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9話 告白

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今まではレイに、剣も魔法も教えて貰ってて、レイには全然適わなかったので、僕はまだまだ弱いのだと思っていたけど、今日、他の魔族と戦って気が付いた。
僕はいつの間にか強くなっていた。

「・・・レイ、僕はレイのおかげで、とても強くなっていたみたい。今日の事で実感した。きっと、もう僕一人で帰れる力は身に付いてるよね? 」

僕がそう言うと、レイは息を飲んで僕を見る。

「だけど、僕はレイの傍にいたい。僕が居ると迷惑をかけると思うけど、それでも、レイと一緒にいたいんだ。傍に居させて欲しい」

僕がここに来てから、ずっと見守ってくれていたレイは、僕にとって大切な存在になっていた。
いつも隣にいてくれて当たり前の存在。

そのレイから離れるなんて、僕には出来ない。
レイが居ていいと言ってくれるなら、僕はいつまでもここにいたい。

「もちろんだ、クリスが居たくなくなるまで居ていい」

レイはそう言うと、僕を抱き上げて、またベッドに座らせて、キスをする。

「ねぇ、レイは・・・僕の事をどう思っているの?」

ずっと気になっていて聞けなかったことを聞いてしまった。

「レイは僕の事、気持ち悪くないの? 」

その言葉に、レイは少し怒ったように僕を見た。

「気持ち悪いなんて思うわけないだろう、何でそんな事を思うんだ? 怒るぞ! 」

「だって、魔族のレイからしたら、僕の肌の色は変じゃな・・・ん・・・」

僕が言い終わらないうちに、レイの口で口を塞がれてしまった。
僕の口の中にレイが入ってくる。

「・・・・・・んっ・・・」

レイのキスがいつもより荒々しい。
僕の口にかぶりつくように唇を重ねると、舌が僕の口の中を求めるように這い回り、僕の舌を捕らえると、離さないとばかりにさらに深く入ってくる。

「・・・・・・う・・・あっ・・・はっ・・・」

僕は僅かな隙間から呼吸をしようとするけど、させて貰えない。
レイを怒らせちゃった?

長いキスの後、やっと解放されてレイを見ると、ルビー色の瞳が獣のように光り輝いていて、ゾクッとする。

「・・・気持ち悪いと思ってる奴に、こんな事をする訳ないだろう 」

そう言われて、僕は何を言ったんだと数分前の自分を責めたくなった。
レイがそんな事を思うはずないのに、何でそんなことを言っちゃったんだ。

「お前を始めて見た時、人間か聞いたのを覚えてるか? 」

その言葉はよく覚えてる。
抱き抱えた僕を見て、「人間か?」と聞いてきた。
人間がよほど珍しかったんだろう。
僕が頷くと、レイは僕の頭を撫でながら微笑む。

「俺はあの時、お前が天使に見えたんだ」

「え? 僕が魔族じゃないから驚いたんじゃないの? 」

「違う、俺にはお前が天使に見えた。この絹糸のような綺麗な金髪も、澄んだ泉のようなブルーの大きな瞳も、透き通った白い肌も、俺が触れていいのか、とまどうくらい綺麗だと思った。気持ち悪いなんて、思ったことは一度もない」

そうだったんだ、初めて聞いた。
僕がレイにそんなふうに思われてたなんて・・・

「俺は・・・出会った時からずっと、お前に惹かれてる」

そう言って僕を見るレイの表情は、捨てられた子犬のようで、縋るように僕を見つめていた。

「それって・・・」

僕は戸惑いながらも、答えが聞きたくて、その先を聞いてしまう。

「クリス、俺はお前が好きだ。誰にも触らせたくないくらい、愛してる」

レイの言葉に、息が出来ないくらい心臓がキュッとなる。
あれ? 息ってどうやってするんだっけ?
レイの気持ちはずっと前からうすうす感じてた。
でも、ちゃんと言葉で聞くと、破壊力ヤバすぎっ!
僕、息出来なくて死んじゃうかも・・・
そんな変な事を考えていると、レイがまた子犬のように覗き込んでくる。

「クリス? どうした? 」

「・・・レイに愛してるなんて言われたら、嬉しすぎて心臓止まっちゃうかと思った・・・」

僕は笑いながらレイを見る。

「僕も、レイの事大好き 」

そう言って微笑むと、僕はレイの腕の中に居た。

「クリス・・・ありがとう、俺もめちゃくちゃ嬉しい」

大切に、壊れないように抱きしめてくれるレイを見上げると、レイがまた、唇を重ねる。
今度はとても優しいキス。
僕が気持ちよくなるのを知ってるキスの仕方。そして、レイの手が服の下から胸に上がってきて、乳首をつまむように弄ぶ。

「うっ・・・・・・あ・・・ん・・・」

キスと乳首の快感に、下半身が疼きだす。
思わずレイに、身を任せそうになるのを耐えて、レイのキスから逃れると、荒れた息で話した。

「レイ、こんな事をしてる場合じゃないよ、魔王様の元に戻らないと! 」

そういう僕を他所に、今度は耳にキスをする。

「問題ない、全て指示してある」 

「主犯がいるはずじゃないの?」

「ああ、既に兵を向かわせた、俺の部下は優秀だから大丈夫だ」

耳元で囁くように言ったあと、また僕の耳を愛撫する。

「や・・・・・・ん・・・レイっ!・・・ダメ・・・!」

それでもこんなことをしてる場合じゃない。

「魔王様・・・の・・・んっ・・・所に・・・行かなきゃ」

「心配しなくても大丈夫だ。それに、既に魔王は俺だ、なんの問題もない、・・・今はクリスに触れていたい」
 


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