248 / 517
【124.5話】 出会ってしまったリリア達 ※Day2のお昼時の話し※
しおりを挟む
少し戻りDay2のお昼
「ブラック、あなたなかなか出来るじゃん」ペコがブラックを見上げて言う。
リリアの班はお昼休憩中。メイレル村周辺は想像以上に魔物が蔓延る。しっかり休憩をとり、しっかり食べないと。
ペコは自分で具材をパンにはさみソーセージサンドを作ると炎を灯しパンとチーズに焦げ目を入れて食べている。火属性の人、便利!
「何でリリアが先輩なの?あなたの方がよっぽど使えるよ。何で勇者になんかなりたいの?ただの国のデコレーションじゃん、リリアみたいな見栄えだけのノッポのおっぱい程度が勇者にちょうど良いじゃない」
サンドイッチを食べるペコ。良い家系の育ちなので、振る舞いは上品なのだが、小さい口でパク!パク!とけっこう早食い。
小柄なペコが腰を下ろしてブラックを見上げる。ブラックは立ち食いするのでペコはまるで天を仰ぐように話しかけている。
そのブラックは「食事はバランスっす!よく噛んで!」と丸パンと野菜、鶏肉を食べ、蜂蜜野菜ジュースを飲んでいる。
「うふ、あたし実際にリリアモデルみたいな露出の高い鎧が似合ってるみたいなんだよね」
リリアは自分でご自慢の胸をぎゅっとしながらニコニコしている。
“いや、別に褒めてねぇんだよ”黙ってはいるがペコの目線はそう物語っている。
「リリア先輩は実際にルーダリアの公認勇者っす。フリートでは勇者リリアはマンティコアとドラゴンリザードをほぼ独力で倒したって有名っす。俺、会いに来て正解だったっすよ!」ブラックは一口食べては一口ジュースを飲みながら話す。これもバランスなのだろうねぇ。
「弓はまだまだだけど、人を見る目は超一流ね、後輩」
おにぎりと、鶏肉とししとうをレタスで巻いた不思議な食事をとっとと食べ終えたリリアは石に腰を下ろし弓の弦を調整している。褒められてリリアはニコニコしている。
「…… で、なんで勇者になりたいの?勇者の子孫でもないやつが… 別に今のままの冒険者でいいじゃん」ペコ。
「ペコ姉さん、目標っすよ!小さい時から憧れてたっす。強い冒険者になって… 活躍する!その最高峰ですよぉ」ブラック。
「… いや…だから、別に勇者って肩書であって、今でも結構強いし、活躍できそうだし… なんで勇者と呼ばれたいのかって… ねぇ、勇者になる連中ってパーなの?」
ペコがオフェリアを見る。
「私は勇者の子孫だけど… 絶対に勇者なんかやりたいと思わないけどなぁ… リリアはほんと、よくやるわぁ」ひき肉、野菜、サワークリームをとルティアでくるんだブリトーっぽい物を食べながらオフェリアは首をかしげる。
「You,やりたい事やっちゃいなYo!」とココアが口ずさむ。干しブドウパンとチーズ、果物の昼食。
実力不足なのに公認勇者になった勇者の子孫のリリア
勇者の子孫だが、実力不足を理解して波風立たない生活を希望するオフェリア
勇者の子孫ではないが、なかなかの実力で勇者に憧れるブラック
おかしな3人が同じ班にいる。
「大丈夫よ、弓はリリアの方が上だけど、ブラックの剣盾、なかなかのものだよ。魔法も攻撃、防御、治癒、精神、けっこういけてるいけてる!弓はリリアの方が断然上だけどね。ブラックは魔物に好かれるタイプ?リリアは子供受け良い方よ!あんまり魔法、魔法うるさい小ガキは親の見えない所で足を踏みつけて追い返すけど… 魔物に好かれるなら魔物使いの手もあるよね。ブラックはガタイが良すぎるかもねぇ…威圧感があるかも… まぁ、努力でリリアみたいな弓も得意な勇者になれるわよ」
「うっす!弓がんばるっす先輩!努力っす!」
「勇者先輩に何でも聞いちゃいなさいよ!勇者ぁ!おーー!」
先輩さんはメッチャ笑顔で弓を天に突き上げてガッツポーズしている。後輩君もガッツをしている。
「……… ねぇもぉぅ… あの二人見てると危なっかしくて… 怖くて… 私はリリアを生かしてコトロの本に返さないといけないの… 勇者ってアホなの? オフェリアが頼りだよ。一番まともだよ」ペコは手で顔を覆う、本当に困っている様子だ。
「ブラックは大丈夫よ。自分で自分の事はなんでもできそうだし、リリアも危なっかしいけど、天性の生存本能があるっていうか… 何とかギリギリなんとかなりそうだし…」オフェリア。
「あの二人は何を考えているのやら…」ペコとオフェリアは二人を眺める。
「You,夢を叶えちゃいなYo! ボンボン、チキチキ、キュッキュキュッキュ」ココアはボーカルパーカッション。この人も何を考えているのやらわかりづらい。
「本当にの班で頼れるはオフェリア、あなたよ」ペコがオフェリアを見る。すごい目力。
「リリアのダガー投げよ!あそこの木に向かって! やっ!」
「おぉ!先輩!この前より少し目標地点に接近してるっすよ!努力の人っすね!」
何を考えているのか理解不能な先輩と後輩はペコとオフェリアの心配を他所にメッチャ楽しそうだ。
林の中ではカッコーがリズムをきざんでいる。
「ブラック、あなたなかなか出来るじゃん」ペコがブラックを見上げて言う。
リリアの班はお昼休憩中。メイレル村周辺は想像以上に魔物が蔓延る。しっかり休憩をとり、しっかり食べないと。
ペコは自分で具材をパンにはさみソーセージサンドを作ると炎を灯しパンとチーズに焦げ目を入れて食べている。火属性の人、便利!
「何でリリアが先輩なの?あなたの方がよっぽど使えるよ。何で勇者になんかなりたいの?ただの国のデコレーションじゃん、リリアみたいな見栄えだけのノッポのおっぱい程度が勇者にちょうど良いじゃない」
サンドイッチを食べるペコ。良い家系の育ちなので、振る舞いは上品なのだが、小さい口でパク!パク!とけっこう早食い。
小柄なペコが腰を下ろしてブラックを見上げる。ブラックは立ち食いするのでペコはまるで天を仰ぐように話しかけている。
そのブラックは「食事はバランスっす!よく噛んで!」と丸パンと野菜、鶏肉を食べ、蜂蜜野菜ジュースを飲んでいる。
「うふ、あたし実際にリリアモデルみたいな露出の高い鎧が似合ってるみたいなんだよね」
リリアは自分でご自慢の胸をぎゅっとしながらニコニコしている。
“いや、別に褒めてねぇんだよ”黙ってはいるがペコの目線はそう物語っている。
「リリア先輩は実際にルーダリアの公認勇者っす。フリートでは勇者リリアはマンティコアとドラゴンリザードをほぼ独力で倒したって有名っす。俺、会いに来て正解だったっすよ!」ブラックは一口食べては一口ジュースを飲みながら話す。これもバランスなのだろうねぇ。
「弓はまだまだだけど、人を見る目は超一流ね、後輩」
おにぎりと、鶏肉とししとうをレタスで巻いた不思議な食事をとっとと食べ終えたリリアは石に腰を下ろし弓の弦を調整している。褒められてリリアはニコニコしている。
「…… で、なんで勇者になりたいの?勇者の子孫でもないやつが… 別に今のままの冒険者でいいじゃん」ペコ。
「ペコ姉さん、目標っすよ!小さい時から憧れてたっす。強い冒険者になって… 活躍する!その最高峰ですよぉ」ブラック。
「… いや…だから、別に勇者って肩書であって、今でも結構強いし、活躍できそうだし… なんで勇者と呼ばれたいのかって… ねぇ、勇者になる連中ってパーなの?」
ペコがオフェリアを見る。
「私は勇者の子孫だけど… 絶対に勇者なんかやりたいと思わないけどなぁ… リリアはほんと、よくやるわぁ」ひき肉、野菜、サワークリームをとルティアでくるんだブリトーっぽい物を食べながらオフェリアは首をかしげる。
「You,やりたい事やっちゃいなYo!」とココアが口ずさむ。干しブドウパンとチーズ、果物の昼食。
実力不足なのに公認勇者になった勇者の子孫のリリア
勇者の子孫だが、実力不足を理解して波風立たない生活を希望するオフェリア
勇者の子孫ではないが、なかなかの実力で勇者に憧れるブラック
おかしな3人が同じ班にいる。
「大丈夫よ、弓はリリアの方が上だけど、ブラックの剣盾、なかなかのものだよ。魔法も攻撃、防御、治癒、精神、けっこういけてるいけてる!弓はリリアの方が断然上だけどね。ブラックは魔物に好かれるタイプ?リリアは子供受け良い方よ!あんまり魔法、魔法うるさい小ガキは親の見えない所で足を踏みつけて追い返すけど… 魔物に好かれるなら魔物使いの手もあるよね。ブラックはガタイが良すぎるかもねぇ…威圧感があるかも… まぁ、努力でリリアみたいな弓も得意な勇者になれるわよ」
「うっす!弓がんばるっす先輩!努力っす!」
「勇者先輩に何でも聞いちゃいなさいよ!勇者ぁ!おーー!」
先輩さんはメッチャ笑顔で弓を天に突き上げてガッツポーズしている。後輩君もガッツをしている。
「……… ねぇもぉぅ… あの二人見てると危なっかしくて… 怖くて… 私はリリアを生かしてコトロの本に返さないといけないの… 勇者ってアホなの? オフェリアが頼りだよ。一番まともだよ」ペコは手で顔を覆う、本当に困っている様子だ。
「ブラックは大丈夫よ。自分で自分の事はなんでもできそうだし、リリアも危なっかしいけど、天性の生存本能があるっていうか… 何とかギリギリなんとかなりそうだし…」オフェリア。
「あの二人は何を考えているのやら…」ペコとオフェリアは二人を眺める。
「You,夢を叶えちゃいなYo! ボンボン、チキチキ、キュッキュキュッキュ」ココアはボーカルパーカッション。この人も何を考えているのやらわかりづらい。
「本当にの班で頼れるはオフェリア、あなたよ」ペコがオフェリアを見る。すごい目力。
「リリアのダガー投げよ!あそこの木に向かって! やっ!」
「おぉ!先輩!この前より少し目標地点に接近してるっすよ!努力の人っすね!」
何を考えているのか理解不能な先輩と後輩はペコとオフェリアの心配を他所にメッチャ楽しそうだ。
林の中ではカッコーがリズムをきざんでいる。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


婚約破棄騒動に巻き込まれたモブですが……
こうじ
ファンタジー
『あ、終わった……』王太子の取り巻きの1人であるシューラは人生が詰んだのを感じた。王太子と公爵令嬢の婚約破棄騒動に巻き込まれた結果、全てを失う事になってしまったシューラ、これは元貴族令息のやり直しの物語である。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
女神様の使い、5歳からやってます
めのめむし
ファンタジー
小桜美羽は5歳の幼女。辛い境遇の中でも、最愛の母親と妹と共に明るく生きていたが、ある日母を事故で失い、父親に放置されてしまう。絶望の淵で餓死寸前だった美羽は、異世界の女神レスフィーナに救われる。
「あなたには私の世界で生きる力を身につけやすくするから、それを使って楽しく生きなさい。それで……私のお友達になってちょうだい」
女神から神気の力を授かった美羽は、女神と同じ色の桜色の髪と瞳を手に入れ、魔法生物のきんちゃんと共に新たな世界での冒険に旅立つ。しかし、転移先で男性が襲われているのを目の当たりにし、街がゴブリンの集団に襲われていることに気づく。「大人の男……怖い」と呟きながらも、ゴブリンと戦うか、逃げるか——。いきなり厳しい世界に送られた美羽の運命はいかに?
優しさと試練が待ち受ける、幼い少女の異世界ファンタジー、開幕!
基本、ほのぼの系ですので進行は遅いですが、着実に進んでいきます。
戦闘描写ばかり望む方はご注意ください。
転生して貴族になったけど、与えられたのは瑕疵物件で有名な領地だった件
桜月雪兎
ファンタジー
神様のドジによって人生を終幕してしまった七瀬結希。
神様からお詫びとしていくつかのスキルを貰い、転生したのはなんと貴族の三男坊ユキルディス・フォン・アルフレッドだった。
しかし、家族とはあまり折り合いが良くなく、成人したらさっさと追い出された。
ユキルディスが唯一信頼している従者アルフォンス・グレイルのみを連れて、追い出された先は国内で有名な瑕疵物件であるユンゲート領だった。
ユキルディスはユキルディス・フォン・ユンゲートとして開拓から始まる物語だ。

婚約破棄を申し込まれたので、ちょっと仕返ししてみることにしました。
夢草 蝶
恋愛
婚約破棄を申し込まれた令嬢・サトレア。
しかし、その理由とその時の婚約者の物言いに腹が立ったので、ちょっと仕返ししてみることにした。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる