友情物語

マーブル

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美少女になったマーブル

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「あれ?わたし、2本足で立ってる」

マーブルはいままでの4本足から2本足になったことで変な違和感を覚えていた。

「わたし、たしかプレハブにいて、宇宙まで来て、今度はローカル?」

マーブルは大男のエネルギーで栃木県茂木町の廃校寸前の大町学園まで飛ばされた。

「寂しくなりますな校長」

「どうとう廃校か99年間続いた伝統校が、生徒がいなければ学校は成り立たないもんなあ、せめてあと1年、あ~」

「あれ?あの美少女は誰だね教頭」

「はて?うちの生徒ではないような」

「君は誰だね?」

「私はマーブルです。101匹ワンちゃんの」

「101匹ワンちゃん?君は人間じゃないか、しかも美少女の」

「先生たちはゾウとクマ」

この場所では人間と動物とが逆転していた。

大町学園の校長と教頭は由比の部屋にあったぬいぐるみを連想させる風貌だ。

「先生たち可愛い」

「可愛い?失礼なこと言うんでないぞ校長に向かって」

「校長まあまあ、可愛いって誉め言葉として受けとめていいの?」

「だって由比ちゃんの部屋にあったぬいぐるみそっくりだから」

「先生をぬいぐるみ扱いするのか」

「そんなつもりじゃ、そうだったこの学校、廃校になっちゃったの」

「もうじきな、なっちゃったって、まだなってない
崖っぷちだ」

「人間と動物とが共に勉学に励み、共に生きていく
そんな学園を存続させたいんだ」

「それじゃわたしがこの学園の生徒になってあげる」

「君の気持ちはありがたいが、君1人だけでは」

「そうか、過疎化で生徒の人数が足らないのかあ」

「君、お友達はいないのかね」

「友達?いまこの世界に来たばかりだから」

「仕方ない廃校だな教頭」

「仕方ないですな校長」

「待って、わたしが何とかする」

「何とかするって、いまこの世界に来たばかりだって言ってたじゃないか」

マーブルはプレハブのぬいぐるみを生徒にすることを考えた。

「小田急線に乗るためには、ここからどう行けばいいの?」

「小田急線?ん~、教頭わかるか?」

「宇都宮まで車で行って、そこからJRで新宿行けばいいのでは校長」

「そうか、電車に詳しいな教頭」

「先生たちが宇都宮駅まで連れていってくれるの?」

「暇だし、めんどくさいけど学園を守ることができるぬならば、付き合うか」

マーブルは先生たちに宇都宮駅までタクシー代わりとして連れていってもらい、プレハブ近くの最寄りの駅までの電車賃をもらった。

「生徒集めしてきます」

「たくさん集めて来てな、可愛いい子もな」

マーブルはプレハブ近くの最寄りの駅までたどり着いた。

最寄りの駅からプレハブまでは迷うものの、駅員に植物園の場所を聞くことでプレハブん目指した。

「植物園の行き方教えてください」

ようやく長い道のりで植物園までたどり着いたマーブルだったが、もうここまで来ればあとはお得意の散歩コースだ。

ついこないだまで往き来していた場所だったが、懐かしく感じられたマーブルだった。

とうとうマーブルはプレハブまでたどり着いたが自分の姿がダルメシアンから人間になったことをすっかり忘れていた。

マーブルがプレハブの2階のベルを鳴らすと由比が出てきた。

「あ、由比ちゃん」

「由比ちゃんって?あなただれ」

「わたしよマーブルよ」

「ふざけないで!マーブルはもういないのよ」

「いまは人間の姿になってしまったけど本当にマーブルよ」

「何言ってるのあなた、あなた何者なの」

「どうしたうるさいぞ由比、何事だ」

「変な子が来て、自分はマーブルだって、この子頭おかしいんじゃないの」

「わかったわかった、ん?黒い模様?もしかしてお前はマーブルなのかマーブルなんだろ」

「そうよ進さんわたしマーブルなのよ」

「そうかそうか、俺にはわかる俺にはわかるぞ、お前とずっと一緒にいたからな、こんなとこじゃなくてなかに御上がり」

進にはマーブルがわかったようだったが…


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