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おまけ1.欲張りな時間【※R-18】
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一つ学年が上がり、地面を照らす日差しが鋭さを増し始めたころ、柊哉が所属するバレー部は見事地方予選を突破し、全国大会への出場を決めた。
地方予選の決勝には有志の生徒で応援に行くというので、俺も緒方と一緒に初めて柊哉の試合を見に行った。
正直バレーのルールはマンガで読んだ程度の知識しかないけど、それでもコートの上で生き生きと動き回る柊哉があまりにもかっこよくて、緒方に『ずっと目がハートですよ』なんてからかわれた。
むしろ柊哉に向かって黄色い歓声を上げるかわいい女の子たちと一緒に叫びたいのを我慢したことをほめて欲しい。
応援は団体行動だったから、試合の後に柊哉のところには行けなかったけど、ミーティングが終わったらうちに来て、泊まっていく予定だ。
試合の熱が冷めない俺は、柊哉が来るのをずっとワクワク、ドキドキしながら待っていた。
部屋のインターホンが鳴り、ドアを開けて入ってきた柊哉に俺は勢いよく飛びついた。
「柊哉、お疲れ様! めっっっっっっちゃかっこよかった!!!!!!」
柊哉はいきなり飛びついてきた俺に少しびっくりしていたけど、少し照れくさそうな顔で『ありがとうございます』ってはにかんだ。
なんてかわいい顔をするんだろうか……。胸がギューッとなるぐらいときめいた。
昼に見た柊哉の顔も息が止まるほどかっこよかったけど、このかわいい顔は俺だけのものだ。
俺は柊哉の首に回した両手に少し力を込めて引き、背伸びをして柊哉にキスをした。
何度もキスを交わすうちに、俺の背に回された柊哉の手には熱がこもり、俺の素肌を探り始める。
どんどん激しさを増すキスに息ができなくなり、体から力が抜けていく。
そのままカクンと膝を落とした俺を柊哉は抱きかかえ、寝室へと運んだ。
「ごめん、火月さん。今日は優しくできないかも」
いつもの落ち着きを取っ払い、野性味を帯びた柊哉の目に、俺の体はゾクゾクと喜んでいる。
柊哉はいつも優しい。
それは俺を抱くときも変わらず、常に俺のことを優先して理性的に動く。
もちろん、それはそれで大切にされていることを実感できて、嬉しい。
でも、たまにふともっと欲望のままに抱かれてみたい、とも思ってしまう。
だから今日は欲張りな俺の“わがままを叶える時間”だ。
柊哉はあっという間に俺の服をはぎ取ると、自分の唾液で指を濡らし、俺の中へと挿れる。
「柔らかいね。もしかして、準備してくれた?」
「う、ん……試合してる柊哉がめちゃくちゃかっこよかったから、すごいしたくなっちゃって……んっ」
「あんまり煽らないで…。今日はほんとに我慢が利かなくなるから」
「我慢なんてしなくていいよ、柊哉の好きにシて……?」
その瞬間、柊哉の目の色がプツンと変わり、俺の足をグッと持ち上げて、一気にその熱を俺の中に挿し込んだ。
「あぁっっ!! 」
その衝撃だけで、チカチカと頭の中が白とびしそうになる。
打ち付けられるいつもよりも早いその律動に、付いていくだけでも精いっぱいだ。
でも、俺を必死で求めるその目に、快楽にゆがむ顔に、俺の体は悦び震える。
「んあっ、あっ、あぁ……っ! もっとっ……!」
目には涙がたまり、体はガクガクと小刻みに震えているのに、もっと欲しくて、欲しくてたまらない。
柊哉は俺の腰を掴み、いつもより奥へと熱を押し込む。
「あっそんな、奥……は、挿いらな……、あっあぁぁぁぁっっ」
「火月さんっ……ごめっ、止まんない…っ!」
「あっ、しゅうや、しゅうやぁあ……も、う、イクっ……あぁ!!」
「火月さんっ……好きだよ、くっ……かつ…きさっ」
柊哉の体が大きく震え、俺の中に熱いものがドクドクと流れ込んだ。
俺の上にのしかかった柊哉の重さを少しの間味わっていると、急にむくっと柊哉は体を起こし、俺にキスをした。
「火月さん、もう一回」
それから何度も何度も求められ、もう何回出したかわからなくなってから、俺は意識を手放した。
翌朝、目を覚ますとなぜか柊哉は俺の横で正座をしてうなだれていた。
「おはよ、柊哉。何してんの?」
昨晩、限界まで声を上げたせいで声がかすれている。
「昨日はすみませんでした……俺、本当にめちゃくちゃしちゃって……」
今はシュンと落ち込んだ顔をしているけど、俺は昨晩のギラついた眼を思い出し、ほうっと思わずため息が出る。
「昨日は、試合の後で興奮してたから?」
「そうですね……」
「次の試合の時もあぁなる?」
「多分……」
