56 / 155
第六章
第一話 車輪狩り
しおりを挟む
弱体化した米穀連合会を潰すなら今だが、警察から逃げて潜伏中
の車輪と元レーサーにはどうする事も出来ない。そもそも目的は
暴力集団の殲滅では無く、格差社会をわざと作って利権ばかり漁る
腐りきった政府をどう動かすかだ。だが敵はこちらからアクション
を起さずとも、向こうからやって来た様だ。
民間警察から国家権力に戻った警察は、その力で全国の暴力集団
に車輪を探す様圧力をかけた。従わなければ特殊警察の件の時の様
にエライ目に合うが、逆に探し出せれば今後は国家権力と上手く
やれるので、暴力集団にとっても悪い話では無い。そこでいち早く
名乗りを上げたのは米穀連合会だった。
邪魔な中花一家を潰し、戦力が弱まった米穀連合会にとって国家
権力と再度結びつき勢力を拡大するにはうってつけだ。車輪など所詮
は利き腕を失った引き籠りのニート野郎、以前の様な脅威でも無い
上に裏社会の情報網を駆使すれば見つけ出すなど造作も無い。そして
削げ鼻にとっても襲撃部隊での失態を返上できるチャンスだった。
初めは車輪がどこにいるのか分からないので、全国の暴力集団が
地元を探し回ったが、それが逆に車輪の知名度を更に上げ、国民に今
何が起きてるかを知らしめる事になった。普段から倉庫のオヤジは
日本中の知り合いに車輪の事や、無血開城の計画を呼びかけていた
ので、全国で立ち上がらんとする気持ちが湧きつつあった。
倉庫のオヤジから元レーサーにもその情報は伝わっていたので、
決起は近いのかもしれない。だが米穀連合会の車輪探しは思ったより
早かった。車輪は隠れ家のポストに差し入れてもらっているメシを
取りに行った所を、四方から囲まれ銃を突きつけられた。「テメエ
が車輪とかいう阿呆か」、、前からヨタって来るのは削げ鼻だった。
の車輪と元レーサーにはどうする事も出来ない。そもそも目的は
暴力集団の殲滅では無く、格差社会をわざと作って利権ばかり漁る
腐りきった政府をどう動かすかだ。だが敵はこちらからアクション
を起さずとも、向こうからやって来た様だ。
民間警察から国家権力に戻った警察は、その力で全国の暴力集団
に車輪を探す様圧力をかけた。従わなければ特殊警察の件の時の様
にエライ目に合うが、逆に探し出せれば今後は国家権力と上手く
やれるので、暴力集団にとっても悪い話では無い。そこでいち早く
名乗りを上げたのは米穀連合会だった。
邪魔な中花一家を潰し、戦力が弱まった米穀連合会にとって国家
権力と再度結びつき勢力を拡大するにはうってつけだ。車輪など所詮
は利き腕を失った引き籠りのニート野郎、以前の様な脅威でも無い
上に裏社会の情報網を駆使すれば見つけ出すなど造作も無い。そして
削げ鼻にとっても襲撃部隊での失態を返上できるチャンスだった。
初めは車輪がどこにいるのか分からないので、全国の暴力集団が
地元を探し回ったが、それが逆に車輪の知名度を更に上げ、国民に今
何が起きてるかを知らしめる事になった。普段から倉庫のオヤジは
日本中の知り合いに車輪の事や、無血開城の計画を呼びかけていた
ので、全国で立ち上がらんとする気持ちが湧きつつあった。
倉庫のオヤジから元レーサーにもその情報は伝わっていたので、
決起は近いのかもしれない。だが米穀連合会の車輪探しは思ったより
早かった。車輪は隠れ家のポストに差し入れてもらっているメシを
取りに行った所を、四方から囲まれ銃を突きつけられた。「テメエ
が車輪とかいう阿呆か」、、前からヨタって来るのは削げ鼻だった。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
赤い部屋
山根利広
ホラー
YouTubeの動画広告の中に、「決してスキップしてはいけない」広告があるという。
真っ赤な背景に「あなたは好きですか?」と書かれたその広告をスキップすると、死ぬと言われている。
東京都内のある高校でも、「赤い部屋」の噂がひとり歩きしていた。
そんな中、2年生の天根凛花は「赤い部屋」の内容が自分のみた夢の内容そっくりであることに気づく。
が、クラスメイトの黒河内莉子は、噂話を一蹴し、誰かの作り話だと言う。
だが、「呪い」は実在した。
「赤い部屋」の手によって残酷な死に方をする犠牲者が、続々現れる。
凛花と莉子は、死の連鎖に歯止めをかけるため、「解決策」を見出そうとする。
そんな中、凛花のスマートフォンにも「あなたは好きですか?」という広告が表示されてしまう。
「赤い部屋」から逃れる方法はあるのか?
誰がこの「呪い」を生み出したのか?
そして彼らはなぜ、呪われたのか?
徐々に明かされる「赤い部屋」の真相。
その先にふたりが見たものは——。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ヤマネ姫の幸福論
ふくろう
青春
秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
しかし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる