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【68.5話】 混乱とリリアと
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オフェリア達が背後の木々に目をやると、リリアは泣きながらゴブリンの亡骸を引きづっている。
「せめて、埋めてあげるの」と泣きじゃくっている。
「わかるけど… 村人の目もあるし…」オフェリアが言いかけると
「よし、手伝うよ。せめて全員埋めてあげよう」オルデロが賛同した。
遺体を運んで土を掘らないといけない。見るとリリアは手で掘ろうとしている。
「ちょ… 私、頼んでシャベルを借りてくるから」
オフェリアは建物の方に向かった。
リリア達はゴブリンの遺体を全て埋葬した。
子供まで殺すことはなかったのではないか?リリアがショックを受けるのももっともだ。
辺りは夕方近くになっている。最初に埋め始めた場所よりだいぶ山奥になった。
掘り始めたら「ゴブリンの墓穴掘る時間があるなら、人間を手伝え。そんなに埋めたいなら目障りにならない場所に行け」と、どかされたのだ。
埋め終わると、オフェリアは遅くなるからとオルデロにお礼を渡して解散させ、シャベルを返却しに行った。
村人に「ゴブリン女」とか散々嫌みを聞かされた。
「リリア、さぁ暗くなるわよ、行くわよ」
オフェリアがリリアの元に戻る。
「……… リリア?」
何だかリリアの様子が変だ。
リリアは地面にひっくり返って、泣き笑いしながら奇妙な動作して意味不明な事を言い、妙な調子で歌を歌っている。
「あ、あらぁ… オフェ、オフェリア… あたし、今、気持ち良くって… こんなのはじめてぇ… とってもいいのぉ… ごめんあさぁいぃ… み、皆、死んじゃってぇ」リリアは混乱状態にあるようだ。
「ちょっと、あなたしっかりしなさいよ!移動よ、日が暮れるのよ!」
オフェリアがリリアを抱えようとして驚いた。
「ヴェ!あなた!ちょっと!これ全部飲んじゃったの!!」
ひっくり返っているリリアの側に、幻想薬のビン(L)が転がっている。間違ったのか、いたたまれなくて飲んでしまったのか、とにかく健常者がこんなに飲むものではない。
「こ、これぇ… 幻想薬の濃厚DX2000よぉ。最高よぉ!今日リリアァのせいで人が死んだのぉ」リリアはベロンベロンだ。
「あなた本当におかしくなっちゃうわよ、吐きなさいよ」
オフェリアが慌てて、リリアの口に指を突っ込み吐かせようとするが、薬でラリっているせいなのか、全然嘔吐反応してくれない
「えっへっへぇ、オフェリアァ」変に甘い声出して、指を舐め回している。完全に薬が回ってしまっているようだ。
とにかく、こんな醜態を見られたら、また村人に何を言われるか分かったのもではない。オフェリアはフラフラになったリリアを抱えて、森を抜けて道に出る。
ホイルテッドと反対側の道に出て西に行くのだが、道に出てしばらく歩くとすっかり日が暮れてしまった。もちろんホイルテッドに戻る気は無い。もう往来する旅人も馬車も望めないだろう。
リリアは少し落ち着いてきたのか、たまに嘔吐にうずくまるが吐けないで苦しそう。
まだまだ混乱の中にいるようで、意味のわからない事を言っては「ドラゴンライダー」「戦場のヴァルキリー」「剣とともに」等勇者物の歌をベロベロ状態で口ずさんでいる。
オフェリアは安全そうな道端で一晩明かすことを決定。
オフェリアはリリアを介抱しながら道端に座り込んでいる。満点の星空で月が明るい夜なのが救い。リリアもだいぶ落ち着いてきて、先ほどは食事をして水も飲んでくれた。
言動もだんだんまともになってきたがさっきからオフェリアを母親と混同しているらしく
「母さん、リリアは」を繰り返しながらしきりに何かをしゃべっている。
「そうね、リリア」オフェリアは涙を流しながら、何かをしゃべるリリアに繰り返し答えていた。
「せめて、埋めてあげるの」と泣きじゃくっている。
「わかるけど… 村人の目もあるし…」オフェリアが言いかけると
「よし、手伝うよ。せめて全員埋めてあげよう」オルデロが賛同した。
遺体を運んで土を掘らないといけない。見るとリリアは手で掘ろうとしている。
「ちょ… 私、頼んでシャベルを借りてくるから」
オフェリアは建物の方に向かった。
リリア達はゴブリンの遺体を全て埋葬した。
子供まで殺すことはなかったのではないか?リリアがショックを受けるのももっともだ。
辺りは夕方近くになっている。最初に埋め始めた場所よりだいぶ山奥になった。
掘り始めたら「ゴブリンの墓穴掘る時間があるなら、人間を手伝え。そんなに埋めたいなら目障りにならない場所に行け」と、どかされたのだ。
埋め終わると、オフェリアは遅くなるからとオルデロにお礼を渡して解散させ、シャベルを返却しに行った。
村人に「ゴブリン女」とか散々嫌みを聞かされた。
「リリア、さぁ暗くなるわよ、行くわよ」
オフェリアがリリアの元に戻る。
「……… リリア?」
何だかリリアの様子が変だ。
リリアは地面にひっくり返って、泣き笑いしながら奇妙な動作して意味不明な事を言い、妙な調子で歌を歌っている。
「あ、あらぁ… オフェ、オフェリア… あたし、今、気持ち良くって… こんなのはじめてぇ… とってもいいのぉ… ごめんあさぁいぃ… み、皆、死んじゃってぇ」リリアは混乱状態にあるようだ。
「ちょっと、あなたしっかりしなさいよ!移動よ、日が暮れるのよ!」
オフェリアがリリアを抱えようとして驚いた。
「ヴェ!あなた!ちょっと!これ全部飲んじゃったの!!」
ひっくり返っているリリアの側に、幻想薬のビン(L)が転がっている。間違ったのか、いたたまれなくて飲んでしまったのか、とにかく健常者がこんなに飲むものではない。
「こ、これぇ… 幻想薬の濃厚DX2000よぉ。最高よぉ!今日リリアァのせいで人が死んだのぉ」リリアはベロンベロンだ。
「あなた本当におかしくなっちゃうわよ、吐きなさいよ」
オフェリアが慌てて、リリアの口に指を突っ込み吐かせようとするが、薬でラリっているせいなのか、全然嘔吐反応してくれない
「えっへっへぇ、オフェリアァ」変に甘い声出して、指を舐め回している。完全に薬が回ってしまっているようだ。
とにかく、こんな醜態を見られたら、また村人に何を言われるか分かったのもではない。オフェリアはフラフラになったリリアを抱えて、森を抜けて道に出る。
ホイルテッドと反対側の道に出て西に行くのだが、道に出てしばらく歩くとすっかり日が暮れてしまった。もちろんホイルテッドに戻る気は無い。もう往来する旅人も馬車も望めないだろう。
リリアは少し落ち着いてきたのか、たまに嘔吐にうずくまるが吐けないで苦しそう。
まだまだ混乱の中にいるようで、意味のわからない事を言っては「ドラゴンライダー」「戦場のヴァルキリー」「剣とともに」等勇者物の歌をベロベロ状態で口ずさんでいる。
オフェリアは安全そうな道端で一晩明かすことを決定。
オフェリアはリリアを介抱しながら道端に座り込んでいる。満点の星空で月が明るい夜なのが救い。リリアもだいぶ落ち着いてきて、先ほどは食事をして水も飲んでくれた。
言動もだんだんまともになってきたがさっきからオフェリアを母親と混同しているらしく
「母さん、リリアは」を繰り返しながらしきりに何かをしゃべっている。
「そうね、リリア」オフェリアは涙を流しながら、何かをしゃべるリリアに繰り返し答えていた。
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