晴臣は立ち止まって手を振った。
何度振り返っても、晴臣はそこにいた。受付でルームキーを受け取り、エレベーターに乗り込む。振り返るとやっぱり、彼はそこにいて……。
――みずのせんぱい……。
エレベーターの扉が閉まると、途端に感情が溢れた。
いやだ。離れたくない。ずっと一緒にいたい。
二度目の別れは、一度目の別れよりも、ずっとつらかった。もう二度と、この人と離れたくない。そんなことを思うのは生まれて初めてだった。
おれ、やっぱり、水野先輩が好き。
純は部屋に飛び込み、声を上げて泣いた。昨日よりずっと近くにいるはずなのに、これ以上なく彼が恋しかった。
「いらっしゃいませ!」
耳に飛び込んで来た声に、純はもう何軒目かも分からない焼き鳥屋の前で立ち止まった。
「いらっしゃいませ、一名様ですか?」
スタッフに頷きを返し、店内を見渡す。純は厨房に入って行ったスタッフに目を止めた。
コの字のカウンターの向こうから、煙と炭火の匂いが漂ってくる。席に着いてすぐ、純は「注文いいですか」と言った。
「生ビール一つと、ねぎま一本、お願いします」
「生一つとねぎま一本ですね。タレと塩、どちらにされますか?」
塩、と答えそうになったその時、カウンター越しに別のスタッフと目が合った。彼は、晴臣は、純を見て瞳を見開いた。
「塩でお願いします」
「かしこまりました! 生一つ、ねぎま一本、塩でお願いしまーす!」
女性スタッフの声が厨房へと響く。晴臣は背後を振り返り、それから再び純を見やった。純は黙ったまま晴臣を見つめ、これまで築いてきた関係を打ち崩す覚悟をした。
ビールの注がれたグラスが手元にやってくる。立ち上ってはほろほろと崩れる泡を睨み、純はグラスを掴んだ。……次の瞬間、カウンターの向こうから、パッと手が伸びてきた。
「なにしてんだよ」
腕を掴まれ、固い声を投げかけられ、純は淡く微笑んだ。周囲の視線を感じグラスを置くと、晴臣は「どういうつもり」と言い放った。
「……どうしても、水野先輩と話したくて」
「おまえ、未成年だろ。こんなところに来ていいのかよ」
「こうでもしないと、おれと話してくれないんじゃないかって思ったんです。あなたはずっと、おれを避けてたから」
ちがう? 視線で尋ねると、晴臣は押し黙った。
純は、お通しとねぎまを食べて席を立った。
「水野先輩。おれ、外で待ってます」
「……バイト上がれるのは早くて一時だよ」
「おれ、待つの得意なんです。明るいところに入って時間潰して、一時頃、このお店の近くまで出て来ます」
晴臣は鼻根を抑え、それから、「先に帰ってて」と純の目を見て言った。
「ちゃんと話聞くよ。逃げたりしない。だから家で待ってて」
やっぱり、あなたはそう言うんだ。純は、切なくも嬉しくもなって、眉根を寄せた。
「じゃあ、そうします。家で待ってます」
純はそう言い残し、店を出た。
空の部屋に帰ると、純は暗いリビングで膝を抱えた。深夜の十二時を過ぎて、一時を過ぎて、二時を目前にした頃、玄関扉の開く音が聞こえた。
「おかえりなさい」
純は膝から顔を上げ、微笑んだ。「ただいま」晴臣は固い表情で応え、リビングに入った。玄関にだけついた明かりが、あの夜を思い起こさせた。
「どうした? 新しい部屋、もう決まっちゃったの?」
晴臣は穏やかに尋ねた。けれど、その穏やかさが予防線であることは純にだって分かって、純は首を振った。「じゃあ、なに?」晴臣の喉の強張りが、純の喉元に届いた。
「おれは、あなたと暮らし始めてから、あなたにもひげが生えるんだって、少し驚きました。そんなこと、当たり前なのにね」
薄闇の中で見つめ合う。なぜだか、明るい場所にいる時より、彼を近くに感じた。
「“ほんとうのおれ”を知らないだろう、ってあなたは言ったけど、そう思われるのも仕方ないって思います。だって、あなたの言う通り、おれはあなたのことをほんの少ししか知らないし、無精ひげみたいな小さなことにもいちいち反応しているんだから」
認めるよ。おれはあなたのことを知らない。いや、どれだけ知ったって、「ほんとうのおれ」を知り尽くすことなどできないのかもしれない。そうだったとしても……。
「あなたを知りたいと思うのは、迷惑ですか」
震えそうだ、と思った声は、震えなかった。この気持ちは、自分でもいやになるくらい真っ直ぐにこの人へ向かっていて、迷うことさえできない。
「少しずつ知るのでは、間に合いませんか。おれではあなたの抱えた閉塞感を和らげることはできませんか。おれはあなたを知りたい。それから、できれば、おれのことも知って欲しい」
晴臣の瞳に浮かんだ光が揺れる。彼の心にやっと触れられた気がして、純は淡く微笑んだ。
「あなたが好き」
純はあの日のように床に手をつき、跪いて言った。
おれは、あなたを傷付けるようなものは何も持ってない。そう信じて欲しかった。
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