星の降る日は

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4. 夕日が輝く日は

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 あれから二週間がたち、遠征に出ていた騎士団が戻ってきたと、食料を運んでくる王宮の使用人が言っていた。だが、その日も、次の日になってもエルバルトは戻ってこない。
 アレクシスに一抹の不安がよぎる。

 少し前、エルバルトがまだ遠征に出ている最中に塔を訪ねてきたリシュカは、エルバルトがどれほど素晴らしい剣士なのかについて、なぜか自慢げに語った。
 過去の遠征で上げた成果から、若干一八歳にして、未来の騎士団長間違いなしと言われ、その見た目も相まって、各界から様々なラブコールを受けているらしい。
 だが、忠誠を誓った人がいるからと、エルバルトは一切それらに応じなかった。
「特に第一王女殿下がエルくんにご執心らしくて、自分の護衛騎士になってほしいって熱心にアプローチしているそうですよ」
 エルバルトはアレクシス以外には一貫して不愛想だ。それは王族相手でも変わらず、少しの媚も見せないその姿はこれまでちやほやされることしか知らなかった王女様の心を鷲掴みにしたらしい。
「まぁ一考の余地もなく、毎回断ってるらしいですけどね。ほんと、愛だわ」
 愛とか何とかは放っておいてほしい限りだが、アレクシスはそんな話を聞いたせいもあって、エルバルトは当然帰還したらすぐに戻ってくるものと思っていたし、無事でないことなんて考えもしなかった。
 だが、その夜もエルバルトが塔に姿を見せることはなかった。

 騎士団が王都に帰還してから五日目、昨晩はほとんど眠れず、ふらつく頭で王宮から届けられたパンをかじっていると、塔のドアのベルが鳴った。
 ようやく帰ってきたか、とアレクシスは勢いよくドアを開ける。ところが、そこに立っていたのは見知らぬ男だった。
「あっすみません、魔塔主様…ですか?」
 金色の長髪を低い位置で一つに結んだその男は、アレクシスを見てその切れ長の大きな目の中にある茶色の瞳を一瞬丸めたが、すぐに取り繕ってアレクシスに人当たりの良い笑顔を向けた。
 深い色合いで落ち着きのあるエルバルトとは違い、明るく派手な印象の美男だ。でも、知らない男だ。
 アレクシスは警戒するように開いたドアを半分閉め、その隙間からぎろりと男を睨んだ。
「誰だ」
「私は王都騎士団に所属する、レオン・アーベルと申します。エルバルトとは騎士団の同期にあたります。実は今回の遠征でエルバルトがケガを負いまして…。そのご報告と、彼からの伝言を預かって参りました」
 恭しく一礼したレオンは、ことの顛末をアレクシスに語った。

 レオンの説明を掻い摘むと、どうやら一人先走って窮地に陥った王国騎士団の騎士をエルバルトが助けたが、その際に深手を負ってしまったため、今は騎士団の宿舎で療養中だという。
「傷が癒えるのにもうしばらくかかりそうなので、自分が不在の間もちゃんと食事をとって、くれぐれも体を大切にしてほしいとのことです」
 こんな状況においてもエルバルトはアレクシスのことばかり心配する。アレクシスは思わず心の中でチッと舌を打った。
「騎士団には治癒魔法を使えるものがいないのか?」
「もちろんいますよ。ただ、今回は負傷者が多くて……治癒魔法は一日にそう何度も使えるものではないし、どうしても王国騎士団が優先になりますので。まぁ若いから後でも大丈夫でしょう、って感じです」
 レオンは、困ったような顔で両手を上げた。
 つまり、若くて王都騎士団所属のエルバルトの治療は後回しにされている。だから戻ってこれないのだ。
 眉間に深くしわを寄せ、明らかに怒りに満ちたアレクシスに睨まれ、レオンはたじろいでいる。レオンが悪いわけではない、そうは思っていてもアレクシスは怒りを抑えることができなかった。
「と、とにかく、命に別状はありませんから、ご安心ください。いくら後回しにされているとはいえ、あと数日もすれば戻ってこれると思いますよ」
「……わかった」
 納得するしかないアレクシスは、イラつく気持ちをぶつけるように、塔のドアを勢いよく閉めた。

