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【87.5話】 お化けハマグリ ※契約マッチ前日の話※
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「まったく、海の物は誰の物でもないでしょ、ねぇ」リリアがブツブツ文句を言っている。
「街は色々なルールがあるピョン。仕方ないピョン」ラビが慰める。
先ほどフィッシャーマンズ・ギルドの人にメッチャ怒られ、リリアもメッチャ言い返していたところだが、ラビがリリアと二人分謝ると「今度から注意するように」と立ち去って行った。
リリアとラビは二人でルーダ港近くの海岸に来ている。
契約試合を控えた夕方、よくブラブラと散歩に来る。港は護岸と桟橋になっているが、少し離れると自然の海岸が広がっている。
山育ちのリリアには気分転換に良い憩いの場。
今日、海岸は大勢の家族で賑わっていて、皆波打ち際にかがんで何やらやっている。
「あれ、絶対ビーチフラッグやっていて、指輪落としたのを探してるんだよ」リリアが言う。
「あんな大勢でビーチフラッグは無理があるピョン」ラビが笑う。
「じゃ、スイカ割りで力み過ぎてスイカがドバ!ってなったのを皆で拾い食い」リリアが言う。
「こなごな過ぎるピョン」ラビが笑う。
浜辺で這いつくばっている人々に質問すると
「潮干狩りですよ、アサリを取ってます」と… なるほど…
「いいわね、夜は海産物で乾杯ね」話を聞いたリリアは、やらない手はない!と浜辺を掘りだした。いっぱい取るのだと気合を入れてかなり掘り下げている。
「リリたん、他の人見てると、多分深さじゃなくて範囲ピョン」ラビが周りを見ながらアドバイスしている。
「おい、おまえら何やってんだ! おい…おい!… おまえだ!お前たち!」男に声をかけられた。
「あ、あたし達?」
落とし穴?墓穴?って規模の工事をしていたリリアが顔を上げる。
聞くとここで潮干狩りをするにはフィッシャーマンズ・ギルドにショバ代を払わないといけないと言うのだ。
「あら?ここは私有地だったの?… 違うの?… どうしてお金払うの?… ここのアサリは飼育してるの?… 私有地でもないし、飼育していないし、所有していないのに獲るのにお金払うの?おかしくない?… 詐欺でしょ、ちょっとギルド証見せてよ…」
ギルド証を見ると、どうやら本物のようだ。まぁ、リリアは海関係に馴染みが無いが本物ギルド証には間違いなさそう。
“でも、リリアは騙されないわよ、だっておかしい、所有物でもないのに、自然にある物に突然お金を要求されるなんて…”リリアは口調と目に力をこめる。
ラビも手を止めて、“あ!これ、不味いパターンだ”的な顔して見ている。
「おかしい、じゃ、ここの人全員お金取ってるわけ?そんな事ありえない!… え!全員払ってる?嘘よ!こんなに大勢… あのテントで受け付けして潮干狩りする?… ルール?… だって変よ、あたし山で色々取るけどファーマーズ・ギルドにお金なんか払ったことない!農地や私有地とか、飼育されてるならお金払うの分かるけど、なんで自然の浜辺にある貝を獲るのにお金払うの!」
ラビにはよくわからないが、リリアの言っている事は正しく思う…
しかし、ギルドの男も嘘や詐欺をしているようにも思えない…
「すみません、ここのアサリってお金払うピョン?」近くの家族に聞いてみた…
「村娘だからってバカにしてる!自然の物は誰の物でもないわ!それくらいリリアでも知ってるのよ!…違法行為よ!詐欺よ!国民の命と財産を守るのがあたしの仕事だけど、秩序を乱し不当に利益を貪る不届きものを成敗するのも勇者…」
「わ!リリたん!もうアサリいいピョン!どうせラビは野菜派ピョン!リリたんも今日は鶏のせせり食べるって言ってたピョン」
すみません!すみません!これから気を付けますを連呼しながらリリアの手を引っ張るラビ。
ここでリリアに国公認勇者を名乗らせない方が良いだろう。話がややこしくなり、場合によっては悪い噂が流れるばかり。納得いかない様子のリリアを引っ張っていく。