「そっか。じゃー次の試合の後も、絶対うち来てね?」
「はい、……えっ?」
俺がにっこりと笑うと、柊哉は戸惑いながら顔を赤らめた。
優しい柊哉も大好きだけど、たまにはこういうのも有りだよね。
地方予選の決勝には有志の生徒で応援に行くというので、俺も緒方と一緒に初めて柊哉の試合を見に行った。
正直バレーのルールはマンガで読んだ程度の知識しかないけど、それでもコートの上で生き生きと動き回る柊哉があまりにもかっこよくて、緒方に『ずっと目がハートですよ』なんてからかわれた。
むしろ柊哉に向かって黄色い歓声を上げるかわいい女の子たちと一緒に叫びたいのを我慢したことをほめて欲しい。
応援は団体行動だったから、試合の後に柊哉のところには行けなかったけど、ミーティングが終わったらうちに来て、泊まっていく予定だ。
試合の熱が冷めない俺は、柊哉が来るのをずっとワクワク、ドキドキしながら待っていた。
部屋のインターホンが鳴り、ドアを開けて入ってきた柊哉に俺は勢いよく飛びついた。
「柊哉、お疲れ様! めっっっっっっちゃかっこよかった!!!!!!」
柊哉はいきなり飛びついてきた俺に少しびっくりしていたけど、少し照れくさそうな顔で『ありがとうございます』ってはにかんだ。
なんてかわいい顔をするんだろうか……。胸がギューッとなるぐらいときめいた。
昼に見た柊哉の顔も息が止まるほどかっこよかったけど、このかわいい顔は俺だけのものだ。
俺は柊哉の首に回した両手に少し力を込めて引き、背伸びをして柊哉にキスをした。
何度もキスを交わすうちに、俺の背に回された柊哉の手には熱がこもり、俺の素肌を探り始める。
どんどん激しさを増すキスに息ができなくなり、体から力が抜けていく。
そのままカクンと膝を落とした俺を柊哉は抱きかかえ、寝室へと運んだ。
「ごめん、火月さん。今日は優しくできないかも」
いつもの落ち着きを取っ払い、野性味を帯びた柊哉の目に、俺の体はゾクゾクと喜んでいる。
柊哉はいつも優しい。
それは俺を抱くときも変わらず、常に俺のことを優先して理性的に動く。
もちろん、それはそれで大切にされていることを実感できて、嬉しい。
でも、たまにふともっと欲望のままに抱かれてみたい、とも思ってしまう。
だから今日は欲張りな俺の“わがままを叶える時間”だ。
柊哉はあっという間に俺の服をはぎ取ると、自分の唾液で指を濡らし、俺の中へと挿れる。
「柔らかいね。もしかして、準備してくれた?」
「う、ん……試合してる柊哉がめちゃくちゃかっこよかったから、すごいしたくなっちゃって……んっ」
「あんまり煽らないで…。今日はほんとに我慢が利かなくなるから」
「我慢なんてしなくていいよ、柊哉の好きにシて……?」
その瞬間、柊哉の目の色がプツンと変わり、俺の足をグッと持ち上げて、一気にその熱を俺の中に挿し込んだ。
「あぁっっ!! 」
その衝撃だけで、チカチカと頭の中が白とびしそうになる。
打ち付けられるいつもよりも早いその律動に、付いていくだけでも精いっぱいだ。
でも、俺を必死で求めるその目に、快楽にゆがむ顔に、俺の体は悦び震える。
「んあっ、あっ、あぁ……っ! もっとっ……!」
目には涙がたまり、体はガクガクと小刻みに震えているのに、もっと欲しくて、欲しくてたまらない。
柊哉は俺の腰を掴み、いつもより奥へと熱を押し込む。
「あっそんな、奥……は、挿いらな……、あっあぁぁぁぁっっ」
「火月さんっ……ごめっ、止まんない…っ!」
「あっ、しゅうや、しゅうやぁあ……も、う、イクっ……あぁ!!」
「火月さんっ……好きだよ、くっ……かつ…きさっ」
柊哉の体が大きく震え、俺の中に熱いものがドクドクと流れ込んだ。
俺の上にのしかかった柊哉の重さを少しの間味わっていると、急にむくっと柊哉は体を起こし、俺にキスをした。
「火月さん、もう一回」
それから何度も何度も求められ、もう何回出したかわからなくなってから、俺は意識を手放した。
翌朝、目を覚ますとなぜか柊哉は俺の横で正座をしてうなだれていた。
「おはよ、柊哉。何してんの?」
昨晩、限界まで声を上げたせいで声がかすれている。
「昨日はすみませんでした……俺、本当にめちゃくちゃしちゃって……」
今はシュンと落ち込んだ顔をしているけど、俺は昨晩のギラついた眼を思い出し、ほうっと思わずため息が出る。
「昨日は、試合の後で興奮してたから?」
「そうですね……」
「次の試合の時もあぁなる?」
「多分……」
「そっか。じゃー次の試合の後も、絶対うち来てね?」
「はい、……えっ?」
俺がにっこりと笑うと、柊哉は戸惑いながら顔を赤らめた。
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