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序章
有明の月
しおりを挟む…視界がぼやけとるな。せやけど、なんか心地ええわ……。
これは……夢か。おそらくそうやろうな……。
子ども……あぁ。きっと俺とゆめの子やな。かわええ女の子や。雰囲気がゆめそっくりやから、間違えない。もう八歳くらいだろうか。我ながらなんとも、気が早くて呆れるわ。
なんや、懐かしい気がしたが、これは未来の夢か……。
俺に気がついたその子は、何かを一生懸命歌ってくれとる。
夢なので、あまりよく聞き取れんかったが、俺は目一杯褒めてやった。
したら、その女の子は、嬉しそうに笑う。
もし本当に俺とゆめの子が生まれたら、こんなやりとりが何回も出来るんやろうな……
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