 だが、それから一週間がたっても、エルバルトは戻ってこなかった。
 どうして戻ってこないのか、ケガがそんなにひどいのか…グルグルと考えながらアレクシスが部屋中を歩き回っていると、一週間前と同じようにドアのベルが鳴った。
 アレクシスはまた勢いよくドアを開けたが、そこにいたのは前と同じく金髪の男だった。
「またお前か」
「そんなに邪険にしないで下さいよ…。俺だって頼まれてきているんですから」
「で、あいつは」
「それがまだもうしばらくかかりそうで……。えっと、それで伝言が…」
「いらん、どうせ前と同じだろ。それよりも行くぞ」
「えっ?行くってどこに」
「騎士団に決まってるだろう」
 もう我慢の限界だ。アレクシスは黒いマントを頭からかぶり、塔の外に出る。今日も外はまぶしい日差しが降り注いでいた。
 日差しの明るさとは反対に、怒りのこもった足取りでずんずんと進むアレクシスに、レオンも始めは戸惑ってみせたが、今はもうそんな様子はなく、鼻歌交じりにアレクシスの後ろを歩いている。
「魔塔の主様って、塔から出ても大丈夫なんですか?」
「問題ない」
 いつだったか、エルバルトからも同じような質問をされたことがあった。


 以前、アレクシスが本屋へ出かけた際、塔に戻る途中でエルバルトと鉢合わせてしまったことがある。
 絶対にうるさいことを言われると思い、いつもはエルバルトが戻るよりも早く塔に帰るようにしていたのに、その日はうっかり本屋に長居してしまったのだ。
「アレクシス様って外に出ていいんですか?!」
「当たり前だろ」
「ずっと塔にいるから、出たらダメなんだと思ってた…。どこに行ってたんですか?」
『魔塔の主』とはいっても、王都内であれば特に行動を制限されているわけではない。
 とは言っても、いくらマントで隠していてもその特異な見た目は目立つし、好奇の眼に晒されるのも煩わしい。そして何より、疲れる。
 だから、塔の外に出ることはほとんどないが、本の虫であるアレクシスは、街のはずれにある本屋にだけはたまに出かけていた。
 そう、エルバルトが騎士団にいる時間帯に。
「えっ一人で行ってたんですか?危ないですよ…! 次は絶対一緒に行きましょうね」
「嫌だ」
 そういわれると思ってた。だから言わなかったのだ。
「何でですか?!」
「悪目立ちしそうだから」
「そんなの気にしません」
 お前はしなくても俺はするんだ…と口から出かけたが、問答が面倒になりやめた。だが、エルバルトが諦める様子はない。
 どうしてもアレクシスと出かけたいエルバルトは、少し思案してからにっこりと笑顔を作った。
「人がいないところならいいんですね?」

 次の日、いつもより少し早めに戻ってきたエルバルトに連れ出されたのは、街を一望できる小高い丘だった。
 夕焼けに紅く染まる美しい街並み。空には鳥が泳ぎ、街の人々の活気ある声も遠くに聞こえる。
「きれいでしょう。子供のころ、落ち込んだときとかによく来ていました。なんか元気になれる気がして…。最近はあまり来れてなかったけど、ずっとあなたにもこの景色を見せたいと思ってたんです。だってあなたが守っている街だから」
 王都フィーレン。文字通り、命がけでアレクシスが守っている街。
 それなのに、いつもどこか避けていた。だから、こんなふうにしっかりと目にするは初めてだった。
 夕日に紅く染まる街を優しい瞳で見つめるエルバルトの端正な横顔に、アレクシスはなぜか泣きそうになった。
 その日は街に明かりが灯るまで、二人でその景色を見ていた。


