8 / 27
2.支配人の密かな楽しみ
4.
しおりを挟む
「確かに彼はお金持ちじゃないから、ここへは一度しか来たことがないわ。でも運命の出会いっていうのかしらね。一目でこの人しかいない! って、お互い悟ったの。だから隠れてこっそり会っていたわ……。だけどね、町工場の真面目な社長さんと、私みたいな女ではうまくいきっこない。生きる世界が違うのよ。だから、お別れを切り出したのだけど……。ニクラスさんはどうしても分かってくれなくて、あなたも知っているかもしれないけれど、毎日手紙を寄越すようになったの。そして今日はとうとうお金を作って、この店に会いに来てくれるらしいわ」
立て板に水のようにスラスラと、フロレンツィアは説明する。
その口上の滑らかさに、思わずヘクターも「そうだったのか」と納得しそうになるが、慌てて首を振り、正気を取り戻す。
――ニクラスは、ただのストーカーだ!
「まあ……。なんて健気な男性なの……。姐さんのこと、本気で愛しているのね……」
だがウルスラは情感こもった語りにすっかり騙されて、フロレンツィアの話を信じてしまったようだ。うんうん頷き、夢中で聞き入っている灰色の瞳はうるうると――いや、ギラギラ光っている?
なんだか熱が籠もり過ぎているような? やはり女は、こういったウツクシイ恋物語に惹かれるものなのか。
――全部嘘なんだけどな!?
ウルスラの反応の大きさに、ヘクターは呆れ半分戸惑い半分といったところだ。
そして唐突に始まった茶番は、いよいよクライマックスを迎えようとしている。
「だけど、私たちはもう会ってはいけないの! 不幸にしかならないのだから! ――ウルスラ。私の代わりに、あの人の渇望を癒して差し上げて欲しいの。こんなこと、あなたにしか頼めないのよ……!」
「……!」
ウルスラは感極まったように目を見開くと、フロレンツィアの手を取った。
「分かったわ、姐さん! 任せて! あたし、がんばる! そうと決まったら、今日の衣装や髪型、メイクを念入りに整えなくっちゃ! 姐さんの大事な人が相手だもんね! 手を抜けないわ! あとでアドバイスちょうだいね!」
そう言い残すと、ウルスラは火の玉のように燃え、弾み、支配人室を飛び出して行った。
――室内に、静寂が戻ってくる。
「――おい」
ヘクターは低い声でフロレンツィアを呼んだ。
先ほどの話は時系列も詳細も、なにもかもおかしい。
だが一番の誤りは――フロレンツィアがニクラスと愛し合っているということだ。
フロレンツィアは決して、客には惚れない。ただひとりを愛することは、娼婦という職業上好ましくないと――それは彼女が自分に課した戒めだ。
そしてその不文律こそが、フロレンツィアを「黄金ウサギ」の女王たらしめている。
――「万人に等しく愛を配り、等しく冷たい女」として。
「面倒な客をウルスラに押しつけるっていうのか? 嘘をついてまで!? おまえ、最低だな!」
「いいじゃない。ウルスラもやる気を出してるんだから」
「おまえ……!」
「食堂が開く時間だわ。賄い食べてくる」
「おい!」
支配人の叱責など最後まで聞かず、フロレンツィアはするりと滑るように扉の向こうへ消えた。
混乱と失望のあまり、ヘクターの眼前は暗くなる。
――自分のために、友人を犠牲にするなんて。
あの二人は仲が良いと思ったのは、間抜けな解釈違いだったのだろうか。
「やはり女は怖い生きものだ……」
ヘクターのその嘆きは確かに真実を突いていたのだが、指し示す方向がわずかにズレていた。
のちに真相を知った彼は、だからより一層の恐怖を味わうことになるのである――。
本当のことを言うべきか……。ヘクターは最後まで迷った。だがその夜のウルスラを一目見て、口を噤むことに決めたのだった。
きらびやかなドレスに、気合いの入ったメイクにヘアスタイル。ヘクターが今まで見た中で一番、この日のウルスラは美しかった。
――全力で張り切っている彼女に、「おまえはフロレンツィアにかつがれたんだ」なんて、とてもじゃないが言えない。
だいたい今頃本当のことを打ち明けて、ウルスラに降りられても困る。相手が変質者だとしても客は客で、予約を受けつけたくせに土壇場で断るなどしたら、「黄金ウサギ」の名に傷をつけることになるからして。
――そして、そのときはやってきた。
「ようこそいらっしゃいませ、バッハ様」
「ど、どうも……」
ニクラス・バッハは予約した時間よりやや早く、「黄金ウサギ」を訪れた。
慇懃に出迎えながら、ヘクターは男の様子をつぶさに観察した。
中肉中背で人の良さそうな面構えをした――フロレンツィアの言ったとおり、特に特徴のない平凡な人物である。
しかしあれだけ陰湿な嫌がらせをしておきながら、こうして平気な顔をしてやって来るあたり、この男はとんでもない闇を抱えているのかもしれない。
そんな疑心を抱きながら、改めてニクラスを眺めてみれば、その地味な容貌すら凶暴なモンスターに見えてくるから不思議だ。
先入観の妙。人というのは、実にいい加減なものである。
「あの、フロレンツィアさんは……」
そわそわと、ニクラスは落ち着きがない。
「そのことなのですが、バッハ様」
支配人の説明を遮るように、客を出迎えるためのエントランスに一人の女が現れた。華やかに着飾ったウルスラである。
「はじめまして、ニクラスさん。あたしは、ウルスラっていいます」
「えっ……? あ、ああ、はじめまして……」
ニクラスが助けを求めるように視線をこちらに寄越したので、それをきっかけにヘクターは事情を話した。
「申し訳ありません、バッハ様。実は、フロレンツィアは急病に臥せっておりまして……。あまりに突然のことだったので、お知らせも間に合いませんで、大変失礼致しました。ただ、せっかくここまでお出でいただいたのに、このままお帰しするのも忍びないと、フロレンツィアも申しておりまして……」
「あたし、フロレンツィア姐さんに、あなたのことよろしく頼むってお願いされたんです! 精一杯、ご奉仕させていただきますね!」
ヘクターの話を引き継ぎ、ウルスラは明るく笑っている。
ニクラスは予想外の事態に戸惑っているようだ。当然だろう。そっとヘクターが耳打ちする。
「もちろん、キャンセルも承りますが……」
ニクラスが口を開く前に、ウルスラは素早くニクラスの腕を取り、豊満な胸を押しつけた。
「ねえ、ニクラスさん。今日はあたしと楽しみましょうよお! 姐さんの彼氏だもん! 本当は通ってもらわないとダメなんだけど、今夜は特別! いーーーっぱいサービスしてあげるね!」
「……!」
魅力的な女に耳元で囁かれて、ニクラスのつぶらな目が白黒している。
畳み掛けるように、ヘクターは尋ねた。
「……どうなさいますか?」
ニクラスはごくりと生唾を飲み込みながら、つっかえつっかえ答えた。
「せ、せっかくだから……。じゃあ……今日は、この人と過ごします……」
「うふ! 嬉しい!」
ウルスラは満足気に微笑むと、ぎこちないニクラスの腕を引っ張り、自分の受け持ちの部屋へと導いて行った。そんな二人の後ろ姿を、ヘクターは心配そうに見送る。
「大丈夫か……?」
だがそれは、まるっきりの杞憂であった。
その夜以降、ニクラスはウルスラのお得意様となったのだから。
もちろん、ニクラスからのフロレンツィアに宛てた粘着質な手紙は、一切届かなくなった。今はウルスラに熱を上げているのだろう。
軽いというか、「女だったら誰でもいいのか!」と、詰ってやりたくなるような変わり身の早さである。
――いや。ここはむしろ、ウルスラの手腕を褒めるべきなのだろう。
ニクラスの心変わりを告げると、フロレンツィアは「そう」と頷いただけだった。
彼女はこれで都合二回、ウルスラに客を取られたことになる。とはいえ今回の件は、フロレンツィア自身が押しつけたような形ではあるが。
それでもこのようなときの娼婦の心情は、いかばかりか。
もちろんそれをフロレンツィア自身に問うほど、ヘクターは鬼ではない。
――そしてこの話には、驚愕の展開が待ち構えていた。
二ヶ月後、ウルスラが急に店を辞めると言い出したのである。
立て板に水のようにスラスラと、フロレンツィアは説明する。
その口上の滑らかさに、思わずヘクターも「そうだったのか」と納得しそうになるが、慌てて首を振り、正気を取り戻す。
――ニクラスは、ただのストーカーだ!
「まあ……。なんて健気な男性なの……。姐さんのこと、本気で愛しているのね……」
だがウルスラは情感こもった語りにすっかり騙されて、フロレンツィアの話を信じてしまったようだ。うんうん頷き、夢中で聞き入っている灰色の瞳はうるうると――いや、ギラギラ光っている?
なんだか熱が籠もり過ぎているような? やはり女は、こういったウツクシイ恋物語に惹かれるものなのか。
――全部嘘なんだけどな!?
ウルスラの反応の大きさに、ヘクターは呆れ半分戸惑い半分といったところだ。
そして唐突に始まった茶番は、いよいよクライマックスを迎えようとしている。
「だけど、私たちはもう会ってはいけないの! 不幸にしかならないのだから! ――ウルスラ。私の代わりに、あの人の渇望を癒して差し上げて欲しいの。こんなこと、あなたにしか頼めないのよ……!」
「……!」
ウルスラは感極まったように目を見開くと、フロレンツィアの手を取った。
「分かったわ、姐さん! 任せて! あたし、がんばる! そうと決まったら、今日の衣装や髪型、メイクを念入りに整えなくっちゃ! 姐さんの大事な人が相手だもんね! 手を抜けないわ! あとでアドバイスちょうだいね!」
そう言い残すと、ウルスラは火の玉のように燃え、弾み、支配人室を飛び出して行った。
――室内に、静寂が戻ってくる。
「――おい」
ヘクターは低い声でフロレンツィアを呼んだ。
先ほどの話は時系列も詳細も、なにもかもおかしい。
だが一番の誤りは――フロレンツィアがニクラスと愛し合っているということだ。
フロレンツィアは決して、客には惚れない。ただひとりを愛することは、娼婦という職業上好ましくないと――それは彼女が自分に課した戒めだ。
そしてその不文律こそが、フロレンツィアを「黄金ウサギ」の女王たらしめている。
――「万人に等しく愛を配り、等しく冷たい女」として。
「面倒な客をウルスラに押しつけるっていうのか? 嘘をついてまで!? おまえ、最低だな!」
「いいじゃない。ウルスラもやる気を出してるんだから」
「おまえ……!」
「食堂が開く時間だわ。賄い食べてくる」
「おい!」
支配人の叱責など最後まで聞かず、フロレンツィアはするりと滑るように扉の向こうへ消えた。
混乱と失望のあまり、ヘクターの眼前は暗くなる。
――自分のために、友人を犠牲にするなんて。
あの二人は仲が良いと思ったのは、間抜けな解釈違いだったのだろうか。
「やはり女は怖い生きものだ……」
ヘクターのその嘆きは確かに真実を突いていたのだが、指し示す方向がわずかにズレていた。
のちに真相を知った彼は、だからより一層の恐怖を味わうことになるのである――。
本当のことを言うべきか……。ヘクターは最後まで迷った。だがその夜のウルスラを一目見て、口を噤むことに決めたのだった。
きらびやかなドレスに、気合いの入ったメイクにヘアスタイル。ヘクターが今まで見た中で一番、この日のウルスラは美しかった。
――全力で張り切っている彼女に、「おまえはフロレンツィアにかつがれたんだ」なんて、とてもじゃないが言えない。
だいたい今頃本当のことを打ち明けて、ウルスラに降りられても困る。相手が変質者だとしても客は客で、予約を受けつけたくせに土壇場で断るなどしたら、「黄金ウサギ」の名に傷をつけることになるからして。
――そして、そのときはやってきた。
「ようこそいらっしゃいませ、バッハ様」
「ど、どうも……」
ニクラス・バッハは予約した時間よりやや早く、「黄金ウサギ」を訪れた。
慇懃に出迎えながら、ヘクターは男の様子をつぶさに観察した。
中肉中背で人の良さそうな面構えをした――フロレンツィアの言ったとおり、特に特徴のない平凡な人物である。
しかしあれだけ陰湿な嫌がらせをしておきながら、こうして平気な顔をしてやって来るあたり、この男はとんでもない闇を抱えているのかもしれない。
そんな疑心を抱きながら、改めてニクラスを眺めてみれば、その地味な容貌すら凶暴なモンスターに見えてくるから不思議だ。
先入観の妙。人というのは、実にいい加減なものである。
「あの、フロレンツィアさんは……」
そわそわと、ニクラスは落ち着きがない。
「そのことなのですが、バッハ様」
支配人の説明を遮るように、客を出迎えるためのエントランスに一人の女が現れた。華やかに着飾ったウルスラである。
「はじめまして、ニクラスさん。あたしは、ウルスラっていいます」
「えっ……? あ、ああ、はじめまして……」
ニクラスが助けを求めるように視線をこちらに寄越したので、それをきっかけにヘクターは事情を話した。
「申し訳ありません、バッハ様。実は、フロレンツィアは急病に臥せっておりまして……。あまりに突然のことだったので、お知らせも間に合いませんで、大変失礼致しました。ただ、せっかくここまでお出でいただいたのに、このままお帰しするのも忍びないと、フロレンツィアも申しておりまして……」
「あたし、フロレンツィア姐さんに、あなたのことよろしく頼むってお願いされたんです! 精一杯、ご奉仕させていただきますね!」
ヘクターの話を引き継ぎ、ウルスラは明るく笑っている。
ニクラスは予想外の事態に戸惑っているようだ。当然だろう。そっとヘクターが耳打ちする。
「もちろん、キャンセルも承りますが……」
ニクラスが口を開く前に、ウルスラは素早くニクラスの腕を取り、豊満な胸を押しつけた。
「ねえ、ニクラスさん。今日はあたしと楽しみましょうよお! 姐さんの彼氏だもん! 本当は通ってもらわないとダメなんだけど、今夜は特別! いーーーっぱいサービスしてあげるね!」
「……!」
魅力的な女に耳元で囁かれて、ニクラスのつぶらな目が白黒している。
畳み掛けるように、ヘクターは尋ねた。
「……どうなさいますか?」
ニクラスはごくりと生唾を飲み込みながら、つっかえつっかえ答えた。
「せ、せっかくだから……。じゃあ……今日は、この人と過ごします……」
「うふ! 嬉しい!」
ウルスラは満足気に微笑むと、ぎこちないニクラスの腕を引っ張り、自分の受け持ちの部屋へと導いて行った。そんな二人の後ろ姿を、ヘクターは心配そうに見送る。
「大丈夫か……?」
だがそれは、まるっきりの杞憂であった。
その夜以降、ニクラスはウルスラのお得意様となったのだから。
もちろん、ニクラスからのフロレンツィアに宛てた粘着質な手紙は、一切届かなくなった。今はウルスラに熱を上げているのだろう。
軽いというか、「女だったら誰でもいいのか!」と、詰ってやりたくなるような変わり身の早さである。
――いや。ここはむしろ、ウルスラの手腕を褒めるべきなのだろう。
ニクラスの心変わりを告げると、フロレンツィアは「そう」と頷いただけだった。
彼女はこれで都合二回、ウルスラに客を取られたことになる。とはいえ今回の件は、フロレンツィア自身が押しつけたような形ではあるが。
それでもこのようなときの娼婦の心情は、いかばかりか。
もちろんそれをフロレンツィア自身に問うほど、ヘクターは鬼ではない。
――そしてこの話には、驚愕の展開が待ち構えていた。
二ヶ月後、ウルスラが急に店を辞めると言い出したのである。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
【R18】ヤンデレ侯爵は婚約者を愛し過ぎている
京佳
恋愛
非の打ち所がない完璧な婚約者クリスに劣等感を抱くラミカ。クリスに淡い恋心を抱いてはいるものの素直になれないラミカはクリスを避けていた。しかし当のクリスはラミカを異常な程に愛していて絶対に手放すつもりは無い。「僕がどれだけラミカを愛しているのか君の身体に教えてあげるね?」
完璧ヤンデレ美形侯爵
捕食される無自覚美少女
ゆるゆる設定
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
腹黒王子は、食べ頃を待っている
月密
恋愛
侯爵令嬢のアリシア・ヴェルネがまだ五歳の時、自国の王太子であるリーンハルトと出会った。そしてその僅か一秒後ーー彼から跪かれ結婚を申し込まれる。幼いアリシアは思わず頷いてしまい、それから十三年間彼からの溺愛ならぬ執愛が止まらない。「ハンカチを拾って頂いただけなんです!」それなのに浮気だと言われてしまいーー「悪い子にはお仕置きをしないとね」また今日も彼から淫らなお仕置きをされてーー……。
悪役令嬢は国王陛下のモノ~蜜愛の中で淫らに啼く私~
一ノ瀬 彩音
恋愛
侯爵家の一人娘として何不自由なく育ったアリスティアだったが、
十歳の時に母親を亡くしてからというもの父親からの執着心が強くなっていく。
ある日、父親の命令により王宮で開かれた夜会に出席した彼女は
その帰り道で馬車ごと崖下に転落してしまう。
幸いにも怪我一つ負わずに助かったものの、
目を覚ました彼女が見たものは見知らぬ天井と心配そうな表情を浮かべる男性の姿だった。
彼はこの国の国王陛下であり、アリスティアの婚約者――つまりはこの国で最も強い権力を持つ人物だ。
訳も分からぬまま国王陛下の手によって半ば強引に結婚させられたアリスティアだが、
やがて彼に対して……?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
【R18】無愛想な騎士団長様はとても可愛い
みちょこ
恋愛
侯爵令嬢であるエルヴィールの夫となったスコール・フォークナーは冷酷無情な人間と世間で囁かれていた。
結婚生活も始まってから数ヶ月にも満たなかったが、夫の態度は無愛想そのもの。普段は寝室すら別々で、月に一度の夜の営みも実に淡白なものだった。
愛情の欠片も感じられない夫の振る舞いに、エルヴィールは不満を抱いていたが、とある日の嵐の夜、一人で眠っていたエルヴィールのベッドにスコールが潜り込み──
※ムーンライトノベルズ様でも投稿中
【R18】殿下!そこは舐めてイイところじゃありません! 〜悪役令嬢に転生したけど元潔癖症の王子に溺愛されてます〜
茅野ガク
恋愛
予想外に起きたイベントでなんとか王太子を救おうとしたら、彼に執着されることになった悪役令嬢の話。
☆他サイトにも投稿しています
色々と疲れた乙女は最強の騎士様の甘い攻撃に陥落しました
灰兎
恋愛
「ルイーズ、もう少し脚を開けますか?」優しく聞いてくれるマチアスは、多分、もう待ちきれないのを必死に我慢してくれている。
恋愛経験も無いままに婚約破棄まで経験して、色々と疲れているお年頃の女の子、ルイーズ。優秀で容姿端麗なのに恋愛初心者のルイーズ相手には四苦八苦、でもやっぱり最後には絶対無敵の最強だった騎士、マチアス。二人の両片思いは色んな意味でもう我慢出来なくなった騎士様によってぶち壊されました。めでたしめでたし。
義兄様に弄ばれる私は溺愛され、その愛に堕ちる
一ノ瀬 彩音
恋愛
国王である義兄様に弄ばれる悪役令嬢の私は彼に溺れていく。
そして彼から与えられる快楽と愛情で心も身体も満たされていく……。
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる