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意外と難しい大文字の筆記体

キヨシの指導でeが入った英単語の綴りを書くことで
逆さまに書くミスは解消された薫だったが、筆記体を完璧にマスターするまでには時間がかかっていた。

筆記体の大文字は薫にとっては難しく、FやG、I、Q、Vあたりで苦戦していた。

「薫くん、大文字の筆記体は難しいか、おじさんが見本を見せるからゆっくり覚えていって大丈夫だ」

キヨシは大きく見やすい字で大文字の筆記体の見本を見せた。

キヨシは顔に似合わず字ははっきりと見やすい字できれいだったことで、薫の筆記体のミスがだんだん減っていった。

キヨシというだけあって、顔は奇面組のメンバーのキヨシに似て非なるものだ。

キヨシは中学で習う五文型や仮定法、複数形の付け方などの文法事項の勉強を進めていくも薫のいちばん苦手な大文字の筆記体を毎日テストをして完璧にマスターできたのは21回目だった。それまで薫は英語のすべての勉強のあとに筆記体の練習を欠かさずにやっていた。