俺の部屋に「ただいま」と言いながら入ってくるクズ男のはなし

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【連載版】俺の部屋に「ただいま」と言いながら入ってくるクズ男のはなし

16. 最終話

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 夏ってさ、セックスに向いてないよな。
 ただでさえ暑いのに、余計に汗だくになって、ドロドロになって、不快指数が半端じゃない。特に外から帰ってきてすぐなんて、絶対にやめたほうがいい。ただでさえ熱くなった体がさらに温度を上げて、お互いに溶かし合いながら一つの塊になってしまいそうだ。

 もともと湿気っていた服は汗で張り付いている。それを強引にたくし上げられ乳首を摘まれた。俺は玄関ドアに背をつけ、何とか立っている。透の首に手をまわしていなければ、キスだけですぐに力が抜けてしまった体は、その衝撃を受け止めきれなかっただろう。まだ靴も脱いでないのにな。

「とお、る、ちょ、、ま、むぐっ」

 俺の静止で透が止まるはずもなく、ズボンの中に忍び込んできた手が俺の尻を揉みしだいている。唇もずっと重なったまま。息が苦しくなって少し離れようとしても、すぐに塞がれ、口内に舌が入り込んでくる。不埒に俺の尻を撫でまわしていた手がその合間をなぞり始め、ようやく俺は透を引きはがした。

「そこは、ダメだ。準備、してないから……」

 こういうところが男同士は面倒だ。いい雰囲気になっても、そのままベッドになだれ込むってことができない。少しだけ離れて見上げた透の顔は湯気が出るのではないかというほどに紅潮し、息を荒げていた。俺を見つめる目はギラギラとした欲がありありと浮かんでいる。その目に射すくめられ、背中がぞくりと粟立った。
 俺も透もすでにズボンの上からわかるほどに中心は持ち上がり、無意識のうちにこすり合わせるように腰が揺れてしまう。はちきれてしまいそうな程に興奮してるけど、ちゃんとから。

「ちょっと待ってろ」

 俺は一回深呼吸をして、透から離れた。はずだったんだけどね。

「足を! どけろ!!!」
「やーだ」

 後ろをついてきた透にトイレのドアを閉めるのを阻止されている。さっきまでのいい雰囲気が台無しだよ。

「最近祐也、全部自分でやっちゃうんだもん。今日は俺にやらせて」

 確かに最近はもうすぐに挿入してどうぞ、っていうところまで自分でやっていた。透にやらせると長いし、ただの遊び相手にこんなことするのは面倒だろう? って今思えば拗ねた考えでいたせいなんだけど。でも、透がそれをしたいという理由も、今ならまぁ、わかる。
 とは言え俺にだって最低限譲れないところというものはあるんだよ。

「せめて、トイレだけは勘弁してくれ」
「えぇ~~」
「……そのあとは好きにしていいから」
「………………わかった。でも! ほぐすのは俺がするからね!」

 透は少し考えた後、不承不承という面持ちを隠すことなくトイレのドアを閉めた。
 俺はせめて尊厳だけは死守できたことに胸をなでおろしたが、甘かった。

「まぁだぁ?」
「まだ!」
「ねぇ、まだぁ?!」
「まだだって! 大人しく 待ってろ!!!」

 うるせぇ! ってキレなかった俺をほめて欲しい。俺たちが甘い雰囲気になるなんて日はきっと来ない。ため息と共にちょっと気の抜けた笑いを浮かべながらトイレから出ると、ドアの前で待っていた透の肩に担がれて運ばれ、そのままベッドに放り投げられた。

「いってぇ!!」

 いくらベッドでも放り投げられるとそこそこの衝撃が来る。お姫様抱っこをして運べとは言わないが、せめて丁寧におろしてくれよ。なんて、文句を言う前に覆いかぶさってきた透に口をふさがれた。
 こんな、がっつくような余裕のないキスは珍しい。相変わらず俺の意見も、様子も無視した一方的な行い。でも、こうやって夢中で求められるっていうのは悪くない。
 おかげでトイレ攻防戦のせいで平時に戻ってしまった俺のテンションは、同じくすっかり大人しくなっていた息子殿と共にあっという間に硬度を取り戻していく。
 息まで食い尽くされるようなキスで脳内に酸素が足らなくなって、ぼうっとし始めた視界の中には透しかいない。それがすごく嬉しくて。俺はいつの間にか笑っていたらしい。

「祐也、泣いてるのに笑ってる」
「どっちもしてねぇよ」

 こぼれていく涙は生理的なものだ。そんなことよりもっとして欲しくて、俺は両手両足を透に絡ませて抱き寄せる。透は少し驚きながらも俺の目尻にキスをして、涙を舐めとっていく。

「あっあぁ、んっ」

 そのまま耳の中まで舐められ、俺は声を上げた。普段はなるべく声は押さえてるんだけど。なんか、今日はいいかなって。今の時間ならきっと、ほとんど人はいないだろうし。
 もし苦情が来たら、透に謝りに行かせよう。

 耳を堪能し終えたらしい透は、首筋を辿って、鎖骨へ。その間にチリっと抓られるような痛みが何度も走るから、きっとまた痕だらけにされてるんだろうな。
 せめて服で隠れないところはつけるなっていつもは言ってるけど。もうそれも、今日は全部、まるごとなんでもいいや。透のやりたいように、俺のやりたいように、なんでもしたい。そんな気分。
 すでにピンと立ち上がっている小さな乳首が透は相変わらずお気に入りで。でも、さっきのキスみたいに、こっちもいつもより少し触れ方が荒々しい。捏ねるというよりは、抓られて、吸われるというよりは、噛みつかれて。刺激が走るたびに俺の息子殿からは、たらたらと先走りがこぼれて腹に水たまりを作っていく。
 あれ、いつの間に俺は上も服を脱がされてた? キスで俺がぼうっとしている間か、下手したらベッドに投げられた直後か。気づかない俺もすごい。それくらい夢中だったことに少し恥ずかしくなって、まだ俺の乳首をかわいがっている透の服をたくし上げ、無理やり脱がせてやる。
 透も俺と同じように運動なんてしていないはずなのに、なんでペロンと真っ平な俺と違って、きれいに筋肉が付いてるんだろうな。神様はほんと不公平だ。そのきれいな体に触りたくなって、俺のへそを舐めていた透の肩を押して、ごろんとベッドに転がした。これで形勢逆転。俺のターン。
 俺は透みたいに自然に脱がす技なんて持ってない。というか、透の足が長すぎるんだよ。苦労しながらズボンとパンツを脱がせて、これで透も全裸だ。
 厚くはないけど六個に割れた腹筋の上に跨って、顔、首すじ、胸、それから腹をゆっくりと撫でた。俺から透を触ることは実はあんまりない。いつも透が俺を好き勝手に触ってくるっていうのもあるし、俺があんまり積極的にしていなかったってのもある。それは透がなんで俺にこういうことをするかわからなかったからだ。

「なぁ。透はなんで俺にこういうことするんだ」
「それ、一昨日も聞かれた気がする」

 一昨日だけじゃない。これで三回目。
 一回目は「してみたくなったから」。一昨日の二回目は「祐也としたいから」だっけ。俺はその答えを聞くたびにがっかりしていた。二回とも「俺がセックスをするのに都合のいい存在だから」だと理解したからだ。
 でも、今はそうじゃないってわかった。でも、だからこそ、もう一回答えて欲しい。

「で、なんで?」
「そんなの、祐也を愛してるからでしょ」

 もし、一回目、二回目にこう答えられてたら、俺はその言葉を素直に受け取っただろうか。いや、多分「なに言ってんの?」って信じなくて終わり。今だから、きっとようやく、受け取れる。遠回りしたとは思わない。きっと、俺たちには必要な時間だったんだろう。なーんて、こんなふうにそれっぽく振り返っちゃってる自分にウケる。

