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1巻オマケ
宴の終わり
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カランカラン。
サクラ亭のドアベルが今日も鳴る。
世界樹の日本名をとってつけられたバーの名前は、中央神殿駅前に坐するこのバーに相応しい。
今日も今日とて、旅に疲れた者、神殿の者、様々な者たちがここでひと時、時を過ごす。
「なんだ、こりゃ?」
「ん、お土産」
「で、ソラとヤッたのか?」
「……」
「何でだろうな。お前ら付き合ってるんだろう?」
「……」
「ん?」
「言ってない──デス」
「んあ?」
「好きだとは言ったけど、付き合ってとは言って……ナイデス」
「その、今気づいたとかいう顔よせよ。
お前、処女とつきあったことだってあるだろうが。順番ずつこなしていけよ。
いきなりヤろうとするなんて、お前、本当最低だな!」
「あわわわわ……。ど、どうしよう。で、でも一緒にいくんだから、脈はあるってことだよね? やっぱりきちんと言わないと駄目? 駄目なのかな?」
「俺が知るか!」
いつもの二人が今日もカウンターでにぎやかに話している。
そんな光景を横目に、マスターは今日も静かに客の注文をさばいていた。
サクラ亭のドアベルが今日も鳴る。
世界樹の日本名をとってつけられたバーの名前は、中央神殿駅前に坐するこのバーに相応しい。
今日も今日とて、旅に疲れた者、神殿の者、様々な者たちがここでひと時、時を過ごす。
「なんだ、こりゃ?」
「ん、お土産」
「で、ソラとヤッたのか?」
「……」
「何でだろうな。お前ら付き合ってるんだろう?」
「……」
「ん?」
「言ってない──デス」
「んあ?」
「好きだとは言ったけど、付き合ってとは言って……ナイデス」
「その、今気づいたとかいう顔よせよ。
お前、処女とつきあったことだってあるだろうが。順番ずつこなしていけよ。
いきなりヤろうとするなんて、お前、本当最低だな!」
「あわわわわ……。ど、どうしよう。で、でも一緒にいくんだから、脈はあるってことだよね? やっぱりきちんと言わないと駄目? 駄目なのかな?」
「俺が知るか!」
いつもの二人が今日もカウンターでにぎやかに話している。
そんな光景を横目に、マスターは今日も静かに客の注文をさばいていた。
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