榛名の園 外伝 ひかりの留置場日記

ひかりの留置場日記２

あたしはこれから２３番と呼ばれ個人の名前を使ってはいけない。
牢屋の鍵を開けて先生と一緒に室内に入る、まぁ留置場のルールの説明ね。
あたしは未成年なので１人部屋なんだって、お風呂は今は冬だから週に２回、お風呂の脱衣所にカゴがあるから、そこにお洗濯してもらいたい物があったら入れる事。
お洗濯が終ったら鍵付きのロッカーに収められるそうだ。

前日の夜までに先生にリクエストしたら出前が取れるってメニュは丼物だけね。
一週間に一度お菓子や必要な物があれば買える。
夕食時に希望すれば署内の紙パックジュースが買える。
書籍類は購入出来ないけど面会での差し入れは可能、書籍の検閲はなし男性向けの成人雑誌も可能だって。
あたしのサイズにあうスエットが無いのと靴下は貸与されない、差し入れで身内に頼むか。差し入れ代行業者から買う事も出来る。
但し白地の上着は許可されない、理由はノーブラだから。

取り調べが無い時は横になっても良い、朝の運動が終ったら官本コーナーに行って本を借りる事が出来る３冊迄。
起床は朝６：３０分、起きて直ぐに布団を畳んで洗顔を済ませて室内の掃除、
７時に朝食、朝食後に当日のスケジュールを説明される。
８時に運動。
夜８：３０になると警察官（先生）が布団を持って来てくれて９時就寝。
お部屋が明るすぎて眠れない。

娯楽が無い以外は、あたしは被疑者で裁判もまだだからお客様扱い。
女性警察官は事あるごとにあたしを気遣ってくれる。
トイレは自分では流せない、これには困った丸見えだよ、後日壁に板がくっ付いているこれを引き出する２つ折りになっていて何とかお尻位は隠せる事が分かった。

初日は全然眠れなかった。
翌朝先生から、あなたは午前中取り調べで午後は地検に行きます。
本来あたしの年齢では地検に呼ばれる事はないらしいけど、あたしの事件が広域組織犯罪に絡んでいるから地検は興味持っているらしい。
これから取り調べだ、警察署内にいるのに手錠と腰縄されるのよね不思議。
取り調べの男性警察官の言葉は最低、こんな事いわれた「ひかりはこれから少年院に行くことになる、おまえは反省がないから一生出られないかも知れないぞ」
そうして厳しい事を言われた後に女性警察官が来て「ひかりちゃん正直になろうよ、まだやり直せるよ、お友達は正直に喋っているよ」つい優しい言葉に涙するあたし。

本来取調室では飲食禁止なんだけど、警察って忙しいんだよね。
イチイチ留置場に戻されて食後に取調室に連れ出す余裕が無いみたいね。
取調室でご飯たべて休憩後に地検だって。
お昼のメニューは、コロッケ１枚と気持ち程度のキャベツの千切り・モヤシのお浸し・おしんこ・ご飯・お茶、基本薄いサーモンの焼き魚か揚げ物が多い。