「ふっ、あはっ、あはははっ」
「今、笑うとこあった??」
「俺も、………」
「えっ?! なになに?! 今なんて言った??!!」

 いきなり素直になるのはやっぱり難しい。だから、まぁ、おいおい、な。
「なになに、ねぇねぇ」とうるさい透を無視しながら、相も変わらずご立派な息子様を手で支えながら唇を寄せる。根元から先っぽまでじっとりと舌を這わせながら見上げれば、さすがの透も声を詰まらせた。透明な液体がぷくりと湧き出してくる小さな穴を舌先でつつきながら、その味を確かめる。うん、心境の変化は味には影響しない。まずいもんはまずいわ。
 えらの張ったくびれも容をなぞるように舌で撫でていき、また根元のほうへと降りていく。その下に鎮座するお玉さんたちを一つずつ口に含んで頬の中で転がすと、透がぴくりと体をよじらせるのがちょっと楽しい。
 前にしたのは三日前だっけ? それから出していないのか、口の中でずっしりと重さを感じる。
 透には俺しか、いない。だから、この中にあるものはこれから全部俺に、俺だけに注がれる。そう考えただけで俺の従順な尻穴がきゅんとうずいた。

「今日の祐也、すっごいえっち」
「うわっ」

 頬を膨らませた透は、俺の腰をつかむと自分の顔の方へと引き寄せた。俺はさっき透に上も下も全部脱がされている。そうなると、当然もろ出しの下半身が顔の前に来るわけで。透は俺の股の間に顔をうずめると、ためらうことなく俺の尻孔を舐めた。

「あっお、おい、そこは、なめるなってぇ」
「やーだ」

 まるでアイスをこそげるように舌先で孔の周りを舐めていたかと思ったら、そのまま中へと入り込んでくる。自分の体の中を自分ではないものが自由に動き回るなんて、気持ち悪いはずなのに、気持ちいい。

「あぁ……うぅんっあっ、だめっ」
「ほら、祐也。お口がお留守だよ」
「あっ、んんっ、あむっうぅん」

 差し出された透の息子様を必死で口に含む。でも、俺の尻穴の中でうごめいている透の舌が、奥へ奥へと割り入ってくるから、咥えているだけで精一杯。何もできない俺に焦れたのか、透は自分で腰を動かし始めた。
 口の中にぎちぎちにつまった透の息子様のおかげで、息ができなくて、苦しくて。俺は涙も鼻水もよだれも垂れ流し。舌でほぐされた尻穴には指が入ってきて、息子殿まで扱かれて。前も後ろも透の好き勝手にされている。そのすべてが気持ちよくて、もう何も考えられない。

 ――もう、イクっ……!

 俺の息子殿が精液を吐き出したのと同時に、俺の口内に慣れた苦味が広がった。苦しくて、まずくて、いいことなんてなんにもないのに。最後の一滴まで漏らしたくなくて必死に喰らい付く。残滓まで飲み干してようやく口を離すと、どっと力が抜けて、俺はベッドに倒れこんだ。舌をしまえないほど息は荒くなっていて、頭がぼーっとしている。でも、もちろんそんなふうになってるのは俺だけ。
 透は俺の足をつかむと、容赦なく左右に割り開き、その間に入り込んだ。

「挿れるよ、祐也」

 やっぱり一回出したくらいじゃ透のご立派な息子様はへこたれない。膝立ちになった透は、それを見せつけるように自分で扱いている。その迫力にごくりと喉が鳴った。

 もうすでに力が入らなくなりつつある体を預けて、自分でも触らないような内側を明け渡す。こんな恐ろしいことをよくも考えなしでやっていたなって、今になって思う。でも
 それは、俺が無条件に透を信じていて、透ならって大丈夫って本能的に感じていたからできたのかもしれない。なんてね。さっきから、ないことばっかり考えてしまう。
 だって、目の前にいるこれから俺を抱こうとしている男が俺に興奮してくれているのが嬉しくて。その興奮をなんとか我慢しながら、俺の様子を伺う様子が愛おしくて。そう思ってしまう自分が、ちょっと恥ずかしいんだよ。
 それをごまかすように俺は余裕そうな笑みを顔に浮かべて、透の腰に両足を絡みつけた。

「こいよ」

 俺を見下ろす透は壮絶なほどに色っぽく笑って、狙いを定めるように切っ先を俺の尻孔へと当てる。そういえば、俺を襲ったガタイのいい男が、俺の尻孔が縦に割れてるって言ってたな。それって、絶対に透の息子様が立派すぎるせいじゃん。こんな大砲の砲弾のような亀頭がおれの孔をこじ開けて、メリメリと音を立てながら押し入ってくるんだ。しかも、何度も、何度も。そんなの、透の容になってて当たり前だ。