「つきましたよ」
 いつの間にか前を歩いていたレオンに声を掛けられ、顔を上げる。そこには白い石造りの堅強な建物があった。華美な造りではないが、どこか威厳を感じるこの建物がどうやらアレクシスの目的地らしい。
「ここで少しお待ちいただけますか?騎士団長に許可を得てきます」
「いい、俺もいく」
 騎士団の関係者しか訪れない場所であるため人通りは多くはないが、明らかに異分子であるアレクシスがそこに立っていれば、嫌でも目立つ。もし他の騎士団に怪しまれ、尋問でも受けたりしたら面倒でしかない。
 察したレオンは何も言わず、アレクシスを連れて建物の奥へと進んだ。
 そして、通り過ぎたいくつかの部屋の中でも一際堅強な扉の前で立ち止まるとその扉を叩いた。
「王都騎士団所属のレオン・アーベルです。急で申し訳ありませんが、騎士団長に至急許可をいただきたいことがあります。お目通り願えますか」
 すると、すぐに中から黒髪紺目の若い男が顔を出した。騎士団長の補佐といったところだろう。
「どうしたんだ、レオン。約束はなかったと思うが」
「申し訳ありません、ラナルド様。実はエルバルトに会いたいという人を連れてきたので、騎士団長にその許可をいただきたいのです」
 レオンに促され、アレクシスは頭にかぶせたマントを取る。騎士団長に近しい人物であれば、それだけで十分アレクシスが何者なのか 察するだろう。
「……えっ魔塔主様?! 少々お待ちください」
 案の定ラナルドと呼ばれたその黒髪の男は、アレクシスの姿を見るなり慌てて部屋の中へ戻っていった。
 少しして再び開かれたドアの奥にいたのはラナルドと同じ色合いの壮年男性。顎にひげを蓄え、鋭く貫くような紺色の眼は、歴戦の将というに相応しい威厳を放っている。
「初めてではありませんね。改めまして、騎士団長のセドリック・ウェインです」
 セドリックとは魔塔の主となったときに一度会っているから確かに初対面ではないが、アレクシスは正直名前も顔も覚えていなかった。でも、その眼差しにどこか既視感がある。
 セドリックはアレクシスに部屋の中のソファに座るよう促し、自身もその前に座った。
「急に来てすまない」
 明らかに少年に見えるアレクシスが、騎士団長であるセドリックに“ため口”で話しているのは相当な違和感があるが、魔塔の主はこの国では独立した機関として扱われる神殿に属する魔道士の中でも最高位にあるため、王の配下である騎士団より、アレクシスのほうが上位にあたる。身分制度のあるこの国では、言葉遣い一つとっても立場を明確にすることが常だ。
「いえ、問題ありません。エルバルトに会いに来たと聞きましたが」
「その…ケガがなかなかよくならないと聞いた。治療するから、宿舎に案内してほしい」
 セドリックはアレクシスの言葉に少し驚いた顔をしたが、すぐにその濃紺の目を細めた。
「エルバルトが魔塔で暮していることは知っていましたが、迷惑をかけていないかと心配していたのです。あの子は少し、思い込むと突っ走る気があるので…。でも、思っていたよりも大切にしていただいているようで安心しましたよ」
 確かに突っ走られたがゆえに、いつの間にか一緒に暮らすことになったのだが、こうして心配になり迎えに来るほどに、エルバルトの存在はアレクシスにとって当たり前のものになっていた。
 それを他人に指摘されるのはなんとなくむず痒い。アレクシスはなぜか既視感のある濃紺の瞳から視線をそらし、ぶっきらぼうに口を開いた。
「治療が終わったら連れて帰る」
「わかりました。未熟な息子ですが、どうかよろしくお願いします。ラナルド、案内して差し上げなさい」
「承知しました。こちらへ」

 ラナルドに続き、アレクシスとレオンは部屋を出る。が、アレクシスは先ほどの騎士団長の言葉に猛烈な違和感を覚えた。

 ――……息子……?

 アレクシスは後ろからついてくるレオンのほうへ勢いよく振り返った。
「今……息子って言わなかったか……?」
「えっもしかしてご存じなかったんですか? エルバルトは騎士団長のご子息ですよ」
 そういえば、と記憶を辿ると、以前リシュカがそんなことを言っていたことをアレクシスはようやく思い出した。
「あと、そこにいらっしゃるラナルド様も」
 今度は勢いよく前を向く。前を歩いていたラナルドもアレクシスの視線に気づいて振り返り、にっこりとほほ笑んだ。
「ご挨拶していませんでしたね。王国騎士団に所属する、ラナルド・ウェインです。ウェイン家の長男で、エルバルトの一番上の兄に当たります」
 改めて見ると、エルバルトよりも少し大人びてはいるが、その顔立ちと黒髪は確かな血のつながりを感じる。
「失礼……瞳の色が違うから気がつかなかった」
「あぁエルバルトの瞳は母譲りですからね。兄弟の中で碧眼なのはエルバルトだけなんですよ」
 エルバルトには二人の兄がいると聞いた。その一人がこのラナルドで、騎士団長である父、セドリックの補佐を務めているという。
 ラナルドは案内する道すがら、エルバルトのことを話し始めた。
「エルバルトは昔から物事に淡泊といいますか…剣以外には興味も関心も示さない子供だったので、私たちも心配していたんです。それが騎士団に入るやいなや、魔塔に住むと言い出した時は心底驚きました」
 それはアレクシスだって驚いた。
「きっとエルバルトが勝手にやったことでしょう。弟がご迷惑をおかけして申し訳ありません」
 さすが兄弟だけあって、言い出したら聞かないエルバルトの性格はしっかりと把握していたらしい。
「何事にも関心が薄い分、逆に興味を持ったものにはひたすらに執着する質でしたから…あれが人に向いたら大変だと昔、母と話していたことがあったのですが、現実になってしまったようですね」
 あははっと明るく笑うラナルドだったが、アレクシスは苦笑するしかなかった。

 騎士団の宿舎は、騎士団長室のあった石造りの建屋からほど近い、二階建ての横に長い建物だった。エルバルトの部屋は一階の奥らしく、ラナルド案内で進んでいく。
 すると奥の部屋のドアから、怒鳴りながら赤髪の青年が出てくるのが見えた。
 その赤髪の男は乱暴にドアを閉めると、こちらに気づいたようで、ラナルドに向かって礼をした。
「オスカー。エルバルトの見舞いに来ていたのかい?」
「はい、あいつがケガをしたのは俺のせいなので…それなのにあいつ…クソっ」
 どうやらこのオスカーと呼ばれた赤髪の男がエルバルトのケガの元凶らしい。
 アレクシスはラナルドの後ろに隠れ、ちらっとその赤髪の男を見ると、オスカーもアレクシスの存在に気が付いたようだ。
 アレクシスはオスカーから顔が見えないよう、身深にマントを引く。
「どなたで…」
 オスカーの言葉が終わる前に、レオンがアレクシスを隠すようにさっと前に立った。
「ラナルド様、我々は訓練に戻るのでこれで失礼します。オスカー行くぞ」
 レオンはラナルドに一礼すると、何か言いたげなオスカーの背を押しながら、共にその場を去っていった。
「フフッ、レオンは気の付く男ですからね。だからエルバルトもあなたのところへ行かせたのでしょう」
 二人の後姿を見送ると、ラナルドは少し足を進め、先ほどオスカーが出てきた扉を叩いた。アレクシスは、早まる鼓動を必死に落ち着かせようとするが、その間もなく扉が開く。
「エルバルト、調子はどうだい」
「兄上、どうされたんですか」
 聞き覚えのある声が聞こえる。それだけでアレクシスの鼓動はさらに早まるのがわかった。自分でもなぜそうなるのかわからず、戸惑いと鼓動で頭が混乱する。
「あぁ起き上がらなくていい。お前に会いたいという人を連れてきたんだ」
「えっ?!」
 まだドアの外にいたアレクシスはラナルドに促されて部屋に入ると、かぶっていたマントを取った。
「あっアレクシス様…!どうして…?!」
 エルバルトは頭と体に包帯を巻き、足をつられたまま、ベッドに横になっていた。
 どう見ても重症だ。アレクシスはグッと唇を噛んだ。

「では魔塔の主様、よろしくお願いいたします」
 ラナルドが出て行き、二人きりになった部屋で、アレクシスはベッドの横にある木の椅子に座った。
「どうしたんですか……?」
「どうしたじゃないだろう。お前が全然戻ってこないから仕方なく来たんだ」
 アレクシスはふてくされたように言うが、エルバルトはまだ信じられないものを見るようにアレクシスを見つめている。
 流れる沈黙に耐えかねたアレクシスが掌をエルバルトに向け、呪文を唱え始めると、エルバルトが慌ててその手をつかんだ。
「やめてください」
「うるさい、手を放せ」
「ダメです!こんなことに魔力使わないでください!放っておいてもあと1カ月もすれば治りますから」
 エルバルトはアレクシスが魔法を使うことを極端に嫌がる。それは、アレクシスが結界を維持するために常に膨大な魔力を消費しているためであり、それが枯渇すれば命に関わることを知っているからに他ならない。
 それでも、そうだとしても、アレクシスにだって譲れないものがあるのだ。
「……つまり、お前はあと一カ月も俺にあの固いパンを齧っていろって言うのか。あと一カ月もあの荒れた部屋で過ごせって言うのか。あと一カ月も……あそこに独りでいろって言うのか!」
 自分でも思っていた以上の感情があふれ、その目に涙がたまっていく。
 それを悟られまいと顔を背けるが、エルバルトが伸ばした手はそっとアレクシスの頬に触れ、涙をぬぐった。
「すみません、アレクシス様……泣かないで」

 アレクシスは塔に一人住んでいたころ、孤独など感じたことはなかった。
 もともと孤児で家族もいなかったし、育った神殿にもなじまなかった。だらか、一人でいることは苦ではないはずだった。
 それなのに、エルバルトと暮らすようになり、誰か食事をとる幸せを、誰かと笑いう楽しさを知った。
 いつ死ぬともしれないこの身のむなしさをエルバルトが埋めてくれていたことに気が付いてしまった。
 もう独りには戻れない。独りにしないでほしい。
 アレクシスは目に溜まる涙をぬぐい、再びエルバルトに掌を向ける。
「そのくらいの傷を治しても俺の体には何の影響もない。だから…さっさと塔に戻るぞ」
「はい……、ありがとうございます」
 アレクシスが呪文を唱えると金色の美しい光がエルバルトの体を包み込む。それはまるで前に二人で見た街を包み込む夕焼けのように、優しい光であった。
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