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【84話】 勇者の都に到着
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洗脳が解けた… と言うのだろうか? とにかく元に戻ったリリア。
背が高く、巨乳で態度がXLサイズのリリアは悪堕ち中なかなかエロかっこよく様になっていた。普通の勇者に戻ったら、完全にその辺の冒険者なのだがそれが正常。
フレイラは王都近くの故郷に無事帰還。今後は王宮で働く魔法使いとなるべく国家試験を受けるらしい。魔法の実力は凄かったのでなれるだろう。リリア達と涙のお別れだった。
リリア達四人プラス藁君で国境を超えた。国境の監視所で入国審査を受ける。
クリエートされた藁君は連れて抜けられない覚悟でいたが、停止状態なら通してくれるというので、停止状態で運ぶことに…
「藁君重い!!」担ごうとしてリリアが思わず声をあげる。
普段は自走してくれているが、停止状態の藁君はヘビー級だ。藁の束がこんなに重いとは…
しかも、大の字に背筋を張っていると一人ではとても抱えられない。かと言って二人で運ぶのも迷惑になる。
結局、リリアの荷物を手分けして運び、藁君はリリアの背中におんぶ姿で停止させ、リリアがおんぶして運ぶことになった。
「うわ… 人の視線が痛い…」リリアが下を向く。
入国審査場に藁人形を背負った変な女がウロウロしているのだ、見るなという方が無理だ。審査に時間がかかる間、重くて仕方ないが藁君が背負った状態で固まっているのでリリアだけ座ることも出来ない。
待つ間リリアだけ、両手壁ドン姿で建物の隅で固まっているのでマスマス目立っている。
「ちょ、ちょっと、一瞬でいいから動かしておろしてよ」リリアがペコに頼むと
「ダメに決まってるでしょ!動かしたとたんに捕まるよ… 話しかけないでよ、仲間だと思われる」
メッチャよそよそしい… メッチャ腹が立つ… 仲間だろ、おい…
「助けて!誰か助けて!」っと審査ブースでリリアが騒いでいるので振り返ると、落としたペンを拾おうとしてリリアは立ち上がれなくなったらしく助けを求めている。女が床に四つん這いになり藁人形に乗っかられている異様な光景だ。
「ぅわ!恥ずかしい!行こいこ!… オフェリアいいよ、大丈夫だから行きましょう!」ペコがアリスとオフェリアの手を引いて逃げる。
なんだかんだ、入国許可を得た四人は勇者の国に足を踏み入れる。
監視所の石畳と土の境を「いっせーのせ!」っと四人同時に記念の入国。
「わお!フリート帝国の… 帝都?ってこんな凄いの!」
リリア達四人は思わず声をあげた!山岳地帯の道を馬車で下って来た四人は眼下の光景に感動と驚きの声。
ボッドフォートから勇者発祥の地とされるフリート帝国の国境を超えたリリア達は国境の街から荷馬車に乗車し山岳を超えて勇者の都にやってきた。
馬車主のドワーフおじさんはとっても気さくな人で、リリア達が初めてこの地を訪れることを話したら、山道を抜けた小高い丘の都が見渡せる場所で馬車を停めてくれたのだ。
「おぅぃ!嬢ちゃん達、ここが都を一望できるんだ!」
そういうので馬車から見下ろすと帝都が見渡せた。藁君は停止されて荷台に寝っ転がっている。藁君は無賃乗車。
皆で都を見下ろすと驚愕の光景だ。
高く大きな城壁、城郭、カラフルな屋根が並ぶ。その城郭の中にお城と石造りの建物が…
なんて規模ではない!城壁の外までずっと街並みが続き、見渡す限り町になっている。迷子になったら絶対に二度と出会えない。町なかに幾筋も水路が走り、大きな公園まで整備されている。
近くの運河には帆掛け船がいくつも停泊し、大きな河の中洲にはまだ町があり、石橋が対岸までかかり、河の向こうにもまだまだ町があるようだ。
「すっごおい… ルーダリアの城下が10個以上入るね… せっかくだから眺めながらおやつにしようよ」リリア達はおやつタイム。
「勇者家系のソルディア家があそこにいるのね」オフェリアが言う。
「ルーダリアの勇者と城下もお城も全て規模が全然違うじゃない」ペコがニヤニヤしている。失礼千万だ!が、確かに全然規模が違う。
リリア達は帝都入り。城壁内に入れない藁君は農場にお預け。
街中は活気に溢れている!事もあるが、それより目立つのは用水路が整備され緑が多く文化の水準の高さがわかる。それに街中にいる安心感がある。
大きな広場に像を見つけて見学に寄る。像は“伝説の勇者と仲間”とタイトルされている。
「これが伝説の勇者の像か… けっこう観光客も多いね」一同見上げる。
広場には案内表示が有る。街中には勇者ゆかりの教会やら、勇者が立ち寄った武器屋やら勇者にまつわる場所が紹介され、都周辺や国内には古戦場から仲間との出会いの場所等、とにかく伝説の勇者押しのようだ。
「あたしとオフェリアは勇者の子孫だから来てみたかったけど、結局ここまで突き合せちゃったね」リリアがペコとアリスに言う。
「自分でも見たかったのよ、気にすることじゃない」ペコが答える。
「うーん、今日は休むとして、明日は伝説の勇者ミュージアム… 限定期間展示で勇者と仲間たちの武器・防具展がやってるよ!それから、勇者達が何度も蘇生してもらった古の教会… 勇者建立図書館… 王立魔物園ってすごくない?魔物を敷地内で見世物にしてるよ?魔物サファリパーク?… サファリ?何かしらね?よくわからないけど面白そう!勇者ゆかりのレストラン、勇者とお姫様の初デートの川辺のテラスで雰囲気たっぷりの食事… 街中だけで観光スポットいっぱいよ」
リリアは大喜びしているようだ。
「… それで、勇者の血筋、ソルディア家の人にはどうやって会うつもり?」アリスがリリアに問いただす。
「そっか… それね… どうしよう… 明日、王宮のゲートまで行って掛け合ってみる」リリアがハッとしている。何も考えていなかったらしい。
「そんな事だと思った…」ペコとアリスが呆れる。
「ルーダリア王に紹介文でも書いてもらったらよかったわね」オフェリアが答える。
「大丈夫よ。わざわざ親族が尋ねて来たんだもん」リリア。
「相手にしてもらえるの?」ペコとアリスは苦笑い。
「とりあえず宿をとって情報収集しながらご飯ね」オフェリア。
「賛成!」一同。
背が高く、巨乳で態度がXLサイズのリリアは悪堕ち中なかなかエロかっこよく様になっていた。普通の勇者に戻ったら、完全にその辺の冒険者なのだがそれが正常。
フレイラは王都近くの故郷に無事帰還。今後は王宮で働く魔法使いとなるべく国家試験を受けるらしい。魔法の実力は凄かったのでなれるだろう。リリア達と涙のお別れだった。
リリア達四人プラス藁君で国境を超えた。国境の監視所で入国審査を受ける。
クリエートされた藁君は連れて抜けられない覚悟でいたが、停止状態なら通してくれるというので、停止状態で運ぶことに…
「藁君重い!!」担ごうとしてリリアが思わず声をあげる。
普段は自走してくれているが、停止状態の藁君はヘビー級だ。藁の束がこんなに重いとは…
しかも、大の字に背筋を張っていると一人ではとても抱えられない。かと言って二人で運ぶのも迷惑になる。
結局、リリアの荷物を手分けして運び、藁君はリリアの背中におんぶ姿で停止させ、リリアがおんぶして運ぶことになった。
「うわ… 人の視線が痛い…」リリアが下を向く。
入国審査場に藁人形を背負った変な女がウロウロしているのだ、見るなという方が無理だ。審査に時間がかかる間、重くて仕方ないが藁君が背負った状態で固まっているのでリリアだけ座ることも出来ない。
待つ間リリアだけ、両手壁ドン姿で建物の隅で固まっているのでマスマス目立っている。
「ちょ、ちょっと、一瞬でいいから動かしておろしてよ」リリアがペコに頼むと
「ダメに決まってるでしょ!動かしたとたんに捕まるよ… 話しかけないでよ、仲間だと思われる」
メッチャよそよそしい… メッチャ腹が立つ… 仲間だろ、おい…
「助けて!誰か助けて!」っと審査ブースでリリアが騒いでいるので振り返ると、落としたペンを拾おうとしてリリアは立ち上がれなくなったらしく助けを求めている。女が床に四つん這いになり藁人形に乗っかられている異様な光景だ。
「ぅわ!恥ずかしい!行こいこ!… オフェリアいいよ、大丈夫だから行きましょう!」ペコがアリスとオフェリアの手を引いて逃げる。
なんだかんだ、入国許可を得た四人は勇者の国に足を踏み入れる。
監視所の石畳と土の境を「いっせーのせ!」っと四人同時に記念の入国。
「わお!フリート帝国の… 帝都?ってこんな凄いの!」
リリア達四人は思わず声をあげた!山岳地帯の道を馬車で下って来た四人は眼下の光景に感動と驚きの声。
ボッドフォートから勇者発祥の地とされるフリート帝国の国境を超えたリリア達は国境の街から荷馬車に乗車し山岳を超えて勇者の都にやってきた。
馬車主のドワーフおじさんはとっても気さくな人で、リリア達が初めてこの地を訪れることを話したら、山道を抜けた小高い丘の都が見渡せる場所で馬車を停めてくれたのだ。
「おぅぃ!嬢ちゃん達、ここが都を一望できるんだ!」
そういうので馬車から見下ろすと帝都が見渡せた。藁君は停止されて荷台に寝っ転がっている。藁君は無賃乗車。
皆で都を見下ろすと驚愕の光景だ。
高く大きな城壁、城郭、カラフルな屋根が並ぶ。その城郭の中にお城と石造りの建物が…
なんて規模ではない!城壁の外までずっと街並みが続き、見渡す限り町になっている。迷子になったら絶対に二度と出会えない。町なかに幾筋も水路が走り、大きな公園まで整備されている。
近くの運河には帆掛け船がいくつも停泊し、大きな河の中洲にはまだ町があり、石橋が対岸までかかり、河の向こうにもまだまだ町があるようだ。
「すっごおい… ルーダリアの城下が10個以上入るね… せっかくだから眺めながらおやつにしようよ」リリア達はおやつタイム。
「勇者家系のソルディア家があそこにいるのね」オフェリアが言う。
「ルーダリアの勇者と城下もお城も全て規模が全然違うじゃない」ペコがニヤニヤしている。失礼千万だ!が、確かに全然規模が違う。
リリア達は帝都入り。城壁内に入れない藁君は農場にお預け。
街中は活気に溢れている!事もあるが、それより目立つのは用水路が整備され緑が多く文化の水準の高さがわかる。それに街中にいる安心感がある。
大きな広場に像を見つけて見学に寄る。像は“伝説の勇者と仲間”とタイトルされている。
「これが伝説の勇者の像か… けっこう観光客も多いね」一同見上げる。
広場には案内表示が有る。街中には勇者ゆかりの教会やら、勇者が立ち寄った武器屋やら勇者にまつわる場所が紹介され、都周辺や国内には古戦場から仲間との出会いの場所等、とにかく伝説の勇者押しのようだ。
「あたしとオフェリアは勇者の子孫だから来てみたかったけど、結局ここまで突き合せちゃったね」リリアがペコとアリスに言う。
「自分でも見たかったのよ、気にすることじゃない」ペコが答える。
「うーん、今日は休むとして、明日は伝説の勇者ミュージアム… 限定期間展示で勇者と仲間たちの武器・防具展がやってるよ!それから、勇者達が何度も蘇生してもらった古の教会… 勇者建立図書館… 王立魔物園ってすごくない?魔物を敷地内で見世物にしてるよ?魔物サファリパーク?… サファリ?何かしらね?よくわからないけど面白そう!勇者ゆかりのレストラン、勇者とお姫様の初デートの川辺のテラスで雰囲気たっぷりの食事… 街中だけで観光スポットいっぱいよ」
リリアは大喜びしているようだ。
「… それで、勇者の血筋、ソルディア家の人にはどうやって会うつもり?」アリスがリリアに問いただす。
「そっか… それね… どうしよう… 明日、王宮のゲートまで行って掛け合ってみる」リリアがハッとしている。何も考えていなかったらしい。
「そんな事だと思った…」ペコとアリスが呆れる。
「ルーダリア王に紹介文でも書いてもらったらよかったわね」オフェリアが答える。
「大丈夫よ。わざわざ親族が尋ねて来たんだもん」リリア。
「相手にしてもらえるの?」ペコとアリスは苦笑い。
「とりあえず宿をとって情報収集しながらご飯ね」オフェリア。
「賛成!」一同。
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