「うあっ、ぐぅ」
「痛くない?」
「ないっ」

 腹の奥が詰まったように苦しくなって、尻に透の体がぶつかって、透の息子様が俺の中に全て収まったのだと知る。ここからなじむまで待つ時間は、ただ耐えて待つだけの拷問のような時間だと思ってた。
 でも今日は正面に透の顔が見える。正常位でするのも随分久しぶりだ。最近はちょっとした抵抗のような気持ちで後ろからばっかりしてたから。
 俺は手を伸ばして透の頬を両手で挟んだ。毛穴なんてないんじゃないかと思うほど艶やかな肌はなめらかで、少し汗ばんでいる。しっとりと濡れた前髪がエロい。
 あぁ本当に顔がいいな、こいつ。誰もが欲しがるようないい男なのに、なんで俺みたいな平凡な男が気に入ったんだろうな。じいっと見ていてもさっぱりわからない。透も不思議そうに首をかしげている。それから、たまらないほどに優しく笑った。

 ――うっわ。

 全身の温度が上がって、腹の中がきゅうっと収縮する。そうなると自然と中にいる透の息子様を締め上げてしまうわけで。透は眉をぐっと顰めた。

「急に、締めないでよ」
「わざとじゃねーし」
「もう、優しくしようと思ってるのに」
「いらねーよ、いまさら。お前の好きにしていい」

 また透が笑う。今度は口角を片方だけ上げて、肉食獣も震えあがるほど獰猛に。

「じゃあ、遠慮なく」
「あっあぁぁ!!!」

 透は俺の足を肩に担ぎ、ぎりぎりまで腰を引くと、待ってましたといわんばかりに上から一気に貫いた。
 肉壁を擦られる快感に、中にあるしこりを押し上げられる快感に、奥を穿たれる快感に、俺はもう喘ぐだけ。
 突かれるたびに俺の息子殿からはもう何かわからない液体が吹き出して、あたりを汚している。でも、俺に明日の洗濯の心配をする余裕はもうない。
 背中から快感の蔓が這うように伸びてきて、俺を埋め尽くしていく。頭の中は真っ白だ。

「あっぐ、あぁ、イクっ、イグぅ、あぁぁぁ!!」
「くっ、はっぁ」

 中で熱がはじけて、背を這っていた蔓が頭を突き抜けた。やばい、めちゃくちゃ気持ちよかった。白んだ視界はなかなか戻ってこなくて、痙攣が止まらない。
 それなのに、透はまだ存在感を保ったまま俺の中にいる。まずい予感しかしない。
 震える体で何とか逃げようと体をひねり、上にずり動こうとして、あっという間に腰を掴まれ、引き戻された。

「逃がさないよ」

 全身にからみつくような声に耳を侵され、俺はまたイッた。





 翌日、俺は一人ベランダにいた。

「よっし、きれいになったな」

 今日も空は青く広がり、真夏の太陽はやる気に満ち満ちて地上を熱している。この様子なら、風呂場でピカピカに磨いたお気に入りの黒い靴はきっとすぐに乾くだろう。

 俺が目を覚ました時、隣に透はもういなかった。多分、夜のうちにバイトに行ったのだと思う。
 昨日、さんざんやるだけやって、意識を飛ばしたドロドロべちゃべちゃな俺も、ぐちゃぐちゃなシーツだってそのまま放置して、あっさりといなくなるんだもんな。バイトだから仕方がないとはいえ、せめて体拭いてくれるとかさ、いろいろ気の使い方はあるじゃん。ほんと自分勝手。やっぱりクズ。性格はそう簡単に治りそうにない。
 ため息をついて部屋に戻ると、ちょうどガチャリと玄関ドアが開いた。


「祐也~ただいま~」
「おかえり、透」

 それでも俺はこれからもずっと、俺のところに「ただいま」と言いながら帰ってくる透に「おかえり」と言うのだろう。


 おわり



********あとがき*********

最後までお読みいただきありがとうございました!

短編から始まって、連載版を引き続き読んでいただいた方も、
連載版からこの作品を知っていただいた方も、すべての読者の皆様に感謝です(^^)

いかがだったでしょうか? 一言でも感想をいただけるとすごく嬉しいです!
ぜひよろしくお願いいたしますm(__)m


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