榛名の園

ひかり企画

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第十八話「我慢」

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今日の面談は私が何故キレるのか?
先生がそんな時は何故キレるのかを分析しなさいと言う、ノートに書きます。
そして個人に対してキレるのか?、仕組みにムカつくのかを見極め、特性要因図を作れば、キレた事が馬鹿らしく思えたり真実が見えて来ると言われた。
(私なんか社会不適合者で孤児だからどうでも良いんですよ)
「社会不適合者・孤児は自分で使ってはイケない言葉にしなさい。要領が不得意・1人で生きて来た強さに置き換えなさい」

体育の授業が終わって運動着から制服に着替える、次の授業で使うノートが無くなっている、これって盗られた?学園の決まりでノートはB5サイズ3冊迄しか所持出来ない。
内省用の日記と残り2冊で全教科で使用する。
それにノートの紛失は重大な違反に問われる、先生に亡くした事を告げると内線電話で2人の先生がやってきて腕を掴まれて面談室に入れられ外から施錠される。
寮のお部屋・教室の一斉捜索中だ、私のせいで他の子の不正連絡や禁止品を摘発されて懲戒を受ける子が出てくるだろう。

盗った子は分かっている、正座して授業を受けさせる様子を見て笑った子、そして私が殴った。
面談室に閉じ込められてから幾らもかからない内に私のノートが見つかった。
トイレにあったそうだ、今回は私が我慢した。
そして(ごめんなさい、置き忘れたと思います)
この日は厳重注意で済んだ、タップリお説教されてお部屋に戻された。

翌日の教室で、私が殴った子と同室の取り巻き3人にトイレに行くのを邪魔された。
これには私も困った。
呼吸を整え気持ちを静めて、その子の所行った。
(この前は私が悪かったごめんなさい)
「はーそれで謝っているつもりなん?土下座しろよー」
土下座して頭を下げたら、思いっきり蹴られた、鼻血が出た。
「ギャハハー皆見てよ、ヒカルの顔」
ミホが「いい加減にしなさいよ!」
誰も止めない、娯楽が少ないから人が虐められるのを見て楽しんでいる。
顔をあげて、正面を向くといきなり顔を殴られ、お腹に蹴りが飛んできた。

先生が入って来て私の顔を見て察したようだ、「ヒカルさんどうしたの?」
(すみません。さっき教室で転んでしまって平気です)
一人の園生が「ヒカルってドジっ子だからね」
皆が笑う。
先生が「医務室で見てもらいなさい」
そういって迎えに来た先生に引率され医務室に来た。
先生は薄々は分かっていたと思う、だけど問題にしなかった。
私は自分ではよく耐えたと思った。

ミクさんが退院準備室に移る事になった。
(おめでとう、頑張ってね)
「ヒカルあんたも頑張って進級しないとね、ちょっと心配だわ」
抱き合って別れを惜しんだ、でもこれはおめでたい事なんだよね。

それから暫くして、京子先生から新しいルームメイトが来ることが知らされた。
「多分あなた達と仲良く出来る子だと思うよ今は単独室にいるから3日後に連れて来るから」

彼女の名前はユイカ中学3年生、中2の時に家出と援交で6ヶ月の処遇を受けて、仙台の青葉女子学園にいた、出て来て今度は覚せい剤を自室で友達をやっていたら母親に見つかり警察に通報された(母親に警察に通報されるって普段どんな生活していたのよ)
今回は榛名に来て2年の処遇、榛名は女子少年院の中でも重犯で長期処遇の子ばかりなので厳しんだって。

ユイカは私並みにキレやすい見たいね、お陰で私とミホとユイカで要注意人物達をけん制する、特に土下座されて無様な姿を晒されたあの子達、暫くはトラブルの無い学園生活を送れそう。  

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