178 / 517
【89.5話】 崖の上のゴニョ
しおりを挟む
ロガルドの墓石?石碑?を峠に立て思いの雫も一緒に埋めた。
リリアの願いを聞き、ファーザーが何とか村で問題にならないよう、印字を考えてくれた。
石の場所は犠牲者の出た道が見える眺めの良い場所をリリア達が探した。
「ロガルドさん、安らかに」リリア達は峠を後にする。
村では「勇者様!ありがとう!」の声に黙って手を振る。
「勇者リリア様、魔物マンティコア討伐を帝国に報告しておきます」晴れやかな村長。
「………… あれは魔物討伐では…」
リリアが口を開きかけるのを、ペコ達が「村長よろしくお願いします。忙しいので私達これでお暇します」皆でリリアを馬車に連れ込む。
車中、ペコは大激怒。リリアを甘やかさない、ショックを受けているだろうがそれとこれとは完全に別。オフェリアは“今?”的な顔をしている。アリスは澄まして村で作って来たレモンティーを飲んでいる。
「いい加減にしなさいよね!!あんた、脳味噌と口と神経で繋がってないの?口と繋がっているのは反射神経だけか!思った事を全部直ぐに口からだすならゲロ吐いて回っているのと変わんないじゃない!… あぁぁ?… 何なの!全然聞こえない!! 胸と態度は無駄にデッカイくせに声ちっさい!!」
「…… ロガルドは魔物じゃないし…」何かリリアがゴニョゴニョ言っている。
「オフェリア、頂き物のクッキー美味しいわよ」アリスはオフェリアに村でもらったクッキーをすすめている。馬車は山道を進む。
「あんた、勝手にクエスト引き受けて、勝手にパーティー飛び出して、こっちの身にもなってよ、心配したのよ!それに実際犠牲者出てるんだよ!ロガルドだって納得の結果なのよ!人食いの魔物を退治したの!それでいいの!ロガルドは悔いて天に召された!あのまま放っておいたらリリアが最後に全員を不幸にして終わったのよ!ホイルテッドで何学習したの!何にもなってないじゃん」
「…… わかってるよ… わかったよ… ロガルドを魔物呼ばわりさせたくなかったんだよ…」リリアがゴニョゴニョ言っている。
「ね!このドライフルーツ甘いよオフェリア」アリスはドライフルーツ食べている。馬車は山道、崖の上を通る。リリアはゴニョっている。
「何が勇者よ!勇者になる前に、大人になる努力しなさいよ!その前に冒険者、ギルメン失格よ。オフェリア!あんたリーダーでしょ、平ギルメンが越権行為で勝手にクエスト引き受けて、パーティーを無許可離脱、最終的にはギルメン全員を危険に晒したのよ!リーダーとしてちゃんと懲罰を与えなさいよね!」
オフェリアは手綱を手に、流れ矢に当たったような顔している。
アリスが、レモンティーをオフェリアに手渡す「オフェリア顔に出てるわよ」
「もういいでしょ…」
リリアはゴニョりながら藁君を掃除し始めた。
最近出来たリリアの逃げ場所だ。ふて腐れる様な事やしょげる様な事があると、藁君に話しかけながら掃除する。何かあぶねー奴だ…
「あなた、男と遊ぶのも勝手に何か引き受けるのも禁止よ。まったく悪堕ちするは、とんでもない魔物退治を引き受けるわ… 今回は何とかなったからいいような物の…」
「…… もうわかったよ… 今回わかった… あたし勇者辞めるんだ… リリアには無理だってわかった… あたしロガルドを切った事…とにかくこれが勇者の仕事なら…」声をおとすリリア。
オフェリアとアリスがこれを聞いて振り返る。
「☆〇◇※◎!▽▲±!!」
ペコの逆鱗に触れたらしい。ペコが大噴火!怒鳴り過ぎ、早口過ぎてもはや何を言っているか全然分からない。馬も驚いてわざわざ足を止めて振り返る。馬車停止。
見るとペコはベシベシとリリアを往復ビンタ中…
「いだいだいだいだい……」リリアはビンタされ中。
「☆〇◇※◎!▽▲±!!」ペコはビンタ中。
「いだいだいだいだい……」リリアはビンタされ中。
「☆〇◇※◎!▽▲±!! わかった!!」
「…… えぇ… ごめ、ちょっとわかんない…」
「☆〇◇※◎!▽▲±!!」ペコは再びビンタ。
「いだいだいだいだい……」リリアは再びビンタされ中。
「☆〇◇※◎!▽▲±!! わかった?ってかわかれ!」
「…… いや… だから、ペコの言ってる事わかん…」
「☆〇◇※◎!▽▲±!!」ペコは三度目の往復ビンタ。
馬車は停車ついでに白樺に繋がれた。
景色が良い!
「オフェリア、眺め最高よ… リリアとペコ?大丈夫よ、往復ビンタで死んだ人はいないわ」
道路脇に腰を下ろして景色を楽しむオフェリアとアリス。
「痛い!いたぁぃ!やめて!髪焼かないで!チリチリパーマになっちゃう!」
小柄なペコが大柄リリアを引っ張って来た。
「リリア、あなた景色でもみて頭冷やしなさい」
「ペコも少し落ちついた?」アリスがニヤニヤする。
「だって、すぐに辞めるとか言い出すから、腹がっ立ってね…」ペコが苦々しく呟く。
「……あたし、もう続けたく… あ!わかった!続ける!勇者続けるから!… 何よ、向いてないから辞めろって言ったり、辞めるって言ったら引き留めたり…」
リリアはゴニョっている。
「勇者なんか何のも意味もないじゃない。辞めたいなら辞めさせたら?リリアの寿命を短くするだけよ」アリスがペコに囁く。
オフェリアは黙って聞いている。
「私、リリアに実力が無いとは思ってるけど、辞めろと言ったこと無いわ。すぐに諦めて投げ出すの嫌いだしね… それに…」ペコが言いかけると続けた。
「それに… もう少し勇者やらせてみたいの?… やれやれね」アリスが苦笑い。
「付き合ってるこっちの寿命が縮みそう」オフェリアも苦笑い。
皆リリアを振り返ると、草むらにひっくり返ってゴニョゴニョ言っている。
崖の上のゴニュ、リリア。
リリアの願いを聞き、ファーザーが何とか村で問題にならないよう、印字を考えてくれた。
石の場所は犠牲者の出た道が見える眺めの良い場所をリリア達が探した。
「ロガルドさん、安らかに」リリア達は峠を後にする。
村では「勇者様!ありがとう!」の声に黙って手を振る。
「勇者リリア様、魔物マンティコア討伐を帝国に報告しておきます」晴れやかな村長。
「………… あれは魔物討伐では…」
リリアが口を開きかけるのを、ペコ達が「村長よろしくお願いします。忙しいので私達これでお暇します」皆でリリアを馬車に連れ込む。
車中、ペコは大激怒。リリアを甘やかさない、ショックを受けているだろうがそれとこれとは完全に別。オフェリアは“今?”的な顔をしている。アリスは澄まして村で作って来たレモンティーを飲んでいる。
「いい加減にしなさいよね!!あんた、脳味噌と口と神経で繋がってないの?口と繋がっているのは反射神経だけか!思った事を全部直ぐに口からだすならゲロ吐いて回っているのと変わんないじゃない!… あぁぁ?… 何なの!全然聞こえない!! 胸と態度は無駄にデッカイくせに声ちっさい!!」
「…… ロガルドは魔物じゃないし…」何かリリアがゴニョゴニョ言っている。
「オフェリア、頂き物のクッキー美味しいわよ」アリスはオフェリアに村でもらったクッキーをすすめている。馬車は山道を進む。
「あんた、勝手にクエスト引き受けて、勝手にパーティー飛び出して、こっちの身にもなってよ、心配したのよ!それに実際犠牲者出てるんだよ!ロガルドだって納得の結果なのよ!人食いの魔物を退治したの!それでいいの!ロガルドは悔いて天に召された!あのまま放っておいたらリリアが最後に全員を不幸にして終わったのよ!ホイルテッドで何学習したの!何にもなってないじゃん」
「…… わかってるよ… わかったよ… ロガルドを魔物呼ばわりさせたくなかったんだよ…」リリアがゴニョゴニョ言っている。
「ね!このドライフルーツ甘いよオフェリア」アリスはドライフルーツ食べている。馬車は山道、崖の上を通る。リリアはゴニョっている。
「何が勇者よ!勇者になる前に、大人になる努力しなさいよ!その前に冒険者、ギルメン失格よ。オフェリア!あんたリーダーでしょ、平ギルメンが越権行為で勝手にクエスト引き受けて、パーティーを無許可離脱、最終的にはギルメン全員を危険に晒したのよ!リーダーとしてちゃんと懲罰を与えなさいよね!」
オフェリアは手綱を手に、流れ矢に当たったような顔している。
アリスが、レモンティーをオフェリアに手渡す「オフェリア顔に出てるわよ」
「もういいでしょ…」
リリアはゴニョりながら藁君を掃除し始めた。
最近出来たリリアの逃げ場所だ。ふて腐れる様な事やしょげる様な事があると、藁君に話しかけながら掃除する。何かあぶねー奴だ…
「あなた、男と遊ぶのも勝手に何か引き受けるのも禁止よ。まったく悪堕ちするは、とんでもない魔物退治を引き受けるわ… 今回は何とかなったからいいような物の…」
「…… もうわかったよ… 今回わかった… あたし勇者辞めるんだ… リリアには無理だってわかった… あたしロガルドを切った事…とにかくこれが勇者の仕事なら…」声をおとすリリア。
オフェリアとアリスがこれを聞いて振り返る。
「☆〇◇※◎!▽▲±!!」
ペコの逆鱗に触れたらしい。ペコが大噴火!怒鳴り過ぎ、早口過ぎてもはや何を言っているか全然分からない。馬も驚いてわざわざ足を止めて振り返る。馬車停止。
見るとペコはベシベシとリリアを往復ビンタ中…
「いだいだいだいだい……」リリアはビンタされ中。
「☆〇◇※◎!▽▲±!!」ペコはビンタ中。
「いだいだいだいだい……」リリアはビンタされ中。
「☆〇◇※◎!▽▲±!! わかった!!」
「…… えぇ… ごめ、ちょっとわかんない…」
「☆〇◇※◎!▽▲±!!」ペコは再びビンタ。
「いだいだいだいだい……」リリアは再びビンタされ中。
「☆〇◇※◎!▽▲±!! わかった?ってかわかれ!」
「…… いや… だから、ペコの言ってる事わかん…」
「☆〇◇※◎!▽▲±!!」ペコは三度目の往復ビンタ。
馬車は停車ついでに白樺に繋がれた。
景色が良い!
「オフェリア、眺め最高よ… リリアとペコ?大丈夫よ、往復ビンタで死んだ人はいないわ」
道路脇に腰を下ろして景色を楽しむオフェリアとアリス。
「痛い!いたぁぃ!やめて!髪焼かないで!チリチリパーマになっちゃう!」
小柄なペコが大柄リリアを引っ張って来た。
「リリア、あなた景色でもみて頭冷やしなさい」
「ペコも少し落ちついた?」アリスがニヤニヤする。
「だって、すぐに辞めるとか言い出すから、腹がっ立ってね…」ペコが苦々しく呟く。
「……あたし、もう続けたく… あ!わかった!続ける!勇者続けるから!… 何よ、向いてないから辞めろって言ったり、辞めるって言ったら引き留めたり…」
リリアはゴニョっている。
「勇者なんか何のも意味もないじゃない。辞めたいなら辞めさせたら?リリアの寿命を短くするだけよ」アリスがペコに囁く。
オフェリアは黙って聞いている。
「私、リリアに実力が無いとは思ってるけど、辞めろと言ったこと無いわ。すぐに諦めて投げ出すの嫌いだしね… それに…」ペコが言いかけると続けた。
「それに… もう少し勇者やらせてみたいの?… やれやれね」アリスが苦笑い。
「付き合ってるこっちの寿命が縮みそう」オフェリアも苦笑い。
皆リリアを振り返ると、草むらにひっくり返ってゴニョゴニョ言っている。
崖の上のゴニュ、リリア。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


婚約破棄騒動に巻き込まれたモブですが……
こうじ
ファンタジー
『あ、終わった……』王太子の取り巻きの1人であるシューラは人生が詰んだのを感じた。王太子と公爵令嬢の婚約破棄騒動に巻き込まれた結果、全てを失う事になってしまったシューラ、これは元貴族令息のやり直しの物語である。
女神様の使い、5歳からやってます
めのめむし
ファンタジー
小桜美羽は5歳の幼女。辛い境遇の中でも、最愛の母親と妹と共に明るく生きていたが、ある日母を事故で失い、父親に放置されてしまう。絶望の淵で餓死寸前だった美羽は、異世界の女神レスフィーナに救われる。
「あなたには私の世界で生きる力を身につけやすくするから、それを使って楽しく生きなさい。それで……私のお友達になってちょうだい」
女神から神気の力を授かった美羽は、女神と同じ色の桜色の髪と瞳を手に入れ、魔法生物のきんちゃんと共に新たな世界での冒険に旅立つ。しかし、転移先で男性が襲われているのを目の当たりにし、街がゴブリンの集団に襲われていることに気づく。「大人の男……怖い」と呟きながらも、ゴブリンと戦うか、逃げるか——。いきなり厳しい世界に送られた美羽の運命はいかに?
優しさと試練が待ち受ける、幼い少女の異世界ファンタジー、開幕!
基本、ほのぼの系ですので進行は遅いですが、着実に進んでいきます。
戦闘描写ばかり望む方はご注意ください。
転生して貴族になったけど、与えられたのは瑕疵物件で有名な領地だった件
桜月雪兎
ファンタジー
神様のドジによって人生を終幕してしまった七瀬結希。
神様からお詫びとしていくつかのスキルを貰い、転生したのはなんと貴族の三男坊ユキルディス・フォン・アルフレッドだった。
しかし、家族とはあまり折り合いが良くなく、成人したらさっさと追い出された。
ユキルディスが唯一信頼している従者アルフォンス・グレイルのみを連れて、追い出された先は国内で有名な瑕疵物件であるユンゲート領だった。
ユキルディスはユキルディス・フォン・ユンゲートとして開拓から始まる物語だ。

婚約破棄を申し込まれたので、ちょっと仕返ししてみることにしました。
夢草 蝶
恋愛
婚約破棄を申し込まれた令嬢・サトレア。
しかし、その理由とその時の婚約者の物言いに腹が立ったので、ちょっと仕返ししてみることにした。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる