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【172話】 リリアと仲間たちはサボリング
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四日目
「むぅぅ…」
ドラゴンがゆっくりと目を覚ましてしまった…
ここで163話の冒頭に繋がる。
ドラゴンのミーナが目を覚ました。
「… むぅ… おや!リリアね。おはよう、今日も元気そうね。ちょっと聞いてよ、昨日ここに来る途中にさ…」
ミーナのおしゃべりが始まった。これに捕まると結構長い…
「おはようミーナ。今日もあなたにご加護が… いや、これ片づけたら朝ごはん持ってくるから… 忙しいから…」
リリアは何とか回避しようとするがミーナが追うように話しかけてくる。
「朝ご飯の時間ね… 朝ご飯と言えばこの前ね…」
大のおしゃべり好き、掻い潜ろうにも上手に尻尾でとトウセンボウして首を突っ込んでくる。リリアも苦笑い…
昨日の午後にドラゴンは塔に到着。家族のドラゴンライダー、ルミエと共に会場インした。ドラゴンの到着を楽しみにしていたリリアは魔物捕獲で野山を走り回っていた。
ペットとか飼い主、所有者等という言葉は厳禁。ルミエとドラゴンのミーナは家族なのだそうだ。
ミーナはメス… 女性ジェミニドラゴンで炎攻撃が出来る、体は大きくないが典型的なドラドン姿のドラゴン。娘に配慮してかドラゴンもドラゴンライダーも女性。
ミーナもルミエも昨日から塔の九階に泊まってリリア達がお世話係りをしている。
勇者物語=ドラゴンと思っている単純リリアは早速ドラゴンとおしゃべりをしていたが、ミーナはかなりのおしゃべり好きのようだ。
「リリたん、ちょっと来てくれニャン、問題ニャン」
ミーナ、ルミエの相手をしていたらネーコに呼ばれた。朝は忙しくもあるので適当に切り上げて部屋を出る。
「ファイアーフラワーが変ニャン」ネーコが言う。
六階に二匹程放ってある魔物だ、何かあったのか…
六階の様子を見に行く。六階の扉には“ファイアーフラワーに注意 盾を持ってください”と“犬に注意”的な看板と盾が用意してある。
「あれ?なんか… 元気なくなってるね…」リリアがファイアーフラワーを見て一言。
石廊下での生活はストレスなのか二匹とも頭を垂れる感じでクタっとしている。明らかに具合が悪そう。
「何だかダメそうニャン」お世話係りのニャンが呟く。
「うーん… 獲ってくるの大変なんだよねぇ… 水を与えて、出来たら肥料をあげたら復活するんじゃない?」
リリアに相談されたって困る。魔物は倒すもので飼うのは初めて、何とも言いようがない。
「やれやれですねぇ… お姫様役のギュインターの娘が来るまで一息付けますね」コトロが呟く。
「魔物を獲ってこないといけない問題があるけどねぇ… 何とかなるかな…」リリアが返事を返す。
リリア、コトロ、ネーコ、ラビ、ダカットは砦壁の上で人を眺めている。
サボり中、というのか死角になる場所でのんびりしている。ルミエとミーナのお世話係だが四六時中付きっ切りというわけでもなく、今ミーナ達は飛行に出ている。その辺をウロウロしていると何かしら頼まれごとをされて使われる。人が来ないような場所を皆で見つけて休憩中。
ブラック達は道の警備に出ている。
「人がいっぱいになってきたピョン」
「飾り付けも進んでるニャン」
「立派な馬車が到着しているなぁ」ダカットも感心している。
「気の早い来賓客は今日から泊まりみたいですよ」コトロが答える。
リリアが門を覗くと、馬車と護衛の騎馬兵達が入門していくところ。
「あれ、アレクサンドル達じゃないですかね?」
コトロが見上げて指さすのでリリアが振り向くと魔法のホウキに乗った数名が到着するのが見えた。
リリアの良く知っている冒険者も個々の契約で仕事、あるいは招待されて来ている者もいる。
「ねぇ、ギュインターさんの娘って付き人も来るんでしょ?リリア達が娘さんをお世話する必要ってあるの?」リリアが聞く。
「知りませんよ。付き人がいるなら居るで良いじゃないですか、負担が減ります。どうせ我がまま放題の娘でしょう。外で怖い思いをして魔物退治するよりはましですよ。それに塔の出入りは名目上魔物がいるので経験者達で行う事になっているのです… 魔物の件はどうするのですか?フラワーは死にかけていますし何か捕まえにいかなくて大丈夫ですか?」コトロが心配する。
「それね… リリアちゃんにアイディアがあるの。あんなに痛い思いして捕まえに出るならやらない方がましよ!ってか痛い思いをしていたのは主にあたしだけどね、別に恨み節じゃないわよ、リリアが一番経験者だから仕方がない事よ。まぁ、本音を言えば皆もうちょっと積極的だったらリリアの怪我も少なくて済んだとは思うけどね… とにかく、作戦があるよ。誰かに聞かれたらまずいから皆近寄って」
リリアは皆に秘策を打ち明けた
「それは楽だし安全ですが… 多分儀礼上の演出なので構わないと思います。でもちょっとイベントギルドの人に断っておいた方が良いと思います」アイディアを聞いてコトロが言う。
「反対されたら面倒だし大丈夫よ。それともまた捕まえて来いって言われていきたい?… でしょ?… この作戦で行くわよ。きっとうまくいく。王子様役ったって本格的な人じゃないだろうし下手にちゃんとした魔物を用意して新婚初夜の前に死なれても困るでしょ?」リリア。
「まぁ、それが出来るなら私たちは楽になります」コトロ。
ネーコとラビもリリアの案に賛同する。
「それとね… あたし今日の午後、ギュインターさんの所の娘さんが来るまでサボるから皆よろしく」
リリアはうっふっふと笑っている。
「むぅぅ…」
ドラゴンがゆっくりと目を覚ましてしまった…
ここで163話の冒頭に繋がる。
ドラゴンのミーナが目を覚ました。
「… むぅ… おや!リリアね。おはよう、今日も元気そうね。ちょっと聞いてよ、昨日ここに来る途中にさ…」
ミーナのおしゃべりが始まった。これに捕まると結構長い…
「おはようミーナ。今日もあなたにご加護が… いや、これ片づけたら朝ごはん持ってくるから… 忙しいから…」
リリアは何とか回避しようとするがミーナが追うように話しかけてくる。
「朝ご飯の時間ね… 朝ご飯と言えばこの前ね…」
大のおしゃべり好き、掻い潜ろうにも上手に尻尾でとトウセンボウして首を突っ込んでくる。リリアも苦笑い…
昨日の午後にドラゴンは塔に到着。家族のドラゴンライダー、ルミエと共に会場インした。ドラゴンの到着を楽しみにしていたリリアは魔物捕獲で野山を走り回っていた。
ペットとか飼い主、所有者等という言葉は厳禁。ルミエとドラゴンのミーナは家族なのだそうだ。
ミーナはメス… 女性ジェミニドラゴンで炎攻撃が出来る、体は大きくないが典型的なドラドン姿のドラゴン。娘に配慮してかドラゴンもドラゴンライダーも女性。
ミーナもルミエも昨日から塔の九階に泊まってリリア達がお世話係りをしている。
勇者物語=ドラゴンと思っている単純リリアは早速ドラゴンとおしゃべりをしていたが、ミーナはかなりのおしゃべり好きのようだ。
「リリたん、ちょっと来てくれニャン、問題ニャン」
ミーナ、ルミエの相手をしていたらネーコに呼ばれた。朝は忙しくもあるので適当に切り上げて部屋を出る。
「ファイアーフラワーが変ニャン」ネーコが言う。
六階に二匹程放ってある魔物だ、何かあったのか…
