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【104話】 狂人 死霊 ミイラ
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リリア達は焼けた小屋に立ち入った。
リリアはリリアモデル剣、アキツグも剣、先生はオークワンドを手にしている。
入り口から入るが焼け落ちた屋根から雨が降り続けている。屋根の梁が崩落し部屋の大部分が炭化していた。
扉が左手にあり、もう一つ部屋があるようだ。
「ぅわぁ… いったい何なのよこれ…」呟くリリア。
焼けて屋根も壁も崩れた部屋に後から置いた様なテーブルがあり、そのテーブルの上に丸焦げになった小さな二つの遺体と大きめな遺体が一体、折り重なるように置いてある。
小道具等が並び何かの儀式でもしたかのようだ。
「これがあの兄妹だな…」先生がテーブルの上の小さな遺体を指して言う。
リリアは喉の筋肉に力を入れる。さっきお昼を食べたこと後悔…
「ギエ!!」
リリアはテーブルの後ろに回って思わず声を出した。
大人4体のミイラ化した遺体がこちらは無造作に重ねて置いてある。
死因は焼死ではなく、別な事のようだ。
「… こ、こ… ぅぐ…っちにも… ぎ…犠牲者が… み… っぐな、内臓取られて…」
リリアは喉の筋肉を引き締め、しっかり歯を合わせながら報告、口を開けたら胃が空になる。
「内臓はそこだ…」
先生が指さすテーブルの上には皿があり、それっぽい物がある。
「あたし、も、もうダメェ…」
リリアはとうとうリバース。
「リリア、立て!来客だ!」先生が叫んだ。
剣を握りなおし慌ててリリアが構えなおす。いつの間に隣の部屋から異様な出で立ちの人間?が立っていた。
「人だ… 生命だ… 魂だ… 貰おう… 家族の為に… いっひっひっひ…」
全身どす黒いのは血が渇いたものだろう。魔法を使える冒険者の服装だが、ボロボロになり血に染まっている。手には何かの杖らしきものを持っている。
「完全にいっちゃってるじゃない」
あまりの異様さにリリアが後ずさりする。現場も異常過ぎる。
「こ、これ、全部あなたの仕業?」
リリアがテーブルを指し強く問いかける、気がつけば背中で壁ドン。
「これで…これで… 家族が戻ってくるぞ… 今度こそ… タ―ナ、アーベル、サラ、これでまた一緒だ…いっひっひ」
人がゆっくりと杖をかざす。
「………? わ!わあぁぁ!いやあぁぁぁぁ!!」
床のミイラが立ち上がり始めた。ウロウロしているのは見たことあるが、黄泉がえりを目にするのは初めて。リリアはパニック!
「死霊も呼び出したぞ!リリアしっかりしろ!ミイラは任せる。これで少しは魔除けになるだろ」先生が怒鳴りながらリリアに精神バフをかけてくれた。
「リリア、僕は先生を手伝います」アキツグはリリアの剣に炎のエンチャント。
リリアが部屋を見ると、黒い影が何体も床から陽炎のように立ち上がって来るのが見えた。
「ぅぅぅぅぅ… ぅぅぅぅ…」地の底からの響くようなうめき声が沸きあがる。
「わああぁぁぁ!やめてえぇぇ!!来ないでぇぇぇえ!!いやあぁぁぁぁ!」
それなりに魔物と戦闘してきたリリアだが、こんな異常なシチュエーションは初めてだ。頭の中で何かが破裂したような大パニック。とにかく近づいてくるミイラに剣を振り回す。
「リリア!落ち着け!おまえは呪いで守られている、時間を稼げ!アキツグ、時間を稼げ!俺が鎮める!」
「いやぁぁぁ!!こないでえぇぇ!来るなああぁぁあ!!」
「リリア危ないぞ!しっかりしろ! アキツグ、あいつを何とかしろ!取り付かれるぞ!」
「ぼ、僕も無理です!手一杯ですよ!!」
先生とアキツグは死霊の影に苦戦する。ゴグスタフはゴブリン・シャーマンなので、確実、広範囲の技能だが効果を発揮するのに時間がかかる。
混乱するリリアに死霊が取り付こうとしている。
「わぁ、わぁぁ!いやあぁぁぁ!来ないで!やめてぇぇぇ!」
剣をやたら振り回して大混乱のリリア。
「しかたない!バディ!リリアに魔法陣を張れ!」
「ほいよ!!」
壁の上で待機していた使い魔バディがリリアの足元に飛び込む。一瞬にして魔法陣が広がった。
リリアにかけた呪いと魔法陣が共鳴し、影が飛び去りミイラも後退する。
その時、リリアのペンダントが一瞬光を放った!
「リリアは俺の子だ、勇者の子だ」
「リリア、おまえ立派だよ、良く食べ、良く寝、良く働いてるよ」
「父さん、母さん… あたし、父さんの子ね… 母さん、あたしよく食べよく寝てる…」
一瞬光の中でガウとメルが見えた気がした。二人の声が耳から遠ざかる。
「よ、よし!ミイラから片づけるわよ!」リリアは落ち着きを取り戻す。
「リリア、貸しだからな!」使い魔バディが魔法陣から抜け出る。
「ぃや!っは!!」
ミイラ共は頭を落とされても追い詰めてくる。気色悪い。
「こいつらは強い呪縛にかかってる、手強いぞ!」先生が叫ぶ。
アキツグのホーリーライト、ホーリーファイアーで死霊を退治するが、手間取っている。先生は術を行おうとするが、ここまでリリアに引っ張られている。
切り刻まれても襲ってくるミイラを何とか細切れにし始末。近寄る死霊はホーリーファイアーがエンチャントされた剣を振り回して追い払う。
死霊は振り払えるが、追い打ちを試みると光の加減で追い切れなかったりする。大変厄介。
「物理系には物理系よ、あなたが術者ね、人を殺した…かどうかわからないけど、魂を弄んで死者を操るなんて許されないのよ。かわいそうだけど楽になりなさい」
リリアは炎を纏った剣を狂人に向って構えた。
リリアはリリアモデル剣、アキツグも剣、先生はオークワンドを手にしている。
入り口から入るが焼け落ちた屋根から雨が降り続けている。屋根の梁が崩落し部屋の大部分が炭化していた。
扉が左手にあり、もう一つ部屋があるようだ。
「ぅわぁ… いったい何なのよこれ…」呟くリリア。
焼けて屋根も壁も崩れた部屋に後から置いた様なテーブルがあり、そのテーブルの上に丸焦げになった小さな二つの遺体と大きめな遺体が一体、折り重なるように置いてある。
小道具等が並び何かの儀式でもしたかのようだ。
「これがあの兄妹だな…」先生がテーブルの上の小さな遺体を指して言う。
リリアは喉の筋肉に力を入れる。さっきお昼を食べたこと後悔…
「ギエ!!」
リリアはテーブルの後ろに回って思わず声を出した。
大人4体のミイラ化した遺体がこちらは無造作に重ねて置いてある。
死因は焼死ではなく、別な事のようだ。
「… こ、こ… ぅぐ…っちにも… ぎ…犠牲者が… み… っぐな、内臓取られて…」
リリアは喉の筋肉を引き締め、しっかり歯を合わせながら報告、口を開けたら胃が空になる。
「内臓はそこだ…」
先生が指さすテーブルの上には皿があり、それっぽい物がある。
「あたし、も、もうダメェ…」
リリアはとうとうリバース。
「リリア、立て!来客だ!」先生が叫んだ。
剣を握りなおし慌ててリリアが構えなおす。いつの間に隣の部屋から異様な出で立ちの人間?が立っていた。
「人だ… 生命だ… 魂だ… 貰おう… 家族の為に… いっひっひっひ…」
全身どす黒いのは血が渇いたものだろう。魔法を使える冒険者の服装だが、ボロボロになり血に染まっている。手には何かの杖らしきものを持っている。
「完全にいっちゃってるじゃない」
あまりの異様さにリリアが後ずさりする。現場も異常過ぎる。
「こ、これ、全部あなたの仕業?」
リリアがテーブルを指し強く問いかける、気がつけば背中で壁ドン。
「これで…これで… 家族が戻ってくるぞ… 今度こそ… タ―ナ、アーベル、サラ、これでまた一緒だ…いっひっひ」
人がゆっくりと杖をかざす。
「………? わ!わあぁぁ!いやあぁぁぁぁ!!」
床のミイラが立ち上がり始めた。ウロウロしているのは見たことあるが、黄泉がえりを目にするのは初めて。リリアはパニック!
「死霊も呼び出したぞ!リリアしっかりしろ!ミイラは任せる。これで少しは魔除けになるだろ」先生が怒鳴りながらリリアに精神バフをかけてくれた。
「リリア、僕は先生を手伝います」アキツグはリリアの剣に炎のエンチャント。
リリアが部屋を見ると、黒い影が何体も床から陽炎のように立ち上がって来るのが見えた。
「ぅぅぅぅぅ… ぅぅぅぅ…」地の底からの響くようなうめき声が沸きあがる。
「わああぁぁぁ!やめてえぇぇ!!来ないでぇぇぇえ!!いやあぁぁぁぁ!」
それなりに魔物と戦闘してきたリリアだが、こんな異常なシチュエーションは初めてだ。頭の中で何かが破裂したような大パニック。とにかく近づいてくるミイラに剣を振り回す。
「リリア!落ち着け!おまえは呪いで守られている、時間を稼げ!アキツグ、時間を稼げ!俺が鎮める!」
「いやぁぁぁ!!こないでえぇぇ!来るなああぁぁあ!!」
「リリア危ないぞ!しっかりしろ! アキツグ、あいつを何とかしろ!取り付かれるぞ!」
「ぼ、僕も無理です!手一杯ですよ!!」
先生とアキツグは死霊の影に苦戦する。ゴグスタフはゴブリン・シャーマンなので、確実、広範囲の技能だが効果を発揮するのに時間がかかる。
混乱するリリアに死霊が取り付こうとしている。
「わぁ、わぁぁ!いやあぁぁぁ!来ないで!やめてぇぇぇ!」
剣をやたら振り回して大混乱のリリア。
「しかたない!バディ!リリアに魔法陣を張れ!」
「ほいよ!!」
壁の上で待機していた使い魔バディがリリアの足元に飛び込む。一瞬にして魔法陣が広がった。
リリアにかけた呪いと魔法陣が共鳴し、影が飛び去りミイラも後退する。
その時、リリアのペンダントが一瞬光を放った!
「リリアは俺の子だ、勇者の子だ」
「リリア、おまえ立派だよ、良く食べ、良く寝、良く働いてるよ」
「父さん、母さん… あたし、父さんの子ね… 母さん、あたしよく食べよく寝てる…」
一瞬光の中でガウとメルが見えた気がした。二人の声が耳から遠ざかる。
「よ、よし!ミイラから片づけるわよ!」リリアは落ち着きを取り戻す。
「リリア、貸しだからな!」使い魔バディが魔法陣から抜け出る。
「ぃや!っは!!」
ミイラ共は頭を落とされても追い詰めてくる。気色悪い。
「こいつらは強い呪縛にかかってる、手強いぞ!」先生が叫ぶ。
アキツグのホーリーライト、ホーリーファイアーで死霊を退治するが、手間取っている。先生は術を行おうとするが、ここまでリリアに引っ張られている。
切り刻まれても襲ってくるミイラを何とか細切れにし始末。近寄る死霊はホーリーファイアーがエンチャントされた剣を振り回して追い払う。
死霊は振り払えるが、追い打ちを試みると光の加減で追い切れなかったりする。大変厄介。
「物理系には物理系よ、あなたが術者ね、人を殺した…かどうかわからないけど、魂を弄んで死者を操るなんて許されないのよ。かわいそうだけど楽になりなさい」
リリアは炎を纏った剣を狂人に向って構えた。
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