293 / 517
【147話】 どちらも権利
しおりを挟む
「景色も良いし、少し休憩よ」
峠道に入ってしばらくした。振り返るとなかなか良い眺めだ。リリア達はちょっと休憩。
ホウキのダカットは今朝からしばらくブラックに持たせていたが今はリリアが持っている。
「… なぁ、仲直りしたのに俺を持ってくれないのか?」ブラックに持たせていたダカットが言うのである。
「…?別にリリアが持ってなくたって同じじゃない」リリアが言う。
「… そうだけど… 今までリリアが持ってくれてたから… まだ何か怒ってるのか?」ダカット。
「いや、全然… ま、まぁ、リリアちゃんに持って欲しければそうするよ」
リリアがホウキをブラックからもらう。ホウキが少し安心している感じ。
とにかく休憩中、景色を眺めて水分補給。
「… 先輩、あれ! まずいっすよ!」
叫び声を聞き下の道を見たブラックが指差す。
「うわ!何あれ!何か大きな塊に馬車が襲われている!」
リリアが見ると奴隷を乗せて村を出発した馬車が道で魔物に襲われている。
「ブラック、行くわよ!」「うっす!ガンガン行こうぜっす」
奴隷を乗せているからと言って、見過ごすわけにはいかない。権利は権利、義務は義務だ。
リリア達は峠道を走り下り始めた。
「エンペラーコングじゃない!ブラック、スピードもパワーも折り紙付きよ!」
現場に来てリリアが叫ぶ。
契約マッチ第一戦で戦った相手だ。リリアがぶっ飛ばされて失神しかけたやつだ。何が気に入らないのか山の様に大きな塊のコングが暴れ回っている。
大樹したセコイアを使って匠に木々から飛び移り、馬車の一団を襲っては素早く木々の中に飛び込む。
馬は捻りつぶされたようで、馬車も車輪が壊れ大きく傾いている。護衛も数名戦っている者の、既に地面に倒れ動かない者もいる。
木から飛び降りざまパンチでもされたら即死を免れない。近接武器の護衛は飛び込まれるだけでビビッて逃げ腰になっている。攻撃するとパッと木に飛び上がり木々の中を移動する。魔法による攻撃もなかなか当たらない。
「今は危なくて馬車には近寄れないわね。ブラック、あいつを何とかするわよ。あいつをやっつけたら倒れている人の治癒よ!」リリアが指示を出しながら矢を弓につがえる。
「おっす、やってみるっす」ブラックは杖を手に接近していく。
「………… っぐ…」
弓を構えてコングを狙うが、動きがあまりに不規則で射るタイミングが見つからない。
木々を移動し、攻撃のため馬車付近に飛び降りてくるが、危ないとみるとすぐに飛び上がる。誰か足止めしてくれれば良いが、囮になってもらうわけにもいかない。
何度かタイミングを逃しながらも着地の瞬間を予想してリリアは狙う。
ブラックも下手に近づけずファイアーもアイススリットも当てられない。
“今!”
コングが着地の瞬間に射る。命中!
コングはデカいので一発程度では矢の効果があまり出ない。痛がってますます暴れている。
“次!… 次!”
タイミングを見計らって三発命中。時間かかるがこれを続けていくしかない。
「わ!それだめ!まずい!」
リリアが思わず叫んだ。
興奮したコングが壊れた馬車に一撃!破壊的な音が響き、頑丈な馬車が歪む。奴隷とは言え人が中にいるのだ。
続いてコングが馬車を抱え上げ始めた。
「俺、飛び込むっす!」ブラックが叫ぶ。
「待って!ブラック!危険過ぎる、せめて接近してファイアータワーよ!」
リリアは支持を出しながら素早く矢を取り出す。馬車ごと放り投げられたら中の人が大けがだ。避けるべき事態。
「父さん、武器を手にするリリアに力を、母さん武器を手にするリリアにお許しを、神よリリアに勇気を…」
鼻孔を膨らませて短く空気を吸い込むとリリアは弓を絞る。
倒れている人、逃げ惑う人、ブラックの後ろ姿…
コングが馬車を振り上げ雄叫びを上げている。
矢先はコングの顔… 目…
混乱の声が遠のき、高原を吹き抜けるそよ風が感じられる…
コングが馬車を投げる予備動作に入るのがゆっくりと見える…
「ッは!!」
一矢一閃
リリアの矢はコングの右目を貫いた。
と、同時に馬車が投げ出され、ブラックのファイアータワーがコングを包み込む。
退治は出来なかったもののコングは雄叫びを上げながら山の中に森の奥に逃げ込んでいった。
「ブラック、早く皆の手当てを!確認よ!」
リリア達が現場に走る。助けられる人を助けなければならない。
微動だにしない者、四股が無理な方向を向いているが呻いている者、確認してポーション類を飲ませるか、治癒を開始しなければならない。
「先輩、回復できそうな人から治癒するっす!」
「こっちもポーション有るだけ頂戴。そこの魔法戦士さん、回復できるなら治癒お願い」
お互いに指示を出しながら回復を始めたリリア達。
「ごめんね… がまんよ… 痛いけど、ポーション飲む前になるべく、折れた腕と足を元に近い状態に… ね… 我慢がまん…」
リリアが治療をし始めたら怒鳴りつけられた。
「おまえ達、何やってんだ!奴隷共が逃げ出しているだろ!早く追いかけろ!」
振り向くとどこからか戻って来た、奴隷商が怒鳴っている。
「そっか、奴隷も怪我人がいるよね」リリアが確認する。
「バカめ!怪我人が逃げるか!馬車が壊れて逃げたやつがいるから追っかけろと言ってんだ!」奴隷商が青筋を立てて怒鳴っている。
「ちょっと!邪魔しないでよ!怪我人が大事でしょ!!奴隷がなによ!もともと誰かの所有物でもないでしょ!怪我人が先よ!」リリアが怒鳴り返す。
「そんなもん最低限でいい!ポーションを置いていけ。俺がやっておく!おまえ達動ける者は早く追え!」
「おかしいじゃない、命大事によ!そんなに言うならあなたが追っかけなさいよ! ねぇ… ちょっと待って、皆どこ行くのよ!仲間でしょ!」
リリアは反論するが、雇われている連中は立ち上がる。
「おまえら、早く探し出せ、馬車の中にいる連中も繋ぎ止めなおせ! それからそこの女と男、おまえらも探しにいけ! 国の勇者だろ、国のために働け。ウチのギルドは金で王国に貢献してんだ、ちっとは働けよ!」ぐいぐいとリリアの服を引っ張ってくる。
「やめてよ!治療中よ!リリア達はあんたの手下じゃないから命令される覚えはないわよ」
もめ事になりはじめた。
何だかんだ文句言う奴隷商を尻目に治療をする。
助けられる人を助け、何とかなる程度回復させる。
「もう良いだろ、助かるやつはこれでなんとか回復できる、ダメなものはダメ。教会で蘇生できる者は連れて行く、さぁ逃げた連中を探せ」奴隷商がリリアに迫る。
「確かに…」リリアは周囲を見渡して呟いた。
リリアとブラックで一通り診た。助けられる者はある程度回復に成功した。まだ痛んだり、立ち上がれないだろうが命は助かる。命さえ助かっていればどこかのタイミングで呪文かポーション類で回復が可能だ。助けられなかった者は…
結局今は何もできない。教会で蘇生希望にレ点している者はなるべく早く教会に連れていくべきだが、これもなるべく早くと言ったところ。
一方、賛成できる商売ではないが、合法の商売であり、被害を最小限にとどめる権利が奴隷商にはあり、リリアもその手伝いをする義務があると言わざるを得ない。
リリアがブラックを見ると、ブラックも“できる事はやった”と目が物語っている。
「わかった、ポーション類預けるから、重傷者から優先に回復して… あたしは人探しするから、だけど後輩君は… 彼は公認勇者でもあなたの部下でもないから、奴隷に重傷者がいたらそっちの治癒を優先させる」リリアは立ち上がった。
「俺だってこの商売長い、色々経験している。回復くらいできる。何でもいいから頼むよ勇者殿」舌打ちしながら苦々しい様子だ、リリアの言葉で少し落ち着いたようだ。
「ブラック、お願いね」
リリは言い残すと木々の中に溶け込んでいった。
峠道に入ってしばらくした。振り返るとなかなか良い眺めだ。リリア達はちょっと休憩。
ホウキのダカットは今朝からしばらくブラックに持たせていたが今はリリアが持っている。
「… なぁ、仲直りしたのに俺を持ってくれないのか?」ブラックに持たせていたダカットが言うのである。
「…?別にリリアが持ってなくたって同じじゃない」リリアが言う。
「… そうだけど… 今までリリアが持ってくれてたから… まだ何か怒ってるのか?」ダカット。
「いや、全然… ま、まぁ、リリアちゃんに持って欲しければそうするよ」
リリアがホウキをブラックからもらう。ホウキが少し安心している感じ。
とにかく休憩中、景色を眺めて水分補給。
「… 先輩、あれ! まずいっすよ!」
叫び声を聞き下の道を見たブラックが指差す。
「うわ!何あれ!何か大きな塊に馬車が襲われている!」
リリアが見ると奴隷を乗せて村を出発した馬車が道で魔物に襲われている。
「ブラック、行くわよ!」「うっす!ガンガン行こうぜっす」
奴隷を乗せているからと言って、見過ごすわけにはいかない。権利は権利、義務は義務だ。
リリア達は峠道を走り下り始めた。
「エンペラーコングじゃない!ブラック、スピードもパワーも折り紙付きよ!」
現場に来てリリアが叫ぶ。
契約マッチ第一戦で戦った相手だ。リリアがぶっ飛ばされて失神しかけたやつだ。何が気に入らないのか山の様に大きな塊のコングが暴れ回っている。
大樹したセコイアを使って匠に木々から飛び移り、馬車の一団を襲っては素早く木々の中に飛び込む。
馬は捻りつぶされたようで、馬車も車輪が壊れ大きく傾いている。護衛も数名戦っている者の、既に地面に倒れ動かない者もいる。
木から飛び降りざまパンチでもされたら即死を免れない。近接武器の護衛は飛び込まれるだけでビビッて逃げ腰になっている。攻撃するとパッと木に飛び上がり木々の中を移動する。魔法による攻撃もなかなか当たらない。
「今は危なくて馬車には近寄れないわね。ブラック、あいつを何とかするわよ。あいつをやっつけたら倒れている人の治癒よ!」リリアが指示を出しながら矢を弓につがえる。
「おっす、やってみるっす」ブラックは杖を手に接近していく。
「………… っぐ…」
弓を構えてコングを狙うが、動きがあまりに不規則で射るタイミングが見つからない。
木々を移動し、攻撃のため馬車付近に飛び降りてくるが、危ないとみるとすぐに飛び上がる。誰か足止めしてくれれば良いが、囮になってもらうわけにもいかない。
何度かタイミングを逃しながらも着地の瞬間を予想してリリアは狙う。
ブラックも下手に近づけずファイアーもアイススリットも当てられない。
“今!”
コングが着地の瞬間に射る。命中!
コングはデカいので一発程度では矢の効果があまり出ない。痛がってますます暴れている。
“次!… 次!”
タイミングを見計らって三発命中。時間かかるがこれを続けていくしかない。
「わ!それだめ!まずい!」
リリアが思わず叫んだ。
興奮したコングが壊れた馬車に一撃!破壊的な音が響き、頑丈な馬車が歪む。奴隷とは言え人が中にいるのだ。
続いてコングが馬車を抱え上げ始めた。
「俺、飛び込むっす!」ブラックが叫ぶ。
「待って!ブラック!危険過ぎる、せめて接近してファイアータワーよ!」
リリアは支持を出しながら素早く矢を取り出す。馬車ごと放り投げられたら中の人が大けがだ。避けるべき事態。
「父さん、武器を手にするリリアに力を、母さん武器を手にするリリアにお許しを、神よリリアに勇気を…」
鼻孔を膨らませて短く空気を吸い込むとリリアは弓を絞る。
倒れている人、逃げ惑う人、ブラックの後ろ姿…
コングが馬車を振り上げ雄叫びを上げている。
矢先はコングの顔… 目…
混乱の声が遠のき、高原を吹き抜けるそよ風が感じられる…
コングが馬車を投げる予備動作に入るのがゆっくりと見える…
「ッは!!」
一矢一閃
リリアの矢はコングの右目を貫いた。
と、同時に馬車が投げ出され、ブラックのファイアータワーがコングを包み込む。
退治は出来なかったもののコングは雄叫びを上げながら山の中に森の奥に逃げ込んでいった。
「ブラック、早く皆の手当てを!確認よ!」
リリア達が現場に走る。助けられる人を助けなければならない。
微動だにしない者、四股が無理な方向を向いているが呻いている者、確認してポーション類を飲ませるか、治癒を開始しなければならない。
「先輩、回復できそうな人から治癒するっす!」
「こっちもポーション有るだけ頂戴。そこの魔法戦士さん、回復できるなら治癒お願い」
お互いに指示を出しながら回復を始めたリリア達。
「ごめんね… がまんよ… 痛いけど、ポーション飲む前になるべく、折れた腕と足を元に近い状態に… ね… 我慢がまん…」
リリアが治療をし始めたら怒鳴りつけられた。
「おまえ達、何やってんだ!奴隷共が逃げ出しているだろ!早く追いかけろ!」
振り向くとどこからか戻って来た、奴隷商が怒鳴っている。
「そっか、奴隷も怪我人がいるよね」リリアが確認する。
「バカめ!怪我人が逃げるか!馬車が壊れて逃げたやつがいるから追っかけろと言ってんだ!」奴隷商が青筋を立てて怒鳴っている。
「ちょっと!邪魔しないでよ!怪我人が大事でしょ!!奴隷がなによ!もともと誰かの所有物でもないでしょ!怪我人が先よ!」リリアが怒鳴り返す。
「そんなもん最低限でいい!ポーションを置いていけ。俺がやっておく!おまえ達動ける者は早く追え!」
「おかしいじゃない、命大事によ!そんなに言うならあなたが追っかけなさいよ! ねぇ… ちょっと待って、皆どこ行くのよ!仲間でしょ!」
リリアは反論するが、雇われている連中は立ち上がる。
「おまえら、早く探し出せ、馬車の中にいる連中も繋ぎ止めなおせ! それからそこの女と男、おまえらも探しにいけ! 国の勇者だろ、国のために働け。ウチのギルドは金で王国に貢献してんだ、ちっとは働けよ!」ぐいぐいとリリアの服を引っ張ってくる。
「やめてよ!治療中よ!リリア達はあんたの手下じゃないから命令される覚えはないわよ」
もめ事になりはじめた。
何だかんだ文句言う奴隷商を尻目に治療をする。
助けられる人を助け、何とかなる程度回復させる。
「もう良いだろ、助かるやつはこれでなんとか回復できる、ダメなものはダメ。教会で蘇生できる者は連れて行く、さぁ逃げた連中を探せ」奴隷商がリリアに迫る。
「確かに…」リリアは周囲を見渡して呟いた。
リリアとブラックで一通り診た。助けられる者はある程度回復に成功した。まだ痛んだり、立ち上がれないだろうが命は助かる。命さえ助かっていればどこかのタイミングで呪文かポーション類で回復が可能だ。助けられなかった者は…
結局今は何もできない。教会で蘇生希望にレ点している者はなるべく早く教会に連れていくべきだが、これもなるべく早くと言ったところ。
一方、賛成できる商売ではないが、合法の商売であり、被害を最小限にとどめる権利が奴隷商にはあり、リリアもその手伝いをする義務があると言わざるを得ない。
リリアがブラックを見ると、ブラックも“できる事はやった”と目が物語っている。
「わかった、ポーション類預けるから、重傷者から優先に回復して… あたしは人探しするから、だけど後輩君は… 彼は公認勇者でもあなたの部下でもないから、奴隷に重傷者がいたらそっちの治癒を優先させる」リリアは立ち上がった。
「俺だってこの商売長い、色々経験している。回復くらいできる。何でもいいから頼むよ勇者殿」舌打ちしながら苦々しい様子だ、リリアの言葉で少し落ち着いたようだ。
「ブラック、お願いね」
リリは言い残すと木々の中に溶け込んでいった。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


婚約破棄騒動に巻き込まれたモブですが……
こうじ
ファンタジー
『あ、終わった……』王太子の取り巻きの1人であるシューラは人生が詰んだのを感じた。王太子と公爵令嬢の婚約破棄騒動に巻き込まれた結果、全てを失う事になってしまったシューラ、これは元貴族令息のやり直しの物語である。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
女神様の使い、5歳からやってます
めのめむし
ファンタジー
小桜美羽は5歳の幼女。辛い境遇の中でも、最愛の母親と妹と共に明るく生きていたが、ある日母を事故で失い、父親に放置されてしまう。絶望の淵で餓死寸前だった美羽は、異世界の女神レスフィーナに救われる。
「あなたには私の世界で生きる力を身につけやすくするから、それを使って楽しく生きなさい。それで……私のお友達になってちょうだい」
女神から神気の力を授かった美羽は、女神と同じ色の桜色の髪と瞳を手に入れ、魔法生物のきんちゃんと共に新たな世界での冒険に旅立つ。しかし、転移先で男性が襲われているのを目の当たりにし、街がゴブリンの集団に襲われていることに気づく。「大人の男……怖い」と呟きながらも、ゴブリンと戦うか、逃げるか——。いきなり厳しい世界に送られた美羽の運命はいかに?
優しさと試練が待ち受ける、幼い少女の異世界ファンタジー、開幕!
基本、ほのぼの系ですので進行は遅いですが、着実に進んでいきます。
戦闘描写ばかり望む方はご注意ください。
転生して貴族になったけど、与えられたのは瑕疵物件で有名な領地だった件
桜月雪兎
ファンタジー
神様のドジによって人生を終幕してしまった七瀬結希。
神様からお詫びとしていくつかのスキルを貰い、転生したのはなんと貴族の三男坊ユキルディス・フォン・アルフレッドだった。
しかし、家族とはあまり折り合いが良くなく、成人したらさっさと追い出された。
ユキルディスが唯一信頼している従者アルフォンス・グレイルのみを連れて、追い出された先は国内で有名な瑕疵物件であるユンゲート領だった。
ユキルディスはユキルディス・フォン・ユンゲートとして開拓から始まる物語だ。

婚約破棄を申し込まれたので、ちょっと仕返ししてみることにしました。
夢草 蝶
恋愛
婚約破棄を申し込まれた令嬢・サトレア。
しかし、その理由とその時の婚約者の物言いに腹が立ったので、ちょっと仕返ししてみることにした。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる