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一見変わりない日常
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王妃から妃たちに新しく入った侍女を警戒するよう話があってから、妃たちは表面上はいつもと変わりなく過ごしていた。だが、夜、皆が寝静まった時間になると王の訪れがないものは秘密の部屋に集まり、情報共有していた。
「後宮の侍女として働くには後見人からの推薦がいるのですけど、アメリアの後見人はカインズ子爵でしたわ」
その日、王はユリアの部屋を訪れていた。秘密の部屋に集まっているのは王妃とカリナ、イリーナ、エリスの4人。王妃は侍女が探ってきたアメリアの身元を明かした。
「アメリアがカインズ子爵の家に出入りするようになったのは最近のようです。それまでは娼婦の真似事をしたり、依頼があれば金銭しだいで暗殺もしていたようですね」
「あら」
「まあ」
王妃の口から語られたアメリアの素性に妃たちが険しい表情を浮かべた。
「そんな危険な方だったなんて。子爵はもちろんご存知なのですよね?」
エリスの問いに王妃は静かにうなずいた。
「ご存知でしょう。そして、彼女の素性を知った上で後宮に入れたのでしょう。カイル様やキース様に害をなすために」
いつも穏やかな王妃もさすがに険しい表情になる。アメリアがどのような依頼を受けているのかはわからなかったが、よくない内容であることは確かだった。
「そのアメリアですけど、最近はあちこち動き回っているようですわね」
そう言ったのはカリナだった。
「私の侍女がキース様のお部屋のそばで何度か彼女を見ていますわ。まるで殿下と何かあったと言わんばかりに悩ましげな様子だったそうですけど」
「彼女、部屋に入ったのかしら?」
汚らわしいと言いたげに眉間に皺を寄せてイリーナが尋ねるとカリナは首を振った。
「いえ、私がキース様に直接確認しましたけど、彼女は部屋には入っていませんわ。ただ、さも殿下のお部屋から出てきたように誰かに見せていただけです」
「侍女たちの噂は広がるのが早いですからね」
「恐らく、噂に尾ひれをつけて広げるつもりかと」
エリスの言葉にうなずいてカリナが言うと、王妃がため息をついた。
「その噂、わたくしの侍女の耳に入るようにいたしましょう。そうすれば、わたくしが彼女を殿下から遠ざけることができます」
「王妃様、あまりご無理をなさらないでくださいね?」
王妃が直接アメリアに問いただすと聞いてカリナが心配そうな顔をする。王妃は穏やかに微笑むと「大丈夫です」とうなずいた。
「わたくしの大切な方々を傷つける人は許しません」
穏やかだが確かな怒りがこもった声で王妃は静かに言った。
翌日、アメリアは王妃の部屋に呼ばれた。
「失礼いたします」
何食わぬ顔で部屋に入ってきたアメリアはソファに座る王妃の前に立つと頭を下げた。
「王妃様、お呼びでございましょうか」
「ええ。わたくしの侍女がおかしな噂を耳にしたと教えてくれたのです。それについてあなたに聞いてみようと思いまして」
緊張している王妃の表情は硬い。アメリアは王妃の言葉にびくりと肩を震わせた。
「キース殿下のお部屋の周りで、いったい何をしているのですか?」
「それは、その…」
尋ねられたアメリアがうつむいてスカートの裾をぎゅっと握る。王妃の侍女たちはその様子を演技が上手いなと思いながら見つめた。
「何かやましいことでもあるのですか?」
王妃が尋ねると、アメリアはわっと床に突っ伏して泣き出した。
「申し訳ございません!」
「どういうことかしら?」
王妃の侍女たちが駆け寄ろうとするのを片手を上げて制し、王妃はアメリアを見つめた。
「いけないこととは知りながら、殿下にお声をかけられて嬉しくて…。申し訳ありませんでした!」
アメリアの話ではまるでキースがアメリアを誘い手を出したかのようだった。
「アメリア、では、あなたは殿下に誘われて不貞を働いた。そう言うのですか?」
キースにはアメリアとは何もないどころか、話もしていないと確認をとっている。だが、いくらキースが否定したとして、噂は尾ひれをつけて広がっていくだろう。そして、噂を流したことでアメリアを咎めれば、噂を信じている者たちにはアメリアの口を封じるために咎めたと思われる。どう動いてもキースの名に傷がつくのだ。
「王妃様、私は仕事を辞めて田舎に帰ります。どうかお許しを」
「いいえ。あなたが辞める必要はありません」
城勤めを辞めればそのまま自由になれる。城から出してなるものかと王妃は首を振った。
「キース殿下はあなたとは会ったこともないとおっしゃいました。つまり、殿下と不貞を働いたというあなたの話は嘘ということになります。あなたが殿下のお部屋から出てきたわけではいということは確認済みですし、あなたが流した噂もあなたの妄言だったとさらに噂を流してあります」
王妃の言葉にアメリアは青ざめた。カインズ子爵の話では後宮内は険悪だということだった。だが、実際潜入してみると妃の侍女同士のやりとりは普通にあるし、誰かが誰かに嫌がらせをしている様子も見られなかった。だから警戒してキースの部屋のそばにいるのはカリナの侍女にしか見せていない。そして姿を見られるのとは別に噂を流したのだ。カリナの侍女が見た話を主であるカリナに言うことは予想できた。だが、侍女が他の侍女に話し、それが噂となって王妃の耳に入るにはあまりに早すぎた。ましてやすでに対処もしているとなると、妃と王妃が情報を共有しているとしか思えなかった。
「王妃様、お妃様たちと仲がお悪いというのは、嘘なのですか?」
泣き真似をやめたアメリアが尋ねる。王妃はアメリアをじっと見つめながら口を開いた。
「わたくしは、妃の方々と仲が悪いなどと一度も言ったことはありません」
「私をどうなさるのですか?」
王妃の言葉で王妃と妃たちが情報を共有していることを確信したアメリアが尋ねると、王妃は「捕らえます」と言った。
「あなたは罪を犯しているはず。捕らえて裁きを受けていただきます」
「わかりました」
何かしら抵抗があると警戒していた王妃と侍女たちは、アメリアが素直なことに逆に驚いた。だが、捕らえるなら早いほうがいいと後宮の警備に当たっている兵を呼ぶ。呼ばれた兵士はアメリアを拘束すると王妃の部屋を出ていった。
「王妃様、妙に素直でしたが、あれでよかったのでしょうか?」
「もしかして、兵士の中にも内通者がいるのでは?」
侍女たちが心配そうに王妃に言う。王妃はうなずくと「心配ありません」と言った。
「あの兵士がアメリアの仲間であっても関係ありません。アメリアの身柄は親衛隊に預けられます。逃げられませんわ」
王妃の言葉にやっと侍女たちは安堵の表情を浮かべた。
「後宮の侍女として働くには後見人からの推薦がいるのですけど、アメリアの後見人はカインズ子爵でしたわ」
その日、王はユリアの部屋を訪れていた。秘密の部屋に集まっているのは王妃とカリナ、イリーナ、エリスの4人。王妃は侍女が探ってきたアメリアの身元を明かした。
「アメリアがカインズ子爵の家に出入りするようになったのは最近のようです。それまでは娼婦の真似事をしたり、依頼があれば金銭しだいで暗殺もしていたようですね」
「あら」
「まあ」
王妃の口から語られたアメリアの素性に妃たちが険しい表情を浮かべた。
「そんな危険な方だったなんて。子爵はもちろんご存知なのですよね?」
エリスの問いに王妃は静かにうなずいた。
「ご存知でしょう。そして、彼女の素性を知った上で後宮に入れたのでしょう。カイル様やキース様に害をなすために」
いつも穏やかな王妃もさすがに険しい表情になる。アメリアがどのような依頼を受けているのかはわからなかったが、よくない内容であることは確かだった。
「そのアメリアですけど、最近はあちこち動き回っているようですわね」
そう言ったのはカリナだった。
「私の侍女がキース様のお部屋のそばで何度か彼女を見ていますわ。まるで殿下と何かあったと言わんばかりに悩ましげな様子だったそうですけど」
「彼女、部屋に入ったのかしら?」
汚らわしいと言いたげに眉間に皺を寄せてイリーナが尋ねるとカリナは首を振った。
「いえ、私がキース様に直接確認しましたけど、彼女は部屋には入っていませんわ。ただ、さも殿下のお部屋から出てきたように誰かに見せていただけです」
「侍女たちの噂は広がるのが早いですからね」
「恐らく、噂に尾ひれをつけて広げるつもりかと」
エリスの言葉にうなずいてカリナが言うと、王妃がため息をついた。
「その噂、わたくしの侍女の耳に入るようにいたしましょう。そうすれば、わたくしが彼女を殿下から遠ざけることができます」
「王妃様、あまりご無理をなさらないでくださいね?」
王妃が直接アメリアに問いただすと聞いてカリナが心配そうな顔をする。王妃は穏やかに微笑むと「大丈夫です」とうなずいた。
「わたくしの大切な方々を傷つける人は許しません」
穏やかだが確かな怒りがこもった声で王妃は静かに言った。
翌日、アメリアは王妃の部屋に呼ばれた。
「失礼いたします」
何食わぬ顔で部屋に入ってきたアメリアはソファに座る王妃の前に立つと頭を下げた。
「王妃様、お呼びでございましょうか」
「ええ。わたくしの侍女がおかしな噂を耳にしたと教えてくれたのです。それについてあなたに聞いてみようと思いまして」
緊張している王妃の表情は硬い。アメリアは王妃の言葉にびくりと肩を震わせた。
「キース殿下のお部屋の周りで、いったい何をしているのですか?」
「それは、その…」
尋ねられたアメリアがうつむいてスカートの裾をぎゅっと握る。王妃の侍女たちはその様子を演技が上手いなと思いながら見つめた。
「何かやましいことでもあるのですか?」
王妃が尋ねると、アメリアはわっと床に突っ伏して泣き出した。
「申し訳ございません!」
「どういうことかしら?」
王妃の侍女たちが駆け寄ろうとするのを片手を上げて制し、王妃はアメリアを見つめた。
「いけないこととは知りながら、殿下にお声をかけられて嬉しくて…。申し訳ありませんでした!」
アメリアの話ではまるでキースがアメリアを誘い手を出したかのようだった。
「アメリア、では、あなたは殿下に誘われて不貞を働いた。そう言うのですか?」
キースにはアメリアとは何もないどころか、話もしていないと確認をとっている。だが、いくらキースが否定したとして、噂は尾ひれをつけて広がっていくだろう。そして、噂を流したことでアメリアを咎めれば、噂を信じている者たちにはアメリアの口を封じるために咎めたと思われる。どう動いてもキースの名に傷がつくのだ。
「王妃様、私は仕事を辞めて田舎に帰ります。どうかお許しを」
「いいえ。あなたが辞める必要はありません」
城勤めを辞めればそのまま自由になれる。城から出してなるものかと王妃は首を振った。
「キース殿下はあなたとは会ったこともないとおっしゃいました。つまり、殿下と不貞を働いたというあなたの話は嘘ということになります。あなたが殿下のお部屋から出てきたわけではいということは確認済みですし、あなたが流した噂もあなたの妄言だったとさらに噂を流してあります」
王妃の言葉にアメリアは青ざめた。カインズ子爵の話では後宮内は険悪だということだった。だが、実際潜入してみると妃の侍女同士のやりとりは普通にあるし、誰かが誰かに嫌がらせをしている様子も見られなかった。だから警戒してキースの部屋のそばにいるのはカリナの侍女にしか見せていない。そして姿を見られるのとは別に噂を流したのだ。カリナの侍女が見た話を主であるカリナに言うことは予想できた。だが、侍女が他の侍女に話し、それが噂となって王妃の耳に入るにはあまりに早すぎた。ましてやすでに対処もしているとなると、妃と王妃が情報を共有しているとしか思えなかった。
「王妃様、お妃様たちと仲がお悪いというのは、嘘なのですか?」
泣き真似をやめたアメリアが尋ねる。王妃はアメリアをじっと見つめながら口を開いた。
「わたくしは、妃の方々と仲が悪いなどと一度も言ったことはありません」
「私をどうなさるのですか?」
王妃の言葉で王妃と妃たちが情報を共有していることを確信したアメリアが尋ねると、王妃は「捕らえます」と言った。
「あなたは罪を犯しているはず。捕らえて裁きを受けていただきます」
「わかりました」
何かしら抵抗があると警戒していた王妃と侍女たちは、アメリアが素直なことに逆に驚いた。だが、捕らえるなら早いほうがいいと後宮の警備に当たっている兵を呼ぶ。呼ばれた兵士はアメリアを拘束すると王妃の部屋を出ていった。
「王妃様、妙に素直でしたが、あれでよかったのでしょうか?」
「もしかして、兵士の中にも内通者がいるのでは?」
侍女たちが心配そうに王妃に言う。王妃はうなずくと「心配ありません」と言った。
「あの兵士がアメリアの仲間であっても関係ありません。アメリアの身柄は親衛隊に預けられます。逃げられませんわ」
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