六階の様子を見に行く。六階の扉には“ファイアーフラワーに注意 盾を持ってください”と“犬に注意”的な看板と盾が用意してある。
「あれ?なんか… 元気なくなってるね…」リリアがファイアーフラワーを見て一言。
石廊下での生活はストレスなのか二匹とも頭を垂れる感じでクタっとしている。明らかに具合が悪そう。
「何だかダメそうニャン」お世話係りのニャンが呟く。
「うーん… 獲ってくるの大変なんだよねぇ… 水を与えて、出来たら肥料をあげたら復活するんじゃない?」
リリアに相談されたって困る。魔物は倒すもので飼うのは初めて、何とも言いようがない。
「やれやれですねぇ… お姫様役のギュインターの娘が来るまで一息付けますね」コトロが呟く。
「魔物を獲ってこないといけない問題があるけどねぇ… 何とかなるかな…」リリアが返事を返す。
リリア、コトロ、ネーコ、ラビ、ダカットは砦壁の上で人を眺めている。
サボり中、というのか死角になる場所でのんびりしている。ルミエとミーナのお世話係だが四六時中付きっ切りというわけでもなく、今ミーナ達は飛行に出ている。その辺をウロウロしていると何かしら頼まれごとをされて使われる。人が来ないような場所を皆で見つけて休憩中。
ブラック達は道の警備に出ている。
「人がいっぱいになってきたピョン」
「飾り付けも進んでるニャン」
「立派な馬車が到着しているなぁ」ダカットも感心している。
「気の早い来賓客は今日から泊まりみたいですよ」コトロが答える。
リリアが門を覗くと、馬車と護衛の騎馬兵達が入門していくところ。
「あれ、アレクサンドル達じゃないですかね?」
コトロが見上げて指さすのでリリアが振り向くと魔法のホウキに乗った数名が到着するのが見えた。
リリアの良く知っている冒険者も個々の契約で仕事、あるいは招待されて来ている者もいる。
「ねぇ、ギュインターさんの娘って付き人も来るんでしょ?リリア達が娘さんをお世話する必要ってあるの?」リリアが聞く。
「知りませんよ。付き人がいるなら居るで良いじゃないですか、負担が減ります。どうせ我がまま放題の娘でしょう。外で怖い思いをして魔物退治するよりはましですよ。それに塔の出入りは名目上魔物がいるので経験者達で行う事になっているのです… 魔物の件はどうするのですか?フラワーは死にかけていますし何か捕まえにいかなくて大丈夫ですか?」コトロが心配する。
「それね… リリアちゃんにアイディアがあるの。あんなに痛い思いして捕まえに出るならやらない方がましよ!ってか痛い思いをしていたのは主にあたしだけどね、別に恨み節じゃないわよ、リリアが一番経験者だから仕方がない事よ。まぁ、本音を言えば皆もうちょっと積極的だったらリリアの怪我も少なくて済んだとは思うけどね… とにかく、作戦があるよ。誰かに聞かれたらまずいから皆近寄って」
リリアは皆に秘策を打ち明けた
「それは楽だし安全ですが… 多分儀礼上の演出なので構わないと思います。でもちょっとイベントギルドの人に断っておいた方が良いと思います」アイディアを聞いてコトロが言う。
「反対されたら面倒だし大丈夫よ。それともまた捕まえて来いって言われていきたい?… でしょ?… この作戦で行くわよ。きっとうまくいく。王子様役ったって本格的な人じゃないだろうし下手にちゃんとした魔物を用意して新婚初夜の前に死なれても困るでしょ?」リリア。
「まぁ、それが出来るなら私たちは楽になります」コトロ。
ネーコとラビもリリアの案に賛同する。
「それとね… あたし今日の午後、ギュインターさんの所の娘さんが来るまでサボるから皆よろしく」
リリアはうっふっふと笑っている。
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