リリアとラビは潮干狩りを眺めながら、屋台で買ったイカ焼きと焼きコーンを食べている。もちろんラビが焼きコーン。
「たこ焼きとイカ焼きって料理方法のコンセプトが180度違うのね」と言いながらイカを美味しそうに食べる。どの方角から180度違うかは謎に満ちている。
家族がワイワイと潮干狩りを楽しんでいる姿は見ていても楽しくなる。
「リリたん、まだわだかまってるピョン?」ラビが尋ねる。
「山には無いルールで納得しないけど… 別に怒ってないよ。あまりにも不思議に思ってね… それより、深く掘る必要なかなったのね…」
リリアが苦笑いしながらイカ焼きで指す方向をみるとリリアが掘った場所に子供が半分隠れて遊んでいる。
と、次の瞬間…
「わ!痛い!助けて!」子供が叫び声をあげた。
「大変、何かあったみたいだよ」
近くにいたリリア達が駆け寄る。
駆け付けると、砂の中で子供が手頸まで何かに挟まれて痛がっている。
「大変!なにこれ?ピョン子!さっきの人呼んできて!」リリアも慌てる。
自分が穴を深く掘ったがために子供が怪我しては申し訳ない。
「子供がお化けハマグリに噛みつかれた!」と親が騒ぐ。
砂に隠れているが、口の部分だけでもかなり大きい、鋸の様な歯があって子供の腕に食らいついている。見ているだけで痛そう…
騒ぎを聞きつけて周りの人が集まって来た。
「お姉ちゃん助けるからちょっと我慢して!」
ミミックと同じ原理だろう。リリアモデルの剣で刺し殺すのが良策のようだ。
「勇者リリア参上!商人ギルド・レア… リ…」
「勇者リリア参上!商人ギルド・リアルゴールと工芸ギルド・ハンズマンの共同開発と無償サポートにより預かった… じゃなかった… 授かった…」
ちゃんと唱えないと剣が抜けてくれない。慌てるリリア。
「何やってんだ!何でもいいから何とかしてくれ!」
親から怒られる… そりゃそうだ…
「勇者リリア参上!商人ギルド・リアルゴールと工芸ギルド・ハンズマンの共同開発と無償サポートにより授かった勇者リリアモデル(女性版)のこの剣で成敗してくれる」
落ち着いて、ようやく全部言えて、剣をがキラーン!
恥ずかしい… 視線が痛い… アホくさい…
穴があったら入りたい気分だが、今やその穴で子供が怪我しているのだ…
「痛い!痛いよ!いたい痛い!」子供が叫ぶ。
剣で中身を突こうしたら、反射的にハマグリが閉まろうとする。
テコの要領でこじ開けたいが、砂の圧でびくともしない。
「ピョン!… は、人呼びにいってるのか… お父さんちょっとこの剣を持っていて。そう、その角度でそうそう!」
子供の父親に剣を握ってもらう。とりあえず刺激せずこれ以上閉じない様持ってもらう。
「痛い!痛いよ!」
ハマグリの歯が返しになっていて、手も抜けない。子供が痛がる。
「こうなったら…」
リリアは弓と矢を手にした。急所がどこだかわかりはしないが、矢を叩き込めば死ぬだろう。
「お父さん、剣しっかり持っててくださいね」
リリアは弓を引き絞り矢先をハマグリに突っ込んだ。
「お姉ちゃん、ありがとう」子供がリリアに感謝する。
ハマグリは退治した。リリアは子供に薬草を塗ってあげる。
もともと自分が穴を掘ってしまったせいなのだ。大事故にならずに済んでよかった。リリアは一安心。
「前半はもたもたしてましたが、後半は助かりました」
両親に後半を感謝される。
「最初は不手際だらけだったけど、結局助かってよかった」
周囲からも結局は助かった事を称賛される。
「さっきはとんでもない田舎女だと思ったが、今度は見直した」
さっきのフィッシャーマンズ・ギルドの男から今度の事は見直される。
「これ良かったらどうぞ」
両親から桶に入ったアサリが差し出された。
すぐ側ではギルドの人が「これは立派なお化けハマグリだ」と掘り起こしている。
怪我した子供も助けたリリアもそっちのけでハマグリに夢中のようだ。
「…… え?…あ… はぁ、あたし、人助けするの仕事ですよ…皆様にこれからもご加護がありますように… ピョン、行くよ!」
リリアは答えると潮が満ち始めた夕時の浜辺を歩き出した。
「…リリたん、子供助かってよかったピョン」ラビが気を使っているようだ。
リリたんはポニーテールを浜風に揺らしながらスタスタと歩いて行く。
「街は色々なルールがあるピョン。仕方ないピョン」ラビが慰める。
先ほどフィッシャーマンズ・ギルドの人にメッチャ怒られ、リリアもメッチャ言い返していたところだが、ラビがリリアと二人分謝ると「今度から注意するように」と立ち去って行った。
リリアとラビは二人でルーダ港近くの海岸に来ている。
契約試合を控えた夕方、よくブラブラと散歩に来る。港は護岸と桟橋になっているが、少し離れると自然の海岸が広がっている。
山育ちのリリアには気分転換に良い憩いの場。
今日、海岸は大勢の家族で賑わっていて、皆波打ち際にかがんで何やらやっている。
「あれ、絶対ビーチフラッグやっていて、指輪落としたのを探してるんだよ」リリアが言う。
「あんな大勢でビーチフラッグは無理があるピョン」ラビが笑う。
「じゃ、スイカ割りで力み過ぎてスイカがドバ!ってなったのを皆で拾い食い」リリアが言う。
「こなごな過ぎるピョン」ラビが笑う。
浜辺で這いつくばっている人々に質問すると
「潮干狩りですよ、アサリを取ってます」と… なるほど…
「いいわね、夜は海産物で乾杯ね」話を聞いたリリアは、やらない手はない!と浜辺を掘りだした。いっぱい取るのだと気合を入れてかなり掘り下げている。
「リリたん、他の人見てると、多分深さじゃなくて範囲ピョン」ラビが周りを見ながらアドバイスしている。
「おい、おまえら何やってんだ! おい…おい!… おまえだ!お前たち!」男に声をかけられた。
「あ、あたし達?」
落とし穴?墓穴?って規模の工事をしていたリリアが顔を上げる。
聞くとここで潮干狩りをするにはフィッシャーマンズ・ギルドにショバ代を払わないといけないと言うのだ。
「あら?ここは私有地だったの?… 違うの?… どうしてお金払うの?… ここのアサリは飼育してるの?… 私有地でもないし、飼育していないし、所有していないのに獲るのにお金払うの?おかしくない?… 詐欺でしょ、ちょっとギルド証見せてよ…」
ギルド証を見ると、どうやら本物のようだ。まぁ、リリアは海関係に馴染みが無いが本物ギルド証には間違いなさそう。
“でも、リリアは騙されないわよ、だっておかしい、所有物でもないのに、自然にある物に突然お金を要求されるなんて…”リリアは口調と目に力をこめる。
ラビも手を止めて、“あ!これ、不味いパターンだ”的な顔して見ている。
「おかしい、じゃ、ここの人全員お金取ってるわけ?そんな事ありえない!… え!全員払ってる?嘘よ!こんなに大勢… あのテントで受け付けして潮干狩りする?… ルール?… だって変よ、あたし山で色々取るけどファーマーズ・ギルドにお金なんか払ったことない!農地や私有地とか、飼育されてるならお金払うの分かるけど、なんで自然の浜辺にある貝を獲るのにお金払うの!」
ラビにはよくわからないが、リリアの言っている事は正しく思う…
しかし、ギルドの男も嘘や詐欺をしているようにも思えない…
「すみません、ここのアサリってお金払うピョン?」近くの家族に聞いてみた…
「村娘だからってバカにしてる!自然の物は誰の物でもないわ!それくらいリリアでも知ってるのよ!…違法行為よ!詐欺よ!国民の命と財産を守るのがあたしの仕事だけど、秩序を乱し不当に利益を貪る不届きものを成敗するのも勇者…」
「わ!リリたん!もうアサリいいピョン!どうせラビは野菜派ピョン!リリたんも今日は鶏のせせり食べるって言ってたピョン」
すみません!すみません!これから気を付けますを連呼しながらリリアの手を引っ張るラビ。
ここでリリアに国公認勇者を名乗らせない方が良いだろう。話がややこしくなり、場合によっては悪い噂が流れるばかり。納得いかない様子のリリアを引っ張っていく。
リリアとラビは潮干狩りを眺めながら、屋台で買ったイカ焼きと焼きコーンを食べている。もちろんラビが焼きコーン。
「たこ焼きとイカ焼きって料理方法のコンセプトが180度違うのね」と言いながらイカを美味しそうに食べる。どの方角から180度違うかは謎に満ちている。
家族がワイワイと潮干狩りを楽しんでいる姿は見ていても楽しくなる。
「リリたん、まだわだかまってるピョン?」ラビが尋ねる。
「山には無いルールで納得しないけど… 別に怒ってないよ。あまりにも不思議に思ってね… それより、深く掘る必要なかなったのね…」
リリアが苦笑いしながらイカ焼きで指す方向をみるとリリアが掘った場所に子供が半分隠れて遊んでいる。
と、次の瞬間…
「わ!痛い!助けて!」子供が叫び声をあげた。
「大変、何かあったみたいだよ」
近くにいたリリア達が駆け寄る。
駆け付けると、砂の中で子供が手頸まで何かに挟まれて痛がっている。
「大変!なにこれ?ピョン子!さっきの人呼んできて!」リリアも慌てる。
自分が穴を深く掘ったがために子供が怪我しては申し訳ない。
「子供がお化けハマグリに噛みつかれた!」と親が騒ぐ。
砂に隠れているが、口の部分だけでもかなり大きい、鋸の様な歯があって子供の腕に食らいついている。見ているだけで痛そう…
騒ぎを聞きつけて周りの人が集まって来た。
「お姉ちゃん助けるからちょっと我慢して!」
ミミックと同じ原理だろう。リリアモデルの剣で刺し殺すのが良策のようだ。
「勇者リリア参上!商人ギルド・レア… リ…」
「勇者リリア参上!商人ギルド・リアルゴールと工芸ギルド・ハンズマンの共同開発と無償サポートにより預かった… じゃなかった… 授かった…」
ちゃんと唱えないと剣が抜けてくれない。慌てるリリア。
「何やってんだ!何でもいいから何とかしてくれ!」
親から怒られる… そりゃそうだ…
「勇者リリア参上!商人ギルド・リアルゴールと工芸ギルド・ハンズマンの共同開発と無償サポートにより授かった勇者リリアモデル(女性版)のこの剣で成敗してくれる」
落ち着いて、ようやく全部言えて、剣をがキラーン!
恥ずかしい… 視線が痛い… アホくさい…
穴があったら入りたい気分だが、今やその穴で子供が怪我しているのだ…
「痛い!痛いよ!いたい痛い!」子供が叫ぶ。
剣で中身を突こうしたら、反射的にハマグリが閉まろうとする。
テコの要領でこじ開けたいが、砂の圧でびくともしない。
「ピョン!… は、人呼びにいってるのか… お父さんちょっとこの剣を持っていて。そう、その角度でそうそう!」
子供の父親に剣を握ってもらう。とりあえず刺激せずこれ以上閉じない様持ってもらう。
「痛い!痛いよ!」
ハマグリの歯が返しになっていて、手も抜けない。子供が痛がる。
「こうなったら…」
リリアは弓と矢を手にした。急所がどこだかわかりはしないが、矢を叩き込めば死ぬだろう。
「お父さん、剣しっかり持っててくださいね」
リリアは弓を引き絞り矢先をハマグリに突っ込んだ。
「お姉ちゃん、ありがとう」子供がリリアに感謝する。
ハマグリは退治した。リリアは子供に薬草を塗ってあげる。
もともと自分が穴を掘ってしまったせいなのだ。大事故にならずに済んでよかった。リリアは一安心。
「前半はもたもたしてましたが、後半は助かりました」
両親に後半を感謝される。
「最初は不手際だらけだったけど、結局助かってよかった」
周囲からも結局は助かった事を称賛される。
「さっきはとんでもない田舎女だと思ったが、今度は見直した」
さっきのフィッシャーマンズ・ギルドの男から今度の事は見直される。
「これ良かったらどうぞ」
両親から桶に入ったアサリが差し出された。
すぐ側ではギルドの人が「これは立派なお化けハマグリだ」と掘り起こしている。
怪我した子供も助けたリリアもそっちのけでハマグリに夢中のようだ。
「…… え?…あ… はぁ、あたし、人助けするの仕事ですよ…皆様にこれからもご加護がありますように… ピョン、行くよ!」
リリアは答えると潮が満ち始めた夕時の浜辺を歩き出した。
「…リリたん、子供助かってよかったピョン」ラビが気を使っているようだ。
リリたんはポニーテールを浜風に揺らしながらスタスタと歩いて行く。
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